「一人ひとりが輝くほめ言葉のシャワー」菊池省三 日本標準 2012年 ③ /「見聞巷談」 宮本常一 八坂書房 2013年【再掲載 2017.1】 [読書記録 教育]
今日は5月15日、水曜日です。
今回は、5月12日に続いて、菊池省三さんの
「一人ひとりが輝くほめ言葉のシャワー」の紹介 3回目です。
菊池省三さんは、出版社の情報によると、
1959年愛媛県生まれ。山口大学教育学部卒業。出版当時、福岡県北九州市
立小学校勤務。文部科学省の「『熟議』に基づく教育政策形成の在り方に関
する懇談会」委員。毎週一回行う「菊池道場」主宰
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「一人ひとりのよいところを見つけ合い伝え合う活動」
・「年4回(4巡)行う。毎日の帰りの会で行う」
・「明るい色の八つ切り色画用紙に日と曜日、自分のの名前、メッセージ、
その日の主な出来事等を記入した『一人一枚日めくりカレンダー』を
つくる」
もう一つ、再掲載になりますが、宮本常一さんの
「見聞巷談」を載せます。
☆「一人ひとりが輝くほめ言葉のシャワー」菊池省三 日本標準 2012年 ③

◇「ほめ言葉のシャワー」-具体的な実施方法
(1)「ほめ言葉のシャワー」とは
一人ひとりのよいところを見つけ合い伝え合う活動
- 一人一枚日めくりカレンダーをかき、その日を描いた子が終わ
りの会で教室にあがり、残りのクラスの子全体から「ほめ言葉の
シャワー」を浴びる活動
<ほめ言葉のシャワー 具体的手順>
○ 年4回(4巡)行う
○ 毎日の帰りの会で行う
① 日めくりカレンダーを各自1枚ずつかく
② その日のカレンダーを描いた子が教室前の教壇に上る
③ 残りの子どもと教師がその子のよいところを発表する
④ 発表は自由起立発表でシャワーのように行う
⑤ 全員の発表が終わったら前に出ていた子どもがお礼のスピー
チを言う
⑥ 最後に教師がコメントを述べる
- 合い言葉
「世界の中で 僕一人だけが見つけた○○さんの今日のよいと
ころ」
= 温かい言葉のプレゼント
(2)日めくりカレンダー作り
一人一枚日めくりカレンダー
明るい色の八つ切り色画用紙に以下を記入
・日と曜日 ・自分の名前 ・みんなへのメッセージ
・その日の主な出来事
→ 黒板右隅に掲示
(3)ほめ言葉のシャワーの実際
自由起立発表(3秒以上あけない)
子どもの様子を見てルール変更
(例)会釈を入れる ありがとうを言う 一言感想を言う 握手する
(4)主役の子どものお礼とスピーチ
スピーチの型とスピーチ例
ナンバリング(番号)とラベリング(見出し)を使い話させる
型「みんなに伝え合うことを3つ話します」
1つ目は○○ということです
- 自己確認
2つ目は△△ということです
- 自己拡大
3つ目は◇◇ということです
- 学級のコミュニケーション力
今日はありがとうございます
☆「見聞巷談」 宮本常一 八坂書房 2013年【再掲載 2017.1】

◇正月の神様
お正月ァんどこまで
坂東山の麓まで
木っ葉のような餅しょって
油のような酒しょって
ござったござった (栃木)
昔の人は、正月には正月様という神様がいて、それがどこか遠いところか
らやって来るものだと信じていました。
その正月様はどんな神様だったでしょうか。
鹿児島県に屋久島では正月様を年の神と言っており、年の神は山から下っ
て来る者で、白いひげをはやし竹蓑を着たものと、赤いひげをはやして棕櫚
蓑を着たものとがいて、袋をかついで子供のいる家々をまわり子供がわるい
おこないをしないようにいましめていきました。
同じ鹿児島県の甑島ではその年神様が子供たちのためにお餅を持って来て
くれたといいます。
サンタクロースに大変似たところがあります。
秋山県男鹿半島のなまはげという鬼の姿をした神も子供のいる家をおとず
れて怠けもの、親の言うことをきかない子をいましめて行きますが、なまは
げの「なま」は「なまみ」のことで、炬燵などに長いあいだあたっていると
赤いあざのようなものができますが、それのことで、「はげ」ははぎとるこ
とです。
つまり怠け者をいましめることなのです。
家々の前に立てる門松も正月の神を迎える目じるしだったのです。
東北地方では12月27、8日ごろに山へ門松の木を伐りにいきますが、
これを松迎えといい、松を伐るにも拝んでから伐り、それを家の前まで持っ
てかえって前の畑に立てておき、大晦日に改めて門口に立てます。
神はこの松を目じるしにしてその家を訪れるものと信じられていました。
そして正月神は先祖様であるとも信じられており、また鬼の姿をしている
とも考えられています。
愛知県三河地方の山中に古くからおこなわれる花祭という古風な祭にはた
くさん鬼がでますが、幸福な春をもって来るものとして、鬼の大将の榊鬼は
尊敬されていました。
人びとは正月神を迎えて一年中の幸福や健康を祈りました。
関東地方では目なしだるまを買って来て、願望がかなうと目玉を書き入れ
て神社の境内におきめる風習がありますが、そのだるまを売るための市が方
々にひらかれて大へんにぎわいます。
そのほか幸福や健康を祈るための行事は方々に見られますが、大阪市今宮
の十日戎などは商売繁昌を祈るためにごったがえしてにぎわいます。
正月がすぎると神様はまた遠くへ帰って行くと考えられ、15日にそれま
で飾ってあった門松や注連縄をはずし1カ所に集めて焼きました。
これをトンド・ドンド・左義長などと言い、長野県地方では三九郎焼きと
も言っています。
正月の神はこの火の煙に乗って帰ると信じられ、子供たちは書初めの紙を
火で焼き、その灰が高く上ると字が上手になるといわれています。
(「花椿」復刊175号、資生堂、昭和39年12月)
今回は、5月12日に続いて、菊池省三さんの
「一人ひとりが輝くほめ言葉のシャワー」の紹介 3回目です。
菊池省三さんは、出版社の情報によると、
1959年愛媛県生まれ。山口大学教育学部卒業。出版当時、福岡県北九州市
立小学校勤務。文部科学省の「『熟議』に基づく教育政策形成の在り方に関
する懇談会」委員。毎週一回行う「菊池道場」主宰
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「一人ひとりのよいところを見つけ合い伝え合う活動」
・「年4回(4巡)行う。毎日の帰りの会で行う」
・「明るい色の八つ切り色画用紙に日と曜日、自分のの名前、メッセージ、
その日の主な出来事等を記入した『一人一枚日めくりカレンダー』を
つくる」
もう一つ、再掲載になりますが、宮本常一さんの
「見聞巷談」を載せます。
☆「一人ひとりが輝くほめ言葉のシャワー」菊池省三 日本標準 2012年 ③

◇「ほめ言葉のシャワー」-具体的な実施方法
(1)「ほめ言葉のシャワー」とは
一人ひとりのよいところを見つけ合い伝え合う活動
- 一人一枚日めくりカレンダーをかき、その日を描いた子が終わ
りの会で教室にあがり、残りのクラスの子全体から「ほめ言葉の
シャワー」を浴びる活動
<ほめ言葉のシャワー 具体的手順>
○ 年4回(4巡)行う
○ 毎日の帰りの会で行う
① 日めくりカレンダーを各自1枚ずつかく
② その日のカレンダーを描いた子が教室前の教壇に上る
③ 残りの子どもと教師がその子のよいところを発表する
④ 発表は自由起立発表でシャワーのように行う
⑤ 全員の発表が終わったら前に出ていた子どもがお礼のスピー
チを言う
⑥ 最後に教師がコメントを述べる
- 合い言葉
「世界の中で 僕一人だけが見つけた○○さんの今日のよいと
ころ」
= 温かい言葉のプレゼント
(2)日めくりカレンダー作り
一人一枚日めくりカレンダー
明るい色の八つ切り色画用紙に以下を記入
・日と曜日 ・自分の名前 ・みんなへのメッセージ
・その日の主な出来事
→ 黒板右隅に掲示
(3)ほめ言葉のシャワーの実際
自由起立発表(3秒以上あけない)
子どもの様子を見てルール変更
(例)会釈を入れる ありがとうを言う 一言感想を言う 握手する
(4)主役の子どものお礼とスピーチ
スピーチの型とスピーチ例
ナンバリング(番号)とラベリング(見出し)を使い話させる
型「みんなに伝え合うことを3つ話します」
1つ目は○○ということです
- 自己確認
2つ目は△△ということです
- 自己拡大
3つ目は◇◇ということです
- 学級のコミュニケーション力
今日はありがとうございます
☆「見聞巷談」 宮本常一 八坂書房 2013年【再掲載 2017.1】

◇正月の神様
お正月ァんどこまで
坂東山の麓まで
木っ葉のような餅しょって
油のような酒しょって
ござったござった (栃木)
昔の人は、正月には正月様という神様がいて、それがどこか遠いところか
らやって来るものだと信じていました。
その正月様はどんな神様だったでしょうか。
鹿児島県に屋久島では正月様を年の神と言っており、年の神は山から下っ
て来る者で、白いひげをはやし竹蓑を着たものと、赤いひげをはやして棕櫚
蓑を着たものとがいて、袋をかついで子供のいる家々をまわり子供がわるい
おこないをしないようにいましめていきました。
同じ鹿児島県の甑島ではその年神様が子供たちのためにお餅を持って来て
くれたといいます。
サンタクロースに大変似たところがあります。
秋山県男鹿半島のなまはげという鬼の姿をした神も子供のいる家をおとず
れて怠けもの、親の言うことをきかない子をいましめて行きますが、なまは
げの「なま」は「なまみ」のことで、炬燵などに長いあいだあたっていると
赤いあざのようなものができますが、それのことで、「はげ」ははぎとるこ
とです。
つまり怠け者をいましめることなのです。
家々の前に立てる門松も正月の神を迎える目じるしだったのです。
東北地方では12月27、8日ごろに山へ門松の木を伐りにいきますが、
これを松迎えといい、松を伐るにも拝んでから伐り、それを家の前まで持っ
てかえって前の畑に立てておき、大晦日に改めて門口に立てます。
神はこの松を目じるしにしてその家を訪れるものと信じられていました。
そして正月神は先祖様であるとも信じられており、また鬼の姿をしている
とも考えられています。
愛知県三河地方の山中に古くからおこなわれる花祭という古風な祭にはた
くさん鬼がでますが、幸福な春をもって来るものとして、鬼の大将の榊鬼は
尊敬されていました。
人びとは正月神を迎えて一年中の幸福や健康を祈りました。
関東地方では目なしだるまを買って来て、願望がかなうと目玉を書き入れ
て神社の境内におきめる風習がありますが、そのだるまを売るための市が方
々にひらかれて大へんにぎわいます。
そのほか幸福や健康を祈るための行事は方々に見られますが、大阪市今宮
の十日戎などは商売繁昌を祈るためにごったがえしてにぎわいます。
正月がすぎると神様はまた遠くへ帰って行くと考えられ、15日にそれま
で飾ってあった門松や注連縄をはずし1カ所に集めて焼きました。
これをトンド・ドンド・左義長などと言い、長野県地方では三九郎焼きと
も言っています。
正月の神はこの火の煙に乗って帰ると信じられ、子供たちは書初めの紙を
火で焼き、その灰が高く上ると字が上手になるといわれています。
(「花椿」復刊175号、資生堂、昭和39年12月)