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「やさしく学ぶ認知行動療法」長尾博 ナカニシヤ出版 2014年 /「お母さんちょっと」岩上薫 学陽書房 1985年 ⑤【再掲載 2012.6】 [読書記録 一般]

今回は、長尾博さんの
「やさしく学ぶ認知行動療法」を紹介します。


読み終えた時は何となくわかったつもりになっていました。
今回要約を読み直し、理解していなかったことがわかりました。




出版社の案内には、

「とくにうつ病のクライエントに比較的短期間での効果が認められ、注目を集
 める認知行動療法を図表やキーワードを用いてやさしく解説。」
とあります。




今回紹介分より強く印象に残った言葉は‥

・「ネガティブな考えに集中させ、それをより私心のない観点から観察させる
こと」


・「 認知行動療法 = 論理療法 + 認知療法 + 行動療法 」



・「① 協働的経験主義(協働) ② セルフモニタリング(自分で見る)
  ③ 失敗しても繰り返し訓練する ④ホームワーク(診療的場面外で練習) 」


・「具体的な手順・技法の選択
①認知再構成法 ②訓練法(自律訓練法 社会的技能訓練) ③問題解決療法」



もう一つ、再掲載になりますが、岩上薫さんの
「お母さんちょっと」⑤を載せます。
風呂上がりにタオルを絞って体をしっかりと拭くことができる子が少なくなり
ました。
事前指導はするのですが、その場しのぎでは…
脱衣場の床がひどく濡れてしまうのは当然ですね。
「お母さんちょっと」のお母さんは、今やおばあさん。ひいおばあさんも?



<浜松のオリーブ園>

浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト





ふじのくに魅力ある個店
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
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<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

  ものづくりのまちとも言われる浜松。
 山田卓司さんのすばらしい作品を 
 ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
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☆「やさしく学ぶ認知行動療法」長尾博 ナカニシヤ出版 2014年

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◇はじめに
 創案者
   A.T.Beck


◇理論編
□心理療法と認知行動療法
  信頼関係(ラポール)

   有効化 - クライエントの発言を認めること

   外在化 - 言葉やイメージで表現すること

   マインドフルネス
       - ネガティブな考えに集中させ、それをより私心のない観点
        から観察させること


□効果 
   鬱病 パニック障害広場恐怖 全般性不安障がい 単一恐怖症 
   社会恐怖症 強迫性障がい 心的外傷後ストレス障害
摂食障害 パーソナリティ障がい


□認知行動療法とは 
Ellis(1957)創案 論理療法
Beck(1963)創案 認知療法 + 行動療法

            自動思考          問題行動と症状
瞬間的自動的に浮かんでくる自動思考

 ストレッサー               推論の誤り

スキーマ  自動思考の奥にある人間観社会観

図 認知理論(Beck 1963)

  2001年 日本で日本認知療法学会が発足


□認知行動療法の理論
特徴
   ①協働的経験主義   - 協働     認知
②セルフモニタリング  - 自分で見る    ① ②
③失敗しても繰り返し訓練する
④ホームワーク   - 診療的場面外で練習  気分感情      行動



□認知行動療法の進め方
週1回 面接20分 50分×12回で修了
(1)インテーク面接 初回60~90分

(2)問題の同定

(3)治療目的の設定

(4)具体的な手順・技法の選択
 ①認知再構成法
②訓練法  自律訓練法 社会的技能訓練 
③問題解決療法

(5)具体的な手段・技法の実践

(6)方法の 

(7)効果の練習と般化

(8)再発予防の計画

(9)終結

(10)フォローアップ









☆「お母さんちょっと」岩上薫 学陽書房 1985年 ⑤【再掲載 2012.6】

◇知らず知らずに

 夏休みも後半になり、子どもの日常生活が気になります。


 宿題はやっていない、起きる時刻が守られていないなど当初の計画とだいぶ
ずれているのが目につきます。


 当然のことながら、子どもに対する叱ることばも多くなります。

「だから、夏休みなんかないほうがいいと最初からお母さんはいったでしょう」

と、お子さんの前で大声をはりあげたくなります。


 事実、「うちの子ったら、家の中で、ごろごろしていて何もしない」とか
「テレビばっかり見ていて外に遊びに行こうとしない」など、自分の子どもを
じゃまもの扱いにしているようです。                          

 すなわち、知らず知らずに「さしすせそお母さん」になっていないでしょう
か。


 「さ」は、さしずするお母さんです。

 子どもの生活すべてにわたって、ひとつひとつ指示することです。

 子どもが今、行動しようとしているのに、口うるさくいうタイプです。


 「し」は、叱るお母さんです。

 朝から晩まで、子どもの欠点ばかり指摘するガミガミお母さんです。


 「す」は、すけだちするお母さんです。

 子どもが熱心にやっているのに見ていられないのです。

「ほら、そこはこうよ。本当におそいわね」といって夏休みの工作づくりに手
を出してしまうタイプです。


 「せ」は、せかせるのです。

 子どもの横から早くしなさいと、あおるわけです。


 「そ」は、そらすことです。

 子どもがいっしょうけんめいたずねているのに、「忙しいから」「あとで」
といって子どものやる気を失わせているタイプです。


 耳の痛いことを5ついいました。


 このどれかにあてはまるお母さんの子どもは、主体性のない親の顔色を見て
行動するひ弱な性格になってしまいます。


 今から、心を入れかえて、子どもの行動をじっとだまってみてやることが大
切です。
 

 もちろん、いうべきことはきちんと子どもにいっての話ですが。       







◇おふろ
 
 先日の先生方の会合で、林間・臨海学校の話がでました。


 現代っ子の日常生活を知る上で、宿泊をすることはよいことだといっておら
れましたが、困ったことも多く語られました。


 その中のひとつに、おふろの入り方があります。


 わたしも経験がありますが、大勢の子どもを短時間に入浴させるのは、本当
に大変です。子どもたちといっしょに入り、つぎつぎに指示していかないと、
子どもはいつまでものんびりと湯につかっています。


 これでは、次の行動に差しつかえます。

 早め早めの指示をするのですが、このごろの子どもたちは、おふろの入り方
を知らない。知らないから行動がおそくなるというのです。


 最初によごれた部分を洗わず、直接ざぶんととびこむ。

 タオルは湯ぶねに入れてしまう。

 立ったまま、上がり湯をけるといった常識外のことも平気でやっていると
いうのです。 


 あきれて見ているだけでは、問題は解決しないので、下着を脱ぐところか
ら、湯から上がって下着を着るところまで一斉指導したという話です。



 わたしは、この話を四十代の男性の先生からうかがっていて、家庭で指導し
ていないのだと感じました。


 石けんの使い方、お湯のかけ方、湯ぶねにつかるときの注意、タオルのしぼ
り方などにいたるまで一度、家庭でていねいに教えてやることが子どもにとっ
て必要なことです。


 「今の子どもは」でなく、「子どもは教えなければわからないのだ」という
ことを肝に銘じて、いっしょにおふろに入り、手本を示してください。


 男の子はおとうさんに、女の子はお母さんに見習うことがよいのです。


 そして、日本式おふろでは、常に、次に入る人のことを念頭においておふろ
を使うという精神をうえつけたいものです。


 日本人にとって、おふろは精神修養の場と考えてもよいのではないでしょう
か。

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