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「教え方ガイドブック」志水廣 明治図書 2006年 ④ /「心の力」村上和雄・玄有宗久 致知出版社 2006年 ①【再掲載 2012.10】 [読書記録 教育]

今回は、9月23日に続いて、志水廣さんの
「算数力がつく教え方ガイドブック」4回目の紹介です。



出版社の案内には、

「子どもの内なる知を引き出す算数授業ガイドブック決定版。
 志水流算数・数学の授業論はつとに知れ渡っているが、この指導法の柱、
 ○つけ法も、復唱法も、自ら学ぶ問題解決型授業に迫るためのもの。こ
 れら、子どもの内なる知を引き出し構成する授業のノウハウを、基礎基
 本から高度なテクまで、実例をいれていただきながら示す。」

とあります。



「○つけ法」と「復唱法」授業に取り入れましたが、
わたしには合っていたようで、子どもたちに効果が見られました。

ブログ記事にする際、乱れたところがあります。




もう一つ、再掲載になりますが、村上和雄さん、玄侑宗久さんの
「心の力」①を載せます。




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☆「教え方ガイドブック」志水廣 明治図書 2006年 ④

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[9 問題解決型の授業過程]
   
 1 問題解決型の授業過程 (主語は子ども)
  1 問題をつかむ段階
学習課題をとらえる
        ↓
2 予想する段階
解決への見通しを立てる(個人で立てることが目標=志水流) 
        ↓
3 自力解決する段階
計画し,思考して解決を試みる
        ↓ 
4 話し合う段階
考え方を発表し,比較検討し,一般化する
        ↓ 
5 適用する段階
いろいろな場面に当てはめる
        ↓ 
6 まとめる段階
振り返ってまとめる
 
  ◎問題解決型はなぜ毎日実行されないのか?=個人差が大きいから
                (教師の個人差,子供の個人差)  
  □問題点
    ① 個人差に教師が対応できない
② 多様な解き方(考え方)をまとめるのが難しい



 2 一時間の構成での誤解
◎ 2問題に分けて過程を組ませることも必要
     2サイクルの問題解決過程   
つかむ   見通す   調べる   話し合う   適用する   まとめる
1 2 3 4 5 6
↓  ↓
新しい課題
  ※2サイクル 易と難




[10 1時間の問題解決型マニュアル]

1 細部マニュアル
1 問題提示
0これまでの復習  解決のヒントの布石
1 問題を出す方法 
       ① 板書
 ② 画用紙
③ お話
④ 実物を提示する OHP
⑤ VTR

   2 問題の意味理解のために
① 絵や図を補足する
② 問題文を読む
③ 問題文を書く
④ 情景を思い浮かべる
⑤ ノートに書かせる

   3 問題から問いを発生させる仕掛け
① 未知と既知の接点を見せる
② a 既習の延長で解決可能
b 新しい概念の導入が必要
③教師の動きで見せる
④2つの図を見せて比較させる
<何が問題なのかをつかませる>

 2,3 自力解決:机間指導:問いの解決を支援指導する ○つけ法 
 ◎ 机間指導のねらいとチェックポイント
① 子どもが問題の意味を理解しているか

② 見通しを持って進めているか

③ a 30人以上が進めている 
            b 残り10人に対する指導 
           ◎11人以上3分で
・4人まで個別可能 │ 見通し持てない
・5~10人は │ 場合
黒板前小集団指導│ ↓
もう一度一斉指導

④集団での見通しは不安 ④集団での見通しを行う
個人思考で ・意味理解チェック
3分間で判断 ・どこが問題か
・解けた子に指名
ヒントを出す


⑤a思考のやり方よければ b間違っていれば ⑤新たな自力解決
「その考え方でいい」 「なぜ」 のスタート
と認める と質問し,思考 ↓
↓ の途中修正
c全く手が着かな
い子には
                        質問+ヒント
・図をかく
・図入りプリント

⑥途中まで考え方が合っている子には
「ここまで合っているよ」「どこで困っているのかな」
⑦早くできた子には
・図を補足させる ・他のやり方を考えさせる
・考え方の説明を文章化する ・ミニティーチャーとしても
⑧子供の反応をメモする → 誰に指名するか決める
⑨発表の準備をさせる
・黒板,小黒板,ホワイトボード,画用紙に書かせる
※ 画用紙なら全員可能
※ 考え方の種類は4つまで(多い場合は絞る)
◎ 大原則 = 全員が何らかの方法で解けていること

4 比較検討の場合:問いの深まり 復唱法
1 発表させる順序
① 多くの子どもが考えた方法から始める
② 簡単で分かりやすい方法から始める
③ だんだんと難しい方へ移る
④ よい方法の考え方で簡単明瞭な考え方へ移る
⑤ つまずきを生かす指導法では
2 一つの考え方について
① 考えさせたい対象を絞る
② 答えが合っているか検討する
③ 合っていれば○を付けて褒める
④ 間違っていればどこが間違っているか考えさせる
⑤ 子どもの発見でキーワードを見付け板書する
⑥ 妥当性のあとにそれぞれの考え方の比較検討をする
⑦ 一つ一つの考え方のよさを明確にする
⑧ 一つ一つの考え方が理解できたかどうか子どもに確認しながら
       進む
 3 比較検討について
① いろいろな考え方の違いに着目させる (相違点)
② 同じ考え方に着目させる (共通点)
③ より良い考え方はどれか話し合わせる 簡単・明瞭・一般性
④ 考え方に名前を付けさせる
⑤ 時間があれば簡単な問題を多様な考え方で解かせてみて,望ま
       しい考え方のよさを体得させる
⑥ 随時,子どもの気付きを大切にして考えを深めたり発展させた
       りする。
※ この気付きが新しい問いの発生,進展を産み,授業がドラ
        マティックになる。

適用の場合 ○付け法
① 簡単な問題を望ましい考え方で解かせる
② きちんと理解できたかをチェックする
試しの一問をしてみる 
          ※ 研究授業であっても適用題はやりたい

まとめの場合
① ノートにまとめを書かせる
② 子どもに発表させて子どもの言葉をまとめる
③ 始めの問いに対してどういう解釈が得られたかをまとめる
④ 知識だけでなく考え方もまとめておく
⑤ 残った問題点があれば指摘しておく
⑥ 全員で解決できたことを認め褒める

<何が得られたのかを振り返らせる>
○ 問題解決の成功・失敗の原因を振り返らせる
○ 学び方についても振り返らせる









☆「心の力」村上和雄・玄有宗久 致知出版社 2006年 ①【再掲載 2012.10】

<出版社の案内>
「仏教で昔から言っていることが、いかに現代的な科学の言葉に置き換えら
れるかということに、とても興味があるんです」 遺伝子を探求してきた科
学者と、仏道に生きてきた禅僧との対話

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◇心が遺伝子を動かす
 遺伝子とゲノム
   遺伝子 … 蛋白質をつくるための設計図

 
 染色体 DNA(デオキシボリ核酸)
   4塩基 A(アデニン)T(チミン)C(シトシン)G(グアニン)
   二つずつペアになって一つの細胞に入っている
    - 全DNAをゲノム
   人間ゲノム
     ATCGが30億 
     解読2003年4月
     → 蛋白質をつくっているのは3%
  
 
 カオスを否定する現代科学の限界
   遺伝子定義
     … 蛋白質を作る物
   97%はジャンク
     ~ 無用の用       
  
 
 遺伝子の意志 始まりと終わり 瞑想の力
   心の持ち方が遺伝子に影響を及ぼす スイッチ・オン・オフ
 「私」の生まれる可能性は四の三十億乗分の一 
      リチャード・トーキンス『利己的な遺伝子』

 
 始まりと終わり
   仏教は命や死をどう考えているか
   仏教では始まりも終わりもない
  
 
 瞑想の力 
   「考える」ことをやめると時、空間から解放される 




◇遺伝子は笑う

 笑いと遺伝子 笑いの効用 
 
 
 笑い,泣き,恋をすると遺伝子が目覚める
    セロトニンが4割減
     →ハイになる
  
 
 イメージが物質に影響を与える  
  
 
 道は笑いに近し
   笑いの中に真理が隠れている 




◇縁が道を開く

 生き甲斐の発見 
   修行
    … 遺伝子を目覚めさせる
   自分の中には無限の可能性が眠っている  
     天竜寺で3年
  
 
 ◎「笑う頻度がだんだん減っていくのが老化することだ」 
  
 
 偉大なる存在 
   恩師・平沢興先生との出会い
    - 運動神経研究
遺伝子のスイッチ オン・オフ
   サムシング・グレート 
  
 
 出会いと人生
   ◎ ギブ・アンド・テイク ×テイク・アンド・ギブ
  「何かのために自らを捧げよう」という思い 

 
 あるがままに
   ◎縁に任せるとすべてが生き生きとしてくる
あるがままを認めるのが仏の見方
     - 多角的な見方
   「柳は緑,花は紅」
     = そのままでいいじゃないか

 
 仕事も修行も遊び心が大切

 
 科学の二面性
   時代や環境によって遺伝子の評価は入れ替わる
   利益や業績偏重に歯止めを

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「教えることの復権」大村はま・苅谷剛彦・苅谷夏子 ちくま新書 2003年 ② /「土のいろ」集成 第十一巻 101~106号 ①(前半)【再掲載 2016.9】 [読書記録 教育]

今回は、9月22日に続き大村はまさん、苅谷剛彦さん、苅谷夏子さんの
「教えることの復権」2回目の紹介です。



出版社の案内には、

「今、日本の教育界では、子どもの自主性を大切にしようと、『教える』
 ことよりも『学ぶ』ことに重点を置きはじめたように見える。これまで
 の『詰め込み』への反動であろう。だが一方で、教師の役割を軽視しす
 ぎてはいないだろうか?本書では、教師が『教えるということ』をもう
 一度正面から見つめ直し、今もっとも必要なことは何かということを、
 すぐれた教師とその教え子、教育社会学者の間で徹底的に考える。」

とあります。




今回紹介分より強く印象に残った言葉は‥

・「『子どもの希望に任せる』のは危険
教師が具体的に手を尽くさなくてはならない
『お気軽な楽しさ』ではなく、『大変な楽しさ』を味わわせたい」


・「教師こそ勉強を。教師は子どもを守るのが仕事が仕事なのだから。
時間がないなんて言わないで、本職なのだから」


・「戦後の教育の大失敗。教師が教えることをしないで何をするのですか!」


・「明日の授業を高めるために二つでも三つでも手引きを用意してみる」





もう一つ、再掲載になりますが、浜松を中心とした遠州の郷土誌
「土のいろ」集成第11巻①を載せます。
昭和中期の浜松の様子を知ることができます。





<浜松のオリーブ園>

浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト





ふじのくに魅力ある個店
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
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<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

  ものづくりのまちとも言われる浜松。
 山田卓司さんのすばらしい作品を 
 ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
 お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。





☆「教えることの復権」大村はま・苅谷剛彦・苅谷夏子 ちくま新書 2003年 ②

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◇教えるということ  大村はま・苅谷夏子

 単元学習とは何か
   「ずっと」がポイント


 目標なく「子どもの希望に任せる」のは危険
教師が具体的に手を尽くさなくてはならない
× お気軽な楽しさ
○ 大変な楽しさ
◎「子どもがやりたいと言ったことをそのまま根拠にしては駄目。人間、
    やりたいことをやるのも大事だけれど、やりたくないことでも、や
    るべきことならするようでないと世の中困ってしまう」

◎「はじめからこれをやるものだという堂々たる教師の姿勢、それが大事」
    = 机上の空論と正反対


 成果をチェックする


 教師の力量の低下 
   教師こそ勉強を
    - 教師は子どもを守るのが仕事


 テープで話し方の練習をした
   時間がないなんて言わない=本職なのだから


 教科書の「てびき」は「手引き」ではない 
   教科書のてびきは問題集


「子どもを知る」事が最大の仕事


 試験と評価で 
  「学力」とは


 一人一人の症状が違う 
   どんな病気の子がいるか 
   誰か


 間違いから学ぶための試験を!


 試験後によい解説を付けることが大事
   ◎ 評価の目的は測ることではなく伸びることである    


 教えない先生
   ヒントも何も出さないでは教育にならない


 戦後の教育の大失敗 
   ◎ 教師が教えることをしないで何をするのですか


 てびきをしたぐらいで「個性」は損なわれない
スポーツコーチは基礎技術を手取り足取り教え込む



◇中学校の教室から大学の教室へ  大村はま 苅谷剛彦 苅谷夏子

 捨て身の覚悟で赴任 
   旧制高女→新制・深川一中


 単元学習の原点 
   西尾実のもとへ 
    ~ 全身で話を聞く人
   ※ 新聞記事を切り抜き余白に学習の手引きを書いた
       ↓
     百人分


 どこからでも教材を拾った


 戦争体験が使命感を培った


 専門を離れても生き残って欲しい力


「教えすぎ」と「自由にさせる」
   

 制度と現場、理想と現実のギャップ   
「うまく言えない」と「わかっていない」とは違う
「ごん」と言ってみれば大丈夫 表現で欲張らない


 目標と評価
   ◎ ○×のみのデータで大丈夫か?


 学力低下の定義


 勉強するのはなかなか大変なこと
◎ 忘れてはいけないことを忘れないように教えるのが教師


 時間や人数や教科書の問題む 
   ◎ 教師にもっと時間を! 
   ◎ てびきの研究をしっかり


 大村はまの方法は一般化できる
◎ 明日の授業を高めるために二つでも三つでも手引きを用意してみる







☆「土のいろ」集成 第十一巻 101~106号 ①(前半)【再掲載 2016.9】

◇復刊第18号 通刊101号 昭和37年11月
  遠州大念仏後編


◇復刊第19号 通刊102号 昭和38年1月
  法多山思玄上人(上)  山口直蔵 

浜松特産「足袋のあれこれ」 須部弥一郎
徳川中期より
      特産地=浜松と松本  
      足袋と旅
紺染めと厚地木綿 紺屋

竜禅寺の不動堂  市川象三郎

浜松の「リズム社」について  渥美 実
    大正末
      浜松の音楽結社「リズム社」 
        ~ 「赤い鳥」運動 
小学校教師同人として発足
県善三郎,松井多聞,関川美作雄,水谷正義,仲野静
   30号まで 大正11年5月~大正13年11月


◇復刊第20号 通刊103号 昭和38年5月
  西浦田楽はね能の詞章について 鈴木進 
  
  法多山思玄上人(下)  山口直蔵 

  新居の民俗覚え書き 山口幸洋
   大倉戸のこと 
    大倉戸-古代の屯倉に由来 
    「お倉が崎」-三宅性が多い
    戸=河や海の入り口の意味 
      湊は水の戸 大和は山の戸 
    
  節分
   ヤイカガシとナタもち(炒り豆を臼でつぶし,つきたての餅)  

五月一日
    虫除け=イチジクの葉を一枚敷いて線香

  すわま
    三月節句 米の粉に黒砂糖と溜まりを加えて練って蒸す
    はんぺんの形,波形

  持統天皇と引馬野 川見駒太郎
    697年8月1日 
    702年秋 参河御幸「続日本紀」   

  嫁たたきの大の子について 渥美静一


◇復刊第21号 通刊104号 昭和38年9月
  浜松通信事業の90年 鈴木犀十郎

  浜松宿
   「遠州浜松広いようで狭い 横に車が二丁立たぬ」  

 湖東地方の風俗と言語 鈴木敏

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