キーワード 読書について26-「編集者諸君!」嵐山光三郎 本の雑誌社 1994年 /「子供問題の核心を考える(上)」 富田和巳 月刊『少年育成』2006.4月号 ②(後半)【再掲載 2012.11】 [読書記録 一般]
今回は、4月27日に続いて、キーワード「読書について」の紹介26回目、
嵐山光三郎さんの「編集者諸君!」を紹介します。
出版社の案内には、
「『得する名刺損する名刺』から『読書は頭にわるい』まで、マスメディア時
代の森羅万象を痛快に料理する、嵐山流発想の極意が満載のエッセイ集。
『本の雑誌』『週刊現代』などの連載をまとめたもの。」
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「書物は今こそ悪人になるべき。
『本なんぞ読むとろくな学校へは行けないぞ』と」
・「作家の身長を見ると
… 大男の作家ほど女々しく,小男の作家ほど勇ましい」
・「金はむなしい。あれば使えないしなくても使えない」
「子供問題の核心を考える(上)」 富田和巳 月刊『少年育成』2006.4月号 ②(後半)【再掲載 2012.11】
もう一つ、再掲載になりますが、冨田和巳さんの
「子供問題の核心を考える(上)」②を載せます。
<浜松のオリーブ園>
浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト
〈ふじのくに魅力ある個店〉
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>
ものづくりのまちとも言われる浜松。
山田卓司さんのすばらしい作品を
ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。
☆キーワード 読書について26-「編集者諸君!」嵐山光三郎 本の雑誌社 1994年
◇章立て
小林秀雄
「結論は直感が決定し,データはあとで集める」
◇読書は頭に悪い
本を読むことは病
著者の感性や思考にのめり込む
・視力が弱くなる
・理屈っぽくなる
・空想家になる
本は「勉強」「勤勉」「努力」の代名詞になってしまった
↓
◎書物は今こそ悪人になるべき
「本なんぞ読むとろくな学校へは行けないぞ」
◇活字村と電波村
「テレビに良く出る作家の本は売れない」
テレビはただ
→ 「見てやる」意識
◇作家の身長
漱石 158㎝
徳田 154㎝
藤村 154㎝
多喜二 154㎝
啄木 158㎝
三島 156㎝
太宰 175㎝
光太郎 177㎝
道造 170㎝
直木 168㎝
芥川 165㎝
八雲 156㎝
↓
◎ 大男の作家ほど女々しく,小男の作家ほど勇ましい
◇盲目美術館
ガイドの説明で
→ 感動の声<言葉の力>
坂田明 聾唖者の前で演奏会
- 懸命に演奏すれば「聞こえた」という人も
◇マネー雑誌
カネは信仰
テーマはいかにして儲けるか,増やすか
|
◎ 金は使わない限り役に立たない
◎ 通帳は金を使わない限り「安心感」という信仰の意識
◎ 金はむなしい
= あれば使えないしなくても使えない
◇木の仙人
山野忠彦(木を癒す)1900年生まれ・樹医
「木の全体を診て原因を突き止め,それから木自身が持っている自然
の治癒力を期待する」
|
◎ 精神構造が木と一体化している
◇流行らない店・悪い店
失敗する商売
① 喫茶店
② 蕎麦屋
③ 寿司屋
④ ラーメン屋
⑤ 仏蘭西料理屋
⑥ おふくろの味
☆「子供問題の核心を考える(上)」 富田和巳 月刊『少年育成』2006.4月号 ②(後半)【再掲載 2012.11】
◇環境からみる歴史
今から約800万年前に、アフリカ大陸のエチオピアからタンザニアまで走
る世界最大の大地溝帯で大きな地殻変動が起こり、東側が上昇し西側は沈下し、
大きな断崖ができた結果、沈下した西側には壁に湿った空気が当り雨を降らせ、
東側は乾燥した高原が出現した。
木の実などの多い東側の湿った地域に留まったのが類人猿で、食物の乏しい
住みにくい乾燥地帯に広がっていったのは「好奇心旺盛」な種。
すなわち人類の祖先である。
この原人(ネアンデルタール人)に続いて、私たちの直接の祖先である新人
(ホモサピエンス)もアフリカ起源で、人類は原人の時代から、他の動物にな
い好奇心が旺盛な種だった。
原人は必要なだけの狩猟をしたのに対して、新人は必要以上の狩猟を行った
ので、マンモスを絶滅させたのは天候異変でなく、新人による乱獲ではないか
と言われ始めている。
私たちは地球上に登場した時から、「動物にあるまじき」自然に逆らった存
在で、これは好奇心(知的活動)によっている。
ここに人類の避けられない罪がある、と私は考える。
人類も当初は木の実の採集や狩猟による生活で、他の動物に比べて、先に述
べたような乱獲があったものの、自然な生活を送っていた。しかし、やがて農
耕や家畜を飼うという不自然な生活を始める。
これが表のIで示す定住革命(農業革命)で、今から約12000年前で、
これが人類の「不自然」の第一歩。
つまり一箇所の土地を恒久的に改変し続けないと生きていけないという不自
然さ。
最近、化学肥料の問題が云々されるが、人類は最初の段階でこの問題を自ら
創造したと考えなければならない。
最近になって「自然保全」「不自然な生活」と言うが、規模が大きく、より
強くなっただけで、基本は好奇心旺盛な人類の存在そのものにある。
更に、野生動物を家畜化する過程で、多くの感染症を動物からもらうことに
なり、これも不自然さから得られる負の面である。
最近話題になる「鳥インフルエンザ」が人間にうつる過程を考えればよく判
る。
やがて、この定住生活は当然のことながら土地の肥えた所に多くの人々が集
まり、2番目の革命である都市革命が起こってくる。
今から5700年前のこと。
これがいわゆる4大文明の発祥である。
この都市化は人目の密集した居住空間と自然とが切り離された生活になり、
更に自然に逆らった文明を人類が進めるようになる。この不自然さから、表の
第3段階の人間らしい精神革命が起こってくる。
釈迦・孔子・イエスらの説いたのは欲望の制御であり、我欲より利他の精神
であり、人間が逃れることのできない死への恐怖の説明。
ギリシャ哲学も同じような精神革命の範暗に入るが、この宗教や哲学も、人
間が考えたもので、前者は十字軍や30年戦争から、9・14テロまで、常に
宗教戦争を引き起こし、哲学もイデオロギー化して害毒を流すようになる。
これらは動物にあるまじき知的活動の行き過ぎという点で、不自然さの表れ
である。
このイデオロギー的害毒は、次の第4段階の産業革命で共産主義を生み、世
界で少なくても1億人(2億とも言われる)を殺害する20世紀最大の、戦争
以上の災害をもたらしていく。
その第4段階の産業革命から一般には人工化が始まったようによく言われて
いるが、実はこれまで述べたように、人類は出現した時から人工化の歴史であ
る。
産業革命以降はそれが大規模になり、時間が早くなっただけ。
現在はそれが更に急進的になり情報革命の危険性と科学の進歩が、クローン
技術やES細胞といった不自然・人工化・自然征服の極限まで到達している。
昨今の地球温暖化をはじめ「環境保全」を叫ぶ運動は、現状を告発している
が、人類は地球に登場した時から、環境破壊をする「不自然な動物」であった
ことを忘れている。
この人類のもつ「人工化」の歴史は、自然征服の西洋社会で最も顕著に現れ
ているのは当然で、現代の世界はこの価値観で動いている。
ここに現代社会の行き詰まりや本質的問題が出ていると考えると、穏やかな
自然共存文化をもちながら、西洋的価値観に最も馴染むわが国が、この危機を
教える能力をもつ。
しかし、現実は自国の伝統・文化・歴史に誇りをもたないどころか、蔑視・
無視している現状では、重要な使命を果たすべくもなく、冒頭に述べた体たら
くである。
今やるべきは、物事の根底にあるものを見つめ、私たち人類の罪と、日本人
が失ったものに目を向けなければならない。
「命の火切さ」を教えるより、人間の存在、わが国の自然風土に根ざした伝
統・文化の英知に気づく時である。
現実には敗戦後、米国の価値観に諸手を挙げて賛成した教師集団が、世界の
いかなる国も行わない
「母国の伝統・歴史の否定」
「母国を愛さない」
「教師を尊敬しない」
狂育を61年も続けてきた。
勇気をもってこの愚かさに対峙しなければ、「未来を担う子ども」にとって
負の遺産になる。(以下、次号)。
嵐山光三郎さんの「編集者諸君!」を紹介します。
出版社の案内には、
「『得する名刺損する名刺』から『読書は頭にわるい』まで、マスメディア時
代の森羅万象を痛快に料理する、嵐山流発想の極意が満載のエッセイ集。
『本の雑誌』『週刊現代』などの連載をまとめたもの。」
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「書物は今こそ悪人になるべき。
『本なんぞ読むとろくな学校へは行けないぞ』と」
・「作家の身長を見ると
… 大男の作家ほど女々しく,小男の作家ほど勇ましい」
・「金はむなしい。あれば使えないしなくても使えない」
「子供問題の核心を考える(上)」 富田和巳 月刊『少年育成』2006.4月号 ②(後半)【再掲載 2012.11】
もう一つ、再掲載になりますが、冨田和巳さんの
「子供問題の核心を考える(上)」②を載せます。
<浜松のオリーブ園>
浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト
〈ふじのくに魅力ある個店〉
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>
ものづくりのまちとも言われる浜松。
山田卓司さんのすばらしい作品を
ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。
☆キーワード 読書について26-「編集者諸君!」嵐山光三郎 本の雑誌社 1994年
◇章立て
小林秀雄
「結論は直感が決定し,データはあとで集める」
◇読書は頭に悪い
本を読むことは病
著者の感性や思考にのめり込む
・視力が弱くなる
・理屈っぽくなる
・空想家になる
本は「勉強」「勤勉」「努力」の代名詞になってしまった
↓
◎書物は今こそ悪人になるべき
「本なんぞ読むとろくな学校へは行けないぞ」
◇活字村と電波村
「テレビに良く出る作家の本は売れない」
テレビはただ
→ 「見てやる」意識
◇作家の身長
漱石 158㎝
徳田 154㎝
藤村 154㎝
多喜二 154㎝
啄木 158㎝
三島 156㎝
太宰 175㎝
光太郎 177㎝
道造 170㎝
直木 168㎝
芥川 165㎝
八雲 156㎝
↓
◎ 大男の作家ほど女々しく,小男の作家ほど勇ましい
◇盲目美術館
ガイドの説明で
→ 感動の声<言葉の力>
坂田明 聾唖者の前で演奏会
- 懸命に演奏すれば「聞こえた」という人も
◇マネー雑誌
カネは信仰
テーマはいかにして儲けるか,増やすか
|
◎ 金は使わない限り役に立たない
◎ 通帳は金を使わない限り「安心感」という信仰の意識
◎ 金はむなしい
= あれば使えないしなくても使えない
◇木の仙人
山野忠彦(木を癒す)1900年生まれ・樹医
「木の全体を診て原因を突き止め,それから木自身が持っている自然
の治癒力を期待する」
|
◎ 精神構造が木と一体化している
◇流行らない店・悪い店
失敗する商売
① 喫茶店
② 蕎麦屋
③ 寿司屋
④ ラーメン屋
⑤ 仏蘭西料理屋
⑥ おふくろの味
☆「子供問題の核心を考える(上)」 富田和巳 月刊『少年育成』2006.4月号 ②(後半)【再掲載 2012.11】
◇環境からみる歴史
今から約800万年前に、アフリカ大陸のエチオピアからタンザニアまで走
る世界最大の大地溝帯で大きな地殻変動が起こり、東側が上昇し西側は沈下し、
大きな断崖ができた結果、沈下した西側には壁に湿った空気が当り雨を降らせ、
東側は乾燥した高原が出現した。
木の実などの多い東側の湿った地域に留まったのが類人猿で、食物の乏しい
住みにくい乾燥地帯に広がっていったのは「好奇心旺盛」な種。
すなわち人類の祖先である。
この原人(ネアンデルタール人)に続いて、私たちの直接の祖先である新人
(ホモサピエンス)もアフリカ起源で、人類は原人の時代から、他の動物にな
い好奇心が旺盛な種だった。
原人は必要なだけの狩猟をしたのに対して、新人は必要以上の狩猟を行った
ので、マンモスを絶滅させたのは天候異変でなく、新人による乱獲ではないか
と言われ始めている。
私たちは地球上に登場した時から、「動物にあるまじき」自然に逆らった存
在で、これは好奇心(知的活動)によっている。
ここに人類の避けられない罪がある、と私は考える。
人類も当初は木の実の採集や狩猟による生活で、他の動物に比べて、先に述
べたような乱獲があったものの、自然な生活を送っていた。しかし、やがて農
耕や家畜を飼うという不自然な生活を始める。
これが表のIで示す定住革命(農業革命)で、今から約12000年前で、
これが人類の「不自然」の第一歩。
つまり一箇所の土地を恒久的に改変し続けないと生きていけないという不自
然さ。
最近、化学肥料の問題が云々されるが、人類は最初の段階でこの問題を自ら
創造したと考えなければならない。
最近になって「自然保全」「不自然な生活」と言うが、規模が大きく、より
強くなっただけで、基本は好奇心旺盛な人類の存在そのものにある。
更に、野生動物を家畜化する過程で、多くの感染症を動物からもらうことに
なり、これも不自然さから得られる負の面である。
最近話題になる「鳥インフルエンザ」が人間にうつる過程を考えればよく判
る。
やがて、この定住生活は当然のことながら土地の肥えた所に多くの人々が集
まり、2番目の革命である都市革命が起こってくる。
今から5700年前のこと。
これがいわゆる4大文明の発祥である。
この都市化は人目の密集した居住空間と自然とが切り離された生活になり、
更に自然に逆らった文明を人類が進めるようになる。この不自然さから、表の
第3段階の人間らしい精神革命が起こってくる。
釈迦・孔子・イエスらの説いたのは欲望の制御であり、我欲より利他の精神
であり、人間が逃れることのできない死への恐怖の説明。
ギリシャ哲学も同じような精神革命の範暗に入るが、この宗教や哲学も、人
間が考えたもので、前者は十字軍や30年戦争から、9・14テロまで、常に
宗教戦争を引き起こし、哲学もイデオロギー化して害毒を流すようになる。
これらは動物にあるまじき知的活動の行き過ぎという点で、不自然さの表れ
である。
このイデオロギー的害毒は、次の第4段階の産業革命で共産主義を生み、世
界で少なくても1億人(2億とも言われる)を殺害する20世紀最大の、戦争
以上の災害をもたらしていく。
その第4段階の産業革命から一般には人工化が始まったようによく言われて
いるが、実はこれまで述べたように、人類は出現した時から人工化の歴史であ
る。
産業革命以降はそれが大規模になり、時間が早くなっただけ。
現在はそれが更に急進的になり情報革命の危険性と科学の進歩が、クローン
技術やES細胞といった不自然・人工化・自然征服の極限まで到達している。
昨今の地球温暖化をはじめ「環境保全」を叫ぶ運動は、現状を告発している
が、人類は地球に登場した時から、環境破壊をする「不自然な動物」であった
ことを忘れている。
この人類のもつ「人工化」の歴史は、自然征服の西洋社会で最も顕著に現れ
ているのは当然で、現代の世界はこの価値観で動いている。
ここに現代社会の行き詰まりや本質的問題が出ていると考えると、穏やかな
自然共存文化をもちながら、西洋的価値観に最も馴染むわが国が、この危機を
教える能力をもつ。
しかし、現実は自国の伝統・文化・歴史に誇りをもたないどころか、蔑視・
無視している現状では、重要な使命を果たすべくもなく、冒頭に述べた体たら
くである。
今やるべきは、物事の根底にあるものを見つめ、私たち人類の罪と、日本人
が失ったものに目を向けなければならない。
「命の火切さ」を教えるより、人間の存在、わが国の自然風土に根ざした伝
統・文化の英知に気づく時である。
現実には敗戦後、米国の価値観に諸手を挙げて賛成した教師集団が、世界の
いかなる国も行わない
「母国の伝統・歴史の否定」
「母国を愛さない」
「教師を尊敬しない」
狂育を61年も続けてきた。
勇気をもってこの愚かさに対峙しなければ、「未来を担う子ども」にとって
負の遺産になる。(以下、次号)。