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キーワード 読書について⑫-「ベストセラーの戦後史」井上ひさし 文藝春秋 1995年 (2) /「官僚崩壊どう立て直すのか」寺脇研 前川喜平 扶桑社 2021年 ⑤(④最終の続き) [読書記録 一般]

今回は、2つ紹介します。

1つ目は、2月11日に続いて、わたしの教育ノートから、
キーワード「読書について」の紹介 12回目です。


井上ひさしさんの「ベストセラーの戦後史」は2回目の紹介です。


井上ひさしさんらしい言葉があふれています。


出版社の案内には

「360万部完売、不滅の実用本「日米会話手帳」、さらに男女同権をうたう『完
全なる結婚』。この二冊からわが国の戦後は歩みだす。戦後をつくった本、
 戦後がつくった本。昭和20年から36年までの17冊を紹介。」

とあります。


今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「人々が愛してやまない人物は決して権力の頂点に長く留まってはならな
  い。シーザーや秀吉、ナポレオン、江青のように、人々は愛して記憶す
るから」


・「『始まったものは必ず終わる』終わりの時、終わらせ主の特定の曖昧さ」


・「欽ドンは確信犯として素人を番組づくりの中に引き込み,そのことでテ
レビの弱点を大写しにした。玄人が素人に食われていくおもしろさ」





2つ目は、昨年の4月11日に続き、寺脇研さん 前川喜平さんの
「官僚崩壊どう立て直すのか」の紹介5回目 最終です。

続きを読みましたので(とはいうもののまた途中までですが)。


出版社の案内には、


「日本にはかつてエリート官僚たちが政策立案をリードする時代があった。
 しかし『政治主導』によって『政』と『官』の関係は一変。官僚たちは権
 力を私物化した安倍・菅政権の『私兵』となってしまった。しかし、本来
 の『政治主導』とは、国民から選挙で選ばれた政治家が政策立案を主導し、
 縦割り行政の弊害を打破していくためのものだったのではないのか―。文
 部科学省で事務次官を勤め上げた前川喜平、ゆとり教育を主導した寺脇研
 らが、かつての民主党政権と官僚の関係、政と官の関係が変質した原因、
 あるべき官僚の姿について徹底討論。日本再生の鍵は『官僚=国家の安全
 装置』にあった。」


とあります。



今回紹介分より強く印象に残った言葉は…

・「竹下元総理が『司司』。『わたしは総理として官邸主導ということはしませ
んよ。それぞれ各大臣に任せます』といった気持ちを表明した。過去の政
治家も大臣も『俺の言いなりになれ。そうじゃない者はクビだ』なんてい
うことは言わなかった。」


・「民主党政権が事務次官会議を廃止したのが原因?ただ食事をするだけの会
になった(元は政策論)」


・「官僚という安全装置の機能不全が問題。何でも政治主導が善で役人は悪と
いう理由付けがよくない 」





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☆キーワード 読書について⑫-「ベストセラーの戦後史」井上ひさし 文藝春秋 1995年 (2)

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◇「日本列島改造論」 田中角栄 昭和47年
  人々が愛してやまない人物は決して権力の頂点に長く留まってはならない
- 人々は愛して記憶する
シーザー 秀吉 ナポレオン 江青

◎ 投機買い(土地)

  政治家
   =「税金や国有財産の配分過程でおおきな発言権を持つポストにいる者」

  母を喜ばせたい
   一 心で彼は頑張った-愛さずにいられない物語
 

◇「恍惚の人」 有吉佐和子 昭和47年
 「老い」
   ○ 子どものように自由で無垢な老いた人
○ 鬼より醜く,猿より愚かで,ましなものは何一つ生み出そうとしな
    いこの世の邪魔者としての老いた人
     = 昔話の中にも
 

◇「ノストラダムスの大予言」 昭和49年
   昭和49年 戦後初のマイナス成長

   始まったものは必ず終わる 
    「ヨハネの黙示録」
  終わりの時
終わらせ主  の特定

◎ 曖昧さ
 

◇「欽ドン」 昭和50年
コメディアン出世街道  
     浅草 - 東洋劇場,フランス座

日劇ミュージックホール

  日劇

   萩本欽一
    「客いじり」がうまい
昭和41年11月 安藤ロール(坂本二郎)とコント55号
テレビのつらさ
① お上の規制
② 金主の意向
       ③ お金がかかる

  ◎ 欽ドンは確信犯として素人を番組づくりの中に引き込み,そのことで
   テレビの弱点を大写しにした。

◎ 玄人が素人に食われていく









☆「官僚崩壊どう立て直すのか」寺脇研 前川喜平 扶桑社 2021年 ⑤(④最終の続き)

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◇深遠を極めた20年 失敗の源泉 寺脇研 前川喜平対談 司会:吉田照美(4)

□加計学園獣医学部設置で実際にあった話(2)
   
<前回~P74までの続き> 

 安倍首相周囲
経産省出身の官邸官僚
今井尚也  いまいなおや  1958生

佐伯耕三  さいきこうぞう 
          2017年史上最年少42歳で首相秘書官 スピーチライター
アベノマスク発案

長谷川栄一 はせがわえいいち 1952生

新原浩朗  にいはらひろあき 1959生

平田竹夫



 菅首相になったら彼らがいなくなり警察官僚
特異な官邸官僚 和泉博人 1953生 建設官僚

各省のトップに素が首相に近い人が就いている
財務事務次官 矢野康治 1962生 菅官房長官時代秘書官
中村格 次の警察庁トップ候補 2020.1.17~警察庁次長
         元TBS山口敬之(安倍氏に近い)を逮捕させなかった官僚

竹下元総理が「司司」
「わたしは総理として官邸主導ということはしませんよ。それぞれ各
大臣に任せます」といった気持ちの表明

◎ 過去の政治家も大臣も「俺の言いなりになれ。そうじゃない者はク
ビだ」なんていうことは言わなかった。
       |
  ◎ 昨今の内閣府の肥大化
       
   ◎ 内閣府に記者クラブがないのは恐ろしい
      = 独裁化



 役人同士の問題は役人同士で収めるというプリンシプル
   杉田官房長官 80歳 警察官僚=学術会議の任命拒否を共謀
↑↓ そのまま下ろす
石原信雄、古川建三郎 「役人同士で決着を付けろ」

   ◎ 民主党政権が事務次官会議を廃止したのが原因?
   ◎ ただ食事をするだけの会になった(元は政策論)   



 全国一斉休校が実施された理由
◎ 司司の論理で言うならいくら首相が「全国一斉休校する」と言い出
    しても文部大臣が「それはできません」と止められるのに、それがで
    きなくなっている。
   ※ 店も映画館も同じだったのに学校を閉めた

   ◎ 今の霞ヶ関は「なんでも官邸団」

   ◎ 役人はコロナ対応をかなり議論して準備を進めていた。課長以下は
    あの一斉休校の成り行きには相当口惜しい思いをしていたと思う。 





◇どうする?日本の官僚制度
 官僚にふさわしい人物像とは


 官僚には困った人に寄り添うハートが必要


 官僚の仕事は使命感とやりがいが大事


役所の働き方改革は進むのか
基本的な仕事の一つは法令を作ること
今は修業時代がない
       ↑ 
◎ 提出法案に間違いが多くなっている
   
   2012年以降  特に2021年以降増加が目立つ
  |
     ◎ 確実に役人の基礎能力が落ちている
     ◎ モラール(士気)の低下は間違いない
        ↑
    ※ 政府トップの嘘、国政の私有化


 政治家も官僚も全体の奉仕者
   寺脇 2010年『官僚がよく分かる本』   
◎ 官僚は犬で国民が犬の飼い主。政治家がドッグトレーナー。
            |
      ◎ 最近のドッグトレーナーは自分のために自分にだけ懐くよう
       に犬に接しているのではないかと思ってしまう。
       × モリカケサクラ
       × 東北新社
      
    ※「下僕化」「私兵化」=公僕ではなく、権力の下僕に      

   ◎ 官邸や内閣府は日頃各省と接触するわけだが、杉田氏のようにドッ
    グトレーナーの補助的役割をしている人たちが「彼は使えます」とか
    「あの役人は言うことを聞きます」と品定め。 
→ 官邸に忠実で下僕になる役人が引き上げられる
     = 行き過ぎた官邸主導

   ◎ 今は各省大臣と官邸の関係が上下関係になっている。

   ◎ 第2次安倍政権の中でこれだけ官僚の組織が傷んでしまったのは官
    房長官に菅氏が立っていたことの大きな影響
     = 自制できない人が権力の座に立った!       



 政治は政策を前進させるために人事を行う
   菅氏のところででひっくり返ることがよくあった   
     × 「言うことを聞く」



 官僚にとって「やりたいこと」と「やりがい」は別
◎ 役人は自分の思想や信条や好悪を仕事の中に入れてはいけない



官僚は常に公平性を担保する存在
   加計は明らかに公平性を欠いていた
     |  
フェアな社会を保障していくのが役人



官僚という安全装置の機能不全が問題
   ◎ 何でも政治主導が善で役人は悪という理由付けがよくない 


役人の劣化は社会の劣化につながる


 政治家は役人バッシングで票を得る
   ◎ 医師数を減らしたのは都市部で開業している人たちが、「これ以上
    競争相手が入ってきては困る」といった裏の○○があったからでしょ
    う。
→ 医師会に配慮して政治は医学部の定員を減らした
    = 都市部のことだけ

※ 以下略 



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