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「家庭崩壊・学級崩壊・学校崩壊」松井和 エイデル研究所 1999年 ⑥ /「ご隠居のすすめ」木村尚三郎 PHP研究所 1997年 ②【再掲載 2015.6】 [読書記録 教育]

今回は、10月2日に続いて松井和さんの
「家庭崩壊・学級崩壊・学校崩壊」の紹介 6回目です。




出版社の案内には、

「親たちは、『子育て』を幸福の基盤に、人間らしさを身につけて来ました。
 その機会を組織的に奪うと、社会からモラルや秩序、忍耐力が消えてい
 きます。親の役割りを、教育機関や福祉がしようとする時、家庭崩壊が
 始まります。三人に一人が未婚の母から産まれる欧米社会に、私たちは
 何を学ぶのか。『自然』という言葉の意味するものは何なのか。奇跡的
 にまだ家庭が崩壊していない日本で、教育界・保育界、そして親たちの
 意識改革が同時に行われれば、ひょっとして間に合うかもしれません。
 先進国に共通する家庭崩壊・学校崩壊の流れを、非論理的なアニミズム
 文化に根強く依存している日本人がくい止めることが出来れば、後に続
 く発展途上国の親子の幸せに無限に貢献することになりはしないか。今、
 地球環境の破壊が叫ばれるなか、日本人の役割は、家庭崩壊・学校崩壊
 に対応する方策を見つけ出すことにあるのかもしれません。『誰の責任
 か』を模索するのではなく、『誰が責任を感じる社会か』を決めてしま
 うことが鍵です。これは、言葉に縛られはじめた人間達への、地球から
 のメッセージです。」

とあります。


教員の守備範囲をはっきりさせることがまず大切ではないかと思います。
「子どものため」という都合のよい言葉で振り回されないようにしないと、
教職志望離れをさらに増してしまうように感じます。
大学の教員が現場の研修に入り、現場の状況にかまわず時間意識もなしに
理想をいい、追い込んでいることもあるのではないかと危惧します。



今回紹介分より強く印象に残った言葉は‥

・「個性をはき違えて傍若無人に振る舞うスポーツ選手をヒーロー扱いす
るマスコミが若者をますます増長させている。子供が『自由』を武器
にパワーゲームを始めている」


・「『個性』と言う概念は短所をも含む。しかし,このあたりが見過ごされ
 ている。どの個性を長所と見,どの個性を短所と見るか親が自分の生き
 方,趣味,状況,都合に合わせて考え,決めていくのが子育てだった。」


・「正解はないことを理解するべき。ところが最近の空論を聞いてい
  ると『子育て』に関わるところまで教師が考えなければ教師でない
というようなことを学者やマスコミが言い始めている。」


・「高校を卒業して全員が読み書きできるようになる、殆どが犯罪者になら
ない、9割が団体行動できる、授業が成り立つなど教師は具体的な目標
を持つことが大切である。具体的な目標を持ち,そのことに責任を感じ
るようにすることが大切ではないか。可能性を引き出すなんて結果も計
れないことを無責任に言うべきではない。無責任な教師が親の子育ての
現実感を奪い,怠け者にして10年後、20年後の教師たちを苦しめる。」




もう一つ、再掲載になりますが、木村尚三郎さんの
「ご隠居のすすめ」②を載せます。
わたしは60歳をこえていますから、「隠居」世代となるのでしょうか。




<浜松のオリーブ園>

浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト





ふじのくに魅力ある個店
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
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<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

  ものづくりのまちとも言われる浜松。
 山田卓司さんのすばらしい作品を 
 ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
 お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。






☆「家庭崩壊・学級崩壊・学校崩壊」松井和 エイデル研究所 1999年 ⑥

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◇画一教育か個性を伸ばす教育か(2)

□「個性」を伸ばす

 ◎ 一人一人の子供の計画書を出さない限り論議の対象にさえならない。
- 例え計画書を出しても,それは担任一人の人間ができること
     の限界を超えている

   個性をはき違えて傍若無人に振る舞うスポーツ選手をヒーロー扱い
  するマスコミが若者をますます増長させている

◎ 子供が「自由」を武器にパワーゲームを始めている


       
□「平等」はパワーゲームの始まりです 

 ◎「個性」と言う概念は短所をも含む。しかし,このあたりが見過ごされ
  ている。

   ある一つの個性を短所と見るか長所と見るかは文化によっても,宗教
  によっても国の仕組みや世代によっても違う。親の考え方の違いによっ
  ても違う。

   どの個性を長所と見,どの個性を短所と見るか親が自分の生き方,趣
  味,状況,都合に合わせて考え,決めていくのが子育てだった。 |
 ◎ これほど重要な生き方の選択を一人の担任が一人一人の個性(児童)
  に合わせて決められるわけがありません。決めたとしても,本当に伸ば
  せるとは信じられません。

◎「こうすれば子供が伸びる」などという学問的方法論どあるはずが
  ない
(例)雨が降る … 喜ぶ人も喜ばない人もいる

※ 趣味都合により価値基準は瞬間瞬間に違ってくる

 ◎ 正解はないことを理解する
「子供の可能性を引き出す」 ←→ 引き出すものは
「子供は無限の可能性を持っている」 親の趣味・都合・瞬間の問題

    画一的に指導するのはいいが,画一的に子育てすると危険

ところが最近の空論を聞いていると「子育て」に関わるところ
   まで教師が考えなければ教師でないというようなことを学者やマ
   スコミが言い始めている。

○ 私はそういうことをやってきたんだと堂々と言う教師さえいる
↑↓
 ◎ 子育ては親の勝手
  = バラバラがいい

子育てはバラバラ,しかし,授業が成り立ち社会の秩序が保てるく
   らいの躾を親がする。その辺のバランス感覚が学校と家庭が共存でき
   るために大切。

一番大切なのは親の幸福感が「子育て」に根ざしているか


 教師は具体的な目標を持つべし
・ 高校を卒業して全員が読み書きできるようになる
・ 殆どが犯罪者にならない
・ 9割が団体行動できる
・ 授業が成り立つ
  ↓
◎ 具体的な目標を持ち,そのことに責任を感じるべき
      |
可能性を引き出すなんて結果も計れないことを無責任に言うべきで
   はない
 = 無責任な教師が親の子育ての現実感を奪い,怠け者にして10年
後、20年後の教師たちを苦しめる。









☆「ご隠居のすすめ」木村尚三郎 PHP研究所 1997年 ②【再掲載 2015.6】

[出版社の案内]
現代人は、モノ、時間、情報に縛られている。これからは、モノからも時間
からも情報からも自由であることが大切になってくる。『隠居人』は、この
三つの自由を得る資格がある…。豊かな暮らしを実現するための生活指南。

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◇本格的な隠居の心得
  私の定年と佐田岬への旅
不安定な社会におけるお遍路 
    全く孤独だが仲間になりあえる
お遍路の白装束と第二の人生

  人間は社会的動物
    隠居
     … 一端社会の中で死んでよりよい自分に生まれ変わらせること

  隠居は何歳から?
  55(50~60)歳

21世紀は大移動の時代
    ~ 最終的には農業をやるのが最も幸せ

  農業(手足,頭を常にうごかさざるを得ない)

◎ 大自然から強制されて手足頭を動かす
  夫婦のギャツプ

  香典は日本の希薄な血縁関係の表れ
  ◎ 日本は血のつながりの極めて弱い国
   香典がないのが世界の常識
血縁の薄さが親子心中を引き起こす
一族が助け合わない分だけ、
     日本は「お上」に頼る度合いが極めて高い

◎ 老人の自殺・母子心中が多い

  沖縄社会
    沖縄は貯蓄率が極めて低い = いざとなると親類縁者
<一族で助け合う安心感>
↑↓
他県は財産を抱え込んだままあの世へ
 

◇隠居と財産
  リバース・モーゲージ(不動産担保年金)
  子孫に美田を残さず使い切る 東京「武蔵野方式」

「エコノミー」の意味
   エコノミー
      … いい知恵を発揮する生き方のこと

自分を見つめ自分のどこに投資したらよいか発見する
◎ 智慧ある生活こそエコノミー

   いのちを延ばす知恵
   健康に重点 
       例)・冬のトイレをあたためる

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