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「すぐわかる日本の呪術の歴史」武光誠 東京美術 2001年 ⑧ /「ぼくが読んだ面白い本ダメな本」立花隆 文藝春秋 2001年【再掲載 2014.9】 [読書記録 歴史]

今回は、3月 6日に続いて、武光誠さんの
「すぐわかる日本の呪術の歴史」8回目の紹介です。



出版社の案内には


「呪術がどのように日本の歴史を動かしてきたのかを時代順に1テーマ見開き2ページで
 解説。原始的なアニミズムにたつ呪術から、現代の風水や各種占いの流行にいたるまで
 呪術の流れがよくわかる。」


とあります。





今回紹介分より強く印象に残った言葉は…

・「政争と怨霊が貴人を呪術に走らせる」


・「白河天皇の院政  背景には熊野の修験道と高野山の真言宗
(藤原氏の比叡山の力落ちる)」


・「陰陽道   ①天文道 安倍氏   ②暦道  賀茂氏」


・「開戦前の言霊による戦いである『言葉合戦』では、互いに自分の家系を自賛、相手を
  侮辱する。それは、相手を殺す前に自分の正当性を述べ死の穢を防ぐため」





もう一つ、再掲載となりますが、立花隆さんの
「ぼくが読んだ面白い本ダメな本」を載せます。
20年も前に出された本ですが、今では出版の世界も変わっているのでしょうか。




<浜松のオリーブ園>

浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト





☆子供たちの学習に
文部科学省の
「子供の学び応援サイト(臨時休業期間における学習支援コンテンツポータルサイト)」




ふじのくに魅力ある個店
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
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<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

  ものづくりのまちとも言われる浜松。
 山田卓司さんのすばらしい作品を 
 ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
 お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。






☆「すぐわかる日本の呪術の歴史」武光誠 東京美術 2001年 ⑧

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◇平安中期・平将門の乱と太元帥法

□太元帥法が本領発揮

 939年 関東席巻 平将門

    「新皇」称す 太元帥法



 朝廷 
  940年正月派兵 + 太元帥 

  霊仙が初めて学んだ

  空海の死後常暁が
839年 太元崇法と修行



□怨霊となった平将門
   
 朝廷  東大寺や国分寺などにも加持祈祷を命じた

 将門  死んでからの伝説が遙かに多い



□天皇「大元帥」呼称は太元帥明王からきたもの





◇平安中期・天皇家貴族の呪術依存
  
□政争と怨霊が貴人を呪術に走らせる



□藤原氏の密教依存
    
 属星信仰の流行
   自分を護ってくれる星 ~ 星座

「自分の属星の名前を七回唱えよ」藤原師輔

 北斗七星のうちその年に相当する量 ~ 自分の生年による



□脱藤原師の呪術

 1068年 頼通と無関係の後三条天皇即位

  愛染法により後冷泉天皇没する(後三条天皇の護持僧)
愛染法 = 人を呪い殺す法


 白河天皇 院政 
   熊野の修験道と高野山の真言宗
(藤原氏の比叡山の力落ちる)





◇平安中期・安倍晴明 921年晴明誕生

□晴明の操る式神が都で暗躍



□最強の陰陽師と最強の式神

 式神 = 陰陽師の手伝いをする一種の鬼神

      陰陽師は式神を変身させたり何かに憑依させたりできる


 晴明ふだんは式神を一条戻橋の下に封じ込めておいた



□政争と呪術師の対決

 晴明 - 陰陽寮の官人
921~1005年
   85歳で没 平安京の暗部に君臨

 陰陽道

   ①天文道 安倍氏

   ②暦道  賀茂氏





◇平安後期・発生期の武家と呪術 1156年保元の乱
  
□武士の呪力で天皇を護衛

 滝口の武士
  9世紀 宮中警護 ~ 呪術で邪気を追い払う


 武芸と武具自体呪術的存在
鳴弦、流鏑馬
  


□武士政権樹立の呪術合戦

 東国  武芸が実践の中で発達

  ↓

 東国の武士も貴族の武芸から吸収 ~ 洗練


 平家 - 厳島神社     源氏 - 八幡神社 


「言葉合戦」開戦前 言霊による戦い
互いに自分の家系を自賛、相手を侮辱

相手を殺す前に自分の正当性を述べ死の穢を防ぐ



□「征夷大将軍」にも呪術的意味

 夷は悪であり穢である



 天皇を守る呪術としての武芸を司る存在


 頼朝 → 兵権と政権とを掌握する幕府の統括者として復活させた










☆「ぼくが読んだ面白い本ダメな本」立花隆 文藝春秋 2001年【再掲載 2014.9】 

<出版社の案内>

ヒマ人向きの本を対象にした趣味の書評ではなく、真に読む価値のある本から有効情報だ
けを抽出圧縮し濃密に詰めこんだ、忙しい現代人のための読書ガイド。さらに著者がいか
にして大量の情報を処理・活用するかを、その驚異の速読術とともにあきらかにする。
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◇序・宇宙 人類 書物

□書店 「一国の文化の最前線基地」



□本の内容を3~5分間で伝えてみよ!



□一冊の本は一枚のチャートにすることができる

 「キーワードの拾い出し」 + 「論理の流れ」

 パラグラフの文頭 + 文末(一行)



□全体の流れとキーワードをつかめ

 粗雑なつかみ から 具体的把握へ

 
 音楽的読み から 絵画的な読みへ



□インターネット

「生涯情報の海に浸り、一個の情報体として情報の新陳代謝を続けながら情報的に生きる
 時代」

= 情報新陳代謝



 ◎ 情報社会サバイバル技術 = 素早い情報スクリーニング術



□「絵画読み」の技術
 
 ① 頭から終わりまで  - パラグラフ単位でとばし読み

② 二度目を読むかどうか

  

□価格の分岐点

 大出版社  低価格でベストセラーの道


 小出版社  少部数で越すとが確実な回収



 ◎ 分岐点は初版1~2万部 1700~1800円ライン



◎ かけ算 定価と部数の関係
  


□出版文化を支えているのは誰か

 渡辺美知子『日本の小出版』柘植書店


 柘植書房・西村祐竑氏
   ◎ 統一市場の崩壊  =  定価は無関係、買う人は買う

2000部を基本に

「出版業」と「出版産業」

少部数の本 = 作る側と読者の共同作業

「どれだけ多くの本を読みどれだけ多くの小世界の住民となり、自分をどれだけ多くの
  他世界存在者にしたかによりその人の小宇宙の豊かさが決まる」



□良書の世界

 編集者個々人の心意気で支えられている(大手出版社でも)

<金儲けの世界> と <歴史に残る本づくり> とがある


 高価な本と安い本
「その情報を単独購入するために適当な情報提供者と家庭教師を雇ったとしたら…」



□書物は万人の大学

- 生涯書物という大学に通い続けなければ何ごとも学べない






◇立花隆読書から → 読みたい本

○ピーター・ヘイニング 『図説世界霊界伝承事典』 柏書房


○高山文彦 『霞ヶ関陰の権力者たち』 講談社


○町田京鳳 『エロスの国熊野』 法蔵館


○竹内実 『日本史を海から洗う』 南風社


○永沢光雄 『AV女優』 ビレッジセンター


○志村有弘 『超人役行者小角』 角川書店


○吉田敦彦 『世界の始まりの物語』 大和書房


○網野善彦 『日本中世に何が起きたか』 日本エディタースクール出版部


○笹川良一 『巣鴨日記』 中央公論社


○平塚柾 『日露戦争陸戦写真史』 新人物往来社

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