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「すぐわかる日本の呪術の歴史」武光誠 東京美術 2001年 ③ / 東井義雄さんの言葉④【再掲載 2011.10】 [読書記録 歴史]

今回は、2月11日に続いて、武光誠さんの
「すぐわかる日本の呪術の歴史」3回目の紹介です。



出版社の案内には


「呪術がどのように日本の歴史を動かしてきたのかを時代順に1テーマ見開き2ページで
 解説。原始的なアニミズムにたつ呪術から、現代の風水や各種占いの流行にいたるまで
 呪術の流れがよくわかる。」


とあります。





今回紹介分より強く印象に残った言葉は…

・「天神地祇 
  天神 = 天(高天原)の神 → そこから君臨した神
地祇 = 国土を守護する神 天孫降臨以前より土着」


・「暦 ~ 単なるカレンダーではなく王朝の象徴である → 政治秩序」


・「唐ではト占よりも天文・暦の方が格段に重要視されていたのに比べ、日本では陰陽道
  が重んじられ、特に占いや呪術に重点が置かれた」





もう一つ、再掲載となりますが、
「東井義雄さんの言葉」④を載せます。
教育者であり宗教者であることがよくわかります。




<浜松のオリーブ園>

浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト





☆子供たちの学習に
文部科学省の
「子供の学び応援サイト(臨時休業期間における学習支援コンテンツポータルサイト)」




ふじのくに魅力ある個店
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
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<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

  ものづくりのまちとも言われる浜松。
 山田卓司さんのすばらしい作品を 
 ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
 お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。





☆「すぐわかる日本の呪術の歴史」武光誠 東京美術 2001年 ③

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◇古墳 ~ 飛鳥時代・陰陽道の伝来(6世紀)

 仏教と前後して伝来


 古代中国陰陽五行説 
   陰と陽

  木・火・土・金・水 五つの要素


 その組み合わせから物事が発生する
天文学・医学・自然科学


 513年百済より五経博士<儒教+陰陽道>
  

 553年『日本書紀』  
    「当番制で医博士・易博士・暦博士交代を」
各博士の来日





◇飛鳥時代・壬申の乱と呪術(672年・壬申の乱)

 占いの術で人心を掌握した天武天皇


 黒雲を吉と占う 
   式(とくどの)盤 = 北斗七星を回転させ柄の部分の位置で占う

   カリスマ的リーダー


 神々と交流し味方につける 
   天照大神を崇拝

伊勢神宮を国家祭神(天武治世化)


 天神地祇 
   天神 = 天(高天原)の神 → そこから君臨した神

   地祇 = 国土を守護する神 天孫降臨以前より土着

  「神祇は両方を指す」





◇飛鳥時代・陰陽寮の設置(676年)

 朝廷が権力強化のたため陰陽道を独占


 陰陽道は国家機密
  天武天皇 ~ 官僚制度の整備に力を注いだ → 陰陽寮設置

「天文遁申の術に能し」

   暦    ~ 単なるカレンダーではなく王朝の象徴である → 政治秩序
  

 呪術的な役所
「養老律令」エキスパート集団 陰陽博士1人・陰陽師6人・陰陽生10人
 
   暦の専門職  -暦博士1人 ~ 暦生10人

   天文観察専門職 - 天文博士1人 ~ 天文生10人

   時間の専門職 - 漏刻博士2人 ~ 守辰丁20人

                ∥

   天文観察のため675年 
     唐の司門台に倣って占星台という施設

     唐  天文・暦にまつわる科学技術を重要視

    ↑↓

 ◎ 日本   天文・暦の技術が未熟 → 占いや呪術に重点

       陰陽道の技術は国家体制の奥に隔離



 ◎ 僧侶  知識層を介して陰陽道的信仰はさらに広められていく



陰陽道の使い手たちは官僚として政権抗争に巻き込まれた

 ※ 唐ではト占よりも天文・暦の方が格段に重要視されていたのに比べ、日本では陰陽道
  が重んじられ、特に占いや呪術に重点が置かれた










☆東井義雄さんの言葉④【再掲載 2011.10】

◇失敗の後が人生を変える

□不合格からの再出発

 昭夫君  A校受験  説得されても


 父が条件
「よし,おまえの意志通りA校を受験しなさい。しかし,一つだけ約束をしろ。発表は一
 人で見に行くこと。そして,自分の受験番号がなかったら,一時間,その合格発表板と
 にらめっこして考えてくること。」



      不合格



   ◎父 金包み 「祝 出発」




◇心を光らせるもの曇らせるもの

□ビリの役割  

 ウサギとカメ
   カメはウサギにはなれないが日本一のカメにはなれる



  ◎ ビリから逃れることはできないが日本一のビリにはなれる
   (自分のおかげでみんなつらい目に遭わない)

  ◎ 一番だけが輝いているのではない




◇それぞれの芽生え

□気の弱い子は敏感なオジギソウ

「気の弱さを大切にしよう」
  気の弱い子は自分を否定的に見る人間には実に敏感に拒否反応してしまう。
 
  ・ 自信のなさを乱暴で表現する子。
 
  ・ 両親を遠足に連れて行ったS君。




◇学ぼうとする心

□熱心さだけでは教育にならない

 教師と子どものかみ合わない歯車を強引に回転させれば,弱い方の歯車は必ず壊れてし
まう。



 ◎ 熱心さが子供をダメにすることがある

 ◎ 子どもから学び抜くこと




◇心のスイッチ

□やる気に目覚めたとき

 目 - 見ようという心のスイッチがはいっていないと見えない

 耳 - 聞こうという心のスイッチがはいっていないと聞こえない

   ∥
◎ 鋭い頭も「よしやるぞ」とこころにスイッチを入れればすばらしい働きをする



□かけ声掛けて 「ポンパで行こう」

ずいぶん寒くなったが
いつまでも寝床の中で
ぐすぐずしていないで
心のスイッチをポンと押して
パッと跳び起きようではないか
ポンとスイッチを押すと
パッと明かりが点るように
朝起きもポンパでいこう

テレビの前にすわっておれば
そりゃおもしろいさ
でも いい気になっていると
テレビの言いなりになってしまうよ
ポンとスイッチを切って
パッと勉強に切り替えようではないか
勉強も
ポンパで行こう
ポンパ ポンパ
ポンパで行こう




◇雨が降っても

 雨が降っても
ブツブツ言うまい
雨の日には
雨の日の生き方がある




◇「お多福」の面

□ふっくらとした「頬」と低い「鼻」

 おふくろさん - 何でも包んでくださる

 トランクママ - お母さんの考えに合わないと出されてしまう  ギスギス


 お多福には5つの願い(母 妻 嫁)



五徳の美人



◎今の子供たちが求めているお母さん
  控えめな口と優しい目
  何でも聞こえる大きな耳
口よりも耳を大切にしなさいよ 聞いた上にも良く聞きなさいよ
一方的に聞くのではなくその眞反対の声も良く聞くのですよ




◇子の包み方叱り方

 叱られた子の気持ち  
 近年お母さんがどんどん子供たちから遠ざかっている
一緒に悲しむ温かい心




◇お金を超えた世界の価値

□がめつくなっている子どもたち

→ お金を超えたところにある人生の味・喜び

 → お母さんが感動ある人生  心の味を大切にするお母さん


 母の日に娘が50円の板チョコ

 「るり子,昨日はプレゼントありがとう。お母さんね,今まであんなにおいしいチョコ
  食べたことなかったよ。こんなにおいしいんだもの。一人で食べるのもったいなくて,
  大好きなるり子に半分食べてほしくなりました。」


□お母さんの請求はみんなただ

下村湖人「心窓を開く」
「お母さんの勘定書」
進少年   勘定書
1 市場へのお遣い賃    10円
2 お母さんの按摩賃 10円
3 お庭のはき賃 10円
4 妹の世話賃 10円
5 婦人会の留守番賃 10円
       合計 50円

    ↓
母,にっこりと50円



1 高い熱がでて麻疹にかかったときの看病賃 ただ
2 学校の学用品代 ただ
3 毎日のお弁当代 ただ
4 着ているもの代 ただ
5 生まれてから今までのお世話代 ただ
合計 ただ

 ◎ 「お金を超えた世界」の味  と  働いて得るお金の値打ち




◇仏様の四つの「無量心」

「慈」
  - 不安・寂しさを根本からお見抜きになり「安らぎ」を与えてくださるお心。

「悲」
  - 大悲を注いで引き戻してくれる。

「喜」
  - わずかな前進にも大きな喜び。

「捨」
  - わざと突き放す。

◎ つらいのは「捨」

    入園,入学,進学を子どもの「一人歩き」を念じる機会に




◇「小さい勇気」をこそ

□せっかくいただいた一度の人生

 知が病むと痴
   ○○したい = 貪(むさぼり)


□しつけの基本を忘れない

 ◎ 人間の成長の度合いは自分で自分のただ一度の人生を台無しにしてしまう「おろか
  さ(痴)」を越えたまことの賢さに目覚め,「貪り」や「怒り」を自分で制御してコ
  ントロールできる「自律の心」がどれだけ育ったかが基準となる。



     ※ 自律がしつけの基本


 大切: ①「~たいの言いなりにはなるまい」

     ②「ばかにはなるまい」

    ③「小さい勇気を大切にしよう」




◇東井義雄最後の日記

 苦しみも悲しみも
 自分の荷は
 自分で背負って
 歩き抜かせてもらう
 私の人生だから


 兵庫県出石郡但東町 浄土真宗本願寺派「東光寺」
明治45年(1912)4月9日~平成3年(1991)4月18日




◇井上和昌解説から

 □ させられる立場からする立場へ

 □ 闘争は物事を解決しない

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