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キーワード「生徒指導」⑳(最終) /「古典との対話」串田孫一 筑摩書房 1990年 ② 【再掲載 2013.11】 [読書記録 教育]

今回は、8月 1日に続き、わたしの教育ノート(要約ノート)より、
キーワード「生徒指導」の紹介⑳ 最終です。


今回紹介分より強く印象に残った言葉は…

・「いじめが得にならない状況を作る」


・「ひとりぼっちの子調査」


・「子供が身を隠すことができなくなった時代
  子供独自の世界を持つことが許されなくなった」


・「けんかは発達上の課題の一つ」




もう一つ、再掲載となりますが、串田孫一さんの
「古典との対話」②を載せます。
現在は、ちくま学芸文庫に入っているのですね。


今日から、リビングルームのリフォームが始まります。
片付けが大変でした。
一週間、工夫した生活をします。


<浜松のオリーブ園>

浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト





ふじのくに魅力ある個店
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
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<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

  ものづくりのまちとも言われる浜松。
 山田卓司さんのすばらしい作品を 
 ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
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☆キーワード「生徒指導」⑳(最終)


◇牧歌的人間の罪悪 小田晋
 
いじめ行為は動物の世界にもある

= 「ニワトリのツツキ順位行動」

  1922年ノルウェー生物学者 シュルデラップリエ

相手を死に追いやるほどの攻撃行為は抑制される

    ↑

    ◎人間は本能の仕組みがはずされている

抑制は躾・教育・刑罰・宗教による



    ◎いじめが得にならない状況を作る




◇無気力サイン
  
1「ひとりぼっちの子調査」
   
  中休み - 誰と遊んでいたか → 一週間調査する
 

2 担任の見たこと感じたこと

  授業中に「自由に席を立って誰と相談してもよろしい」という指示を出したときの
  行動


3子供への問診




◇子供の心の声
  
 ① 人間の行動には「裏」と「表」がある

    子供の二面性 

     学校と家庭


 ② 過保護こそ家庭内暴力の温床




◇友情 深谷和子
  
 友情 = 特別な愛の感情 
     愛他性(自己犠牲 献身)

   |

 ◎仲間との秘密
    他人が知ることのできない体験を共有し合う仲間



 ◎子供が身を隠すことができなくなった時代
      
   子供独自の世界を持つことが許されなくなった



連帯の相手は自分

 ◎大事なことは愛の感情 

  = 「人間が好き 仲間が好き」





◇けんか 村越晃(目白大助教授)
  
 欲求の阻止
   → 怒り

   → 攻撃 


 幼児期  
   生理的・身体的欲求に関するもの

他に物やオモチャを取った・さわった・つついた


 児童期  
   自我的欲求の阻止によるもの

所持品を取った・悪口を言った・バカにした

所有や社交の侵害


 児童後期
   悪いと言った・うわさをした



+ 社会的欲求の阻止  

   +道徳的なもの
◎友達のため グループのため 正義のため 約束を破った



  ◎体験を通してコントロール,社交性

  ◎けんかは発達上の課題の一つ

   「欲求があり,自己があり,所属があり,正義があるから喧嘩が起こる。しかし,
    自己がなく,覚めた感覚で,適当に合わせる感覚で,所属意識も乏しく正義もな
    ければ喧嘩も起こらない。
 

 <けんかの意味>

①自己主張ができる

  ②自分の力,位置,存在を確認できる

  ③仲間にもいろいろな人間がいることを知る

  ④みんなで集団を作っていることを知る

  ⑤存在感をアピールできる

  ⑥逞しくなる

  ⑦賢くなる

  ⑧切れる程度を知り,切れたときの処理の仕方が分かる

  ⑨小さい段階で処理できる

  ⑩意味のないけんかはしなくなる



  ◎ 取り返しのつかないけんかをしないためにも小さなけんかはしておくべきだ
   
    体験して初めて分かる
     「後味の悪さ・悪口を言われた悔しさ・殴られた痛さ・仲間はずれの辛さ・勝
      っても負けても残る味気なさ
 

<けんかの扱い方>

 ① けんかをみたらすぐやめさせる?

少し様子を見ることも…

 ② けんかは子供同士で解決させる?

子供と一緒に考える

 ③ けんかをしたら叱る?

けんか以外の解決方法を指導

 ④ 指導のきっかけとする



 ◎「けんかをしながら遊びなさい」




◇がまんの心
 
□日本人の損得勘定
 
「日本人には,自分の得になることはするが,損になることはしないという感覚が身にし
 みこんでいるのではないか。『やがてあんたの得になるのだから』という日本のしつけ
 は,なるほど,『がまん』「耐性』を覚えさせてはいるものの,『得』になることが主眼
 であって,がまんは手段にすぎない」(千石保)




◇対人関係不適応症候群 松原達哉(立正大)
 
□友達作りの経験不足の環境

(1)少子化現象

(2)過保護過干渉

(3)母子分離不安

(4)母親が多忙であそんでやらない

(5)母親自身が遊び方を知らない
  
(6)テレビ漬け生活

(7)個室生活

(8)ウォークマン

(9)生活の機械化


□友達関係の立て直し

(1)集団ゲームや遊び

(2)集団のスポーツもよい




◇なぜ荒れが広がったか
  
 ①「子供の権利条約」で育った子供たち
  
 ②社会システムの改革を

















☆「古典との対話」串田孫一 筑摩書房 1990年 ② 【再掲載 2013.11】

<出版社の案内>
少年のころからくり返し読みつづけ、今もまた折りにふれてはページをめくる。自分の流
儀でつき合ってきた23冊の古典をめぐる、深く静かなエッセイ23篇。
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◇食欲・美味・快楽  ブリア・サヴァラン「味覚の生理学」

 ブリア・サヴァラン(フランス)司法官

ガストロニの永遠の基礎となる20のアフォリズム



  「美味礼賛」

 


◇心の貧しき者 マタイによる福音書

 福音書 キリスト伝記 
 
     神からの悦ばしい知らせ

     マタイ伝 マルコ伝 ルカ伝 ヨハネ伝



 イエス 
   北パレスチナ・ベツレヘム生 

   ピラトにより死刑



 理屈で読もうとすれば理屈が合わないことがたくさんある



「幸福なるかな,心の貧しき者,天国はその人のものなり」



 ◎辞書として使う聖書

 



◇太陽と死 ラ・ロシュフコー「省察と箴言」
 
「太陽と死とは凝視できない」

  ラ・ロシュフコー(1613~1680)パリ 1665出版

 
 扉に「我々の美徳の殆どすべては変装した悪徳である」

 
 箴言

  ~ 自己の心を通じて必ず人間性を見つめていた



  ◎仮面を取り除いて見せてくれた人間の素顔は滑稽な表情

 



◇運命の女神  マキャベリ「君主論」

マキャベリ(1469~1527)

人間,特に君主が,何が原因で称賛されたり非難されたりするかを考察 



  ◎ 君主は善人であろうとする気持ちを捨て,善くない人間にもならなければな
   らない


  ◎ 君主は狐と獅子を見習え


※「この世は運命と神の支配に任されている」

 



◇隠れて生きること  エピトロクスの断片

  エピトロクス 
    紀元前3世紀哲学者 

    快楽主義者 エピキュリアン

    「エピクロス-教説と手紙-」岩波


 ◎「隠れて生きろ」=哲学者は政治と関係を持つべきではない


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