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キーワード「新津」⑫-『土のいろ』「新津村の地名伝説」(三影)(3) / 「一人称の教育社会学 学校にできること」志水宏吉 角川選書 2010年 ①【再掲載 2013.11】 [読書記録 郷土]

今回は、10月26日に続いて、わたしの教育ノートから、
キーワード「新津」12回目の紹介です。

 

『浜松市史 三』 「飯尾哲爾と土のいろ社」の項には次のように書かれています。



「飯尾哲爾(敷知郡曳馬村、現当市高林町生、小学校教員)は主宰する浜松子供協会一周年
 記念として『土のいろ社』を結成して機関誌『土のいろ』を発刊し、民俗学方面よりの
 郷土研究を志した。その第一号を刊行したのは大正十三年一月であったが、発刊の辞に 『吾々はどうしても郷土を忘れることは出来ません。郷土のもつ伝説や風俗の様々を時
 の流れにまかせて流失することは、到底私共のしのび得ることではありません。私共は
 この時勢の推移にさからっても、これが蒐集保存につとめたいと思います。そして(中
 略)現代のそれらとの関係をも明らかにして行きたいと思います』とある。『土のいろ』
 は発行部数毎号約150部、年間3、4冊の割をもって発刊され、昭和15年9月第17巻第2号
をもって休刊にいたるまで通巻83冊を刊行している。【特集研究号】特集号に『遠州俚 謡』『浜松凧揚』『桜が池伝説』『遠州の凧』『浜松土俗玩具』『遠州七不思議』『遠江国古
 人百人一首』『民話伝説』『鏡山歌』『きつねのはなし』『遠州伝説地名の起原』『遠州の
 方言』『克明館蔵書目録』『遠江郷土歌集』『郷土伝説植物考』『西遠の民家』『聞書』『鴨
 江見世物』『遠州風物手鏡百影』『遠江に於ける屋敷神』などがある。これに協力する土
 のいろ会員の中道朔爾(さくじ)・松井多門・三輪桂作・県善三郎・久保田閲次・吉沢純
 道・渥美実などがあった。寄稿者も遠州全域にわたり、柳田国男も『土のいろ』第4巻
 第4号には『蟷螂考』を、楠方熊南も感想文を寄せている。飯尾哲爾は『土のいろ』の
 発行にあたり自ら謄写版の原紙をきり、自ら印刷製本し、これを発送したという。『土
 のいろ』は遠州地方では古い郷土研究雑誌であり、遠州地方の研究に欠くことのできな
 い参考書となっている(『土のいろ』は戦後復刊され通巻113冊に及んでいる)。」







今回紹介分より強く印象に残った言葉は…

・「安政の昔お台場を築いた時,伊場方面の山から(土を)運んだ」


・「大通院の開山は,今川義元の弟」


・「徳川幕府時代,大通院の格式で御駕籠に乗って通ると,大名の行列と同格ですれ違う
 ことが出来た」


・「通応和尚は,米津村安泉寺の中興開山になっています。雨乞い祈祷の名僧であると共
  に,病気平癒の祈祷にも優れた術を持っていたと伝えられています。」
- 安泉寺(米津町江戸送り地蔵の発見で知られています)の住職は、わたしの同級生です。
 安泉寺の字を見ると、中学生の頃、彼の気分を悪くさせてしまったことを思い出し、恥
 ずかしくなります。





もう一つ、再掲載となりますが、志水宏吉さんの、
「一人称の教育社会学 学校にできること」①を載せます。
教育社会学者の志水さんが、
学校現場で研究していることを分かりやすく紹介してくれます。





<浜松のオリーブ園>
浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト


☆子供たちの学習に
文部科学省の
「子供の学び応援サイト(臨時休業期間における学習支援コンテンツポータルサイト)」




ふじのくに魅力ある個店
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
2.jpg






<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

  ものづくりのまちとも言われる浜松。
 山田卓司さんのすばらしい作品を 
 ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
 お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。





☆キーワード「新津」⑫-『土のいろ』「新津村の地名伝説」(三影)(3)


◇大通院聞書          鈴木 実  

□ 浜松市米津町の海岸に近いお台場の高い処には,今も掘ると赤土が出てくるとのこと。
 それは,安政の昔お台場を築いた時,伊場方面の山から運んだのでしょう。
台場.jpg


□ 大通院の開山は,今川義元の弟です。
 


□ 徳川幕府時代,大通院の格式で御駕籠に乗って通ると,大名の行列と同格ですれ違う
 ことが出来たのでした。その御駕籠に乗れたのは大通院の輪番住持であったが,その他
 では新橋村(野崎村とも言った)の神主内記さん(藤原氏の系図のある家柄)が その
 一人でした。
 


□ 大通院の御駕籠のかごかきは松本・桜井の二人で,大通院の境内に住処があって,今
 でもその家は大通院の西にあります。
 


□ 私考。大通院で有名な僧侶は的伝和尚・周天和尚・石雲和尚・通応和尚で,末寺の多
 くはこの和尚が開山となっています。
  通応和尚は,米津村安泉寺の中興開山になっています。雨乞い祈祷の名僧であると共
 に,病気平癒の祈祷にも優れた術を持っていたと伝えられています。今,新津小学校の
 すぐ東隣,壊れかかって傾いた小屋の中に通応和尚の墓があって,りゅうまちを病むご
 婦人が,どこで聞き出したのか遠方から来て,殊勝にもお参りしていくことがときたま
 あるとのこと。
  ちなみに言うと,通応和尚は座禅の傑僧白陰の流れを汲む願鑑に師事し,その嗣法を
 豆州龍沢寺の星定(せいじょう)一人に流し,嘉永七(1854)年二月二十八日に遷
 代しています。教化は明治から現代(昭和初期)に及び,山岡鉄舟,方広寺管長であっ
 た間宮英宗を出しています。
















☆「一人称の教育社会学 学校にできること」志水宏吉 角川選書 2010年 ①【再掲載 2013.11】

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◇はじめに

□教育社会学という学問との出会い

 学校の2つの役割

   ①「社会化」 通常で言う教育

     子どもたちを健全な大人に育てていくこと


   ②「配分」  社会的選抜

        諸個人とその適性や能力に応じて異なる社会的ポジションに振り分
         けること(進路指導)




□学校とはどういうところなのか

 拝啓 「自分だけが得をするのは不公平だ」

学校経験がメリットとなるようなよりよい形を作り出す志をもとに…
 

 ※ 教育社会学は教育における平等や社会的自立と言った原則をとりわけ大事にする学
  問である




□制度論的アプローチ 存在論的アプローチ
 
 佐藤学 「制度論的なアプローチ」


  「存在論的なアプローチ」





□現代日本の学校の見取り図を描く

 志水研究
  7つのキーワード
  
  「学校文化」
 
  「社会集団と学校」

  「中等教育」

  「学力」

  「教育改革」

  「学校づくり」

「効果のある学校」




(1)学校のどこが問題か 「学校文化」



(2)どのように学校にアプローチするか

     学校社会学の方法についての検討



(3)学校はどのように社会とかかわっているか 

     社会諸集団と学校との関係



(4)学校はどのように生徒を選択するか 

     中等教育



(5)学校は何を生み出しているか 

     学力問題-「効果のある学校」



(6) 学校はどのように変化しつつあるか

    「教育改革」-新自由主義

          「公正」と「卓越性」 



(7) 学校のあるべき姿を考える 

   「学力の樹」「スクールパイモデル」 - 「力のある学校」

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