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小浜逸郎さんはこんなことを⑧-「14歳 日本の子どもの謎」イースト・ブック 1997年 (2) /「千年震災」都司嘉宣 ダイヤモンド社 ②【再掲載 2012.1】 [読書記録 教育]

今回は、11月23日に続いて、
「小浜逸郎さんはこんなことを」8回目、
「14歳 日本の子どもの謎」2回目の紹介です。


要約して表すと、分かりづらくなってしまいましたが、
わたしには納得することができる文章でした。
興味をおもちの方は、本で確かめることをお勧めします。


それにしても14歳、自分のそのころを思い出しても不安定な時期だと分かります。
先日の愛知県弥富市の中学校でのつらいできごとにしても。



今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「現代社会は,理性によって禁欲を強いられた『残虐志向』が様々な方向にそのはけ口
を探し出そうとしている社会である」


・「マスコミは情緒の共同体であり人間の非理性的部分を代表する公共機関だといえる。」

「民衆の多くが、自分たちをびっくりさせてくれるような『事件』はないかと,常に潜
在的に待ち受けている。何かが起こると,マスコミが,それとばかりにその潜在的な
  期待に応える。現在の社会は、劇場型社会といえるのではないか。」


・「自分とは何か,自分は何によって充実するかという若者たちの永遠の問い」

「豊かで退屈なこの時代には,この時代に特有の生きにくさがある」


・「私たち大人は,今の時代に特有の『生きにくい気分』とか『空虚さ』をよく見つめて,
それを乗り越える新しい物語を作り出す努力を少しでも示さなくてはならない」



大人としての役割をしっかり果たさなければと感じます。どのようにしてが課題ですが。




もう一つ、再掲載となりますが、都司嘉宣さんの
「千年震災」②を載せます。
東日本大震災から10年、日曜劇場の「日本沈没」が話題になっています。
しかし、あの震える恐ろしさの記憶が徐々に薄くなっていることも感じます。
9年前、拙ブログにこの要約をアップしたときの頭に次の文章が入っていました。

今回の「緊急調査報告 東日本大震災の現場」からは

① 揺れている時間が大変長いこと
② 射流となる場所があること
③ 津波対策には ビルの間に住宅を建てることが有効だということ
④ 堤防には上部・下部の一体感が大切になること
⑤ 津波の後に植生が変化すること

を知りました

この10年間に、
家から近い遠州灘には国内最大規模級とされる高さ15mの防潮堤が作られました。
しかし油断はなりません。


浜松出身のベテラン寄席芸人による浜松寄席
「うなぎのぼりの会」が明日28日(日)13時より
浜松駅南口近くのサーラシティ浜松で開催されます。
お近くにお住まいでお時間のある方は、ぜひ!
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<浜松のオリーブ園>

浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト





ふじのくに魅力ある個店
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
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<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

  ものづくりのまちとも言われる浜松。
 山田卓司さんのすばらしい作品を 
 ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
 お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。






☆小浜逸郎さんはこんなことを⑧-「14歳 日本の子どもの謎」イースト・ブック  1997年 (2)

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◇劇場型社会の残虐事件②

□格闘技・ホラームービー・ゴシップは「残虐願望」のガス抜き
     
 人間の残虐性はそんなに簡単に乗り越えられない
     

 残虐性は表向き,理性の支配によって排除されたが,裏側には抑圧として生き残る

 = もぐら叩き    


 放流回路
  ① 格闘技 

  ② ホラームービー                           

  ③ 有名人バッシング・スキャンダル暴き・ゴシップジャーナリズム

 ※ 出口を失った本能,個人の異常性 → 個人の犯罪・悪質ないじめ



 ◎ 現代社会は,理性によって禁欲を強いられた「残虐志向」が様々な方向にそのはけ
  口を探し出そうとしている社会である


 マスコミは人間の非理性的な部分を代表する公共機関
犯罪の劇場的性格 = マスコミがあってこその犯罪

   昔は教会・国王が堂々と残虐性を公開していた



   ○マスコミが残虐性の公開を扇情的にやってみせる

   ○驚き・不安・感情や意見・好奇心・怖いもの見たさ

   |

   ◎「真実」「正義」の衣をまとわせて再現
              
     マスコミは情緒の共同体
     
     = 人間の非理性的部分を代表する公共機関 



  ○ 民衆の多くが,自分たちをびっくりさせてくれるような「事件」はないかと,常
   に潜在的に待ち受けている



  ◎ 何かが起こると,マスコミが,それとばかりにその潜在的な期待に応える

   = 劇場型社会



□現在と過去の「生の気分」の違い

 現代社会の中での個人の手応えのなさ



  「何を目標に生きていいか分からない」

◎ 皆そこそこに豊かになり,生きる目的を見失い,退屈と倦怠と寂しと戸惑いのさ
   なかにある。



  ◎ 大人自身もロマンや熱気を感じない

  =「おまえたちはこう生きろ」とはっきり生き方を提示できない



  ◎ 自分とは何か,自分は何によって充実するかという若者たちの永遠の問い
    村上龍 
      「その時代にあったのは近代化という国家の大目標…」
       (「寂しい国の殺人」文藝春秋1997.9)



   ◎ 貧しさゆえの寂しさを感じる余裕のなさ

   ∥

   ◎ 昔と今では生の気分をとらえる基準がまるで違ってしまっている
        ∥

   ◎ 豊かで退屈なこの時代には,この時代に特有の生きにくさがある
       |

   ◎ 「透明なボク」は日本人が歴史上初めて感じる「生の気分」




 ※ 私たち大人は,今の時代に特有の「生きにくい気分」とか「空虚さ」をよく見つめ
  て,それを乗り越える新しい物語を作り出す努力を少しでも示さなくてはならない

 










☆「千年震災」都司嘉宣 ダイヤモンド社 ②【再掲載 2012.1】

<出版社の案内>
古文書も読み解く日本唯一の津波・歴史地震学者が、有史以来最大の東日本大震災の被
災状況について緊急現地調査しました。この1000年間の地震・津波災害の様子を古文書
などをひもときながら解説、次に来るべき首都圏直下型地震、東海・南海地震について
も歴史的な被害状況をもとに警告します。
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2 緊急調査報告 東日本大震災の現場

◇津波は一つ一つが個性的

 震源域 南北500㎞ 東西200㎞

  アスペリティ

  (揺れる時間)阪神大震災 15秒   東日本大震災 240秒

 ◎平地をおそう射流の脅威

 
 千葉県 
   ○太平洋岸 飯岡(旭市)   津波を受けやすい 7.6m

   ○九十九里浜 南端の太東(いずみ市)
砂浜をのりこえて4~5m
 
   ※ 秒速8~14m - 千葉県茨城県の太平洋岸




◇津波被害を最小限にするための工夫

 ◎ 有力な会社の冷凍倉庫を住宅側の前に並べておいてもらって人々はその背後に住む
  かたち

  → 家は浸水しても人間の命は守れる

※岸と住宅の間に大きなビル →  勢いを消す




◇明治三陸津波を越えた今回の震災

 ◎三陸・宮古市田老小堀  37.9m  8~30m


 ◎田老 高さ10m 全長2500m の防潮堤

→ 粉々に 上下二段 

後から作られた方は弱かった

※ 上部・下部の一体感が大切 → 工事をもう一度やり直せ




◇見てはならない怪物を見てしまった

 今回の津波
   「見てはならない怪物を見てしまった」

◎五百年に一度 千年に一度


 ◎津波の後に植生が変化する


◎鹿島の神 
   地震や津波避けの神様  要石

鹿島神社 要石神社




◇太平洋側が揺れた安政年間の大地震

1 安政江戸地震

    安政東海地震(M8.4 1854 12 23) 

安政南海地震(1854 12 24)

安政江戸地震(1855 11 11)


 

◇江戸を襲った直下型大地震

 1703年 元禄地震  海溝型 甚大な被害 大名屋敷


 1855年 安政大地震 直下型


 1923年 関東大震災 海溝型





2 安政東海地震

◇陥没した沼津・小林村 江戸でも震度5強



◇書物に残る駿河の液状化 
  「泥水を吹き出す」 
  
   派生する災害も要警戒

 

◇教訓を生かし耐震設計された長屋門(菊川市・黒田邸)

 子孫のために書き残された教訓
    伊勢国・岡安定

 判明した堤堰 高さ30メートルの天然ダム

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