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キーワード 読書について⑯-『自分の著作について語る21人の大家 下』明治書院 1997年 より (1) /「昭和30年代」 塩田潮 平凡社新書 2007年 ①【再掲載 2014.12】 [読書記録 教育]

今回は、3月2日に続いて、わたしの教育ノートから、
キーワード「読書について」の紹介 16回目です。


明治書院教科書編集部による
『自分の著作について語る21人の大家』1回目の紹介です。



出版社の案内には

「作品評価・文芸評論にとどまらず、作者の生い立ち、作品を支える社会背景からその時代の文化論までを展開する対談集。下巻は、評論、随想作品11編を収録。」

とあります。





今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「日本的なものは他のアジア諸国と違い日本の西洋化が深いところに入って
いる。日本風というのは精神的なものばかり。純化はできない」


・「パック旅行は日本の先進性。近世以降これほど安全に交通ができた国は他に
  あまりない」


・「直感力が伝わる宇和島の軍艦づくりと・種子島の銃づくり。日本人は世界
一勘のいい民族」





もう一つ、再掲載になりますが、塩田潮さんの
「昭和30年代」①を載せます。




<浜松のオリーブ園>

浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト





ふじのくに魅力ある個店
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
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<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

  ものづくりのまちとも言われる浜松。
 山田卓司さんのすばらしい作品を 
 ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
 お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。








☆キーワード 読書について⑯-『自分の著作について語る21人の大家 下』明治書院 1997年 より (1)

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◇日本文化の雑種性 加藤周一 (昭和57年3月23日)『自分の著作について語る21人の大家 下』明治書院 1997年 より (1)

 
 ナウマン論争
   1 日本は遅れている  

   2 日本の伝統文化はすばらしい。しかるに日本は近代西洋の真似ばか
    りしてそれを壊している。それはだめなことではないか。
→ 日本のことをもっと知らなくては
    
   ※ 批判しながら同時に学ぶ


 日本文化の雑種性  
   日本的なものは他のアジア諸国と違い日本の西洋化が深いところに入っ
  ている。

◎ 日本風というのは精神的なものばかり
     純化はできない





◇「見物」の精神 加藤秀俊 (昭和58年2月4日) 『自分の著作について語る21人の大家 下』明治書院 1997年 より (1)

 近代化はまず物から


 日本人は実物を見ると納得する
   = 物見遊山


 博覧会の好きな日本人


 パック旅行は日本の先進性
◎ 近世以降これほど安全に交通ができた国は他にあまりない
東海道は親切  
     ○ 二里おきに宿場
○ 団体旅行が多い
         ← 講集団の旅行


 2・3年で全国に広がった人力車
明治の発明 人力車 
     和泉要助 文明開化のシンボル

   日本の対大陸貿易の輸出品目の上位に
東南アジア盛んに「リキシャ」「リキショウ」

 
 勘で物をつくる
   直感力 
     宇和島の軍艦・種子島の銃 
◎ 日本人は世界一勘のいい民族


  

 アナログ型とデジタル型 
   日本人の直接体験主義
経験と体験の違い

   明治
     制度は流動的だが物質文化は確実に地歩を固める

◎ 進取・オッチョコチョイ

   明治初期
個別的な物質文化が次々に入ってきて,それを思想や制度が後から
    息せき切って追いかける
     = 実在の世界に直接ふれることを好む

近代化の推進力
      → 見る機会が次々に

  「見物」見世物
   = 見物産業
  博覧会,展覧会
修学旅行
      … 講集団の旅が原形 
      = 物見遊山
「遊覧本位」柳田国男

◎「実物」を通して諸々の新発明が刺激された

     近代化の奇跡

     庶民レベルの発明心 
      = 日本人の好奇心

     「仕掛け」への好奇心
       ◎ 日本人は徹底的な好奇心を動員して,ブラックボックスと
        見えるものを分析して応用した


 日本人
  - 日本文化  
     ① 推論的シンボルよりも提示的シンボル
② デジタルよりもアナログ







☆「昭和30年代」 塩田潮 平凡社新書 2007年 ①【再掲載 2014.12】

[出版社の案内]
1955年体制の確立に始まり、東京オリンピックと池田勇人首相の退陣で幕を閉
じた昭和30年代。日本はその十年で世界中が驚く成長と飛躍を遂げた。この
時代を動かしたエネルギーの源は、豊かさへの強い欲求と、共通目標に向かう
人々の連帯意識の高まりであった。「成長と飛躍」を生み出した数々の実験と
挑戦を人物のドラマを通して探る戦後史ノンフィクション。
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◇昭和34年春の4つの出来事
1955年体制 
    昭和30.11.15
      自由民主党 対 左右社会党の統一
 
  もはや戦後ではない 
    植木等と石原兄弟 S31.1芥川賞

  ピークの昭和39年 
    池田勇人の広島演説
     - 所得倍増

  ミッチーブーム 
    東海道新幹線起工式 
    東京オリンピック招致決定
     - 東龍太郎都知事1959年

  黄金の1960年代 
    対決の岸 → 
      肝要と忍耐の池田 経済にシフト

 「黄金時代」の4つの代表選手
   昭和34年 
     ① 池田所得倍増論 
     ② 皇太子成婚
     ③ 東海道新幹線起工
      ④ 東京オリンピック招致 


成長と躍進の時代





◇池田勇人の選択 所得倍増という実験
月給二倍論 
   → 「月給二倍」から「所得倍増」へ 
      中山伊知郎の賃金倍提唱

 2つの所得倍増プラン 
   不運から強運へ 
   池田前半生は不運  当選一回で蔵相

 ドッジ・ラインと均衡財政 
   財政インフレ 石橋池田の積極派コンビ

 所得倍増政策の産みの親 
   下村治
- マルクス経済学では説明がつかない

  池田と下村の出会い 
    田村敏雄と「香川学校」池田首相のゴーストライター

  下村と「在庫論争」 
    高橋亀吉 木曜会の「七人の侍」経済で日本を変える





◇プリンス明仁の恋-「心の師」小泉信三
  「皇室に新しい血を」 小泉信三(東宮職御教育参与)

  軽井沢のテニス 
   S33.7.23葉山 天皇2人の結婚に同意

  「仲人役」小泉信三  
     テニス仲間郁沃会  8.15天皇のゴーサイン

  東宮職御教育参与 
    小泉信三 S21.4.1~
    S20.5.25                                  
       ※ 空襲で顔面と右手に大やけど 6ヶ月入院
      両まぶたは動かなくなった
      寝るときは手ぬぐいで目隠し

  近代経済学の立場からマルクス批判
→ スター学者 昭和天皇が小泉を望む

  昭和天皇は皇太子を小泉の手に託した

  「アメリカの民主主義」に負けた
   小泉信三 明治21.5.4 芝区三田生
父・信吉 紀州藩下級武士
         →明治20慶應義塾塾長
6歳で父を失う 
         → 母親共々諭吉に引き取られ邸に移り住む
大卒後、独・英に3年余留学
         →27歳で慶大教授

       昭和8年 45歳で塾長


  皇室にとっての羅針盤
  文部大臣を蹴って東宮職御教育参与に就任

S22.4.27 初めて皇太子と会った
   戦争で一人息子の小泉信吉を失い、自身も重傷を負いながら、なお無私の心で
  皇室に尽くそうとした


  皇室会議の壁


  整えられた結婚 
    恋愛結婚問題 
    小泉信三「恋愛ではないがアレンジド・マレッジだ」

  菊のカーテンの向こう側 
    学習院・常磐会の反対
→ 婚約成立後は「美智子妃いじめ」

  美智子妃の「心の師」
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