谷昌恒さんはこんなことを⑱-「ひとむれ」第6集 谷昌恒 評論社 1991年(11) / 「戦後の日本の子ども観を見直す」 明石要一 明治図書 1995年 ①【再掲載 2013.9】 [読書記録 教育]
今回は、11月22日に続いて、わたしの教育ノートから、
「谷昌恒さんはこんなことを」の紹介 18回目です。
出版社の案内には、
「家庭からも地域からもはじき出された少年たち相手の教護院・北海道家庭学校の三代目
校長として四半世紀。『焼け石に水かもしれない。でもね,そこに火傷をしている子が
いるなら,やっぱり水をかけてやらなくては…』『心の扉は内側からしかひらかれない』
『人の痛みを知ろうよ…』温かいまなざしで少年たちと共に生きる日々を語る。」
とあります。
今回紹介分より強く印象に残った言葉は…
・「不屈の精神とは、俗に言うツッパリではなく、正しく耐え抜くことです」
・「『一路白頭ニ至ル』
= 一筋の道を白髪頭になるまで貫き通すこと」
- 心にグサッと刺さります。
・「私たちは被害者でもあり加害者でもある
~ あたたかい慰めと厳しい叱責をともに必要としている」
もう一つ、再掲載となりますが、明石要一さんの
「戦後の日本の子ども観を見直す」①を載せます。
無着成恭さん、小西健二郎さん、東井義雄さん、
わたしが教員になった頃、よく知られた教育実践者でした。
この要約を再度読み、この三十数年の間に、消えていっているものを確認しました。
「教育と子供に対して高い志を持っている(熱い想い)教師」
「高い志と熱い想いを『地域社会』(村)に注ぎ,そこを何とかよいところにしようとし
ている教師」
高校の時の友人で、大きな花屋さんの長男だったM君。
強い意志で教育学部に進学し、卒業した後はまた花屋さんになり大活躍しているM君。
昨年、ふとしたことで、彼が明石研究室出身だったことを知り、驚きました。
<浜松のオリーブ園>
浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト
☆子供たちの学習に
文部科学省の
「子供の学び応援サイト(臨時休業期間における学習支援コンテンツポータルサイト)」
〈ふじのくに魅力ある個店〉
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>
ものづくりのまちとも言われる浜松。
山田卓司さんのすばらしい作品を
ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。
☆谷昌恒さんはこんなことを⑱-「ひとむれ」第6集 谷昌恒 評論社 1991年(11)
◇あきらめてはいけない あきっぽくてもいけない
先輩が
「不屈の精神とは、俗に言うツッパリではなく、正しく耐え抜くことです」
校訓
「一路白頭ニ至ル」
= 一筋の道を白髪頭になるまで貫き通すこと
先輩
道内の町役場に入り刻苦し勉励して要職を歴任し前年の秋退職した
※諦めてはだめ。取り柄を生かす機会は必ず来る。じっと我慢して待とう
飽きっぽいのもだめ。長続きが大切。継続は力。
◇誇りそしてへりくだった心
「家庭学校の生徒であることを恥ずかしいと思い、同時に、家庭学校の生徒であることを
誇りとしてほしい」
|
◎ 信仰心の原点
罪障の深い我が身の自覚
|
その醜い存在がそのまま仏に神に許されている
※ 民主主義の基礎には信仰心が不可欠
~ 国民の一人一人が偉くなりすぎては困る
◇加害者でもあり被害者でもある
福祉の仕事
- 被害者の救済
貧乏、高齢、疾病、障害、遺棄、失業
少年たちを被害者として遇し、同時に加害者としての自覚を求める
私たちは被害者でもあり加害者でもある
~ あたたかい慰めと厳しい叱責をともに必要としている
☆「戦後の日本の子ども観を見直す」 明石要一 明治図書 1995年 ①【再掲載 2013.9】
◇戦後五十年
①「課題依存症」子供の出現
宿題がないと不安が募る新タイプの子供
②「ひとりぼっち」子供の出現
何となく ぼんやり
~ 学級の一割弱
◇戦後50年 Ⅲ期
Ⅰ期 思想と地域
年中行事中心
1945(昭和20)年~1959(昭和34)年
Ⅱ期 都市とマスメディア
月単位サイクル
1960(昭和35)~1974(昭和49)年
Ⅲ期 学校と部屋
週単位サイクル
1970(昭和50)年~1991(平成3)年
↓
現在Ⅳ期(出版時=ハマコウ註)
◇戦後第Ⅰ期(1945~1959)年中行事中心期
(1)地域プランの中の子供
地域教育計画 = 生活改善,地域復興
ごっこ学習 経験学習
□理論的支柱
デューイ 「学校と社会」「民主主義と教育」
オルセン 「学校と地域社会」
□具体的教育方法
キルパトリック「プロジェクト・メソッド」
↓
× 学力低下
◎「意欲・関心・態度」に重き
◎ 教師の「志」の高さ
(2)「山びこ学校」「学級革命」「村を育てる学力」
□無着成恭
いつも力を合わせていこう
かげでこそこそしないでいこう
いいことを進んで実行しよう
働くことが一番好きになろう
何でも「なぜ」と考えられる人になろう
いつでももっといい方法はないか探ろう
□小西健二郎
① 子供たちより先に教室に入る
② 子供一人一人と話をする
③ 挨拶を先にするようにする
④ 日記を書かせ,毎朝読んで聞く
⑤ 子供の顔や自分の顔に注意する
⑥ 話す中味を禁止ばかりにしないように注意する
⑦ 握手をしたり爪を切ってやったりして体に触れてやる
⑧ 教師の誤りを認め,批判もしっかり受け止め,へだたりをなくす
⑨ 子供たちが自分でしようとする動きを尊重する
⑩ 子供一人一人に個別に働きかけをする
⑪ 教師と学級全体で褒める
⑫ 話し合いの会を持って問題点を引き出す
⑬ 作文を書かせながら,表記・表現の指導を細かくして子供たちのものの見方・考え
方を広げる
× 「子供たちに対する要求力ははっきりでていない」
◎ 「裸の子供を知ろう」「本物の教育をしよう」
∥
※ 熱き「想い」
□東井義雄
「村を育てる学力」(昭和32年)
キーワード 愛 いのち 本物
|
子供に主体的な愛を育てなければならない
↓
二つの理論
①「子供を太らせる教科の論理」
②「子供を太らせる生活の論理」
↓
◎作文的な方法
□共通事項
◎ 教育と子供に対して高い志を持っている(熱い想い)
◎ 高い志と熱い想いを「地域社会」(村)に注ぎ,そこを何とかよいところにしよ
うとしている
∥
◎ 地域にこだわり,そこを変革しようとする農村派教師
※ 山形県山元村 (無着成恭)
※ 兵庫県大路村 (小西健二郎)
※ 兵庫県出石郡 (東井義男)
|
◎子供が村を変える変革者
□農村派教師
「貧しい農村の子供を生活綴り方という共通の手法を使い子供と教育に対して高い志と
熱い思いを抱き地域にこだわった」
「谷昌恒さんはこんなことを」の紹介 18回目です。
出版社の案内には、
「家庭からも地域からもはじき出された少年たち相手の教護院・北海道家庭学校の三代目
校長として四半世紀。『焼け石に水かもしれない。でもね,そこに火傷をしている子が
いるなら,やっぱり水をかけてやらなくては…』『心の扉は内側からしかひらかれない』
『人の痛みを知ろうよ…』温かいまなざしで少年たちと共に生きる日々を語る。」
とあります。
今回紹介分より強く印象に残った言葉は…
・「不屈の精神とは、俗に言うツッパリではなく、正しく耐え抜くことです」
・「『一路白頭ニ至ル』
= 一筋の道を白髪頭になるまで貫き通すこと」
- 心にグサッと刺さります。
・「私たちは被害者でもあり加害者でもある
~ あたたかい慰めと厳しい叱責をともに必要としている」
もう一つ、再掲載となりますが、明石要一さんの
「戦後の日本の子ども観を見直す」①を載せます。
無着成恭さん、小西健二郎さん、東井義雄さん、
わたしが教員になった頃、よく知られた教育実践者でした。
この要約を再度読み、この三十数年の間に、消えていっているものを確認しました。
「教育と子供に対して高い志を持っている(熱い想い)教師」
「高い志と熱い想いを『地域社会』(村)に注ぎ,そこを何とかよいところにしようとし
ている教師」
高校の時の友人で、大きな花屋さんの長男だったM君。
強い意志で教育学部に進学し、卒業した後はまた花屋さんになり大活躍しているM君。
昨年、ふとしたことで、彼が明石研究室出身だったことを知り、驚きました。
<浜松のオリーブ園>
浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト
☆子供たちの学習に
文部科学省の
「子供の学び応援サイト(臨時休業期間における学習支援コンテンツポータルサイト)」
〈ふじのくに魅力ある個店〉
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>
ものづくりのまちとも言われる浜松。
山田卓司さんのすばらしい作品を
ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。
☆谷昌恒さんはこんなことを⑱-「ひとむれ」第6集 谷昌恒 評論社 1991年(11)
◇あきらめてはいけない あきっぽくてもいけない
先輩が
「不屈の精神とは、俗に言うツッパリではなく、正しく耐え抜くことです」
校訓
「一路白頭ニ至ル」
= 一筋の道を白髪頭になるまで貫き通すこと
先輩
道内の町役場に入り刻苦し勉励して要職を歴任し前年の秋退職した
※諦めてはだめ。取り柄を生かす機会は必ず来る。じっと我慢して待とう
飽きっぽいのもだめ。長続きが大切。継続は力。
◇誇りそしてへりくだった心
「家庭学校の生徒であることを恥ずかしいと思い、同時に、家庭学校の生徒であることを
誇りとしてほしい」
|
◎ 信仰心の原点
罪障の深い我が身の自覚
|
その醜い存在がそのまま仏に神に許されている
※ 民主主義の基礎には信仰心が不可欠
~ 国民の一人一人が偉くなりすぎては困る
◇加害者でもあり被害者でもある
福祉の仕事
- 被害者の救済
貧乏、高齢、疾病、障害、遺棄、失業
少年たちを被害者として遇し、同時に加害者としての自覚を求める
私たちは被害者でもあり加害者でもある
~ あたたかい慰めと厳しい叱責をともに必要としている
☆「戦後の日本の子ども観を見直す」 明石要一 明治図書 1995年 ①【再掲載 2013.9】
◇戦後五十年
①「課題依存症」子供の出現
宿題がないと不安が募る新タイプの子供
②「ひとりぼっち」子供の出現
何となく ぼんやり
~ 学級の一割弱
◇戦後50年 Ⅲ期
Ⅰ期 思想と地域
年中行事中心
1945(昭和20)年~1959(昭和34)年
Ⅱ期 都市とマスメディア
月単位サイクル
1960(昭和35)~1974(昭和49)年
Ⅲ期 学校と部屋
週単位サイクル
1970(昭和50)年~1991(平成3)年
↓
現在Ⅳ期(出版時=ハマコウ註)
◇戦後第Ⅰ期(1945~1959)年中行事中心期
(1)地域プランの中の子供
地域教育計画 = 生活改善,地域復興
ごっこ学習 経験学習
□理論的支柱
デューイ 「学校と社会」「民主主義と教育」
オルセン 「学校と地域社会」
□具体的教育方法
キルパトリック「プロジェクト・メソッド」
↓
× 学力低下
◎「意欲・関心・態度」に重き
◎ 教師の「志」の高さ
(2)「山びこ学校」「学級革命」「村を育てる学力」
□無着成恭
いつも力を合わせていこう
かげでこそこそしないでいこう
いいことを進んで実行しよう
働くことが一番好きになろう
何でも「なぜ」と考えられる人になろう
いつでももっといい方法はないか探ろう
□小西健二郎
① 子供たちより先に教室に入る
② 子供一人一人と話をする
③ 挨拶を先にするようにする
④ 日記を書かせ,毎朝読んで聞く
⑤ 子供の顔や自分の顔に注意する
⑥ 話す中味を禁止ばかりにしないように注意する
⑦ 握手をしたり爪を切ってやったりして体に触れてやる
⑧ 教師の誤りを認め,批判もしっかり受け止め,へだたりをなくす
⑨ 子供たちが自分でしようとする動きを尊重する
⑩ 子供一人一人に個別に働きかけをする
⑪ 教師と学級全体で褒める
⑫ 話し合いの会を持って問題点を引き出す
⑬ 作文を書かせながら,表記・表現の指導を細かくして子供たちのものの見方・考え
方を広げる
× 「子供たちに対する要求力ははっきりでていない」
◎ 「裸の子供を知ろう」「本物の教育をしよう」
∥
※ 熱き「想い」
□東井義雄
「村を育てる学力」(昭和32年)
キーワード 愛 いのち 本物
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子供に主体的な愛を育てなければならない
↓
二つの理論
①「子供を太らせる教科の論理」
②「子供を太らせる生活の論理」
↓
◎作文的な方法
□共通事項
◎ 教育と子供に対して高い志を持っている(熱い想い)
◎ 高い志と熱い想いを「地域社会」(村)に注ぎ,そこを何とかよいところにしよ
うとしている
∥
◎ 地域にこだわり,そこを変革しようとする農村派教師
※ 山形県山元村 (無着成恭)
※ 兵庫県大路村 (小西健二郎)
※ 兵庫県出石郡 (東井義男)
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◎子供が村を変える変革者
□農村派教師
「貧しい農村の子供を生活綴り方という共通の手法を使い子供と教育に対して高い志と
熱い思いを抱き地域にこだわった」