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「社会不安障害のすべてがわかる本」貝谷久宣 講談社 2017年 ② /「教師の知恵袋」沼田泉 ぎょうせい 1982年 ④ 【再掲載 2012.3】 [読書記録 一般]

今回は、8月14日に続いて、貝谷久宣さんの
「社会不安障害のすべてがわかる本」紹介 2回目です。


皆、不安があり恐怖もあります。
その程度が、それぞれで違う、違って当たり前と理解しているのですが…


出版社の案内には、


「【社会不安障害は『性格の問題』ではありません。治療すれば治る『心の病』です。】
 人前でのスピーチ、オフィスでの電話、上司との対話。ほかの人にとっては何でもない
 ことに、不安や恐怖を感じてしまう…。これは性格の問題ではありません。治療すれば
 治る『心の病』です。放っておくとうつ病やパニック障害などを併発する恐れがありま
 す。本書では正しい診断から、薬物療法や認知行動療法など有効な治療法まで、イラス
 トを使ってわかりやすく解説します。」


とあります。



今回紹介分より強く印象に残った言葉は…

・「恐怖心は命を守る防衛システム」


・「社会不安障害とは防衛過剰で必要以上の脅威を感じる」


・「競争により社会不安障害が生じ、
『マイナス評価しているに違いない』と強く思い込む傾向が強い」


・「『心の持ち方』だけでは克服しにくい」
- 何らかのアプローチが必要ということですね。
  発症年齢の平均が21.7歳にもかかわらず受診年齢の平均は34.3歳。
  10年以上、一人で、家族で抱え込むことは大変辛いことです。
 



もう一つ、再掲載となりますが、沼田泉さんの
「教師の知恵袋」④を載せます。
大先輩から「読んでみたらいいよ」とお借りした本ですが、
教師としての大切な姿勢を学ぶことができた1冊です。




<浜松のオリーブ園>

浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト





ふじのくに魅力ある個店
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
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<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

  ものづくりのまちとも言われる浜松。
 山田卓司さんのすばらしい作品を 
 ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
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☆「社会不安障害のすべてがわかる本」貝谷久宣 講談社 2017年 ②

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◇どうしてうまくいかないのだろう - 社会不安障害とは何か
□A君のケース ② 

 家族にも分かってもらえない

  1  会社を辞めたいという思いと職を失う不安 - 朝から葛藤が起きる
  
  2  それでも何とか出勤

  3 「使えないやつ」「つまらない男」評価の定着 - 孤独
  
  4  声を掛けられるのはミスをしたときぐらい
 


 不安と恐怖
  恐怖心は命を守る防衛システム   

  不安や恐怖は危険を避けるために必要な感情
    不安  恐怖  

    恐怖症 

    = 特定の人や状況に対し、激しい病的な恐怖を感じる状況
    
    = 本人も不合理だと感じている



 社会不安障害とは防衛過剰で必要以上の脅威を感じる
  社会を創る2つの枠組み

   競争     
    → 社会不安障害  
      「マイナス評価しているに違いない」と強く思い込む傾向が強い
    ↓

   共同作業をしても       
     他人の言動が脅威としか感じられない  


※対応  
闘う    or    逃げる
  自分への攻撃 回避行動

◎他人の言動におもねる




□社会不安障害とは?
 
「性格」と「病気」の境界は曖昧
 ※性格だって変えられる

    性格 = その人特有の行動パターン
  
   ◎ 治療の対象となるかどうかは、「生きづらさ」の程度の問題

   ◎ 境界線がどこかははっきりしない




□傾向

 10人に1から2人は似た悩みを抱えている
社会生活に問題が生じているまたは苦痛を抱えている     18.7%

社会生活に大きな問題が生じているまたは本人の苦痛が著しい 7.1%

社会生活に大きな問題が生じている              1.9%



「自分だけが異常」という思いこみは捨てよう
米国の研究 一生の間に社会不安を抱える人は   0.5~16%

発症年齢の平均  21.7歳
 
受診年齢の平均  34.3歳

※ 他の病気の引き金になることも




□原因 

 発症の原因は一つに特定できない
不安を感じやすい体質(遺伝的なもの)
 
   育ち方などの環境 

  きっかけははっきりしないことも
いやな体験 - 過剰な思いこみ - 悪化




□脳のシステム

 脳の過剰な興奮が緊張を高め不安を増す


 不安・恐怖
  → 大脳全体が興奮し通常レベル以上に覚醒
 
      ↑

機能不全




□心と体

「心の持ち方」だけでは克服しにくい
  

 心の面からのアプローチ
・薬物療法 
   ・カウンセリング 
   ・認知行動療法
  


 身体症状へのアプローチ
・薬物療法








☆「教師の知恵袋」沼田泉 ぎょうせい 1982年 ④ 【再掲載 2012.3】

◇全体を見渡せるところが教師の位置
 電車ではドアのそば

 教室では…



◇下校後30分を見守る思いやり

 細かな配慮  

 → 事後指導を考え指導計画を立てる段階で話し合っておく



◇子どもの成績物には必ず返事を書く

 できるだけ早くあたたかい言葉を付けて返す



◇子どもが帰った教室で静かに座る

「退勤前には自分の教室に行くように」

  - 戸締まり・整とん・忘れ物・明日の準備
   

 学習遅れの個別指導 

  → 指導後に体験談を語る


 時にはそっと座って子どもの顔を思い出すだけでも子どもを見る眼が育つもの



◇出席簿の休日に引く朱線

「君、休日の所に朱線を引くだろう。引くときは最後の児童より2名ぐらい先まで引いて
 おきなさい」


 事務処理はきちんと 
  - 正確に心を込めて



◇保護者との面談では成績のことは先に話さない

 日常の学校生活の様子や学習状態などについて記録を整理し資料を準備する


 面談
  - 子どもをよりよく伸ばすために話し合い、今後の指導を見直すため

  × 子どもにレッテルをはる面談-面談は通告ではない

  ※ 個々の親の心理をとらえて



◇親が子どもの欠点を話してきたら長所を

 あくまで子どもの側に 

  → どうすればもっとよくなっていくか見出すように対応



◇身近な話題からリラックスした雰囲気

 世間話から、新聞記事から
 
  ~ 自分でも話せる内容であることで安心する



◇レッテルをはるより希望を語る

 教師と親が子どもをよりよく伸ばしていくための話し合いが大事


 希望を含めて話し合う

  - 人間全体を見ながら見守る



◇こまめな連絡や通信は親の心を動かす

 常に新鮮な内容を考えていく 

  = ノートや連絡帳の活用



◇子どもに変わって言いにくいことを言う

 着飾り放任する母親に 

  … ひと言、子どもに代わって



◇教育の悩みはどの家庭も同じ

 保護者会のあり方

  … 悩みを抱える母親も


 だれもが話し合いに入れる話題を引き出す保護者会への努力を



◇親との話し合いには教師意識を出し過ぎない

 互いに信頼と親しみを! 
 
   まず親の言うことを聞く包容力を


 親にも見方・考え方の違いがある



◇来てよかったという保護者会にしたい

 教師の力でそれなりの内容を用意!


 お土産の用意 
   ◎ 大切な資料

   ◎ 感動するような話題



◇年に一回は三者面談

 飾らない
 
   三者 … 互いに為すべき事を約束することができる


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