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参観会・懇談会資料 21 / 「先達に学ぶ」 - 『小さな人生論』藤尾秀昭 致知出版社 2003年 より ⑤【再掲載 2011.12】 [読書記録 教育]

今回は、わたしの教育ノートから、7月11日に続いて、
キーワード「参観会・懇談会資料」21回目の紹介です。



教育雑誌、教育書籍より、懇談会資料として使えると思ったものをノートに要約したもの
です。



今回紹介分より強く印象に残った言葉は…

・「とおくの おおきな こおりのうえを とおくの おおかみが とおずつ とおる。」
- 懐かしく子ども時代を思い出します。


・「『文章題』が得意な子になるには?
① テレビは一日一時間まで 
  ② 読書好きに!」



「先達に学ぶ」 - 『小さな人生論』藤尾秀昭 致知出版社 2003年 より ⑤【再掲載 2011.12】
もう一つ、再掲載となりますが、藤尾秀昭さんの
『小さな人生論』より「先達に学ぶ」を載せます。
心に残る話です。





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☆参観会・懇談会資料 21 


◇入学当初のお行儀

 ① 朝の挨拶 


 ② 姿勢を正しくして他人の話をきちんと聞ける


 ③ 後かたづけ


 ④ 必要なことを先生に言えること


 ⑤ 友達に暴力をふるったり悪口を言ったりしない





◇いじめ

 標的は… 「くさい」「のろい」「おとなしい」





◇小学校「お」列長音

「ほおずきの そばの こおろぎの ほおを ほのおで おおう。」


「とおくの おおきな こおりのうえを とおくの おおかみが とおずつ とおる。」 
+公「おおやけ」 旧仮名遣いの「ホ」

  これ以外は「う」と書く






◇「見えない学力 クリニック」

□「文章題」で「見えない学力」を試す

 文章題を解くための四つの能力
  ① 語彙力 

  ② イメージ化能力 

  ③ 読解力 

  ④ 計算力               


 文字 → イメージ → 文字



 「文章題」が得意な子になるには?
☆二つの留意点
    ① テレビは一日一時間まで 

    ② 読書好きに!

☆五つの方法  
    ① 易しい問題から始める

② 何度も何度も文章題をはっきりとした声で読み返す

③ 文章題を絵にしてみる

④ 計算問題を使って自分で文章題を作る。(=作問)

⑤ 文章題に数多く接する












☆「先達に学ぶ」 - 『小さな人生論』藤尾秀昭 致知出版社 2003年 より ⑤【再掲載 2011.12】

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◇先達に学ぶ

 運命は我より作すもの



 中国の明代に、袁了凡という人がいた。


 袁少年は早く父を失い、母の手ひとつで成長した。


代々が医者の家系だったので、彼も医者を目指し、医学の勉強にいそしんでいた。



 そんなある日、不思議な老人が袁少年の前に現れ、

「お前は役人として成功する相を備えている」

と予言する。



 そして、何歳で科挙の試験に何番目の成績で合格し、何歳でこれだけの俸禄を手にする
身分となり、何歳で地方長官に選ばれる、とたたみかける。


「53歳の8月14日に自分の家の表座敷で死ぬ。残念ながら生涯子どもはできない」


 老人はそこまで言い切った。


 袁少年は衝撃を受け、同時に感激を覚えた。そして方向を転換し、役人を目指して科挙
の勉強を始めるのである。




 それからの展開は老人の占い通りであった。老人が予言した年齢に予言通りの成績で科
挙に合格し、その後も老人の言った通りになっていく。



 以来袁氏は、人間の運命というものはちゃんと決まっていて、人間にはどうすることも
できないものなのだ、と思い定めるようになった。


 すると、諦念が湧いてきて、ああしたい、こうしたいという欲がすっかりなくなってし
まった。



 あるとき、袁氏は仕事で南京付近のお寺に滞在した。


 その寺の雲谷という禅師がつくづくと彼を見て、感に堪えぬように聞いた。



「あなたはお歳に似合わずできている。どういう修行をして、そこまでの風格になられた
のか」



「いや、特別の修行などしていません。実は少年のときに占いの翁に人相を観てもらった
ことがあって、いろいろと予言をされました。それが一つも狂っていないのです。それ
からは余計な煽悶やあがきは一切やめました。それだけのことです」



 すると、雲谷禅師は大笑いして言い捨てた。



「何だ、そういうことか。それなら君は誠にくだらん人間だ」



 袁氏が驚いて、どういうことかと聞くと、雲谷禅師の答えはこうだった。



「人間の運命が初めから定まっているなら、釈迦や孔子がどうして苦労したのか。偉大な
 人が大変苦労をして学問修業をしたのは、それによって人間を創ることができるからだ。
 確かに命というものは存在する。だが、人間はその命を知り、命を立てることができる。
 これは他の動物には不可能な、人間だけにできることなのだ。どうすればどうなるかを
 研究し、それによって自らを創造することができる。宿命や運命を立命に転換していく
 ことができる。人間の万物の霊長たる所以は、実にそこにある。運命は我より作すもの
 なのだ」



 袁氏は愕然とし、そして目覚めた。彼は発奮し、禅師の教えに従って、謙虚、積善、改
過(過ちを改める)といった道徳的精進を積んでいった。



 するとどうだろう。あの老人の予言がことごとく外れ出したのだ。


 53歳で死ぬはずが74歳まで生きた。

 子に恵まれないはずなのに一子をもうけることもできた。



 真の学は運命をも変える


 袁氏は雲谷禅師に導かれて、初めて常の人の心、凡を悟った。「悟」と「了」は同義語
である。つまり、了したのである。


 そのときから彼は号を改め、了凡を名乗った。そして一子のために自分の体験を書き残
した。

 それが『陰しつ録』である。


「陰しつ」は書経の「惟れ天下、民を陰しつす」による熟語。

「陰」はめいめいの作用、「しつ」は「定める」の意。

 冥々の間に定められているものを明らかに定める。言い換えれば、自然が支配する法則
を人間の探究によって得た法則によって変化させていく。


「陰しつ」


とはそのことをいう。


 安岡正篤師は生前、よく袁了凡のこの話をされ、『立命の書「陰しつ録」を読む』(小
社刊)を著されている。



 袁了凡は先達に学ぶことによって運命を変えた。われわれが先達に学ぶ意味もここにあ
る。


 安岡正篤師の次の言葉を噛みしめたいものである。



「人間は学問修業をしないと、宿命論的存在、つまり、動物的、機械的存在になってしま
 う。よく学問修業すると、自分で自分の運命を創っていくことができる」


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