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「致知」2003年11月号 /「あの人に会いたい」NHK 新潮文庫 2008年 ②【再掲載 2017.8】 [読書記録 一般]

今回は、月刊誌『致知』の
2003年11月より紹介します。


いろいろな方が紹介されており、学ぶところもあります。
ヴォリーズさんと「近江兄弟社」、兄弟の意味が分かりました。
メンタームとメンソレータムの違いも。


もう一つ、再掲載になりますが、NHKで毎週放送されている
短い時間の番組が本になった「あの人に会いたい」②を載せます。
高柳健次郎さんは浜松市の出身、
お名前を聞くと「イ」の字が思い浮かびます。



<浜松のオリーブ園>

浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト





ふじのくに魅力ある個店
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
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☆「致知」2003年11月号

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〈特集 仕事と人生〉

◇安藤忠雄VS牛尾治朗
建築は人の知恵を集める仕事


  日本は豊かさの哲学を身に付けよ
日本企業3つの強み(牛尾)
① 現場主義 
      ② 完璧主義 
      ③ 集団主義

   アジアには貧しさの中の哲学(清貧の論理)はあるけれども、豊かさの
  中の哲学と論理がない。

日本の退廃は一人あたりのGNPが一万ドルを超えてから始まった。
        ↓  (= 豊かさになれていなかったから)

   21世紀日本の課題は「豊かさの中のリーダーシップ」
  ○ 勝ったときにいかに学ぶか
  ○ 常にぎりぎりの状態に身を置く

日本人はぎりぎりの状態に置かれた方が力を発揮する。今の日本の若者
  は昔の人より七歳ぐらい幼稚。


  人はリーダーの生命力についてくる
「35歳くらいまでは猛烈に勉強すべきだ」


  フランク・ロイド・ライトに触発されて
   - 常に緊張感を持って仕事をする


  勇気をもって挑戦した人の仕事を見よ
「僕は全力投球~自信がなくても」


  時速150㎞で全力疾走せよ 
    闘争本能を!


  出会った仕事をいいものにしていく
    出会いを積極的に生かす



◇渋沢栄一と野間清治  渡部昇一VS谷沢栄一
正義の感覚がある人ない人
渋沢栄一 銀行40 鉄道61→商工業539
         慈善103 教育136 → 社会事業 529 
= 財界の清水次郎長


  上層農民にあった金銭感覚と倫理観
渋沢 = 金にきれい 清廉潔白
ヨーロッパ使節団-資本主義・株式会社の勉強
→ 駿河で株式会社を始める


  国民と国を富ませるために仕事をする
明治政府に入るが明治6年下野
◎ 税金を取る側の方がふんぞり返っているのが許せなかった
絶大な信頼感  
      岩崎弥太郎との違い = 私欲のなさ


  広く読まれるにはおもしろくなければ
野間清治 
     - 講談社より全国隅々まで雑誌が


  「講談社文化」が培ったもの
野間清治 
      小学校代用教員 → 群馬師範学校 → 高等小学校教員
→ 東京帝大文科臨時教員養成所 → 沖縄中学教師
誰からも好かれる
  → 帝大法科大学主任書記・大日本雄弁会
新講談 
      → 時代小説(吉川英治、大佛次郎)-司馬遼太郎


  国民のために国家のために
  渋沢 70歳で引退
「自分はたいしたことはできなかったが清廉潔白であったという
       ことは自信をもって断言できる」
 

  修養の土壌を根付かせる



◇中国古典の英知に学ぶ仕事と人生  守屋洋(中国文学者)S7生
日本人から失われた大切なバックボーン


  心に刻んでほしい言葉
中国古典
     … 心を磨き人物を磨き仕事や人生を切り開くための知恵の宝庫

  「徳は事業の基なり」『菜根譚』
社会人の条件 
      ① 能力 
      ② 徳  
      ※ 能力と徳は車の両輪


  「胆は大ならんを欲し、心は小ならんことを欲す」
肝っ玉は大きく、心は小さく


  自分を支え目指してきた言葉
  「和して同せず」(論語)主体性があるか否かが和と同の相違
 「上善は水のごとし」(論語)
水は相手の形に合わせる = 柔軟性   
低い(嫌がる)ところへ流れる = 謙虚さ
       ※ 不浄の特


  実社会で苦悶してこそ身に付く  
    自分なりの人生目標を


  何を読むべきか
    『論語』『孫子』
     エッセンスなら『菜根譚』と『呻吟語』
古典入門書



◇ヴォリーズの貫いた仕事と人生 岩原侑(近江兄弟社社長)
無私の生涯を貫いたヴォリーズ氏
ヴォリーズ 
      八幡高等学校で英語教師 → 解雇  設計・築
設計 
        大丸大阪心斎橋店、関税学院大学、同志社大学
神戸女学院大学、山の上ホテル、主婦の友社ビル
国際基督教大学、徳川音楽堂
滋賀県豊郷町立豊郷小学校校舎


  託児所や療養施設の建設で人々を救済
ヴォリーズ 
      金銭にはシビア - 設計料を負けない

※利益を社会に還元
       大正9年「プレーグラウンド」保育所
       → 近江兄弟社学園
結核療養施設・近江療養院


  神の国を社会の中で形に
近江商人
     「三方よし」=「売り手よし、買い手よし、世間よし」

◎ 青い目の近江商人


  メンソレータムで飛躍的に成長
  大正9年 近江セールス株式会社
米・メンソレータム社長 AAハイド ヴォリーズと旧知
※ ロイヤリティ0で

    昭和6年 自社製品の製造工場が完成

    昭和16年 財団法人 近江兄弟社(ミッション)
  ヴォリーズは日本国籍を取得して一柳米来留(めれる)

         近江兄弟社
兄弟「人間みな平等、みな兄弟」キリスト教の教え

    昭和32年 くも膜下出血で倒れた

    昭和39年 83歳で亡くなる 市民葬・社葬合同葬


  新しい葡萄酒は新しい皮袋に
昭和49年 近江兄弟社破綻
役員総辞職 400人の社員が80人に
アメリカメンソレータム社から契約破棄

◎ メンソレータム → メンターム



◇ATOM隊  柳弘(元シャープ ATOM隊隊長)
おまえがつくったテレビ、おまえが売ってこい
ATOM隊(アトラック・ティーム・オブ・マーケット)「市場特別攻撃隊」

昭和40年 テレビ在庫20万台
        46人の部下、課長より降格


  隊長よりも兄貴分 
    おむつ洗いまで
     → 後で誰かが助けてくれる


  隊長はみなが嫌がることを率先してやる
「上司でも断わられる」 
      断わられることが普通 
        そこから始まる
一軒一軒家庭訪問


  品物ではなく品物の効用を売る
ハードウェア ソフトウェア ヒューマンウェア
ATOM道場 
      販売は品物を売るのではなく品物の効用を売る


  仕事を志事へ変えると人生は豊かになる
「愚痴を叡智に怒りを情熱に悲惨を栄光」に変えた



◇わたしのビジネス人生 佐藤敦子(パソナフォスター社長)
育児介護ビジネスで時代の要請に応える

  日々の飛び込みで営業のこつを知る

  「素人だからいい」

  「迷ったらやってみよ」

  仕事に没頭し悲しみを乗り越える 
    カンボジアに学校を



◇新聞コラム一筋に生きる 石井英夫(「産経抄」担当)
テーマ選びで勝負は決まる 
   「産経抄」800字足らず
コラムはどんなテーマを選ぶかが勝負


  鳥の目虫の目


  天職などは存在しない、仕事を天職にするのだ
  パスカル
     「人生にとって一番大切なことは職業を選ぶことだ。しかし、それ
      は偶然が支配する」

     「三日三月三年」
 その仕事に三日命をかける。次に三月。次に三年。要はその仕
      事に命をかけたかどうか。
       一つの仕事を自分の天職にしていく過程が人生。



◇ベラルーシで問い続けた「人生いかに生くべきか」 菅谷昭(長野県衛生部長)
すべてはここから始まった
    43歳死亡説

 
  同じ大人として申し訳なかった 
91年3月 ベラルーシに(チェルノブイリ事故)
  
    96年1月 信州大学退職→ベラルーシに渡る 5年間


  スターリン時代と変わらぬ医療
    往診を始める「スパシーバ スパシーバ」 


  幸せとは何か自分はどう生きるのか
700人以上手術
「納得して死にたい そのためにどう生きるべきか」とベラルーシに

◎ 一度しかない人生を自分はどう生きるのか



◇清廉の人・土光敏夫 吉良節子(土光氏元秘書)
会社やめるか秘書になるか 
    土光敏夫 石川島播磨重工業再建
東芝再建
ミスター臨調

  「土光です。よろしく」
     社長室を開放 「ムリムダムラ」を嫌った

  「わたしには必要な人でした」
     普通の市民を大切にした

  
  日本の将来のため人生を捧げる覚悟


  日新日日新
    「個人は質素に国は豊かに」
    「今日を精一杯生きよう」



◇「仕事のコツ人生のコツ」 木村迪夫(カメラのきむら)後藤昌幸(滋賀ダイハツ)
経営者の公私混同が会社をつぶす


  幹部の仕事は現場を見て回ること 


  店はお客様のためにある
    量販店は必ずしも成功しない-売りっぱなし


  成功する経営者はみな謙虚
  「調子のいいときに自惚れず、調子の悪いときにへこたれない」


  失敗する経営者
・売り上げばかり考えて利益を考えない
・含み損を気にしない
・経理がおざなりになっている
  ・公職が好き
・宴会では三次会も行く
・見切れない
・行き先が分からない


  ただ夢とロマンに向かって突っ走っていく
倉本長治
     「商業界」創設  
     「商人よ正直であれ」 


  木村迪夫の経営哲学8箇条
第1条 常に欲求不満であれ。現状に満足したときから衰退が始まる。
第2条 店はお客様のためにある。その基本を忘れるな。
第3条 あとあとまで面倒見のいい店であれ。メーカー保証は生ぬる
       い。自社独自の保証システムを導入するといった工夫が必要。
第4条 サービスは理屈ではない。常にお客様第一主義を貫け。
第5条 よい会社は金太郎飴であれ。社員全体が自社の経営哲学や根
       本方針をしっかり共有し、日頃からその考え方を実践せよ。
    第6条 異業種に学べ。よいと思ったことは真似をしろ。  
第7条 知行合一。知行一致。学んだことは実践しろ。
第8条 人生は1回限り。一生勉強である。自分の人生の時間を生か
       し切るために一生を通じて己に厳しくひたすらに勉強せよ。



◇約束と結果責任 松本晃(ジョンソン&ジョンソン社長)
結果に対して責任をとる
   - これがビジネスの常識 「約束と結果責任」


  現場に行って検証してくる
「自分が立てた計画は100%と101%の間に収める。110%も
    90%も同様に悪い」

◎ 信頼の置ける人は約束した結果に対して責任のとれる人



◇働くということ  矢田志美子
働く
    = 端を楽にすること


   商売というものは値段ではない。商品に付加価値を付けるべきです。商
  品に自信があれば決して値段は下げません。






☆「あの人に会いたい」NHK 新潮文庫 2008年 ②【再掲載 2017.8】

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◇辻嘉一 1907-1988
 季節感のない食べ物を喜んで食べているのは愚の至り

  出張料理人は客との真剣勝負
 
  旬とは10日の美



◇土光敏夫 1896-1988
  贅沢の中から本当の文化は築かれない

  必要なものは大いにやったらいい

  僕らの生活は極めてシンプルにやろう



◇田村水泡 1899-1989
  借りてしか読めない少年たちを励ましてやろう
    1931のらくろ
 
  マンガを買ってもらえない子どもたち
 
  黒い野良犬 
    どん底ののら犬 
    犬が兵隊ごっこ
 
  元祖キャラクター
 
  執筆禁止 
    100万部売れるから 
    内閣情報局
   
  弟子 
    倉金章介 杉浦茂 滝田ゆう 長谷川町子
 
  田村水泡のらくろ館



◇高柳健次郎 1899-1990
  大勢の人間の努力は一人の天才に勝る
 
  電気っていうものの神秘性に打たれましてね
    静岡師範 → 東京高等 
 
  個人がいくら考えてもそれはたかが知れている
 
  「目標を定めたら亀のように粘り強く休むことなくひたむきに努力せよ」



◇栃錦清隆 1925-1990
  一つ一つの動作を立派にやり全力を尽くして戦う
   そこに土俵の美しさがある
 
  横綱は追い詰められて辞めるものじゃない
 
  技なんてものはやろうと思って決まるもんじゃない
    とっさに出た技が決まる
 
  力士とは力のある紳士



◇関牧翁 1903-1991
  「三百六十五日朝起きた時が生まれたとき、良い日であるおめでたいので
   あると決めこむのだ。」
 
  人生いかに生くべきか
 
  悟りとは迷いなり 
    すぐ次の問題が
 
  仕事そのものになりきってしまえばそれが本当の禅
     ○○三昧になればよい
   
  心の迷いが出ないように自分の職業以外に出ないようにしてしまう
 
  40代で天龍寺派管長に
   → 公開 開かれた禅寺に
 
  死ぬときは死んでしまえばいいんです
 
 「今日も良い日である」と言って漕ぎ抜けるんです

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鷲田小彌太さんはこんなことを 31-「論文レポートはどう書くか」鷲田小彌太・廣瀬誠  日本実業出版社 1994年 (3) /「君を守りたい」 中嶋博行 朝日新聞社 2006年【再掲載 2015.8】 [読書記録 一般]

今回は、2月15日に続いてわたしの読書ノートから、
「鷲田小彌太さんはこんなことを」31回目、
「論文レポートはどう書くか」の紹介 3回目です。

おもしろい説だと思いました。


出版社の案内には

「ビジネスの世界でも学術の世界でも大学受験や就職試験でも、論文・レポー
 トが重要になってきている。企画書、報告書、小論文など自分の意見をより
 よく伝えるための書く技術をわかり易くコーチする。」

とあります。


今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「公表する = 恥をさらす」


・「的確な批判 + あたたかな励まし = 才能を伸ばす」


・「人間は言葉でできている 人間は考える葦である」


・「書きたい欲求や志向があるところに悪文はない
良文は存在する → 簡単平明な文章」




もう一つ、再掲載になりますが、中嶋博行さんの
「君を守りたい」を載せます。




<浜松のオリーブ園>

浜松にもオリーブ園ができました。
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静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
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<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

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☆鷲田小彌太さんはこんなことを 31-「論文レポートはどう書くか」鷲田小彌太・廣瀬誠  日本実業出版社 1994年 (3)
 
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◇生産主体の形成 - 書き手の条件
学ぶ・真似ぶ・規範
  読む
書く 
   「作品」を書く 
   「公表する」=恥をさらす
「作者の立場」で書く  
    長いものを書く
  売る 
    売れなくてはごみ

 
◇知的生産物の管理
コピーをとる 
    一定の大きさにコピー
ファイリングする
フロッピー化する
自分の生産品を収納する

 
◇知的生産物の交換 - 交流
読んでもらう・見てもらう・批判してもらう
的確な批判 + あたたかな励まし = 才能を伸ばす
コピーの交換
  「ねた」(種)や「コンテ」(概要)
  未発表のレポートや論文

コピーの提供(見合ったコピーの提供を期待して)

  類似物との比較と自己点検
交流により互いの競争力を高め
競争 ①勝敗をつけるもの
②切磋琢磨するためのもの



<文章作法の現場>
 
◇「クギ」は「設計図」の飛躍のために打たれる
人間は言葉でできている 
   人間は考える葦である

  誰でも文章は書ける
悪文はない 
      書きたい欲求や志向があるところに悪文はない
良文は存在する 
      簡単平明な文章
自分のフォームを確立





☆「君を守りたい」 中嶋博行 朝日新聞社 2006年【再掲載 2015.8】

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◇プロローグ 
  「学校は涙であふれている」


◇いじめを即刻,停止させる
□学校で襲われた女子中学生の悲劇
執筆目的
   … 学校からいじめを根絶していじめの加害者に償いをさせること

  女子中学生に対する性的いじめの事例 
   - 少年院の教育で鬼畜達は人間に戻るか?

  いじめの実態は「恐るべき犯罪」 
    学校は「全くの無力」

  学校がいじめを見逃したために被害者が自殺した事例 
    学校はシグナルを見落とすな

  「シャモリンチ」など,いじめの手口は巧妙化・残酷化


□H16(2003) 小中高 23000件
① 芸能ショーいじめ    強要罪・暴行罪(最長 懲役3年)

② ばい菌いじめ      名誉毀損罪(3年)・侮辱罪(10年)

③ シャモリンチ   強要罪・教そ罪(10年)

④ 十字架・死刑いじめ   強要罪・傷害罪(10年)

⑤ 電気椅子いじめ・サンドバッグリンチ   傷害罪

⑥ 性的いじめ       強制わいせつ罪(7年)

⑦ 汚物いじめ       強要罪・傷害罪

⑧ 死に至るいじめ     傷害致死罪(20年)


□葬式ごっこから20年 いじめはなぜ続くのか
昭和61(1986)年 鹿川裕史君(中2)自殺事件 
「このままじゃ生き地獄になっちゃうよ」
人間教育の理想は根本的誤解



◇「鬼畜の心」に人間教育は通じない

□人間教育では「いじめ問題」を解決できない
  鬼畜の心に人間教育を施しても無駄 

  小中学生に広まるいじめが原因の深刻な鬱病

  フリースクールは「不登校」の子どもたちの避難所

 「いじめ宿命論」が被害者救済を阻みいじめを助長する
   加害生徒の立ち直りを優先し,被害生徒に対して無頓着,無関心

  いじめと対決する教師達の深刻な力量不足



◇いじめは犯罪だ

□いじめとはまさに学校犯罪だという認識を持つこと
  いじめを教育問題と見るか犯罪問題と見るか


□学校から去る被害者,居座る加害者という矛盾
いじめに責任があるのはクラス全体でなくあくまでも実行犯の加害生徒

大切なのは被害生徒を一刻も早く「いじめ地獄」から救い出してあげること


□警察力を導入し断固たる少年司法で裁く
犯罪者の更正改善(立ち直り)は,学校ではなく刑務所や少年院の仕事

「正義のルール」(ジャスティス・ルール)
  ~ 社会で許されない行為は学校でも許されない

◎ 校内で犯罪が発生した以上,学校は速やかに加害生徒の出席停止,さら
  には停学処分,退学処分を発動すべきで,他方被害を受けた児童生徒,親
  は即刻警察に通報してかまわない


□いじめられた生徒を守るために加害生徒を退学処分に



◇こうして「いじめ」は消滅する

□アメリカ教育界はなぜドッジボールを禁止するのか


□「ゼロ・トレランス」(不寛容)方式の衝撃
90年代登場の「ゼロ・トレランス」理論 
   = 不寛容主義
= 生徒の非行,いじめ,暴力は、一切寛容せずに厳重に処分するという
    考え方

  アメリカにはもともと「壊れた窓」理論
→ 学校に応用したのが「ゼロ・トレランス」

  1997年
   クリントン大統領がゼロ・トレランス確立を全国の学校に呼び掛けた
→ アメリカの学校現場は管理主義へと劇的に変化した
~ 自由を犠牲にして安全な学校を選んだ

1999年 
   コロンバイン高校の惨劇


□スクール・カウンセラーとスクール・ポリス
2005.6 山口県光市の県立高校

アメリカではスクール・ポリス
   - 武器の携帯

◎ アメリカの学校はゼロ・トレランスという超管理主義と学校警察で校
   内の安全と秩序を回復した
    = 犯罪者に教育的指導は無力
 
 
□「力の論理」 - 監視と処分
 ① 徹底した監視 と ② 警察への通報も含めた断固たる処分
 によって我が国の学校に「正義のルール」実現を!


□「君を守り隊」の成功
茨城県筑西市立下館中学校
君を守り隊
     ~ 生徒会が有志を募り校内パトロール

◎ 「いじめをしないさせない許さない そして君を守りたい」

  隊員数は全生徒の約半分に


□これが切り札 いじめ情報収集部と校内パトロール部隊
①情報収集部   いじめ目撃者,被害生徒からの通報先
②校内パトロール 加害生徒に対する威圧

中心人物をポイントで排除する
    ~ 一点集中「人数は必要最小限に,内容は徹底的に」


□えっ,小学生でも少年院に入れちゃうの?
  ①刑法改正 
  ②少年法改正 = 警察の出動態勢が整った


□被害生徒の視点に立てば加害生徒の立ち直りは二の次


□歴史に埋もれた「人権主義」の正体
やがて「人権=犯罪者の権利」という図式が出来上がった
◎ 人権の偏った肥大化
   - 人権とは「国家に対する権利」であって加害者と被害者の間を律す
    るものではない


□最終解決は人間教育か正義のルールか


□3つの提案
① 学校にいじめ情報収集部と校内パトロール部隊をつくり,学校ぐるみ
   の監視体制を実現する
    
  ② いじめを発見したら,中心的な加害生徒をピンポイントで処分する。
      温情主義の排除
    
  ③ 暴力的ないじめは即刻警察に通報する    



◇中嶋博行
1955年 茨城県生 早稲田大学法学部卒業 
  作家・弁護士
リーガルサスペンスの旗手

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