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谷昌恒さんはこんなことを⑦-「一本一本の木が天に向かって」 / 「人生はドンマイドンマイ」美輪明宏 家の光協会 2013年【再掲載 2015.3】 [読書記録 教育]

今回は、7月12日に続いて、わたしの教育ノートから、
「谷昌恒さんはこんなことを」の紹介 7回目です。



出典は不明です・



わたしのこころに深く浸みる話でした。






もう一つ、再掲載となりますが、美輪明宏さんの
「人生はドンマイドンマイ」を載せます。
人生相談の回答、美輪さんらしくすっきりとしているように感じます。




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☆谷昌恒さんはこんなことを⑦-「一本一本の木が天に向かって」

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☆一本一本の木が天に向かって

 私どもの学校は四月に入校して三月に一斉に卒業していくという学校ではありません。


 問題のあるたびに入ってくる。


 年間約3、40人の子が入ってくる。


 暴力があった、万引きがあった、問題があって入ってくる。


 ポツンポツンと入ってくる。毎週の礼拝に私が壇上に立つと、ああ、そこにいる坊やは
きのう入ってきたんだ、と思う。ああ、あそこにいる子どもはこのあいだ入ってきたんだ、
と。 


 四月から始まって三月まで、少なくとも一年、まとまった一学年という単位の学習計画
ができるわけではなしに、礼拝のたぴに新入生がいる。


 これはむずかしいですね。
 

 家庭学校に入ってきた、日曜がきた。


「きょうは礼拝だよ」といいながら、仲間に連れられて礼拝堂に入ってきた。


 硬い椅子です。

 少し天井が高くて、暗い感じの建物です。


 礼拝? 礼拝って何さ、これから何が始まるのさ、へえ、家庭学校の先生、あんな顔し
て神様信じてんのかな、礼拝って何だよ -。


 おそらく、いまの世の中で育った子どもですから、非常に不安な、あるいは好奇の思い
で、そこに座っているかもしれない。



 神様なんていねえよ、いるもんか! 僕は二つの時に父さん死んだんだよ。その僕を置
いて、五つの時に僕の母さんはいなくなった。僕は小さい時からずうっと苦労しているん
だ、僕ばっかりじゃないよ。世の中に苦労している人、辛い思いをしている人、いっばい
知っているよ。それだのに、神様だとか仏様だとか、そんな寝ぼけた話、俺は信じないよ
-。その新入生はそう思っているかもしれない。



 もし、私に、

「僕は神様なんか信じませんよ。神様がいるなら、どうして僕みたいに不幸になる人間が
 いるんですか」

と、疑問をつきつけたとしたら、私はなんの返事もできないだろう。


 そうだよね、君がどうしてそんな不幸なのか、私にも何も言えない。何も言えないけれ
ど、家庭学校は森の学校といわれている。


 家庭学校の自然、きれいだよね。どうして自然が美しく、森がきれいなのか。礼拝堂の
窓から外を見てごらん。そこに太い楢の木があるだろう。そのそばにすらっとした白樺の
木がある。その向うにまっすぐのとど松の木がある。草だって一本一本ちがうんだよ。こ
んな大きな、まっ赤な芥子の花があるし、白い小さな菊の花もある。草の一本一本ちがう。
山の一つ一つちがう、谷の一つ一つちがう、みんなちがう。一つ一つちがって、それがす
ごく調和をなして、自然は美しいと思う。



 もし僕たちがこうやって外を見て、同じ木がずらっと並んでいる、同じ草がすらっと並
んでいる、山はみんな三角。それはそれで幾何学的で美しいという人がいるかもしれない
けれども、少なくとも僕たちが自然を見て、美しいというときは、木も草も山も谷もみん
なちがう、それが何ともいえず美しい。


 人間みんなちがう。

 大きな人がいて小さな人がいる。

 強い人がいて弱い人がいる。

 美人がいて、それほどでもない人もいて、みんなちがう。
 

 そして大きな人が小さな人をいじめている。

 強い人が弱い人に意地悪をしている。

 人間の社会はみにくいと思う。

 しかし、人間、みんなちがって、大きな人と小さな人が仲良くしている。強い人が弱い
人に親切にしている。人間の社会は美しいと思うのではないだろうか。




 家庭学校の図書室に糸賀一堆先生が書いた『福祉の思想』という本がある。これ、中学
生だったら読めるから読んでごらん。糸賀一雄という先生は、年齢からいうと、私よりも
10歳ぐらい先輩。


 この糸賀先生は、京都大学で宗教学を勉強して、その後、知恵遅れの子どもの教育に生
涯を捧げた。日本の精神薄弱者の教育については第一人者だった人。ただ、働きすぎだよ
ね。働いて働いて、とうとう50歳を過ぎるころ亡くなられた。惜しい先生だと思う。ず
いぶんいい本がいっぱいあって、この『福祉の思想』もそうだ。



 この『福祉の思想』の中で、いろいろ教えられるけれども、ちょうど諸君と同じくらい
の15歳の脳性小児麻痺の子どもが出てくる。この子どもはいまはまったく体がきかない
で、施設のベッドに寝たきり。一日に何回か保母さんがきて、おむつの交換をする。そう
いう不自由な体の子どもです。


 ところが、いつほどのことよりか、保母さんがおむつの交換にくると、この少年はまっ
赤な顔をして、ウンウン唸っている。何を気張っているのかよくわからなかった。


 ところがこの少年が気張っているのは、いっしょうけんめい腰を上げようとして力んで
いる。


 腰を少し上げると、おむつがスルッととれる。ただ、体がまったくきかなくなったこの
少年にとっては、踵に力を入れて、両肩に力を入れて、体を弓なりにして、5センチでも
10センチでも腰を浮かすことはたいへんな努力なんです。


 保母さんは、この子が唸っているのは腰を浮かそうとしているのだということに気がつ
く。「そのときに、感激が電流のように保母さんの体を走った」と書いてある。



 わからないのです。なぜ彼が脳性小児麻痺になったのか、なぜ彼がそんな不自由な幼年
時代をおくらなければいけないのか。彼だって、世をはかなんで死んでしまいたかったで
しょうね。死んでしまいたいと思っても彼の場合には、自分を死に追いやる力もない。こ
んな悲惨なことってありますか。死を願いながら、死ぬこともできないのです。



 ただ、いつほどのことよりか、ぼくはぼくだ、こんな体でも与えられた人生だ、そう思
って、そして保母さんがくるたびに、ぼくのできることをしよう、そう思っていっしょう
けんめい腹を上げているんです。人間ってすばらしいなあ、と諸君は思わないか。


 こうやって窓から外を見て、木が一本一本美しいと思う。なぜ美しいのか。ある日、種
がフーッと飛んできて地面に落ちる。落ちたところに木は根を張って、そして天に向かっ
て伸びていく。一本一本の木が、種が落ちたところに根を張って、天に向かって伸びてい
く。


 木だって、俺はもっと陽あたりのいいところにいきたいな、もっと風通しのいいところ
にいきたいな、こんな湿気地まっぴらごめんだと思うかもしれないけれど、木の一本一本
はある日、種が落ちたところにいっしょぅけんめい根をおろして、天に向かって伸びてい
く。


 枝ぶりよく天に向かって伸びていくのはカツコいいさ。カツコいいけれども、枝を張っ
て天に向かって伸びていくのと同じ努力を、目に見えない地下に向かっていっしょうけん
めい根を張っていく。見てごらん。天に向かっていく、あの生長と、おそらくそれに倍す
る努力で地下深く、より深く板を張っていく。



 家庭学校で、こうやって一週間にいっぺんお祈りをする。それは僕たち一人ひとり、か
けがえのない人生をすごしているということ。


 これを運命愛といおう。


 運命というものは不思議なものだ。その前に立ちはだかって、これに文句をいっている
限り、運命は索漠としたものだ。運命はこれを愛することによって、溌剌としたものにな
る。



 ドイツのニーチェという人は、しきりに運命愛をいう。


 ドイツのへ-ゲルは、愛による運命との和解という。運命と和解するためには、憎しみ
ではできない。


 愛によってはじめて運命と和解することができる。
 

 家庭学校でお祈りをするのは、べつにキリスト教徒になるわけではなく、一人ひとりの
命をこよなく愛するということ、そのことを諸君と考え続けたいと思うのです。











☆「人生はドンマイドンマイ」美輪明宏 家の光協会 2013年【再掲載 2015.3】

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◇はじめに

 冷静に考えて行動する習慣
 

 感謝する  → 壁突破




◇自分を幸せにするのは自分

「会社は狸である」


 冷静に自分を分析して 
   メリットとデメリット

 

□悩み:子どもができないことでケンカに


 → 固執せず心は柔軟に

  家族が増えると愛情の密度も分けられる

  どんな人生を送りたいのか





□悩み:努力家でないわたし 将来が不安で仕方がない


→ 自分で直すしかありません


 


□悩み:自分の容姿に自信がなく恋人ともうまくいきません

  
 → 随分欲ばりな人ね

  容姿ではなく人格の問題


 


□悩み:先輩に「お前は負け組」と言われ非情に心外です


 → 低俗な人と関わっちゃダメ

  遊び人の時代じゃないのよ

   人気があるのは知性派・正統派の時代


 


□悩み:同性愛者は理解されにくく生きづらく感じています

  
 → 随分時代遅れな人ね
 
   人は世間体や家のために生きているんじゃないのよ


 


□悩み:夫に何度も怒られるため精神的にまいっています

  
 → 主導権争いに負けたのですね   

  男らしい男
 
  = 神経質で劣等感の塊で細かいところに気が付いてかっとしやすいくせに気が弱い

   女らしい女  
    = 図太くて大雑把で開き直ってふてぶてしく怠け者でドデーン

   自分自身を変えてみたら → 自分のためにきれいになる


 


□悩み:家族の仲が悪く自分の安心できる場所がありません


 → 今は修行中なのです

敬語は日本人に必要なもの

家庭を持つときは夫や子どもと尊敬語や丁寧語で会話しましょう
尊敬語・丁寧語でケンカするとおもしろいものになる








◇冷静に向き合い、時には発想の転換を
 
□悩み:浮気を反省していると言うけれども誠実さが見られません
  

 → 男は浮気をするものです

笑っていればいいのよ

一緒になって落ち込んではいけません

まともにとりあってはだめ

柔らかい口調でキッパリ断るのね

幽霊だと思いなさい

「相手だけを見て結婚するとゴタゴタが起きてしまう。相手の両親兄弟親せきすべ
   てひっくるめて一緒になる覚悟でなければ結婚はしちゃダメ」

「感情で問題は解決しません」


 


□悩み:小姑のいじめ 


 → 周りの人はあなたの見方です

冷静さを失うと悪い方向へ行くわよ


(途中まで)

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