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「深谷昌志さんはこんなことを」⑪(最終)-「子供論」深谷昌志(『学校運営研究』2000年10月より) / 読書ノート「遠藤周作さんはこんなことを」⑬ -「愛する勇気が湧いてくる本」 三笠書房 1998年 1【再掲載 2014.8】 [読書記録 教育]

今回は、5月15日に続いて、わたしの「教育ノート」から
「深谷昌志さんはこんなことを」の紹介11回目です。


教育雑誌『学校運営研究』のおよそ20年前の記事です。
子どもが変わった理由を「テレビ社会」に求めていますが、
現在は「ネット社会」になり、さらに子どもは変わっています。
深谷さんが今それについて記事を書くとしたら…と想像しました。




もう一つ、再掲載となりますが、
「遠藤周作さんはこんなことを」⑬を載せます。
そうだなあと思った言葉が詰まっています。




<浜松のオリーブ園>

浜松にもオリーブ園ができました。
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ふじのくに魅力ある個店
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
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☆「深谷昌志さんはこんなことを」⑪(最終)-「子供論」深谷昌志(『学校運営研究』2000年10月より)


◇「子供論」深谷昌志(『学校運営研究』2000年10月)

◎子供が変わった = テレビ社会

1 電子メディアの中での成長

  テレビ 
    ① パーソナル化 
    ② リアルタイムの必要性の喪失 
    ③ ゲーム化
④ 多チャンネル化 
    ⑤ リモコン化 
    ⑥ ツーウェイ化

◎ 一人きりで遊ぶスタイルの定着


2 子供たちが失ったもの

  テレビ以前 
    ① 屋外に 
    ② 何人かの子供が集まり 
    ③ 体を動かしながら
④ これと言った玩具を使わずに 
    ⑤ 自発的に遊ぶ姿

◎ギャングの群れ

 ギャング集団で
 ① からだが丈夫になる 
    ② 自然環境への接し方を学ぶ
③ 友とのつき合い方を覚える 
    ④ やる気が芽生える
⑤ 想像力が育つ 
    ⑥ 自分らしさを確認できる
↑↓

 遊びの孤立化 
    ① 体力は付かず 
    ② 自然と接する機会が減り
③ 友達づきあいの経験が乏しく 
    ④ やる気が育たず
⑤ 想像力は広がらず 
    ⑥ 自分に自信を持てない


 ※現在の問題 
   ① 体力のなさ 
   ② 人間関係の未熟さ 
   ③ やる気のなさ


  ◎ 子供たちが友達とのんびり時を過ごすようになれば,現代の子供も
元気を取り戻し,意欲的になれるのではないか

◎ 子供の自由時間を大事にしたい







☆読書ノート「遠藤周作さんはこんなことを」⑬-「愛する勇気が湧いてくる本」 三笠書房 1998年 1【再掲載 2014.8】

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◇「愛する勇気が湧いてくる本」 三笠書房 1998年 1
 
□人を好きになるということ

 「男は頭と口とだけで嘘をつくが女は全身で嘘をつく」


 「エロスとはそれ自身で悲しい」


 「理想的な女性は探すものでない。創るものなのだ。」


 「美人は平凡な顔より 生きるのが難しい。」
・心が奢るようになるから。
・頭の良さも男から無意識に要求される。

美人は謙虚に,頭も心も磨く = 気苦労が多く労力は2倍


 「女は牛が反芻するような顔をして,いつまでも過去を噛みしめ
  味わい また胃袋の中に戻す」
 


□愛される人嫌われる人
 殺し文句
 「部下のみんながぼくを棄てても,君一人がついてきてくれそうな
  気がする」 



□情熱と愛とは違う     

 ブルースト
   「安定は情熱を殺し,不安は情熱を高める。」
   ・結婚は安定しているから情熱は起きない


 「恋は誰にでもできるが 愛は誰にでもできるものではない。」


 「愛とは美しいもの魅力あるものに心惹かれることではない。」
   ・外面的美しさが消え,魅力が褪せてもそれを大事にすること


 恋愛の本質 
  「信じるか」
  「信じられるか」


 「愛とは選択や決意でなく持続だ。」


 「愛とは状態でなく創る行為」


 「愛の第一原則は『棄てぬこと』」
  ・人生が愉快で楽しいくらいなら愛はいらない
・人生が辛く醜いからこそ,人生を捨てずにこれを生きようと
    するのが人生への愛。だから自殺は愛の欠如だと言えます。


 「奇蹟とは常人のできぬ愛の行為。」
 


□失う恋奪う恋
  
 「恋愛が破れる = 恋愛を下手にやったから」


 「初恋は破れるから美しいのでなく,それを守り抜こうとするとき
  美しい。」


 リルケ
 「女性は一つの生をしっかり守り続ける。しかし,男性は年よりも
  運命の方に気を取られる。」
  
 
 「この世には何十回あっても相手の存在が自らの人生に何の痕跡も
  与えぬ人がいる。その一方,たった一回の邂逅が決定的な運命を
  もたらす相手もいる。」


 「スタンダールの『恋愛論』は買うべき」


 「恋愛は『くるたのしい』もの」

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「三方原の戦い」小和田哲男 学研M文庫 2000年 ② /「お母さんちょっと」岩上薫 学陽書房 1985年 ③【再掲載 2012.4】 [読書記録 一般]

今回は、5月18日に続いて小和田哲男さんの
「三方原の戦い」の紹介2回目です。




出版社の案内には、


「元亀三年十月、甲府に発った二万五千の武田軍は、遠江の三方ヶ原の
 戦いで徳川家康を撃破し、そのすごさを天下に知らしめた。この遠征
 を真の目的とはいったい何だったのか?はたして信玄に天下盗りの野
 望はあったのか?戦国史研究の第一人者が、豊富な資料を駆使して三
 方ヶ原までの道程を詳しく分析しつつ、緻密な推理で“戦国史の謎”
 に迫る。」


とあります。



今回紹介分より強く印象に残った言葉は‥

・「『籠城』は秀吉以後マイナスイメージとなった。
それ以前は籠城して勝つケースもあった」


・「信長の勧告『浜松城を放棄し、吉田城に退き、三河死守専念』に
家康は『浜松城を退くほどなら武士を捨てる』と」





もう一つ、再掲載となりますが、岩上薫さんの
「お母さんちょっと」③を載せます。
40年近く前の出版ですから、ここに出ている子どもはもう40代、50代。
「ちょっと」と思うことが当たり前になってしまっているように感じます。




<浜松のオリーブ園>

浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト





ふじのくに魅力ある個店
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
2.jpg





<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

  ものづくりのまちとも言われる浜松。
 山田卓司さんのすばらしい作品を 
 ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
 お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。




☆「三方原の戦い」小和田哲男 学研M文庫 2000年 ②

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◇甲斐と駿河の結ぶ 4つの道

 塩の道 
   御坂路(沼津)
   若彦路(由比)
   右左口路(由比)
   河内路(興津)-身延山



◇関東出兵は「孫子の兵法」の実践
□小田原城を包囲する武田軍
信玄 
  永禄12(1569)年
   8月24日 出陣
   
   9月10日 武蔵の金本形城(氏邦)攻める
  あきらめ、武蔵滝山城を攻める(氏照)
あきらめ、小田原へ
 
   10月1日 小田原着 4日で小田原城攻めあきらめる
「籠城」 
           秀吉以後マイナスイメージ
        それ以前は籠城して勝つケースもあった
        ∥
       同盟国の援軍を待つ!

   10月4日 甲斐へ
威嚇的な出陣
        三増(みませ)峠の戦い  
            ゆっくり → スピードアップ(超スピード)

   10月6日 武田軍勝利



◇蒲原城の戦い
11月 3度目の駿河侵攻
蒲原城 北条綱重が城主 山城
三方原の戦いのルーツ 作戦
落城

今川館(駿府) 12月7日 囲み始めた
無血開城 岡部正綱は信玄に仕える

◎ 敵対していた者さえ登用

 元亀元(1570)年
花沢城の攻撃 激戦 1月4日~1月8日朝
  城主・大原資良脱出し高天神城の小笠原景忠に合流



◇「深沢城矢文」を推理する

  家康が上杉謙信と盟約 
    元亀元(1568)年10月8日

信玄 VS 今川氏真・北条氏康・氏郷父子
上杉謙信・徳川家康

元亀元(1570)年 
12月15日~16日 
深沢城の攻防
「深沢城矢文」開城勧告
→ 1月16日 開城
3月 遠江侵攻
          高天神城を攻める(信玄初の遠江侵攻)

◎ 信玄・家康の対立



<信長と対決し始めた信玄>

◇北条氏康の遺言
元亀2(1571)年10月3日 
   北条氏康没
遺言 「謙信と絶ち、信玄との同盟を復活せよ」
11月下旬から和平交渉-小宰相(老女)
女性僧侶-「無縁」の立場のもの

甲相一和
      背後から北条氏に攻められたら大変



◇将軍義昭から信玄に御内書
□義昭 
 永禄11(1568)年9月26日 信長に推され1569年に征夷大将軍

元亀元(1570)年正月 信長との亀裂
義昭は信長に五か条を認めさせる

信玄が義昭に接近

 浅井長政の裏切り
6月28日 姉川の戦い
     信長 VS 朝倉・浅井
信長方の勝利 
     朝倉勢 → 越前
浅井  → 小谷城



◇石山本願寺と手を結ぶ

 元亀元(1570)年
8月20日 三好三人衆と対峙
9月5日 顕如 VS 信長
9月12日 信長との全面戦争 ~ 天正8(1580)年
石山合戦 信長~毛利ライン



◇甲尾同盟の破綻
信長  
   近畿で動きを取れず = 家康に援軍を送れない
信長の勧告
 「浜松城を放棄し、吉田城に退き、三河死守専念」
↑↓
家康 
    「浜松城を退くほどなら武士を捨てる」

 元亀2(1572)年4月末
4月末野田城 
    → 吉田城(酒井忠次)
    → 牛久原城
→ 長沢城
    → 5月に甲府へ

◎ 宣伝効果の目的

    ◎ 山家三方衆を三方に
田峯の菅沼氏、長篠の菅沼氏、作手の奥平氏

 元亀2(1571)年10月3日
西上作戦 → 信長決断











☆「お母さんちょっと」岩上薫 学陽書房 1985年 ③【再掲載 2012.4】


◇自分本位

 駅前の食堂に入って驚きました。


 昼食を注文して新聞を読んでいると、食事をすませた親子がレジの
ところに立っていました。

「お待たせしました。600円です」

 店員が小走りにレジにもどってきました。

 お客である母親は、一万円札をさっと店員の前に差し出し無言でい
るのです。
 
「こまかいのをお持ちではないでしょうか」

 店員はおそるおそる聞いていたようです。


 すると、母親の返事はどうだったでしょう。即座に、
 
「おつりぐらいは用意しておいて」

といったあと、何もいわないのです。

「すみません、いつもならあるのですが、きょうは…」

「急いでるんです。早くして」

「ちょっと待ってください。両替えしてきますから」

 店貞は、店の一万円札を持って出ていきました。


 母親に手をひかれた3歳くらいの女の子が母親に

「どうしたの」

とたずねました。

「この店、おつりも用意してないのよ。急いでいるのに」


 母親は目の前を走る電車を気にしている。きっと電車に乗るのでしょう。


 しかし、わたしは母親のことばを聞いて、驚いたばかりか、こわくなり
ました。普通なら、店員に

「ありませんか。わたしもないのです」

といって、一万円札を出すのがあたり前です。


 この場合、相手(店)のことも考えて、話すべきです。


 それに、小さい女の子に話したことが気になります。


 まったく困った店だときめつけて女の子に話をしているのです。自分勝手
もいいところです。


 自分本位の生活を気づかないでしている母親に手を引かれた子どもは、や
がて同じような道をたどるだろうと思うと、こわくなりました。


 毎日の親の言動が、知らず知らずに子どもに移っていることを認識して、
生活を見直すことの必要性を学んだ食堂での事例でした。




◇親の知らない生活

 バス停の時刻表を見ると、十数分待たされそうです。ベンチに腰をおろし
て空を眺めていました。


 数人の子どもたちが、自転車で目の前を通過する様子に目をうばわれまし
た。


 大声をあげて2、3軒先で、店の中にすいこまれて行きました。やがて、
大声とともに、例の金属音が聞こえてきたのです。

「こんなところにもインベーダーが」

と思いながら、少々の興味も手伝って、わたしも店に入りました。


 中には、ジュースやカップラーメンを売る自動販売機が10台近くありま
す。すべて、壁についています。そして、やや中央に2台のインベーターが
置いてあり数人の子どもたちが百円玉を入れて楽しそうにやっているのです。


 わたしもいくつかの質問をしながら、おこづかいについてたずねていまし
た。


 すると、突然、4人の5、6年生の子どもがやってきました。


 下級生がインベーダーをやっているのを見ると、

「終わったらいって」

といって、ジュースやカップラーメンを手にして、ジーパンのまま地べたに
座って食べ始めました。


 その動作の速いこと、あっけにとられてじっと見てしまいました。


 一分もたたないうちに、下級生らしい子どもが、「いいよ」と、5、6年
生に告げました。


 すると、4人はワーツと一台のインベーダーをとりかこみました。ジュー
スやラーメンがこぼれて、床はよごれました。


 そんなことは、おかまいなしです。

「お金だせ」

と、ひとりの子どもが、友だちのポケットから百円玉を取り出すのです。


 他人のお金でゲームを始めたのです。


 ポケットから、お金を持っていかれゲームができなくなった子どもは、し
かたなしに、ジュースの空きかんをぽいとそばに捨てると、ラーメンを買っ
て食べながらゲームを観戦し始めました。

「ほら、おまえやれ」

 観戦していた子どもの番です。


 今までゲームをしていた者にラーメンは渡され、口の中に入っていきます。


 わたしは、この子どもの様子を見て、あきれて注意することも忘れ、バス
の人となりました。


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