SSブログ

キーワード 読書について30-「あの本にもう一度」吉原敦子 文藝春秋 1996年(4) /「子どもと教育 教育学入門」藤田英典他 岩波書店 1997年 ②(後半)【再掲載 2014.1】 [読書記録 一般]

今回は、5月17日に続いて、キーワード「読書について」の紹介30回目、
吉原敦子さんの「あの本にもう一度」4回目の紹介です。



出版社の案内には、


「昭和22年から昭和53年の間に出されたベストセラーの作者(山口瞳、渡辺
 淳一、五木寛之、城山三郎、堀江謙一、小野田寛郎、住井すゑ等々23名)
 にインタビューし、その作品誕生の秘話を探りつつ、吉原氏の巧みな観察力
 と筆致で『時代の本』とその著者の肖像を描いた作品です。『諸君!」で2年
 間近く連載されたものですが、ベストセラーを通じて、『戦後史』の歩みを
 綴ったユニークな読書論&時代史となっています。」


とあります。




今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「紋次郎の一部は僕の分身 -笹沢佐保」


・「永遠の平和なんてない。戦争と戦争の間にあるのが平和だ。 -小野田寛郎」


・「自分が強くないと,人間は優しくなれない。」




もう一つ、再掲載になりますが、
「子どもと教育 教育学入門」②を載せます。





<浜松のオリーブ園>

浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト





ふじのくに魅力ある個店
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
2.jpg






<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

  ものづくりのまちとも言われる浜松。
 山田卓司さんのすばらしい作品を 
 ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
 お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。







☆キーワード 読書について30-「あの本にもう一度」吉原敦子 文藝春秋 1996年(4)

1.jpg

◇渡辺淳一
  『花摘み』 昭和45年 220万部

   昭和43年8月8日 
       和田寿郎札幌医大教授 日本初心臓移植手術
主任教授 川邨文一郎 医師であり詩人 金子光治の高弟
オリンピックソング「虹と雪のバラード」作詞者

   → 移植を契機に大学を去る

   日本初公認女医 荻野吟子をモデルに

 

◇笹沢佐保 
  『木枯らし紋次郎シリーズ』 昭和45年 100万部

    「紋次郎の一部は僕の分身」
  父・笹沢美明 リルケ・ノヴァーリス訳詩 著明な詩人
  生活力がない
草野心平一家が居候

→ 「だからこそ売文に徹する」
 


◇小松左京
  『日本沈没』 昭和48年 410万部

    高橋和己と友に

昭和34年 ラジオ漫才の台本
夢路いとし・こいし 若井はんじ・けんじ

    「地には平和を」が直木賞候補に

 

◇小野田寛郎
  『わがルバング島の30年戦争』 昭和49年 60万部

    昭和47年1月
      横井庄一元軍曹がグァム島から救出

    陸軍中野学校二俣分校で秘密戦教育
     - スパイゲリラ活動

       「私は上官の命令があれば,いつでも山を降りるつもりでした」

     「私は私の意志で兵士になって闘った人です」

◎ リーダー養成「小野田自然塾」

    生きる
     ~ 精神力と体力

      「永遠の平和なんてない。戦争と戦争の間にあるのが平和だ。」
     
    ◎ 自分が強くないと,人間は優しくなれない。

 

◇佐木隆三 
  『復讐するは我にあり』 昭和50年 110万部

    ノンフィクション・ノベル

犯罪者であっても同じ人間








☆「子どもと教育 教育学入門」藤田英典他 岩波書店 1997年 ②(後半)【再掲載 2014.1】

2.jpg

◇学校化社会の構造 藤田英典 Ⅱ
□「教育病理」現象の原因論

(5)学校化社会と情報化社会、消費社会の狭間で
 ◎1970年代 
   大衆消費社会
     … 情報化社会

学歴化社会
     疎外性 
       ① 将来に価値
       ② 諸活動に序列化
       ③ 学習活動の成果の絶対化

   消費社会
     ① 現在の生活と活動に価値
     ② 学習と無関係
     ③ 学校規範を浸食する

 ◎ 消費生活が育む文化は、学校化社会や入試競争が要求する禁欲
      的な生活スタイルと矛盾する

     ◎ 様々な葛藤や衝突の基盤


 ◎1970年代後半 
   この矛盾が際だった時期

学校の外に学校に匹敵する巨大な情報空間
子供たちに絶えず刺激と情報

   情報化社会
     ~  学校という特殊な情報空間とは全く異質な情報空間を学校の
       外に作り上げる
→ 学校は囲い込み策 
         管理主義教育

    都市社会
     = 自由(自己主張)と孤立(自己疎外)の拡大
        現代社会に於ける教育の難しさと問題の複雑さ

 
 
□文化的伝達機関としての学校

(1)学校を捉える四つの視点
①勉強するところ

②人間形成の場

③社会的選抜配分

④抑圧・統制装置



(2)教育的知識と日常的知識
学校の知識む 
     ~ 一部選抜されたもの


 
(3)教育的知識の選択基準
①真理性基準 

    ②発達性基準 
  
    ③社会性基準 

    ④文化的基準


 - (略)-


 
(6)社会の変化と教育内容の適切性
特定の選ばれた知識・文化の伝達


 - (略)-
  
  


□学校の文化と機能
(1)カリキュラム編成とカリキュラム・トラッキング


 - (略)-


(3)学校制度の類型と教育機会
複線型 分岐型 単線型

 - (略)-


(7)教育改革の課題
   日本の学校教育 
      - 教育機会の量的側面では世界で最も高い水準



 「制度疲労」の印象的な認識の下に制度改革を進めることは危険

    ◎ 現行の活動水準や機能水準を維持することが前提条件
        教育制度の改革の場合、この水準維持という条件が満たされ
       るかどうかが定かではない

◎ それどころか近年の改革論は活動水準や機能水準をむしろ低下さ
     せることがプラスになるのだといった、非合理的なレトリックや逆
     説的な提案が目立つようになってきている

nice!(150)  コメント(0) 
共通テーマ:学校