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「信ずる宗教、感ずる宗教」山折哲雄 中央公論社 2008年 ② /「子どものサインが見えますか」汐見稔幸 女子パウロ会 2005年 ①【再掲載 2015.2】 [読書記録 宗教]

今回は、1月30日に続いて、山折哲雄さんの
「信ずる宗教、感ずる宗教」の紹介 2回目です。


考えることの難しさ、面白さを感じさせてくれる本だとわたしは思いました。



出版社の案内には、


「現代日本人にとっての信仰とは? 宗教とは? 明治以降日本が受け入れてきたキリス
 ト教的な価値判断でははかれないわれわれ日本人の信仰心を、歴史をさかのぼって探る
 宗教エッセイ」


とあります。





今回紹介分より強く印象に残った言葉は…

・「日本の神は感ずる神 = 気配の美学」


・「内部告発に見る人間観 = 組織への裏切り『村八分』
『告発と告発忌避』二つの人間観が今我が国において入り交じり動揺している」
「内部告発の流行は日本社会の基本構造を突き崩しかねない」
- 貴乃花問題をどう見たらよいのか分かりかねています。
  まだ後者の方が強いと感じています。


・「万人誰しも成仏することができるというなら、なぜ厳しい山中修行をしなければなら
ないのかというジレンマ」


・「『魂が山にのぼる』という万葉人感覚 」






もう一つ、再掲載となりますが、汐見稔幸さんの
「子どものサインが見えますか」①を載せます。
- 愛しつつ離れていくタイミング
それをどのようにつかみ、実行していくかが子育てだなとわたしは思いました。





昨春の退職を機に、10年近く前、台風で壊れたビニルハウスを少しずつ片付け、
秋にようやく終わりました。11月に小さなビニルハウスを種苗店に建ててもらい
ました。
先週、サツマイモの苗床を作り始め、木曜日に届けてもらった苗と利用の苗を植え
付けました。昨年は失敗してしまったので、今年こそと張り切っています。
温度管理に注意しなければと思っています。
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<浜松のオリーブ園>

浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト





ふじのくに魅力ある個店
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
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<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

  ものづくりのまちとも言われる浜松。
 山田卓司さんのすばらしい作品を 
 ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
 お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。






☆「信ずる宗教、感ずる宗教」山折哲雄 中央公論社 2008年 ②

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◇曼荼羅宗教学(2)

□信ずる神と感ずる神
   ◎ 日本の神は感ずる神 = 気配の美学


□日本人の心の遺伝子「無常観」 
   ◎ 万物は必ず死に、よみがえる


□西の彼方に浄土をイメージ


□「内部告発」に見る人間観 = 組織への裏切り「村八分」
内部告発の人間観 = 人間は疑わしい存在説

   内部告発忌避   = 人間は信じなければならない存在人間観


◎ 二つの人間観が今我が国において入り交じり動揺している


□日本独特の人間観崩壊の危機
内部告発 「人間は疑わしい存在である」人間観
                = 人間はすべての人間にとっての他者


   ◎ しかし,それでは,共同体の成立は不能
西欧には2つのたががはめられている(日本社会に存在せず)
① 超越信仰 
② 契約の思想

◎ その危機を避けるため、日本には「人間は信ずべき存在である」人間観
    → やせ我慢しても「われ信ずる、ゆえにわれあり」
 
    → 内部告発は大切なモラルを…


□人間観のジレンマが無常観を生む
内部告発の流行は日本社会の基本構造を突き崩しかねない

しかし,日本社会においても,人間が裏切る存在であることに変わりはない = ジレンマ 無常観
  ↑

   ◎ 聖徳太子は
      ① 和をもって貴となす  
          和イズム

      ② 世間虚仮,唯仏是真


□仏教に影響を与えた役行者 山岳宗教元祖 7世紀末 大和葛城山
山の宗教
   → 神道・陰陽道,密教の影響
   → 修験道(平安末)

| 苛酷な修行システム

   ◎ 役行者は聖徳太子の文化的対立者


□最澄と「引きこもり」の意味
864年 遣唐使 - 留学期間わずか8か月 通訳ともなっていた

   天台宗開創 - 山の仏教確立

   山中修行 - 座禅瞑想を主軸 山中に12年間こもって修行

   籠山12年 万人成仏思想-保守派との論争

   ◎ジレンマ
   … 万人誰しも成仏することができるというなら,なぜ厳しい山中修行をしなけれ
    ばならないのか


□空海,密教思想を体系化
  24歳で比較宗教論「三教指揮」

   高野山・金剛峰寺
   → 京都に東寺
       密教思想の体系化

   空海密教 
     ① 曼荼羅思想 
     ② 加持祈祷

   社会事業(貯水池) 
   大学・綜芸種智院


□「魂は山高く」の万葉人信仰 相聞歌と挽歌
万葉人感覚 
    「魂が山にのぼる」








☆「子どものサインが見えますか」汐見稔幸 女子パウロ会 2005年 ①【再掲載 2015.2】

<出版社の案内>
3人の子どもの育児を体験した父親であり、教育者である著者が、広い視野から温かなまなざしで現代の子育て事情を深く洞察。ひきこもり、少子化、少年の犯罪、学校教育など、子どもをめぐる実相をとおして、見えてくるものは―。
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◇子どもからのサイン

□ウガンダの親子  
   子どものサイン(うんこ,おしっこ)
社会的自我と非社会的自我


□虐待を受ける子ども 
   児童養護施設
    - 挑発的行動 = 形を変えた甘え
   
           ↓     ~ ぶつけて良い人に初めて会った

   ◎ サインをサインとして受け止められるか否か



◇ふるさとの人間学

□家出という成長
  - 未知への憧れ  
    「原イメージ」を作る



◇突っ張り少女と園児たち

□中学生の園児手伝い


□かわる喜び 
   小さな子どもたちは人間を細かに差異化してみていない



絶対基準
     ① 遊び相手として十分か

② 優しいかどうか

  「役に立っている喜び」で突っ張りから脱皮する



◇17歳の心の闇

□人生の本格的な関所 
   
  17歳 = 本関所


□実体験での悪の共有 実生活
彼らの隣にいつもいてくれる存在の欠如



◇引きこもり若者百万人の時代

□50軒に1軒  引きこもり   
   不登校は13万人 → 20%が引きこもり 


□引きこもる若者へのサポート
冨田富士也 … 引きこもりの多くは,対人関係の不安,能力欠如から
 
   引きこもりKHTの会  (埼玉県岩槻市 奥山雅久氏)
= 早期対応が大切



◇「不登校」最高

□言葉によるレッテル張り


□別の進路を選ぶ子
   東京シューレ ~ 「自分探しの子」「職人志向の子」



◇言葉の力 言葉の暴力

□言い方の変化


□ことばを問い直す



◇男の子の成長と母の愛

□ 母子関係の負の影響  
   1990.11月~2000年1月 三条市 監禁事件
  

□愛しつつ離れていく 
   ◎ 愛しつつ離れていくタイミング 

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