「にほん語観察ノート」井上ひさし 中央公論新社 2004年 ① /「非行の予防学」佐々木光郎 三学出版 2011年 ②【再掲載 2016.5】 [読書記録 一般]
今回は、井上ひさしさんの
「にほん語観察ノート」の紹介 1回目です。
出版社の紹介には
「人生の難局を切り抜け、難問を乗り越える。その力が『ことば』である。新
聞投書から首相の答弁まで、著者が感銘を受けた言葉や迷言を幅広く取り上
げる。『読売新聞』日曜版連載を単行本化。」
「ふだんの言葉の中に隠れている日本語のひみつとは?『言葉の貯金がなによ
り楽しみ』という筆者のとっておき。持ち出し厳禁、言葉の見本帳。」
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「マニュアル敬語全盛時代とは敬語壊滅現象である。」
・「『分からないけど』冷たく、投げやりで無責任に感じられるけれども半敬
語法か。それとも言葉のクッション?」
- 「知らんけど」も同様でしょうか。
・「官僚文章の癖 - ①漢語を多く使う ②カタカナ英語をよく使う
③造語を多く発明する ④独特の言い回しを多く使う」
・「所信表明演説は重複歌でありデタラメ唄である」
もう一つ、再掲載になりますが、佐々木光郎さんの
「非行の予防学」②を載せます。
ここに載せられているような家庭が急増しているのではないかと心配します。
<浜松のオリーブ園>
浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト
〈ふじのくに魅力ある個店〉
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>
ものづくりのまちとも言われる浜松。
山田卓司さんのすばらしい作品を
ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。
☆「にほん語観察ノート」井上ひさし 中央公論新社 2004年 ①
<漢字の増殖能力>
◇敬語破壊現象
マニュアル敬語全盛時代
= 敬語壊滅現象
親の責任
◇「分からないけど」
「分からないけど」
冷たく、投げやりで無責任 → 半敬語法?
言葉のクッション?
半疑問形も?
◇一語一義
スポーツの言葉が科学の言葉と似ている
「一語一義」
◇官僚文章の癖
役人の癖
① 漢語を多く使う
おごそかさ いかめしさ
② カタカナ英語をよく使う
役所の文書が分かりやすいと困るから
③ 造語を多く発明する
水田 → 圃場
④ 独特の言い回しを多く使う
◇カタカナ語の乱発
神奈川県大和市
「係長」→「チーフ」
軽チャー現象
◇漢字の増殖能力
新聞漢字上位十傑 33年間
① 日
② 一
③ 十
④ 二
⑤ 大
⑥ 人
⑦ 三
⑧ 会
⑨ 国
⑩ 年
漢字ほど融通無碍なものはない
◇許容される古い表現
古い言葉の黙認
鯨 筆記具 糊 箸 鞄 枕
◇所信表明とデタラメ唄
所信表明演説
= 重複歌 デタラメ唄
◇命名いろいろ
股旅(長谷川伸)
微苦笑(久米正雄)
慕情(高見順)
ロマンスグレー(飯沢匡)
☆「非行の予防学」佐々木光郎 三学出版 2011年 ②【再掲載 2016.5】
Ⅱ 非行をしない子ども
1 食事の風景
◇非行児
①孤食
②偏食
③欠食(朝食)
④個食(家族そろわず食事)
【事例1】ひとりの夕食
(1)親と子の疎遠な関係
コミュニケーション不足
(2)「自分の好きなときにいつでも食べる」という習わしが身に付いたら、
他の生活の場面でもこの行動のやり方が応用される。
→ 集団のきまりやルールを守ったり、他者を思いやり助け合ったり
することが苦痛になる
(3)朝欠食は不規則な生活
→ 非行が起きやすい環境要因
◇貧しい食事
食事と非行の関係
(1)偏食
いらいらして感情の統制ができない
ビタミン、カルシウム、ミネラルなどの微量栄養素の明らかな不足
(2)味覚の混乱
旨味を知らない
(3)間違ったダイエット
他者の目ばかり気に掛かる
(4)子供の生活習慣病
肥満、高血圧、肝機能不全等
【事例2】自分はダメな人間だ
心の屈折を生み、対人関係にも臆病になってしまう
◇食育の大切さ
「いのち」に感謝する心
年中行事で畏敬の念 - ごちそう
2 表現の力 非行防止のキー概念「自己を表現する力」
◇単語の会話
非行児
(1)単語会話が多い 相手が言うことも十分には理解できない
→ 「はあ?」
(2)「する」「しない」の語尾が曖昧
理由
① 言い切る自信がない
② 仮に意志が決まっていても表現するのが苦手
③ 面接者を信頼できない
→ 手っ取り早い意思の伝達として暴力が挙げられる
◇絵本を読む
親が本を読まない怠慢
(1)絵本は心のふるさと
(2)規範意識のもと
(3)語彙が豊かに
◇基礎学力
ことば(国語力)の獲得
言語は「他者とうまく交わるか」の始まり
◇自分の言葉
十数年前より勉強が「できる」子による非行の登場
~ 通り一遍の言葉を並べるだけ
非行臨床に「作文」(佐々木)
求めるのは知識(語彙)の量ではなく実直な自分の言葉による表現
3 身体づくり
◇芯のない歩き
(1)他者とのかかわりを拒む姿
(2)自信のなさ
◇強がりとけだるい歩き
「何の寂しさを身体で表現しているのだろうか?」
◇身体づくり
「これまでの生活を物語る身体表現」
幼~小低までの「育ち方」と「育て方」に着目
(1)生活リズムの崩れ
健康な身体づくりには基本的な生活習慣が大切
厚労省
普段の日夜10時以降に就寝する子が3割(2007年)
= 親の夜型の生活
(2)「屋外」で「友達」と遊んだ体験が乏しい
リズムに合わせる みんなと楽しむ
(3)自然とふれあう機会がほとんど得られない
非行児 「土はぬるぬるして気持ち悪い」と言う
◇野山を歩く
明治期 留岡幸助(1864-1934)
巣鴨家庭学校
不良児の心の回復は「自然とふれあうのがよい」と提唱
◇身体感覚の回復
かつて非行児の好きな教科は体育だった
→ 今は大の苦手に
4 基本的生活習慣と非行
◇寝る・起きる
非行児
「いつ寝ていつ起きてもよいし、いつ食べてもよい」習慣
【事例3】寝坊の習慣
他者とのかかわりにおいてもルーズになる
→ 毎日の「寝起き」が規則正しく実践できること
◇着服と清潔
非行児
着た切り雀でも平気
【事例4】相談できない
◇身体表現の弱さ
不規則な生活習慣
→ ものぐさな身体
【事例5】ものぐさな身体
「にほん語観察ノート」の紹介 1回目です。
出版社の紹介には
「人生の難局を切り抜け、難問を乗り越える。その力が『ことば』である。新
聞投書から首相の答弁まで、著者が感銘を受けた言葉や迷言を幅広く取り上
げる。『読売新聞』日曜版連載を単行本化。」
「ふだんの言葉の中に隠れている日本語のひみつとは?『言葉の貯金がなによ
り楽しみ』という筆者のとっておき。持ち出し厳禁、言葉の見本帳。」
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「マニュアル敬語全盛時代とは敬語壊滅現象である。」
・「『分からないけど』冷たく、投げやりで無責任に感じられるけれども半敬
語法か。それとも言葉のクッション?」
- 「知らんけど」も同様でしょうか。
・「官僚文章の癖 - ①漢語を多く使う ②カタカナ英語をよく使う
③造語を多く発明する ④独特の言い回しを多く使う」
・「所信表明演説は重複歌でありデタラメ唄である」
もう一つ、再掲載になりますが、佐々木光郎さんの
「非行の予防学」②を載せます。
ここに載せられているような家庭が急増しているのではないかと心配します。
<浜松のオリーブ園>
浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト
〈ふじのくに魅力ある個店〉
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>
ものづくりのまちとも言われる浜松。
山田卓司さんのすばらしい作品を
ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。
☆「にほん語観察ノート」井上ひさし 中央公論新社 2004年 ①
<漢字の増殖能力>
◇敬語破壊現象
マニュアル敬語全盛時代
= 敬語壊滅現象
親の責任
◇「分からないけど」
「分からないけど」
冷たく、投げやりで無責任 → 半敬語法?
言葉のクッション?
半疑問形も?
◇一語一義
スポーツの言葉が科学の言葉と似ている
「一語一義」
◇官僚文章の癖
役人の癖
① 漢語を多く使う
おごそかさ いかめしさ
② カタカナ英語をよく使う
役所の文書が分かりやすいと困るから
③ 造語を多く発明する
水田 → 圃場
④ 独特の言い回しを多く使う
◇カタカナ語の乱発
神奈川県大和市
「係長」→「チーフ」
軽チャー現象
◇漢字の増殖能力
新聞漢字上位十傑 33年間
① 日
② 一
③ 十
④ 二
⑤ 大
⑥ 人
⑦ 三
⑧ 会
⑨ 国
⑩ 年
漢字ほど融通無碍なものはない
◇許容される古い表現
古い言葉の黙認
鯨 筆記具 糊 箸 鞄 枕
◇所信表明とデタラメ唄
所信表明演説
= 重複歌 デタラメ唄
◇命名いろいろ
股旅(長谷川伸)
微苦笑(久米正雄)
慕情(高見順)
ロマンスグレー(飯沢匡)
☆「非行の予防学」佐々木光郎 三学出版 2011年 ②【再掲載 2016.5】
Ⅱ 非行をしない子ども
1 食事の風景
◇非行児
①孤食
②偏食
③欠食(朝食)
④個食(家族そろわず食事)
【事例1】ひとりの夕食
(1)親と子の疎遠な関係
コミュニケーション不足
(2)「自分の好きなときにいつでも食べる」という習わしが身に付いたら、
他の生活の場面でもこの行動のやり方が応用される。
→ 集団のきまりやルールを守ったり、他者を思いやり助け合ったり
することが苦痛になる
(3)朝欠食は不規則な生活
→ 非行が起きやすい環境要因
◇貧しい食事
食事と非行の関係
(1)偏食
いらいらして感情の統制ができない
ビタミン、カルシウム、ミネラルなどの微量栄養素の明らかな不足
(2)味覚の混乱
旨味を知らない
(3)間違ったダイエット
他者の目ばかり気に掛かる
(4)子供の生活習慣病
肥満、高血圧、肝機能不全等
【事例2】自分はダメな人間だ
心の屈折を生み、対人関係にも臆病になってしまう
◇食育の大切さ
「いのち」に感謝する心
年中行事で畏敬の念 - ごちそう
2 表現の力 非行防止のキー概念「自己を表現する力」
◇単語の会話
非行児
(1)単語会話が多い 相手が言うことも十分には理解できない
→ 「はあ?」
(2)「する」「しない」の語尾が曖昧
理由
① 言い切る自信がない
② 仮に意志が決まっていても表現するのが苦手
③ 面接者を信頼できない
→ 手っ取り早い意思の伝達として暴力が挙げられる
◇絵本を読む
親が本を読まない怠慢
(1)絵本は心のふるさと
(2)規範意識のもと
(3)語彙が豊かに
◇基礎学力
ことば(国語力)の獲得
言語は「他者とうまく交わるか」の始まり
◇自分の言葉
十数年前より勉強が「できる」子による非行の登場
~ 通り一遍の言葉を並べるだけ
非行臨床に「作文」(佐々木)
求めるのは知識(語彙)の量ではなく実直な自分の言葉による表現
3 身体づくり
◇芯のない歩き
(1)他者とのかかわりを拒む姿
(2)自信のなさ
◇強がりとけだるい歩き
「何の寂しさを身体で表現しているのだろうか?」
◇身体づくり
「これまでの生活を物語る身体表現」
幼~小低までの「育ち方」と「育て方」に着目
(1)生活リズムの崩れ
健康な身体づくりには基本的な生活習慣が大切
厚労省
普段の日夜10時以降に就寝する子が3割(2007年)
= 親の夜型の生活
(2)「屋外」で「友達」と遊んだ体験が乏しい
リズムに合わせる みんなと楽しむ
(3)自然とふれあう機会がほとんど得られない
非行児 「土はぬるぬるして気持ち悪い」と言う
◇野山を歩く
明治期 留岡幸助(1864-1934)
巣鴨家庭学校
不良児の心の回復は「自然とふれあうのがよい」と提唱
◇身体感覚の回復
かつて非行児の好きな教科は体育だった
→ 今は大の苦手に
4 基本的生活習慣と非行
◇寝る・起きる
非行児
「いつ寝ていつ起きてもよいし、いつ食べてもよい」習慣
【事例3】寝坊の習慣
他者とのかかわりにおいてもルーズになる
→ 毎日の「寝起き」が規則正しく実践できること
◇着服と清潔
非行児
着た切り雀でも平気
【事例4】相談できない
◇身体表現の弱さ
不規則な生活習慣
→ ものぐさな身体
【事例5】ものぐさな身体