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「子どもの発達が気になったらはじめに読む発達心理・発達相談の本」加藤弘通・岡田智 ナツメ社 2019年 ⑤ / 『ことばの風景』中西進 角川春樹事務所 1999年 ②【再掲載 2014.10】 [読書記録 教育]

今回は、7月13日に続いて、加藤弘通さん、岡田智さんの、
「子どもの発達が気になったらはじめに読む発達心理・発達相談の本」⑤を紹介します。



発達心理、発達相談について書かれた本です。


子どもの健やかな発達を願うことはどの方も思うことです。



出版社の案内には、


「『発達心理学』と『発達相談知』の知識に照らしながら、『子どもに起こっていること』
 や『子どもの気持ち』を、いつもと少し違う視点から理解し、どうやって子どもに接し、
 生活の場面で工夫していけばよいかを具体的に解説しています。」


とあります。




今回紹介分より強く印象に残った言葉は…

・「診断名がついても原因が分かることはない」


・「障害はあくまで便宜的に付けられる言葉
 = その時の状態に対してのもの」


・「診断を受けるメリット = 周りからの理解されやすく支援を受けやすい  
  診断を受けるデメリット =  追い込んでしまう面もある」






もう一つ、再掲載となりますが、中西進さんの
「ことばの風景」②を載せます。
ことばの深さを知ることができます。





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☆「子どもの発達が気になったらはじめに読む発達心理・発達相談の本」加藤弘通・岡田智 ナツメ社 2019年 ⑤

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◇「発達の障害」とは?                             

□障害や診断について
 
◎ 診断は、子供が正しく理解され、支援するためにするもの
  


「障害」や「診断」を適切に理解するために
   診断って何だろう 

   → 診断名がついても原因が分かることはない


   障害はあくまで便宜的に付けられる言葉

   = その時の状態に対してのもの
     

   診断がなくても支援を受けられる?
   
     「障害」とは「理解と支援が必要な個性」
   
      その子供がきちんと理解され支援されるために







□診断のメリット・デメリット
 
◎ 診断にはどのような意義と留意点があるのかを理解する

 ① 診断を受けるメリット 周りからの理解されやすく支援を受けやすい  


 ②  〃   デメリット  追い込んでしまう面もある



 「わかる」こと = 「分ける」こと
  

 ラベルを付けて「分かった気になる」ことは危険
  

 障害は治らない?
  

 早い段階での支援で成長を支える
  ◎ 発達障害は早い段階からの適切な養育、療育、教育などによって状況がよくなる
   可能性がある







□発達障害を理解する
 
◎ 発達障害の診断名はその時々で適切に支援を受けるためのもの
 

 さまざまな用語
   発達障害支援法
     自閉症スペクトラム障害(ASD) 注意欠陥多動性障害(ADHD)
     学習障害(LD) 3つ

   知的障害

   身体障碍

              |


   しかし、一般的には障害全般をさす

   LD ADHD ASD 知的障害 肢体不自由 視覚障害 聴覚障害
   発達性協調運動障害 情緒や行動の障害も含める






□いくつかの発達障害について
 
◎ それぞれの障害の特徴を知り発達障害を理解する
  
 特徴① 社会性の発達と「ASD」
 
     人間関係が苦手でこだわりやすい

     長所 周りに左右されず一つのことに没頭できる
       → 研究者・エンジニア
  

 特徴② セルフコントロールの発達と「ADHD」
 
     不注意(おっちょこちょい) 衝動性(行動にブレーキ効きにくい)

     多動性(落ち着きのなさ)

       |

     環境上の要因の影響大

     周りの刺激や他社の感情に反応しやすい

        ↑

     適切な配慮を


 特徴③ 理解力の発達と「知的障害境界知能」 

     知能が測定できるのはおおむね6歳以上

     わかった、できた経験を積み上げることがなかなかではない

               ↑

     理解力に応じた 学習内容

             指導方法     +  個別の教育支援

             始動スピード   












☆『ことばの風景』中西進 角川春樹事務所 1999年 ②【再掲載 2014.10】

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◇「たべる」

□たべる 

「くう」 

   口にくわえるという意味



「たべる」
   「たま(給)う」から変化した言葉 頂戴する意味

   「賜る」という言葉と中身はほとんど同じ



    頂戴するというのは神様からこの食物を頂くという発想に基づいている



「お下がり」

   ~ 本来神様がお下ろしになったもの

お正月の雨を「お下がり」といった

= 年頭早々から神様の恩恵



 「お古」の意味で使うのは,兄からもらったものは,しかるべき縁(えにし)の中で,
 神の配慮によって自分に廻ってきたものであって古着ではないといういう考えに由来す
 る


まだ着られるのも神の配慮の結果



兄の古着がなければ新品が与えられるとは限らない


何も着るものがないかもしれない

 = やはり「お下がり」



□「たべる」  

  たまたま神の賜物を得て,今飢えをつなぐことができる。             
 
  そのありがたさをかみしめながら食事をすべきだという,日本人の敬虔な気持ちを忘
 れてはならない



傲慢に食べ散らかしたり好き嫌いを言ったり残したりするべきではない

       |

 食事の仕方  = きちんと食べる教訓






□ドラ息子の精神   
  
 歌人・宮柊二 
   「精神の極北を極めた緊張感」


  
 ドラ息子の精神の弛緩
抑制がないからおもしろさの手応えがない



精神が弛緩した現代,もう少し切りつめた心の緊張が必要ではないか






□ホトトギスの子育て 
  
 ホトトギスの子
 
   - 放っておくと育ての親の泣き声になってしまう



 親ホトトギスは巣の近くから鳴き立てる

うまい距離を取り風向きを考える = ソングポイント


 
 子育てにソングポイント
近々とがなり立てても効果はない
風も考える



  目に見えない空気の流れを敏感にキャッチして適切な言葉を口にする
(逆風の中では発言しない方がよい)

  ソングポイント 
    歌を歌うように発言しなければならない




□身と体
 
 中国は「身体」と一つの言葉

↑↓

 日本は「身(み)と「体(からだ)」と区別

身と体は別物


  
 「身」 

    実 営為,努力の結果初めてできあがるもので立派に実った成果のこと

    身はたぶんに精神的なもの


  
 「体」

    幹(から)物質的な肉体 

    何の努力をしなくても存在する


  
 まず立派な体に鍛えたい。そしてそれと一体になった身を備えたい。

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