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キーワード 読書について ⑦-「ぼくはこんな本を読んできた」立花隆 文藝春秋 1995年 (1) /「お母さんちょっと」岩上薫 学陽書房  1985年 ⑥【再掲載 2012.7】 [読書記録 一般]

今回は、1月11日に続いて、わたしの教育ノートから、
キーワード「読書について」の紹介 7回目です。

立花隆さんの「ぼくはこんな本を読んできた」1回目の紹介です。



出版社の案内には

「膨大な本との出会い、実戦的読書論、書斎・書庫論など本の整理学- 現在
もっとも精力的なノンフィクション作家・立花隆の秘密」

とあります。




今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「食欲、性欲、知識欲は実用的欲求」


・「意識レベルを図る
   見当識 ①ここはどこ? ②あなたは誰? ③今はいつ?」


・「物忘れは小さな脳梗塞。頭を使えば使うほどバイパスが」


・「読書には目的としての読書と手段としての読書がある。大切なのは、一人
一人が現在の人類の知の総体がどういう方向に今発展しつつあるかという
ことに関心を持つこと」



もう一つ、再掲載になりますが、岩上薫さんの
「お母さんちょっと」⑥を載せます。
わたしが採用された頃に出版された本、当時を懐かしく思い出しました。
今では少しも驚かなくなってしまっていることですが…




<浜松のオリーブ園>

浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト





ふじのくに魅力ある個店
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
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<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

  ものづくりのまちとも言われる浜松。
 山田卓司さんのすばらしい作品を 
 ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
 お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。







☆キーワード 読書について ⑦ -「ぼくはこんな本を読んできた」立花隆 文藝春秋 1995年 (1)

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◇知的好奇心 
  知的欲求
    「どうしても知りたい」「もっと知りたい」

食欲 性欲 知識欲 - 実用的欲求


  純粋な知的欲求 
    どんな生き物も持っている

知識分有で社会が維持発展
文明が発展するほど無知の度が深く


  見当識 
   - 意識レベルを図る
「ここはどこ」
「あなたは誰」
「今はいつ」


  人間精神・行動
オートマンの部分    
      慣れてしまえば自動化される
       → 小脳


    意識化された行動の部分
      新しいことをどんどん
慣れたものはオートマンに


  レベル下位 
    ← 満足し学習意欲を失ってしまう

物忘れ = 小さな脳梗塞
  ◎ 使えば使うほどバイパスが

 

◇読書  
  読書 
    ① 目的としての読書

    ② 手段としての読書

  ◎大切
     一人一人が現在の人類の知の総体がどういう方向に今発展しつつあ
    るかということに関心を持つこと

 

◇本の選び方 
  ① 入門書を探す

  ② それぞれの立場の古典的入門書

③ 若い学者によって書かれた入門書(目次の新鮮さ)

◎ その学問の歴史 学説史 思想史





☆「お母さんちょっと」岩上薫 学陽書房  1985年 ⑥【再掲載 2012.7】

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◇物の与えすぎと行動傾向

 デパートのおもちゃ売場の主任から開いた話である。


 40歳前後の婦人が、男の子を連れて来て


「どれでもいいわ。好きな物買ってあげる」


といった。


 男の子は、1万8千円もするリモコンの自動車を指定した。婦人は、


「この子は、取り引き先のお子さんなの、だからきれいに包装してね」


という。こうした母子でない客が増えているというののである。


 主任の話から、私はふと5年前に担当した3年生のS男を思い浮かべた。
母親は美容室をいくつも持っているのでお客も多い。店に働く人も多い。


 だから、お客や店の者にデパートに連れていってもらって、おもちゃを
買ってくるという。


 初めは喜んでいたが、3年生になると


「もういいよ。いらないよ」


といい出したと、その母親から報告を受けたことがある。


 プレゼントの洪水の中に彼はいるようなものであった。


 主任の話やS男のことから現在担任している2年生にたずねて見ると、プ
レゼントのこう水の中にいる者が何人かいた。


 すなわち、筆箱など2つも3つも持っているのである。


 聞いてみると、みんな親せきや親の知人からのプレゼントだという。無駄
な話である。


 12月は、クリスマスを中心としたプレゼントが横行する。


 この機会に子どもへのプレゼントを考え直すべきである。


 第一に、いつも買い与えられ、余るほど学用品やおもちゃを持っている子ど
もの行動傾向はといえば、「物や金銭を無駄にする」「創造力に乏しい」といえ
る。


 下じきを友だちにあやまって破られても、


「いいよいいよ、うちにあるのだから」


というし、すぐに友だちに物を分け与えてしまう。


 おおらかといえばそれまでだが、しまりのない子どもが育ってしまう。


 また、自分から新しい考えや方法をうみ出そうとしない。人まかせの人生を
送ることになる。


 まわりの大人に原因はないか。




◇親の免許証

「今度、この近くに引越して来たものですから。」


といって子どもを連れ、校長室を訪ねる母親が多い。


 この訪問者の中に、コートをはおったまま校長と対面する方が多いのに驚く。

 
「4年と2年です。」


といって自分の子どもを紹介し、担任を待っている間も気がつかない。


 校長としてもいいたいところだが、面と向かってはいいにくい。


 しばらくして担任が来て、コートを着たままでいることに気づく。


「わたしが大山一郎です。4年2組ですから、この○○ちゃんですね。よろし
 く」
 

「こちらこそ」
 

と頭をひょこんとさげる。それでも、コートに気がつかないのをみて、


「おかあさんは、ここでお待ちください。今、下のお子さんの担任も来ますか
 ら。ここはストーブがついていますから、よろしかったらこちらにコートを」


と指さして、子どもを連れさる。


 あとで校長から聞いた話であるが、あわててコートをぬいだというのである。


 まったくこのごろの若い母親は、世間知らずで困るというのは、45歳以上
の教員仲間での話。


 コートを着たままで職員室に入ってくるのは、普通になってしまったのでは
ないかとは、五十代の教員。


 あいさつなんか座わったままでやるのがいるよ。こちらはきちんと立ってや
るのにとは、四十代の教員。


 若い母親の話になるといろいろと間題が出てくる。


「上ばきにおはきかえください」


と書いてあるのに、平気で下ばきのまま上ってきてしまう。


 ことば遣いもおかしい。あれで子どもの育児をして来たのだから、子どもが
よくなることはないと一致した意見になる。


 もちろん、すべての若い母親がそうだというのでない。一部ではあるが目立
つのである。


 こうした一部の母親には、親の資格を得るための免許証制度が必要ではない
か。

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