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少年非行の豆事典 「非行少年等について」 伊藤政雄(出典不明) / 東井義雄さんの言葉 ⑲ 「母のいのち子のいのち」探究社 2 1984年【再掲載 2013.12】 [読書記録 教育]

今回は、出典は不明ですが伊藤政雄さんの
「非行少年等について」を載せます。

「非行少年」とは何を指すのか、端的に示してくれます。



もう一つ、再掲載になりますが、
「東井義雄さんの言葉」⑲を載せます。




☆少年非行の豆事典 「非行少年等について」 伊藤政雄(出典不明)


 非行少年とは,


 罪を犯した少年(犯罪少年),

 14歳未満で刑罰法令に触れる行為をした少年(触法少年),

 犯罪を犯すおそれのある少年(ぐ犯少年)

をいいます。



 また,飲酒・喫煙・深夜はいかいその他自己または他人の徳性を害する行
為をした少年らは不良行為少年と言われています。


 犯罪少年は,14歳以上20歳未満の者で罪を犯した少年です。

 罪を犯したとは,犯罪構成要件に該当し,違法・有資な行為のあった少年と
なります。

 有資性を欠くとは,心身喪失がいわれています。

 事件については,家庭裁判所で審理されますが,事件の悪資性等が判断
され地方裁判所で審理されることもあります。


 触法少年は,14歳未満の者が刑罰法今に違反する行為をしても刑事未成
年者として責任を阻却し犯罪が成逞しないが審判の対象になります。


 ぐ犯少年とは,保護者の正当な監督に服しない性癖のある正当な理由がな
く家庭に寄り付かない・犯罪性のある人若しくは不道徳な人と交際し,又はい
かがわしい場所に出入りする・自己又は他人の徳性を害する行為をする性癖の
あることをいいます。   






☆東井義雄さんの言葉 ⑲ 「母のいのち子のいのち」探究社 2 1984年【再掲載 2013.12】

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◇根を養えば樹は自ずから育つ

□復元力を育てるとき - 育てる人
  京都大学名誉教授 東昇「生命の深奥を考える」(柏樹社)
     「猫は生まれてすぐ人が育てても猫に育つ。犬は犬に育つ。しかし,
     人間は人間に生まれても,必ずしも人間に育つとは決まっていな
     い。今日の学者の定説では,約五千通りの可能性を持って生ま
     れてくると言われている」

  岡山県国立岡山病院小児医療センター山内逸郎
母乳の大切さ 
      = かぜ・免疫体 下痢,中耳炎
お母さんが「根っこ」「復元力のもと」


□幼いとき出会う先生の力


□根を養うために
 お百姓さん「麦踏み」 
   = 徒長させないため踏んでやる
◎ 根はその苦しみに耐えるために根を張り,分けつして株をしっかりと
   した強いものにしていく
稲も苗木も ←→ 犬・猫は大きくなるのが成長
◎ 人間の成長は「自律の心」

  「鉛筆対談」
間違いは間違いとしてピシャリと踏んづけてやるべき
人間の子供もあまり甘やかしては「自律」が育たない
   自律
      - 寂しいことだが,何より大切


◇子供が心を開く時
口よりも耳を
映画「つづりかたきょうだい」大阪・松原春海先生

  松原先生 → 口を倹約
  子供の言葉にならない言葉,声にならない声,胸の
         つぶやきまで聞き取ってやろうとなさる

  仏さまのお耳が大きいわけ
お母さんの耳も仏さまの耳に


◇「父なき社会」をつくっているもの
  父親
   = 扇風機の心棒
  ◎ 一点を育てるのがお父さんの役割
     親である以上狂わせてはならない一点だけは身を以て育てね
    ばなりません
  「父なき社会」=「父泣き社会」
→ 「父なき社会」をつくっているのは「お母さん」
 東洋
     「非行少年の家庭に限って母親が父親の悪口を子供に聞かせ
     ている」

◎ 教育は大人の生きようの問題


◇最低の条件でも
お母さんの姿勢
  仕様のないお父さんをさえもバカにすることを容赦しないお母さん,
    苦しみの中でいっぱい生きているお母さん,すべてを活かそうとされ
    ているお母さんの生きよう


◇チューインガム一つ
詩 「チューインガム一つ」
     ※参照
  小学校3年生女子
- お母さんの悲しみ 「テクニックではない」
◎ 悲痛は子供の心の底にあるものを揺り動かす


◇伸びたがっているのは草や木だけではない
井上和昌先生 
    九九退治・フナの解剖
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「2040年の未来予測」成毛眞 日経BP 2021年 ③ /「カリスマ教師の心づくり塾」原田隆史 日経プレミアシリーズ ④ (最終) 2008年【再掲載 2013.11】 [読書記録 一般]

今日は9月29日、日曜日です。

今回は、9月26日に続いて、成毛眞さんの
「2040年の未来予測」の紹介 3回目です。


出版社の案内には、

「『今日』には、これから起こることの萌芽がある。現在を見つめれば、
 未来の形をつかむことは誰にでもできる。
 20年後、あなたは何歳だろうか? ひとつ確実なことがある。それ
 は、人間が必ず歳をとることだ。iPhoneが発売されたのは、たった
 13年前だった。現在、スマートフォンがない世界なんて考えられな
 い。そして、これまでの10年より、これからの10年の方が世界は大
 きく、早く変わるだろう。
 テクノロジーだけでなく、ほかのことも、気づいたときには手遅れに
 なっているのが人間の性である。地震や災害も、リスクをわかってい
 ながらも被災するまで手を打つ人は少ないし、明らかに社会制度の破
 綻しつつある。人口は増えず、老人ばかりの国になるし、環境問題も
 悪くなる一方だ。これまでと同じように暮らしていたら、今の年齢に
 よっては取り返しのつかない可能性もある。
 この本は、あらゆるデータから導き出されるありのままの未来を書い
 た。『今日』にはこれから起こることの萌芽がある。現在を見つめれ
 ば、未来の形をつかむことは誰にでもできる。
 本書は、ただ知識を得るためだけの本ではない。読んだ後、俯瞰的に
 未来を考えられる力がきっとついているだろう。」

とあります。


今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「日本は世界で見ると『安い国』になった
   日本の財政はIMF 188か国中188位の最下位」


・「10年前に比べて社会保険料の負担率は一人あたり26%増えている
が、賃金は3%して増えていない 」


・「将来の医療費を減らすのはテクノロジー。技術の進歩によるコスト
低下を期待する」


・「日本では保険料の徴収漏れが多いのは、税徴収(国税庁)と社会保険
料徴収(日本年金機構)を別々の組織がやっているから。本来は、
『歳入方』として一本化が常識だが、財務省が反対している。内閣府
の管轄になると国税庁の人事権(既得権益)を失うから」




もう一つ、再掲載になりますが、原田隆史さんの
「カリスマ教師の心づくり塾」④を載せます。




☆「2040年の未来予測」成毛眞 日経BP 2021年 ③

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◇あなたの不安に直結する未来の経済-年金 税金 医療費(1)
  2040年の日本は老人ばかり
日本は世界で見ると「安い国」になった
      日本の財政 
        - IMF 188か国中188位 = 最下位


老人が増えそれを支える若者が減る
1950年 一人の高齢者を12人が支える
2040年 一人の高齢者を1.5人が支える


この財源はわたしたちの社会保険料からまかなうしかない
10年前に比べて社会保険料の負担率は一人あたり26%増え
    ているが、賃金は3%して増えていない 
     - すべての問題は高齢者が増えること
   高齢化により2035年には4人に1人が認知症か


老人ホームは高い
多摩市医療費推計 2040年は2010年比147% 約1.5倍
現在 民間老人ホーム  月35万円 安くても25~26万円
特養       月15万円 (都市部ではない)
 ※ 特養であっても経済的余裕がなければ入れないのが実状


将来の医療費を減らすのはテクノロジー
技術の進歩によるコスト低下を期待
医療 - AIや遺伝子治療の導入
介護 - ロボットの導入


70歳まで働くなら今と同じ額の年金はもらえる
  老後2千万円問題
  ◎「預貯金が2000万円程度あれば、月々5万5千円程度の
       赤字が出ても、30年程度は無職でやっていける」
- 「年金はもらえないことはない」
しかし、70歳近くまで働かなければならない。
それが2040年の我々の年金リアル


  そもそも年金のしくみを知っておこう
社会保障  
      - 年金 医療保険 雇用保険 災害補償制度 
児童手当 公的扶助 社会福祉 公衆衛生
高齢化   
     1961年 国民年金 国民皆保険  1970年  3.5兆円   
     当時の高齢者比率は6%程度 1991年 47.7兆円
2020年     高齢者比率 30% 2000年 78.4兆円
2020年 120兆円


  年金は国から自動的にもらえるお金ではない
重要   
- 年金 医療 介護は   税でなく「保険」
公的年金 
     「賦課方式」現役の保険料を高齢者の年金に充てるしくみ
未納や徴収漏れも多い → テクノロジーの活用を!


なぜ日本では保険料の徴収漏れが多いのか
    税徴収と社会保険料徴収を別々の組織がやっているから 
     = 国税庁と日本年金機構
     →「歳入方」として一本化が常識
    × 財務省の反対
      = 内閣府の管轄になると国税庁の人事権(既得権益)を失うから
※ 徴収漏れこそ!






☆「カリスマ教師の心づくり塾」原田隆史 日経プレミアシリーズ ④ (最終) 2008年【再掲載 2013.11】

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◇子どもたちの夢を実現するために 職能教育
□夢実現のために セルフプロデュース力を持つ 
ミスユニバース 
     米国不動産王で大富豪のドナルド・トランプ氏の命令でイネ
    ス・リグロンが日本人女性をトレーニング
  「人間は内面から輝かない限り外見も変わらない」
日本人3000人の中から12人を選抜してトレーニング


□本来の力が発揮されないのは行動計画に甘さがあるから
行動計画
   - 「期限目標」と「ルーティン行動」


□日誌は自己変革の足跡・やる気の源泉だ
日誌のポイント 
    1 その日の最高によかったことを書く
2 悪かったことを悪かったこととして書かず,もう一度やり
     直せるとしたらどうするか書く
3 元気・やる気・モチベーションが高まった言葉 プラス思
     考の原点となるものを書く


□長期目標設定用紙で究極のコーチングを
ポイント 
   ① 相手との距離を60㎝以内にしない
   ② 相手と相対しない 90度か平行
   ③ ともかくストロークを出しまくる
   ④ ポイントになる言葉はオウム返しする
   ⑤ クライアントの感情に同情する
   ⑥ 思いやりの心を持って接する


□「わいわいコーチング」で悩みを共有する
5分間悩みテーラーが話す
   → 残りの人が悩みを解きほぐすための質問をする



◇理想の集団をこうして作れ
□人は関わってやると成果が出る
「人は相手のことを考えて関わってやると成果が出る」
     A型 指導しなくても自発的にどんどんやる子 10%
     B型 指導してやるとやるようになる子 60%
     C型 関わっても結果のでない子 30%
※ 失敗する前に教師が確認


□どうやって集団を改革するか
B型をA型が引っ張っていくような集団にしよう
    A型がB型の面倒を見る
    教師は個別にC型の子の面倒を見る   パート長 = A型     


□理想の集団では足の引っ張り合いがない
京都 
   - 堀川高校の奇跡 
     周りの仲間の頑張りを見て自分も頑張るようになった
      = 教え合い,高め合い,学び合う集団  


□エゴグラムで自分の性格や相手の性格を見極める
米国心理学者JMデュセイの性格分析
①父性       CP=Critical Parent
    ②母性       NP=Nurturing Parent
③大人性      A=Adult
④自由な子ども性  FC=Free Child
⑤順応する子ども性 AC=Adanted Child
  

□「最高自我のマイナス面を出すな,そして最低自我のプラス面を出せ」
   ①父性 
     プラス=責任感強い,信念あり,リーダーシップ発揮,正義感強い
マイナス =厳しい,口うるさい,攻撃的,意見を聞かない,
         自己主張
    (②~⑤は略)
 


◇教師にとって「成果」とは何か
□「企業の価値」と「学校の価値」は一緒にできない
企業 
   = できるだけ少ないインプットで,できるだけ多くのアウトプ
    ットを得ようとする
  学校
   = これでもかというインプットを生徒らにしてアウトプットは
    わずかばかり


□教育と成果主義
最近の論調
   「学校に企業の論理を入れよ」
 = 教育の現場に「市場原理に基づく競争原理を入れましょう」


□成果主義に耐えられるのは,自立型性の高いA型の,しかも上位50%
 ぐらい
  → 残りは,憶測,猜疑心,疑心暗鬼の渦中に!
    

□「教育の質」を高めるという意味での正しい成果主義を!   
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「致知」2010年8月号 ② /「教育学がわかる事典」田中智志 日本実業出版社 ⑥ 2003年【再掲載 2014.1】 [読書記録 一般]

今日は9月28日土曜日です。


今回は、9月22日に続いて、
月刊誌「致知」2010年8月号の紹介 2回目です。


もう一つ、再掲載になりますが、田中智志さんの
「教育学がわかる事典」⑥を載せます。




☆「致知」2010年8月号 ②

◇君が代に込められた日本人の思い  長部日出雄(S4青森生)
遷宮制度こそが日本を救う 
    20年ごと → 次回は2013年

  庶民に歌い継がれてきた「君が代」
  君が代 
    「古今和歌集」賀歌の部のはじめ
      「題しらず詠み人しらず」
 1200年前
      「我君はちよにやちよにさざれいしの巌となりて
       苔のむすまで」

本居宣長「古今集遠鏡」
   - 細かい石が大きな岩となって苔の生えるまで千年も万年もご
    繁昌でおいでなされ、こちの君は
- こちの君 
       祝賀を受ける席の主賓を指し、天皇ただ一人を意味して
      いるわけではない

江戸期 
    流行り歌「隆達節」
     - 君が代は千代に八千代にさざれ石のいわおとなりて苔の
      むすまで
- 君は婚礼では新郎を指すなど祝賀の宴の主賓に向けられ
      た寿歌として広く庶民に歌われた

全国に普及
    薩摩の琵琶歌「蓬莱曲」の中に取り入れられた

明治2年 イギリス軍楽隊長の「国歌」進言
→ 薩摩藩砲兵体調の大山弥助(後の大山巌陸軍元帥)が、
        「新たに創るより古くから庶民に歌い継がれてきたも
        のの方がいいのではないか」と考え、国家として選定
        された。

  今こそ聖徳太子に学べ  
    随への気迫と和の心「和を以て貴とし…」

  日本は唯一の「君民共和国」である ?



◇視覚障害者の世界を変える 石川准(S31富山生 静岡県立大学教授 全盲ハンディ)
  頑張れば実現できることがある 
    本間一夫文化賞(障害者向けパソコンソフト開発)

  芯をもった生き方
   「自分はこれいでいいという覚悟」
高一で退院後、東京教育大学盲学校

  結果がはっきり返ってくる世界 
    全盲で初の東大合格
ニューヨーク州立大学への留学
     - しゃべるパソコンとの出合い

  開発者に求められるもの
①「うまい負け惜しみを言う」 
    ②「迷ったときはやる」 -長期的展望

  昨日できなかった事を今日できるようにしたい 
   - 解決と解消



◇どろんこ保育で逞しい子どもたちをじっくり育てたい  安永 愛香(日本福祉)
預かる保育から育てる保育へ
子どもの自覚を育てる先生たちの自覚



◇真の平和に向けて歩み続ける  笹森恵子(S7広島生 原爆乙女)
無感覚の世界切れ切れの記憶
    ノーマン・カズンズ

  静かに見守り支えてくれた両親

  それとは知らずに神に導かれて ノーマン・カズンズ
アメリカジャーナリスト
      ノーマン・カズンズ氏 1949広島へ
精神養子運動
25人の被爆女性をアメリカに呼びケロイド治療

  単身アメリカに渡り自立の道を歩み看護師として

  勇気・行動・愛情






☆「教育学がわかる事典」田中智志 日本実業出版社 ⑥ 2003年【再掲載 2014.1】

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<子ども・少年少女・若者>Ⅲ

◇禁断の愛
  教師と生徒の恋愛
  禁断(タブー)である理由
    教職倫理の1つ
  公教育(少なくとも建前上)客観性・公共性・有用性
  禁断の効果
    タブーが生み出す魅力


◇サブカルチャー
  サブカルチャーの概念  
    周縁的文化、対抗的文化
生活様式としてのサブカルチャー  
  カルチュラル・スタディーズ


◇ロックになぜはまるか
理想と現実の摩擦 
    ロックは理想と現実のずれが生み出すノイズ
現実と戦うための音  
    いらだち、違和感 - 虚飾なきリアリズム


◇遊びの本態
遊びの歴史性 遊びの社会学 ロジェ・カイヨワ
    1 アゴーン(競争)
        サッカー、野球、チェス
2 アレア(偶然)  
        競馬、賭博、宝くじ
3 ミミクリ(模擬) 
        ままごと、人形遊び、おっかけ
4 イリンクス(眩暈)
        ジェットコースター、バンジー、シンナー遊び
  18世紀以降近代的な遊びに
教育的な遊びを超えて
  遊び 労働・学習の手段としての遊び、原型の模造


◇いじめの生成・反復
  1990年代以降のいじめ
ほんの少しばかり「みんなと違っていること」同調過剰
同調過剰の背景
教育の機能不全(収容施設としての学校)
教育の機能拡散(学校が資格提供機関と化すること)
伝統家族の衰退(親密な関係の希薄化)
近代家族の未熟(子どもの孤立化)

  ◎ 学校から象徴性を奪い取り、学校に「あーつまんねえ」という
   倦怠感、歯止めの利かないアパシー(無気力)を蔓延させ、スケー
プゴート探しを日常化させている


◇レイブリングの呪縛
なぜ非行犯罪に走るのか 
   「リベラルな説明」-境遇
  レイブリング理論
    「ラベリング理論」
      = ネガティブな「自己成就予言」
自己形象という問題  
    司法的処分を受けた者にはレイブリングの連鎖


◇少年犯罪凶悪化
少年犯罪の凶悪化 - 単独・冷静・非社会的
   ① 突発的な非行 
       バルネ・ラブル 「被害者意識」「他者憎悪傾向」
        自分の犯したどんな失敗もすべて他人のせいにできる
       思考回路
       逆恨み
        → 逆上の昂進    
   ② 動機なき殺人
       人格障害


◇人格障害
人格障害 
    - 人格がうまく形成されないこと 後遺障害
      原因を見出さなければならない
  非社会化状況
対他コミュニケーション能力が著しく欠如
    過剰な自己言及
     = 他者参照の欠落
    強う被害妄想
    生の実感からの疎外
   = 他者とのコミュニケション経験の不足




◇少年院の矯正教育
矯正教育の本質
   「人と人とのつながりを通して彼等に対し自分が必要とされてい
    る実感を持たせること」 法務省矯正局1999.10-11
全制的規律化のなかで 「全制施設」
濃密な対面関係 
    教官は少年の情感を揺さぶる
     = 人格のぶつかり合い
教官は規制の絶対性を教示し続ける
新しい肯定的な自己形象をつくり出していく
  ◎ コミュニケーションの状況の作り直し
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非行の予防学(3) 「予防的な家族支援」 佐々木光郎 静岡英和学院大学教授 ③ /「なつかしい話」宮本常一 河出書房新社 2007年 ②(後半)【再掲載 2014.9】 [読書記録 教育]

今日は9月27日金曜日です。


今回は、9月24日に続いて、月刊『少年育成』誌(年・号数不明)より、
佐々木光郎さんの「非行の予防学(3) 予防的な家族支援」の紹介 3回目です。


ここに記されている次のことが、より強くなっているのではないかと思います。
「どのようにすれば‥」を話し合う大切さを感じます。

- 近年,親たちが「自子主義」の傾向を強め,「自分の子どもさえよければよ
 い」という考えを強めている。いきすぎると,わが子の言い分やわがままをす
 べて鵜呑みにしてしまい,責任をすべて外に求める傾向がある。
  そのために,子どもが抱える困難(問題)が見えない。



もう一つ、再掲載になりますが、宮本常一さんの
「なつかしい話」②を載せます。





☆非行の予防学(3) 「予防的な家族支援」 佐々木光郎 静岡英和学院大学教授 ③

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◇各グループヘの支援

(1) 潜在グループ
  この家族への支援は,子どもがこれ以上に問題行動を広げないように,
 親が本来持っている


  力を発揮し,わが子との関係を調整したり,生活状況の改善に取り組める
 ように支えるのである。


  私は,試験観察などで,親も困っているので共感的に理解しながらも,親
 と共に「問題」について


  共通認識を得て,子どもの利益の代弁者として,言うべきところは言うように
 してきた。


  この支援には専門者が個別的にかつ継続的にかかわるのが望まれる。
 児童委員や保護司,心理療法機関等の支援が求められる。親には絶え間
 ない努力が求められるので,途中でくじけないように励まして支える者が必
 要である。



(2) 兆候グループ

  非行予防的な子育て家族支援となる。子ども虐待をさせない支援とも共通
 する。このグループは実態としては見えにくいが,ある程度のリスクを持つの
 で,あるきっかけで子どもの問題行動が露呈することがあり得る。そこで,保
 育園,幼稚園,学校や医療,学童保育、子育て支援センターなどで子ども・
 親と直接かかわる者は,これらを生み出しやすい家族の状況をある程度知っ
 て親への温かい気配りができるようにしたい。


  リスクの高い家族は、

    ①「ひとりぼっちの家族」が多い。行事や親の会,地域の子ども会
     などに顔を出さない。親族ともうまくつながっていない。育児の楽し
     さを分かち合う人もいない。

    ② まわりから手を差し伸べられるのを嫌がる。親たちの輪に入りに
     くい。

    ③ 夫婦の間にすれ違いが見られ,子育てに父親の協力が乏しい。
 
    ④ 経済的にも困っている。


  これに子どもの年齢も影響する。


  思春期とこのような家族の状況とが重なったとき,家族が抱える困難が増幅
 する。


  親が誰かに子育てのつらさや大変さを聴いてもらうだけでもかなり心も和
 らぎ安らぐ。「今度,こうしてみよう」という意欲が出てくるからである。


  さらに子どもを介して親同士のつながりが広がると良い。


  周囲のさりげない声かけや配慮がそのきっかけとなるように思う。


  ところで,私は,実習指導,フリースクールの運営,教育講演会等で,幼
 児と小学生を持つ親とかかわる機会が少なくない。


  このような「イエローゾーン」の家族を想定して,次のようなことを話している。

  「理想的な家庭」はどこにも存在しないことである。

  どの親も家庭もみんな悩みや超えるべきハ-ドルを抱えている。

  だから家族なのであって,それでよい。

  家族が力を合わせて乗り越えようとしていることが尊い。

  困ったときはだれかの力をうまく借りる勇気が大事である。時には公的な
 支援も上手に受けるようにしてほしい。


(3) 適応グループ

  開発的な非行予防支援となる。


  開発的と言うのは,今の状態を支持しさらに発展的な学びを提供する支援
 である。


  この家族は,自分たちの力でバランスの取れた家庭生活を維持している。

  さらに育児・教育,保健・健康,遊び,スポーツなど関わる学びの場をもっ
 と広げたい。


  私は親たちとかかわる機会があると述べたが,そのような場にはこのグルー
 プが多く集まる。


  その時,次のようなことを話すと,親たちは熱心に聴いている。


  近年,親たちが「自子主義」の傾向を強め,「自分の子どもさえよければよ
 い」という考えを強めている。

  いきすぎると,わが子の言い分やわがままをすべて鵜呑みにしてしまい,
 責任をすべて外に求める傾向がある。

  そのために,子どもが抱える困難(問題)が見えない。

  また、過度に「教育熱心」な親では,子ども白身がいつも緊張を強いられ
 安心できる居場所がない。

  しかも、「成績さえよければ何をしてもよい」という考えが見られ,子どもに
 は社会性が育たない。


  ところで,親の苦手なところも表した屈託のない親子関係(安心感の源)が
 望まれる。


  親が,「いまを生き生き」と過ごして,社会と熱心に向き合っている姿こそ
 が子どもの心を成長させる。







☆「なつかしい話」宮本常一 河出書房新社 2007年 ②(後半)【再掲載 2014.9】

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◇意外に知られぬ行事の由来 牧田茂 1916-2002 民俗学者
地方により門松も様々 
    民俗行事に底流する禊ぎ
七夕「たなばた」
    → 万葉集の「棚機女」から 
       - カヤの持っていた威力
収穫を祀る年中行事 
    盆も正月の一つだった 
    稲作式思考の日本人
  融通の利く日本の神様 
    - 宗教ではなく民間信仰(=抜け道がある)
  ◎ あまり宗教的戒律の強い所では文化は栄えない  


◇雪と囲炉裏の夜話  
  水沢謙一 1910-1994 昔話研究家(小学校長20年間)
       越後の昔話  
       山古志で長島ツルさん,川上イマさん
  袋小路に残る昔話 
    昔話を語る人はいい顔をしている
  三河山中も昔話が少ない
    カマバ
昔話が残る所 
   ①航空写真で山に杉がびっしり植わっている所 と ②南の島
  グリムは若い女性専門
◎ 昔話が消え去ろうとしているのは,受け手じゃなくて語り手が語らなく
   なったから  
「市」か「一期」か?
    「市がホーンとさけた」 
      市が栄えた
一期栄えた 
      一期栄え中した
◎「間引き」の話と「どぶろく」の話が聞かれれば本物
  掛け取りは昔話の敵 
    雪と火がないと昔話は出ん
  必要な自前の精神


◇民話のある生活・民話のない生活  上笙一郎 1933-
  水沢謙一 民話採集
    戦前-岩倉市郎氏は4000
田植え歌 
    360が1セット
      一通り歌うと夕方 = 時計がわり
伊勢音頭 
    作業歌 - 酒造り,木下ろし歌
三河・名倉のバンザイ峠
  夕方の意思表示 
     - 逢魔が時
 ◎ 「電源一本切られるともう一人の人間としては生きていけなくなってしまう」
   = ある種のかたわ
  宮本氏 
    「親が子どもをそこまで突き放すことができたら,これはもっと創造力
    に富んだ人間を創り出すことができる…」
  星野哲郎
   -「海に遊びに行くのに親が見張りだしたらおぼれだした」
     = 子どもの連帯感


◇自然を語る  河合健二 1913-1996 
  植林について  
    みんな調和を取って生きていく
  東京から離れる勇気と離れて暮らす計画
生物のサイクル 
    物の節約 活性炭の利用法
あんまり情報通になってはいけない
    宮本の師匠:奈良の高田十郎
「すみが一番よく見える」
アイデアの開発
    自分の頭で考えること


◇風景をつくるこころ 柳宗民 1927-2006 園芸研究家
仏花と薬草 
    カキノキ,ミカンのある庭
     - 嫁がカキの木
     = 死ぬ時カキの木でやく
生け垣と景観  
    守り木 一本残して用材として
  ◎風景を作る心
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「2040年の未来予測」成毛眞 日経BP 2021年 ② /「一人称の教育社会学 学校にできること」志水宏吉 角川選書 2010年 ⑤【再掲載 2013.11】 [読書記録 一般]

今日は9月26日木曜日です。


今回は、9月23日に続いて、成毛眞さんの
「2040年の未来予測」の紹介 2回目です。


出版社の案内には、

「『今日』には、これから起こることの萌芽がある。現在を見つめれば、
 未来の形をつかむことは誰にでもできる。
 20年後、あなたは何歳だろうか? ひとつ確実なことがある。それ
 は、人間が必ず歳をとることだ。iPhoneが発売されたのは、たった
 13年前だった。現在、スマートフォンがない世界なんて考えられな
 い。そして、これまでの10年より、これからの10年の方が世界は大
 きく、早く変わるだろう。
 テクノロジーだけでなく、ほかのことも、気づいたときには手遅れに
 なっているのが人間の性である。地震や災害も、リスクをわかってい
 ながらも被災するまで手を打つ人は少ないし、明らかに社会制度の破
 綻しつつある。人口は増えず、老人ばかりの国になるし、環境問題も
 悪くなる一方だ。これまでと同じように暮らしていたら、今の年齢に
 よっては取り返しのつかない可能性もある。
 この本は、あらゆるデータから導き出されるありのままの未来を書い
 た。『今日』にはこれから起こることの萌芽がある。現在を見つめれ
 ば、未来の形をつかむことは誰にでもできる。
 本書は、ただ知識を得るためだけの本ではない。読んだ後、俯瞰的に
 未来を考えられる力がきっとついているだろう。」

とあります。


今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「過疎化がオンライン診療を後押しする」


・「医者も二極化 ①医療を作り出す人 と ②患者さんに寄り添う人
もしかしたら、2040年は慰謝は高収入という世界ではないかもしれ
ない」


・「風力発電に向かない日本の地形。欧州は遠浅の海でコスト安。日本
は遠浅の海が少なくコスト高」


・「通信と放送の境目はもはや完全にない」



もう一つ、再掲載になりますが、志水宏吉さんの
「一人称の教育社会学 学校にできること」⑤を載せます。



☆「2040年の未来予測」成毛眞 日経BP 2021年 ②

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◇テクノロジーの進化だけが未来を明るくする(2)
  中国と監視カメラと個人データ
 アリババ
      - 個人の信用レベルをスコアリングするサービス
   「人のスコア化」
      - 中国    


  日本の過疎化を救うのは5Gでの診療
 過疎化がオンライン診療を後押しする


  医療技術はAIのおかげで格段に進歩する
 ◎「未来の医療年表 10年後の病気と健康のこと」
                    奥真也 講談社現代新書


  薬もAIで効率よく処方できる
    医者も二極化
     ①「医療を作り出す人」 と ②「患者さんに寄り添う人」
  もしかしたら、2040年は慰謝は高収入という世界ではないか
   もしれない
 

  ゲノム編集技術で難病の治療に光が見える
    遺伝子治療
      - ゲノム編集技術 
2012年
     「クリスパーキャス9」~ 可塑性が広がる
「分子標的薬」実用化  
      - がんは治る病気の時代がすぎそこまで


  再生医療がパーキンソン病やアルツハイマー病を治すかもしれない
 IPSは有望だが万能ではない
 人工臓器時代の幕開け


  2040年はワクチンの開発スピードが飛躍的に上がる
 

  原発後のエネルギーの鍵は電池
 全個体電池
     - 世界電力の1/3以上は再生可能エネルギー
リチウムイオン電池 
     - 安全性の問題 =電解液が燃える素材
全個体電池
     ~ ◎燃えない、小さい、2倍のエネルギーを貯められる
 

  電池は日本のお家芸
    V2G(ビークル トゥ グリッド)
      電気自動車を蓄電池としてインフラ活用する技術
       |
      村田製作所 マクセル   
        全個体電池の開発の割合 日本が約54%    


  風力発電に向かない日本の地形                            
欧州は遠浅の海 
     - コスト安 
    日本は遠浅海少
     - コスト高 「浮体式」 台風も多 + 漁業権の問題      
    日本洋上風力の導入が欧州の13倍
     <現実的でない>
 

  世界で注目される次のエネルギーは「核融合」
    核融合炉
     ~ 太陽の燃えるしくみ 「地上の太陽」
       原発にくまらべ安全 - 無尽蔵のエネルギー
  重水素などの燃料1グラムから石油8トン分のエネルギーを得
   られる
燃料
      - 重水素   - 海水から
トリチウム
      - 鉱物や海水から
  世界の主要国が参加するプロジェクト
  フランスで/ 欧日中心
  国際核融合実験炉[ITER]計画
  総工費 200億ユーロ(約2兆5千億円)
          17万キロワットの目標
      ~ 2040年には再生可能アレルギーが主流だろう
  

  テレビは絶滅はしない
    「~ながら」に適したメディアとして生きながらえる 
  面白いテレビはテレビ局以外がつくる
   米国   ネット  >  地上波
  ※通信と放送の境目はもはや完全にない
  淘汰されるのはローカルテレビ局
  ハードの「テレビ」自体はなくなる
  「3D映像」に期待
  

  新聞は絶滅危惧種
日本の新聞発行のピーク
1997年  約5,400万部
2019年  約3,800万部  ▲1,600万部
一世帯あたり 0.66部(2008年に1部を下回った)
→ インターネットへ
※ 下げ止まらない部数減に巨体を維持する余力は無い
    新聞販売店
   2019年 15,344か所  従業員数 271,878人
物流拠点としてのメリット
        EC業者の委託先に!  
しかし、2040年時点ではドローンに‥






☆「一人称の教育社会学 学校にできること」志水宏吉 角川選書 2010年 ⑤【再掲載 2013.11】

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◇学校はどのように生徒を選抜するか - 中等教育論
(1)社会的選抜の焦点としての中等教育
  ウォーナー
     「諸階層・集団がどのように教育を利用するか」

「個人にとっての選択は社会にとっての選抜である」
   筆者
     -「荒れる公立中学校」と「全寮制の共学私立学校」
開校以来二人目の東大生

(2)「中等教育」の基本的性格
  初等 - 小学校
  中等 - 中学校 戦前:旧制中学・高等女子校・実業初等学校
高校
    高等 - 大学
  複線型 → 分岐型 → 単線型
   ◎ 職業教育と普通教育 - 平等主義と能力主義

(3)中等教育期間の「分化」機能
分化 - 学力・行動・意識・進路
「生徒文化の分化」との出会い  
      - 向学校分化 と 反学校分化
「トラッキング」という概念
「高校生-学校格差の中で」至文堂 2000

(4)中等教育機関の内側を理解する
日本教育の本質は中学校にある
      小学校「平等性」 高校「階層性」
「教育」ではなく「指導」 
      ◎キーワード「指導」
「逆トーナメント」指導
米国 G・ローゼンバウム「トーナメント選抜」
アメリカの学校選抜は負けたらお終い原則
↑↓ 敗者復活がない
    ◎逆トーナメント
       敗者ができるかぎり押し上げよう!
        - 全員に落ち着き先 
イギリスと日本の中学校の違い
イギリスのコンプリヘンシブ・スクール
        教師の仕事が専門化、限定的
      日本の中学校  
       指導 = 学習指導 + 生徒指導 + 進路指導   
※ 1人の教師がすべての仕事をこなすのはイギリスの
中等学校ではおよそありえないこと

(5)日本における選抜様式の特徴
  近代社会  
      業績主義 - 能力主義
イギリス「競争移動」
  苅谷剛彦の研究 - 「学校に委ねられた職業選抜」
◎本来企業が行うべき選抜を高校が肩代わりする現象
  高校の内部選択で生徒が
 =「学校に委ねられた職業選抜」
   竹内洋の研究「日本のメリトクラシー」
キーワード
         「傾斜的選抜システム」「層別競争移動」
   メリト・イデオロギーのゆらぎ
     本田由紀の研究 「ハイパー・メリトクラシー」

(6)中等教育のこれまで・これから
  「夢追い」型進路形成の功罪
   ① 教育の中身の充実
       ② 制度的な「リターン・マッチ」の保障
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山折哲雄さんはこんなことを ⑳-「こころの旅」山折哲雄対談集 現代書館 1997年 (6) /「こんなに増えた!漢字が読めない日本人」 竹原泰三(ジャーナリスト) 『月刊少年育成』2005年4月号より③【再掲載 2015.3】 [読書記録 一般]

今日は9月25日水曜日です。



今回は、9月15日に続き、
山折哲雄さんはこんなことをの紹介20回目、
「こころの旅」の紹介 6回目です。


出版社の案内には、


「混沌とした時代状況の中で、宗教学者、山折哲雄が白洲正子、アレッ
 クス・カー、佐々木幸綱、河合隼雄、松原泰道、杉山二郎、大澤真幸、
 谷沢永一、山下悦子、森岡正博、芹沢俊介との対話を通して、人の生
 き方、心の有様を様々に問う。」


とあります。




今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「日本における巡礼は 室町時代から 
    四国88カ所 西国33カ所 板東33カ所 秩父34カ所
                 江戸時代に浸透に浸透した。」


・「『同行二人』は御大師様、観音様との二人連れ」


・「美か信仰か」


・「古寺はこの世の終着駅 あの世への始発駅」



もう一つ、再掲載になりますが、竹原泰三さんの
「こんなに増えた!漢字が読めない日本人」を載せます。
20年間の間に状況はどのように変わっているでしょうか。


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☆山折哲雄さんはこんなことを ⑳-「こころの旅」山折哲雄対談集 現代書館 1997年 (6)



◇松原泰道「名刹百選」への旅
 
□日本における巡礼の起源
室町時代から
    四国88カ所 西国33カ所 板東33カ所 秩父34カ所

  江戸時代に浸透


□弘法大師の聖地を訪ねる「遍路」
西国33カ所巡礼作法 
    いわれ
      大和長谷寺 開山得道上人 養老2年(718)  
    キリスト教、イスラム教
      = 往復運動
    インド 仏教、ヒンドゥー教
      = 円運動

  四国88カ所 
    弘法大師の遺跡巡り
      「同行二人」御大師様 観音様との二人連れ
和辻哲郎「古寺巡礼」 
    亀井勝一郎「大和古寺風物誌」

    ◎ 美 か 信仰か
 

□大和の黄金の巡礼ルート
大和の黄金ルート
   「三輪山-長谷寺-室生寺」
     → 伊勢神宮

  神仏習合 本地垂迹の地
室生寺 
      女高野山 桃源郷 和辻・亀井・土門 半跏思惟像
    広隆寺
      「君と親との恩のために家を造る。これを寺という。」
 

□北国の名刹を求めて
  松島 
     瑞厳寺   法身窟 ~ 海の瞑想
   
  山形
     立石寺   入定信仰
 

□親鸞と稲田 
泉岳寺 兵庫・花岳寺 
    怨霊鎮魂の寺

茨城県笠間市稲田 西念寺「教行心証」執筆 
    美しい筑波山
      = 東山に似ている

西芳寺(苔寺)夢想国師                              
「盛りをば見る人多し散る花のあとを訪うこそ情けなりけり」 


□各宗派総本山の見所 
   知恩院  勢至丸の像


□現代人にとっての古寺巡礼 
  自分の足でつくことが大切
古寺はこの世の終着駅 あの世への始発駅
 

□全国古寺名刹百選 松原・山折推薦
中部 ~ 可睡齋  吉崎別院




☆「こんなに増えた!漢字が読めない日本人」 竹原泰三(ジャーナリスト)  『月刊少年育成』2005年4月号より③【再掲載 2015.3】

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 「赤十字(あかじゅうじ)」
 「米作農家(こめさくのうか)」
 「川下(かわした)」


 子供たちの漢字の読み書きについての調査結果を見て、驚いてしまっ
た。


 調査を受けた小学5年生の42パーセントが「赤十字」を「あかじゅう
じ」と読んでいる。


「米作」を「こめさく」と読んだ4年生は73パーセントにのぼった。



 この調査は総合初等教育研究所が平成15年に、小学校で習う漢字1857
字について、子供たちの読み書きの力を調べたものだ。


同じような調査は昭和60年にも行われている。


前回調査と比べて正答率はほぼ互角だというから、一応の及第点はも
らえたことになるのだろう。


しかし、中身をみると前回調査よりも正答率が大幅に落ちた字がある。


研究所では「時代や環境の変化で、言葉がなじみの薄いものになった
影響もあるようだ」と分析している。


調査結果に対して、毎日新聞は

「漢字の力は落ちていないが、環境の変化を反映して書き言葉と話し言
 葉がかい離している。家庭で言葉を使うょうにしてほしい」

という大学教授の話を紹介している。


 漢字は日本人にとってなくてはならないものである。


その漢字が読めないとは、ゆゆしき問題だ。


 漢字の側にも責任はある。


 私のような団塊の世代にとっても昔の漢字、旧漢字はやっかいだ。そ
こで普段使う漢字の範囲を変えようという動きもある。


 日常的に使われる漢字は「常用漢字」と呼ばれている。


 その数は1945字、新聞も公用文もこの範囲の漢字を使うのが原則に
なっている。


 しかし、一般的に使われている「育む(はぐくむ)」「応える(こたえ
る)」は含まれていない。大阪の「阪」も岡山の「岡」もない。また、人
名に使われる「國」や「澤」も常用漢字ではない。


 一方、パソコンや携帯竜話の普及で、なかなか読めない漢字も、簡単
に変換されるようになった。


 これらの情報機器には、おおむね6355字が搭載されている。


 私たちが日頃使う漢字の範囲はどうあるべきか、常用漢字のあり方が
問われている。


 問題は漢字だけにとどまらない。


 去年公表されたOECDの調査では、日本の子供たちの文章の読解力が
落ちている、数学の問題を読んでも、問いの意味が理解できない、と指
摘された。


 問題の意味がわからなければ、解答が出せるはずがない。
 

 日本の別の調査では、大学生の「日本語力」が中学生程度に落ちてい
るという指摘もある。


「憂える」の意味を「喜ぶ」と思いこんでいるような大学生がすくなか
らずいる。また、「懐柔する」という言葉を「賄賂をもらう」「気持ち
を落ち着ける」などと思いこんでいたという。


 子供たちの「日本語力」全体が落ちているといわざるを得ない。


 去年公表された学力についての2つの国際調査の結果は、日本の学力
論争に大きな影響を与えた。


 中山文部科学大臣は「日本の子供の学力はもはや世界一とはいえない」
と断定して、学習指導要領の見直しを中央教育審議会に諮問した。これ
からは国語や数学、理科の授業の強化を目指していくという。


 それはそれで大切なことである。


 義務教育で子供たちに何を教えるのか、ゆとり教育は何だったのか、
根本から考え直す必要がある。


 しかし、学習指導要領を改めるだけで教育問題は解決するのだろう
か。


 私はもっと大きな問題が横たわっているような気がしている。その典
型が、子供たちが勉強しなくなったことだ。


 国際調査でも日本の子供たちの勉強時間は最低レベルにあること、逆
にテレビやゲームに興じる時間が長いことが指摘された。


 子供たちは勉強の大切さはわかっているようなことをいうが、実際に
は勉強していない事実を深刻に受け止める必要がある。


 中国をはじめ、発展著しい国の子供たちは猛烈に勉強している。


 日本は戦後のある時期から、子供たちに勉強の大切さを教えることを
放棄した。


 自由だとか個性だとかいって勉強しなくてもいいような雰囲気を作っ
てしまった。


 結果として学力が低下したのは当然である。


 それですんでいるのは、日本が平和で豊かだからだろう。


 しかし、豊かな国は油断すると中から腐るといわれる。子供たちの日
本語力の低下は明らかである。


「ゆとり教育」などといっている場合ではない。


もう一度勉強することの大切さを子供たちに教えるべきである。


 前回も書いたが、教育の原点は「読み書きそろばん」だ。どんな立派
な建物も、しっかりした土台がなければ建てることはできない。

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非行の予防学(3) 「予防的な家族支援」 佐々木光郎 静岡英和学院大学教授 ② / 鈴木秀子「9つの性格人間判断法」講談社+α文庫 2004年 ③【再掲載 2015.1】 [読書記録 教育]

今日は9月24日火曜日です。


今回は、9月21日に続いて、月刊『少年育成』誌(年・号数不明)より、
佐々木光郎さんの「非行の予防学(3) 予防的な家族支援」の紹介 2回目です。



もう一つ、再掲載になりますが、鈴木秀子さんの
「9つの性格人間判断法」③を載せます。



☆非行の予防学(3) 「予防的な家族支援」 佐々木光郎 静岡英和学院大学教授 ②

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◇予防的な家族支援

 非行の予防学の視点から,その家族の状態,特に非行が生じやすいリスク
の高低によって,家族支援を受ける家族を三つのグループに分けることがで
きる。


 ただ,どの家族でも変化するので,これは便宜上の分類である。一応,このよ
うに分けておくと支援が目指すものや家族へのかかわり方がわかりやすい。




Aグループ(問題顕在)

 子どもの非行が既に生じており,しかも長い期間にわたって家族の困難が続
いており,子ども・家族の生活の状態について何らかの改善の必要性が認めら
れる。

 親自身もわが子の非行に困惑するが,適切な対応がわからず疲弊している。
家族は自分たちで困難を乗り切る力が弱く,他者に相談,支援を求める意欲も
能力が弱い

(事例I)。
 支援は「非行を生み出す家庭環境」の改善そのものにあるので,専門的な
かかわりが継続して行われる。個別的なので対象となる家族は限られる。




Bグループ(リスク兆候)

 中間に位置し,外形的には子どもの問題行動はない。あったとしても顕在化
していない。
 子どもは対人関係での悩みや,成績が伸びないなどの心配事はあるが,そ
のまま非行に陥るとはならない。弱いながらも抑制する力を持ち合わせている。
 家族は,状況変化によっては,子どもの行動が表れるリスクを抱えるが,他
方で,自分たちの力で乗り越えられる力もある。他者の支援を拒絶せず,消極
的であるが,必要に応じて受けようという気持ちはある。




Cグループ(適応)

 子どもには非行抑制の強いブレーキがかかっている。
「親を悲しませたくない」という自己統制力はある。親子相互の信頼関係は厚
い。家族はいろいろな困難があっても,家族の力でうまく乗り越えている。
 近隣,知人,親族等から支援をじょうずにもらう能力がある。ほとんどの家族
がこのグループに入る。








☆鈴木秀子「9つの性格人間判断法」講談社+α文庫 2004年 ③【再掲載 2015.1】

[出版社の内容案内]
人の性格は必ず9つに分類できる―これがエニアグラムの原則だ。
  (1)完全でありたい人 (2)人の助けになりたい人 (3)成功を追い求める
  人 (4)特別な存在であろうとする人 (5)知識を得て観察する人 
  (6)安全を求めて慎重に行動する人 (7)楽しさを求めて計画する人
  (8)強さを求めて自己主張する人
  (9)調和と平和を願う人―二千年の伝統を
誇るイスラム秘伝の知恵、エニアグラムで自分のタイプを分析。人間理解が深
まる話題の書。

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◇徹底分析
各タイプが見せる様々な顔


□タイプ1 
  [イメージ] 完全主義,慎重,正直,素直,正義感,几帳面,真面目

  [ふだん] 完璧,理想に向かって努力,毎日一生懸命

  [長所] 常に理想,完全願望,人当たりの良い,信頼できる

  [短所] 断定的,決断的,こだわる,きまじめ,他人批判,頑固,口やかましい

  [ダイナミクス] ストレス時=T4の好ましくない面 安定時=T7の良い面

  [時間意識] 余裕のなさ

  [動物像] 普段-テリア犬,高まると-アリ

[色] 銀色,明るく鋭い存在


□タイプ2 
[イメージ] 支援援助者,親切,世話焼き,おせっかいやき,自己犠牲

  [ふだん] 援助者型,少し芝居かかる

[長所] 親切,感受性豊か,他人大切,洞察力,順応性,寛大

[短所] お節介,感謝されないとヒステリック,人を操作,周囲に合わせすぎ

[ダイナミクス] ストレス時=T8の好ましくない面,安静時=T4の良い面

[時間意識]

[動物像] 普段-猫 高まると-セッター犬

[色] 赤(あたたかさ,感情)


□タイプ3 
  [イメージ] 成功第一主義,能率主義,実力者,リーダー,組織人,マネージャー

  [ふだん] 目標達成,私生活犠牲,リーダー性

[長所] 楽観的,裏付けある自信,耐久力,活動的

[短所] こだわりすぎ(結果),勝ちに執着,ナルシスト

[ダイナミクス] ストレス時=T9の好ましく内面 安静時=T6の良い面

[動物像]  普段-クジャク 注目されたがり 高まると-白頭鷲

[色] 明るい黄色


□タイプ4 
  [イメージ] 創造的,ユニーク,独自性,感受性豊か,ロマンチスト,芸術家,作家

[ふだん] 「私は特別中の特別」自尊心が強い-鬱状態に,嫉妬,羨望

[長所]  独創的,上品さ,あたたかさ,同情心,感受性,直感力,ロマンチスト 

  [短所] 優越的,傷つきやすい,片意地,頑固者,過度に道徳的批
        批判的 自意識過剰 自分に夢中 大げさな感情表現

  [ダイナミクス]  ストレス時=T2の好ましくない面 安静時=タイプ1の良い面

  [時間意識] 観念薄い

[動物像] 普段-バセット猟犬 高ずると-黒毛の種馬

[色]  薄紫


□タイプ5 
  [イメージ] 知識・情報収集,蓄積,賢明,けち,傍観者,観察者,研究者

  [ふだん] 賢く慎重 自分をよく知っている コンピュータのような知識欲

  [長所]  洞察力 理解力 有益助言 冷静柔軟 寛大 分析力 責任感

  [短所] 人との積極的関わりを避ける 自分の本意を分かち合わない
        傲慢(知的な面) 論理を振りかざす 疑り深く頑固 批判的 

  [ダイナミクス] ストレス時=T7の好ましくない面 安静時=タイプ8の良い面

[時間意識 時間に倹約

[動物像] 普段-キツネ

  [色] コバルトブルー


□タイプ6 
  [イメージ] 忠実 誠意 責任感 服従 テロリスト 反体制 反逆者

[ふだん] ひとつの中 - 権力意識 同情心も  

[長所] 組織に意識 献身的 心温かく情け深い

[短所] 不安 用心 石棺をたたいてわたる

[ダイナミクス] ストレス時=T3の好ましくない面 安静時=T9の良い面

[時間意識] 時間重視

[動物像] 普段-ウサギ 高ずるとシカ

[色] ベージュ


□タイプ7 
  [イメージ] 楽天家 明朗闊達 享楽的 極楽とんぼ 移り気 中途半端 

[ふだん] 天性のアイデアマン ナルシスト

[長所]  多くの楽しみ発見 陽気 建設的 好奇心 楽天的 自信家

[短所] 衝動的 お調子者

[ダイナミクス] ストレス時=T1の好ましくない面 安静時=タイプ5の良い面

[動物像] 普段-サル 高ずると

[色] 緑色


□タイプ8 
  [イメージ] 満ちあふれる力 勇者 騎士 ライオン 唯我独尊 拒否 

[ふだん] 自己主張 弱さを嫌う 周囲から怖いと思われている

[長所] 勇気と愛 矛盾や偽善 弱者を守る 単刀直入

[短所] 自己中心的 妥協を嫌う 粗野 煙たがれる 闘いに執着

[ダイナミクス] ストレス時=T5の好ましくない面 安静時=タイプ2の良い面

[時間意識] 自分からコントロールしようとする

[動物像] 普段-サイ 高ずると-トラ

[色] 黒と白 はっきりさせない


□タイプ9 
  [イメージ] 平和主義者 落ち着き おっとり 億劫がり 調和

[ふだん] 調和重視 周囲は落ち着き

[長所] 心が広く寛大 偏見がない 辛抱強い 冷静

[短所] 自分の価値を否定 無感動 

[ダイナミクス] ストレス時=T1の好ましくない面 安静時=タイプ3の良い面

[時間意識] 規則正しく変化なし

[動物像] 普段-ゾウ 高ずると-イルカ

[色] サフラン・金色

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「2040年の未来予測」成毛眞 日経BP 2021年 ① / 東井義雄さんの言葉 23 「喜びの種をまこう 誰でもできる無財の七施」柏樹社 1990年②【再掲載 2014.4】 [読書記録 一般]

今日は9月23日月曜日です。

今回は、成毛眞さんの
「2040年の未来予測」の紹介 1回目です。


出版社の案内には、

「『今日』には、これから起こることの萌芽がある。現在を見つめれば、
 未来の形をつかむことは誰にでもできる。
 20年後、あなたは何歳だろうか? ひとつ確実なことがある。それ
 は、人間が必ず歳をとることだ。iPhoneが発売されたのは、たった
 13年前だった。現在、スマートフォンがない世界なんて考えられな
 い。そして、これまでの10年より、これからの10年の方が世界は大
 きく、早く変わるだろう。
 テクノロジーだけでなく、ほかのことも、気づいたときには手遅れに
 なっているのが人間の性である。地震や災害も、リスクをわかってい
 ながらも被災するまで手を打つ人は少ないし、明らかに社会制度の破
 綻しつつある。人口は増えず、老人ばかりの国になるし、環境問題も
 悪くなる一方だ。これまでと同じように暮らしていたら、今の年齢に
 よっては取り返しのつかない可能性もある。
 この本は、あらゆるデータから導き出されるありのままの未来を書い
 た。『今日』にはこれから起こることの萌芽がある。現在を見つめれ
 ば、未来の形をつかむことは誰にでもできる。
 本書は、ただ知識を得るためだけの本ではない。読んだ後、俯瞰的に
 未来を考えられる力がきっとついているだろう。」

とあります。


今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「これまでの10年間よりこれからの10年の方が世界は大きく早く変
  わるだろう」


・「新しいテクノロジーが登場したとき人間はその普及に反対する」


・「現在は自動運転のちょうど過渡期 2030年からレベル4が普及」


・「2040年 手ぶらで店舗に買い物が普通だろう ~ 現金を手にする
ことがなくなる」




もう一つ、再掲載になりますが、
「東井義雄さんの言葉23」を載せます。
何度読んでも、東井さんの言葉は胸に響きます。





☆「2040年の未来予測」成毛眞 日経BP 2021年 ①

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◇はじめに
  すべてを変えたスマートフォンの普及
Apple日本での販売 2008年7月
 これまでの10年間よりこれからの10年の方が世界は大きく
    早く変わるだろう

情報通信の大容量高速化 - 中心 イ-ロン・マスク
    2030年 6Gか ダウンローと5分が0.5秒に 

あらゆるもののコンピュータ化
家電、クルマ、メガネ
     2030年には、自動運転も空飛ぶクルマもドローン配送も当
    たり前になる

 
◇テクノロジーの進化だけが未来を明るくする(1)
たった100年前から信じられないほど世界は変わっている!
                 100年前    現在 
    フランス ←→ 日本  40日の船旅  12時間(飛行機)
京都 ←→ 東京 特急 10時間  のぞみ 2時間

  新しいテクノロジーが登場したとき人間はその普及に反対する

新しい技術は組合せで現れる
    = 現代を見渡せば未来は見える

5Gとはそもそも何で、未来の何を変えるのか?
通信が土台 5G基本
      2020年~ 5G ファイブジ-
1979 アナログ式1G(NTT)
1993 2G(デジタル)-PHS 
2011.3 3G(w-cdma-NTT)
2010  LTE(4G) 
      ※30年間で速度は約10万倍
 ・ 5Gは4Gの100倍の速さ
・ 2040年には6Gが当たり前に

  低遅延により、すべてのものがインターネットに常時接続する
    身の回りすべてが あらゆるものにチップ埋め込み(IoT) 

6Gで自動運転が可能になる
自動運転で効率的に 上空はドローン 遠隔手術
    リアルタイム翻訳

バーチャルが日常になる
スマホ → AR用メガネ 
    △ 日常の行動履歴が蓄積

瞬間にデータを把握するのも低遅延だから可能に
RFID 電波でチップを瞬間に自動認識
         - ファーストリテイリングのレジ
コスト  現時点でRFID 1枚は10円
※ 人手不足解消はテクノロジーしかない

家中が便利な家電でいっぱいになる  
    2040年にはつながっている
すべてがネット接続に

現在は自動運転のちょうど過渡期
2030年からレベル4が普及
2040年 レベル3以上が新車の30% レベル5が普及 

  すでに未来を変える技術はチラホラ実用化されている ライダー
LiDAR - レーザー反射で距離測定

空飛ぶクルマも2040年には可能になる

  コンビニやスーパーは無人店舗になる
    Amazon Go  問題はコスト      

無人店舗の研究をするならキオスク
    キオスクにヒント 

無人店舗のメリットは万引きが防止できること
2040年 手ぶらで店舗に買い物が普通だろう
~ 現金を手にすることがなくなる







☆東井義雄さんの言葉 23 「喜びの種をまこう 誰でもできる無財の七施」柏樹社 1990年②【再掲載 2014.4】

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◇「和顔悦色施」
   - 私の顔は周りにどんな思いをまき散らしているのであろうか
□鏡の中の私 
   醜い顔を肝に銘じ「すみません」という思いだけは忘れないで生
  きさせていただこう

□上に立つ人の顔
井上和昌学級のM君
「先生の顔を見んと寝とられるかい!」
  - お母さんの制止を振り切り学校へ…

□山根先生が描いた「井上先生」の顔
井上先生欠勤 
   - 山根先生が補習に入る
  黒板に井上先生の似顔絵を描く
   →「井上先生が見ておられるからな。井上先生に余り心配させな
     いように勉強しよう」

□先生の顔を描いておはようございますといった女の子
子供の汚したパンツ 二回も…
「あなたの体の中にあったらためにならない悪いものがみんな出
    てしまったんだから先生だってうれしいのよ」
子供には先生の顔の違いが分かる

□菊池啓先生の「男の顔」
岩手県遠野市教育長(当時)
A君を立ち直らせた  
    不良少年の頑張りを「男の顔」と
     
□消し炭で描いた「お母さんの顔」
下校のろのろ
   = お母さんがいないから - 昔だって
 「消し炭の顔」
たとえ勤めから帰ってきても,子育てに生きがいを失ってし
    まっているお母さんなど,子供の側から見たら,もう「お母さ
    ん」ではありません。そういう家庭が今増えているのではない
    でしょうか。

□お多福の面
お多福
   = 昔の婦人の皆さんが念願した「五徳の美人」の顔
第一 「目」 慈愛の目深い目
第二 「耳」 言葉にならない言葉を聞き取る耳
第三 「頬」 豊かでふくよかな頬
第四 「口」 優しい口
第五 「鼻」 慎みの鼻



◇言辞施
  - ものを言わない日は一日もなしに77年間も生きさせてもらっ
   た私なのですが 
□言葉は事実を言い当てていればいいのか
大無量寿経
    「そごんを遠離せよ,自らを害し彼を害し彼此倶に害すればな
     り」
  西洋
    「刀の傷は治せるが言葉で受けた傷は一生治らない」

□言葉の無駄遣い
キカンジュウ
  「僕のお母さんの叱り方は大変おもしろい叱り方です。僕には、
    一言もものを言わせないで,ペラペラペラと三十分ぐらい続け
    てお説教します。まるで,『ビルマの竪琴』という映画で見た
    『キカンジュウ』のようです。僕はその間、よく聞いているよ
    うな格好をしています。お母さんは叱ってしまうと、いつでも
    『分かったか』と言います。僕は何も分かりませんが,『はい』
    と言うことにしています。先生,今日の日記のことはお母さん
    に話さないようにしてください。」
  → ◎「お母さん」を「先生」に置き換えても…

□愚かなキャッチボール・賢いキャッチボール
「夫婦げんか」
   『よいかぞく』小一・田中ひろみ
   おとうさんとおかあさんがけんかをした
   さいしょに
   おかあさんがあやまった
   するとおとうさんもあやまった
   いいおやたちでよかった
    それをいったら
   おかあさんが
   なきだした
   → 「すみません」の言葉の力

□うれしかった「お疲れ様でした」
大切に  
    ありがとう・すみません・ご苦労様・お疲れ様

□ガンを生きた鈴木章子さんから教わったこと
『おやすみ』お父さん
    ありがとう
  またあした
  会えるといいね
  お父さん
  会えたね

□余計な言葉・足りない言葉
ダスキン
   「喜びの種まき新聞」
     行き止まりの小路が拓ける

□Mちゃんを立ち直らせたお父さんの一言
合格かなわぬMちゃんにお父さんが…
   「M。おめでとう。いくらお金を積んでもいくら望んでも得ら
     れない尊い勉強をさせて頂いたね。お父さんはね,失敗した
     時,これは今お父さんが考えねばならぬ一番大切なことを,
     仏さまが教えてくださっているということに違いないと考え,
     この失敗のお陰でといえるくらい失敗を大切にしてきた。ど
     うかこのたびのいくらお金を出しても望んでも得られない失
     敗を生涯大切にするんだよ。」

    「それと一緒に,自分が得意の絶頂に立ったときにも,どこか
     で泣いている人があるということを考えることのできる人間
     になっておくれ」

□私がいろいろな方から布施して頂いた言葉
「…家のことも大切であるが,公の仕事の大切さには及ばない。
   われわれ教員の任務の重さはそういうものだ」

「しかし,だからこそ全身全霊で公務に打ち込めるよう,仕事、
   家庭を大切にしなければならないのです。特に上に立つ人は
   忘れてはならないのです」

  米田啓祐先生
 「もしも明日雨が降っても
   決して
  天に向かってブツブツ言うな
 雨の日には
雨の日の生き方がある」

   親鸞
雨の日には雨の日の
病む日には病む日の
老の日には老の日の
かけがえのない大切な人生がある


□忘れ得ぬ言葉
○ 川は岸のために流れているのではない
川のために岸ができているのである
川は岸に沿って流れているのではない
川に沿って岸ができているのである  (中三女子)

□下農は雑草をつくり 中農は作物をつくり 上農は土をつくる
家庭社会が土

□太陽は
夜が明けるのを待って
昇るのではない
太陽が昇るから
夜が明けるのだ
 → 周りが思うように動いてくれないのを嘆くよりも今自分にでき
  ることは何かと考え,こちらが一歩踏み出すことこそ大切。踏み
  出して行けば夜は自ずから明けてゆく

□自転車のタイヤを
直接支えてくれるのは
3㎝あるかないかの道幅である
しかし
幅3㎝の道幅を自転車で走ることは
私にはとてもできない
  ◎戦争協力者として教育界追放の恐れ
    ← 助命嘆願の末、再び教育世界へ

□ 相田みつを
なみだをこらえて
かなしみにたえるとき
  ぐちをいわずに
くるしみにたえるとき
いいわけをしないで だまって
批判にたえるとき
怒りをおさえて
屈辱にたえるとき
あなたの眼のいろがふかくなり
いのちの根がふかくなる

□ 野村康次郎
  雨は
ウンコの上にもおちなければなりません
イヤだといっても
ダメなのです
  だれも
かわってくれないのです
  ◎ 一人去り一人去り一の従う者なし

□ブッシュ孝子
  あやまちは誰でもする
強い人も弱い人も
偉い人も愚かな人も
あやまちは人間を決めない
あやまちの後が人間を変える

□ビリにも
日本一のビリというものがある

□拝まない者も
拝まれている
拝まない時も
拝まれている

□明日は
明るい日

□静かに
平穏に
しかし確実に
その日が近づいている
◎ 人生学校の卒業の日
     = 永遠への誕生の日
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「致知」2010年8月号 ① /「教師の現在 教職の未来」油布佐和子 教育出版 1999年 ⑥【再掲載 2014.9】 [読書記録 一般]

今日は9月22日日曜日です。


今回は、月刊誌「致知」2010年8月号の紹介 1回目です。

「人間学」をうたう雑誌です。

政治家、経済界の方がよく登場されています。
書かれたことを行動に移していただきたいと思うのですが、
操作されているのではないかと立ち止まる素直でないわたしです。


もう一つ、再掲載になりますが、油布佐和子さん編の
「教師の現在 教職の未来」⑥を載せます。

- 教師の指導責任が、昭和40年代以降、休み時間、放課後にまで拡大
 されていった。昭和30年代の「困ったものだ」が昭和40年代には、
 「管理下の事故」となった。(教師は一日中子どもたちの傍らにいる
 わけにはいかないのですが=ハマコウ)
  「見えないところまで」「予期的に」管理することが言説の延長線上に…



昨夜は学生時代の友人6人が集まっての、年に一度の会がありました。
浜松3名、豊川2名、名古屋1名、ドラゴンズの話等で賑わいました。
豊橋、浜松と会場を毎年交互に行っていますが、今年は浜松。
夜の人出も多くなったと感じました。
健康の話が年毎に増えますが、来年も元気に参加できることを願います。



☆「致知」2010年8月号 ①

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◇日本よ甦れ  
  クライン孝子(S14生)&曾野綾子(S6生)
    国家として為すべきこと為さぬべきこと
 途方もない残酷さと途方もない偉大さと
 個別であることをやめた日本人
      母親からの教え
 規律があるからどう生きるかを考える
    教育とは強烈にコミットすること 
 したいことをしているだけでは幸せになれない
  徳 - ギリシャ語「アーレーテー」
        = 勇気、奉仕、貢献
 日本の再生に祈りを込めて


◇一道に見えてきたもの 
  石川光男(S8生国際基督大名誉教授)&濱田珠鳳(S18生)
  指画の伝統を受け継ぐ日本人
 日本人のバックボーンとなる「複雑系」という自然観
複雑系 
       -「つながり合って常時変化しているシステム」
日本文化
       -「自律的に秩序を創る」
       = 複雑系
  陰陽が補完しながら新しい秩序を創っていく
ダーウィン  
        自然界を弱肉強食と見なした → 資本主義
環境問題   
        「共生」という新しい自然の見方
「共創」
        自律的に協力し合って秩序を創っている
日本神道
          産霊(むすび)
           = むすび
自然界には秩序を生み出す霊妙な働き
日本の伝統文化では陰陽と異なった機能の「むすび」
         として夫婦和合が重視されてきた 
 見えない世界に価値を置く
男性が陽で女性が陰
        ~ 陰が陽を支える発想
○×ではなく補完の観点で
    陰徳を積み、見えない世界を大切に
「陰徳行善」
  アイウ「陽」 エオ「陰」
         ~ 縄文後期象形文字「ホツマツタエ」
無我になれば自分以外の助けがある
 自分は後世に何を残すことができるのか
心技体を整えさせる授業開始のあいさつ


◇リーダーの思いが経営を決める  
  松尾新吾(S13生 九州電力会長)
  心に響く「呻吟語」の言葉  
      企業倫理は商道徳の基本に返ること
 日本人が失った勤労意識
 情報共有化 
      日本の未来をはかる3つのものさし
         ①行政改革 ②国防 ③教育
国是 「人材立国を目指す」
穴を深く掘れ、直径は自ずから広がる
リーダーに必要な4要素 
     ① 公平無私 
     ② 先を見通す力 
     ③ 指針をまとめて他をリード 
     ④ 自分が責任をとる覚悟









☆「教師の現在 教職の未来」油布佐和子 教育出版 1999年 ⑥【再掲載 2014.9】

1.jpg 
◇教師は何を期待されてきたか-教師の役割変化- 油布佐和子
□はじめに 
 「近年教師の役割が拡大しつつある」
    家庭や地域社会など学校以外の社会化機関の衰退や社会の急激
   な変動の中で,学校への依存がますます高まり,そうした変化に
   教師たちは「子供のために」は労を厭わないという犠牲適性心で
   対応した結果,有りとあらゆる仕事を抱え込まざるを得なくなっ
   た。
                  ↑↓
    現在の教師は,子供についての「どうでもいいような」些細な
   問題にまでうるさく口出しし,画一的な指導を行っているという
   批判が浴びせられることもまれではない。



<教師への両極端な変化>
  家庭・親の価値観が多様化していることを顕著に物語る

□昭和40年頃を境とする教師役割の変化
 -空間的・時間的囲い込み-
 教師が役割遂行する空間が時代と共に学校の中へと限定さ
     れ,役割遂行の時間が明確化(限定化)していった
(1)空間的囲い込み -壁の薄さ
  ① 学校内部への侵入
  ・ 校庭をくぐることに部外者はためらいがなかった
 火事泥棒交通事故の問題化
   ・ 子供によって様々な物が学校に持ち込まれていた
    ◎ 学校空間の外部との境界の不明瞭さ
「地域社会に開かれていた」
  映画会・運動会・サーカス・祭り
学校が地域住民の交流の場として開かれていた
  ② 学校内部から外部へ
    教師や生徒が頻繁に学校の外へ出掛けていった
正規の授業でも日常的に海や川に
児童と教師は学校外でも交流していた
     ◎「外出」「外での交流」がいつの間にか規制され自由な行
      動としては行われなくなってきている


(2)時間的囲い込み
教師の仕事時間についても明確な境界がなかった
また,それはなじまなかった 
    宿直
     = 24時間勤務
昭和44年 全国小中学校の7割以上
昭和50年 全国小中学校の1割
昭和40年代までの教師の役割
= 24時間勤務
         - 地域住民のカウンセラー的役割
地域の生活環境改善教育の重要性を説く



□昭和40年代以降の変化:役割の明確化
-管理・監督,責任の明確化と強化-
(1)責任の明確化
  ① 水泳中の事故 
        昭和40年代以降水泳時教師責任の明確化
  ② 実験での爆発
    ③ まとめ 
        教師の管理監督とその責任の明確化
    ◎ 教師の責任が細部に渡って規格化された


(2)教師の責任の明確化に関する言説
① 責任を問う言説の変化
「管理の手落ち」廊下を歩くことすら対象
② 指導責任が周辺的な活動にまで及ぶこと
授業中
          → ◎ 休み時間、放課後にまで拡大
昭和30年代
          「困ったものだ」
→昭和40年代
          「管理下の事故」
◎「見えないところまで」
    ◎ 「予期的に」
→ ※ 言説の延長線上


□教師の役割変容
◎変化◎ 
    ① 40年代を境にして教師の仕事と役割が学校の内部に限定
     されてきた。
    ② 学校の中に限定された教師の仕事が,さらに,指導責任の
     明確化という観点から判断されるようになった。しかも指導
     の責任は日常的な活動の隅々まで,また,微細な点にまで及
     ぶべきだという言説が広まった。

  「空間・時間の無限定性からの解放という点から見れば教師の
   役割は縮小されてきているが,子供への指導責任の明確化と
   いう点から見れば,それは拡大してきていると言えよう」
   ◎ 学校の制度化,学校の組織化
(教師の側から見ると専門職としての教職を確立するためのプロセス)


□現代の方向
  「教師役割をより限定化し,責任範囲を明確化していこうという方向」
  スクールカウンセラーの導入
  → 欧米のように職務の機能分化へ?
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非行の予防学(3)「予防的な家族支援」 佐々木光郎 静岡英和学院大学教授 月刊『少年育成』より ① /「日本の歴史を読み直す」網野善彦 筑摩書房 1991年 ⑤【再掲載 2015.10】 [読書記録 教育]

今日は9月21日土曜日です。



今回は、月刊『少年育成』誌(年・号数不明)より、佐々木光郎さんの
「非行の予防学(3) 予防的な家族支援」の紹介 1回目です。

『少年育成』誌が休刊となったのは2011年。
執筆されていた方々は、教育界でよく知られた方が多く、
たくさんの情報をいただくことができただけに、今でも惜しく思っています。



もう一つ、再掲載になりますが、網野善彦さんの
「日本の歴史を読み直す」⑤を載せます。





☆非行の予防学(3)「予防的な家族支援」 佐々木光郎 静岡英和学院大学教授 月刊『少年育成』より ①

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 前号までは,子どもが問題行動(非行)に陥る可能性を減少し,かりに困った
行動があったとしても程度が軽く回復が容易となるように,幼児からの子育て
のプロセスにおいて,予防的な家族支援の大切さを述べた。そこで,今号では
非行のリスクを少しでも和らげる家族への支援について触れる。


◇家族支援の理由

 幼少の時から,いつも親に叱られ,食事や衛生面の世話など養育のネグレク
トがある時,子どもの心とからだへの影響は大きい。


 長じて,思春期になると,子どもは親(大人)に対して抱く不信感が根強く
「どうせオレはいらない子だ。だめな人間だ」
と自分を見下す。心も落ち着かない。

 「家が面白くない」などと家出を行ったり,暴力や性的な逸脱などの問題行
動の大きな背景となっている。


 虐待と少年非行の相関関係はきわめて高いのである。


 親に目を転じると,生活の困窮家族問の不和など多問題を抱えており子ども
のことに構う余裕がない。


 次の事例は私のかつての非行臨床(試験観察)のケースである。


 <事例1>

 中学2年生の洋介くん(仮名)は,1年生の2学期から,「あそび・非行」型の
不登校が続いている。

 父母は小学校1年生の時に離婚したので,今は父と暮らしている。

 父は失職の状態が長く続く。父は朝食を摂らない。

 洋介君も不規則な生活をしており,昼頃起きてはいつでも好きな物を勝手放
題に食べる。

 この家族は近隣だけではなく,親族からも呆れられている。

 父は母と別れてからは酔うと,

「お前(洋介くん)のために苦労している。お前はいらない子だ」

と怒鳴ったり殴ったりしてきた。

 洋介くんは小学生の時から,自分の意に合わないと乱暴するので,周りの子
どもたちとのトラブルが絶えなかった。

 面接では,「僕には心配する人(親)はいないよ」と寂しく言う。


 この家族を見ていると,保育園の園児から小学生の時期に非行を生み出す
危険性をはらんでいる。

 この時,親がいろいろな人々とつながりを持てる柔軟さがあれば,「閉ざされ
た家族」にならなかったように思う。


 一般に,親から無条件の愛情を受けた子どもは,自分を大切にして自尊感
情も高く他者の尊厳も尊重する。逆に,そうでなかった子どもの場合は,将来,
結婚し子どもが生まれたとしても,「わが子の愛し方が分からない」という。


 今の子どもはいずれ大人になって自分の家庭を持つ存在である。

 ということは,現在,親から子育ての知恵やスキルを学習している。

 理不尽な虐待を受け続けたら,「自分もそのように育ってきた」からと言って
自分の暴力を肯定するだろう。世代間の「負の伝播」を防ぐためにも,子育て
家族へのサポートは必要なのである。









☆「日本の歴史を読み直す」網野善彦 筑摩書房 1991年 ⑤【再掲載 2015.10】

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◇非人
11世紀末 
   身よりのない人や重病人が,ケガレを清めることを職能にする人々の集
  団として非人と呼ばれるようになっていった
- 西日本広範囲に
   

  非人 京都・清水坂が拠点
    「宿」 → 戦国時代に「夙」
本宿 … 興福寺・春日神社と結ぶ大権威
         末宿 … 各地域に散在
長吏 … 長者
清水寺  犬神人(いぬじにん) 比叡山・祇園社
 ○ 葬送(死体を乗せる輿の管理)
  死者と共に葬られる様々な物品を収入としてとる権利
○ 罪を犯した人の住宅の破却
 罪穢の清め
○ 胞衣(えな)の処理

  ◎ 様々な形のケガレ清めるのが集団の職能



◇特異な力への畏れ
非人 … 何らかの理由で平民の共同体の中で住めなくなった人々
 (身よりのない人・捨て子・身障者・らい者)

病や障害が重くてあまり動けない人
   = 乞食に
    乞庭(乞食の縄張り)

  芸能(犬神人の職能)
  祇園祭 - 鉾を持って先頭に
    ◎ 芸能により世の中を清め千秋万歳を祈る
      
  ケガレへの恐怖 ← 非人が清める特異な力
非人は神人・寄人・神仏の直属民
乞食もケガレを清める特異な能力を持っていたとされる

  ◎ 非人・犬神人は他の職能民と同じく神人・寄人であった



◇神仏に直属する「非人」
非人は職能に誇りを持っていた
   = 清めの仕事
     非人・犬神人も他の神人と同じだという意識を持っており主張した


  14世紀までの非人  
    平民とは区別されていた
 下人(奴婢)とも違う
 ◎ 神仏の奴婢として聖別された聖なる方向に区別された存在で
      あり,時に畏怖,畏敬される一面もあった

  ◎ ケガレを清める力を持つ聖別された職能民
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中村諭さん資料 /「毎日トクしている人の秘密」名越康文 PHP 2012年 ②【再掲載 2016.5】 [読書記録 教育]

今日は9月20日金曜日です。


今回は、中村諭さんからいただいた資料のいくつかを紹介します。

中村諭さんは、元中学校の校長、
平成11年度の読売教育賞を受賞されています。
TBSドラマ『金八先生』に御著書の内容が、
シナリオ一部として採用されたことも知られています。



20年以上前、『どっこい!学校は生きている―子どもたちの証明』を読み、
感想を送ったところ、丁寧なお返事と共に資料を送っていただきました。
その資料の一部を紹介します。

力をいただく言葉ばかりです。

早くに亡くなられましたが、
多くのことを教えていただいたことを感謝しております。



もう一つ、再掲載になりますが、名越康文さんの
「毎日トクしている人の秘密」②を載せます。




☆中村諭さん資料

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◇中村諭プロフィール
  昭和23年兵庫県城崎郡日高町生
 京都教育大学第一社会学科卒業
  大阪府、兵庫県下の小中学校に勤める 

◇新聞より
□『どっこい学校は生きている』(文芸社)
神戸新聞、産経新聞、日本教育新聞、教育新聞

「教育は人格を掛けた教師と生徒との格闘。子供たちの人格のど真
   ん中に飛び込んでいくしか本当の信頼関係は構築できない」

「教育が脅育になったら敗北。子供たちは教師の熱意を待っている。
   まだまだ学校は生きている。」

「子供たちに敵対的に関わり、あたかもモノの如くに分析しながら
   世の識者として活動し始めている人も出てきている世相に、具体
   として子供たちの心のエネルギーを知らしめたい」

「子供というものは仁義を通す。エネルギーを掛け、ビタミン愛の
   スーパーエネルギーをかければ、絶対にこっちを向く」

「世を秩序ある社会にするために不便を多少辛抱する気概を育て、
   私よりも公を考える社会的基盤形成に向けて世論作りを見直すこ
   と」

  「命に対する畏敬をしっかり育むこと」

  「学校の主人公は子供たち。その子供たちの心にいかほど迫ってい
   けるかが鍵である。厳しくともあたたかく決して怯まない姿で相
   対してほしい」

「人生は出会いの連続、教育は熱気、そこにドラマが生まれる」




◇「いい話の新聞社」平成13年1月1日号より

人間関係を築く教育実践

協力の姿が協力を呼ぶ

生徒と人格を掛けた格闘で関わり合いを

厳父慈母 子供たちが居るから教育者は職を得る

→ 「プロ教師は今何をすべきか考えなければならない。学校全
      体が荒れているなら、地域社会に呼びかけ、地域との一体
      感を盛り上げることが任務」

  ◎ 自分たちとの魂掛けた格闘をしてくれる人の出現を子供たちは
   真に待ち望んでいる




◇「漁火新聞」第91号 平成13年2月1日号
  教育は人格を掛けた格闘

体当たりで子供とつき合う 
    ~ 私たち教師がモデルとなる
覚悟を持つ
拒絶があってはならないし迎合があってはダメ
「命を削り子供たちに飛び込む」教師
森信三 
   「ごみ拾い、挨拶の徹底、便所を中心とした校舎内外清掃」
= 下座行の力

「人生は出会いの連続、教育は熱気、そこにドラマが生まれる」






☆「毎日トクしている人の秘密」名越康文 PHP 2012年 ②【再掲載 2016.5】

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◇わたしの感覚はウソかもしれない
□自由と幸福は相容れない
身体教育研究所 野口裕之先生
   「自由と幸福は、人間が生きる上での二大目標だが、この二つは
    決して共存することはない。なぜなら自由は一人で感じるもの
   であり、幸せは他人と共有するものだからである」
  - 幸せには「他者に対する依存性」が含まれる

  ◎幸福を求めるとき、人は多かれ少なかれ「幸福中毒」になっている



□幸福とは二元的なもの
野口先生
   「そうですよね。心という感覚が出るときって、一人でいるとき
    なんですよね」

「人の心が生じたのは、へその緒が切れたとき」



□幸福への鍵は感覚世界にある
真言密教高僧 中村公隆和尚、野口裕之、内田樹



□感覚を突き放す
「支流にひょいと出て帰ってくる」
◎ 単純な「幸せの追求ってどこか間違っている」



□「支流」をもつことの現世利益



□不安を運命に読み替える力
甲野先生 
   よみかえ
    「これこそがわたしがこの世に存在した生まれてきた意味である」
「自分の人生に起きることすべてのことを運命に落とし込む力」



□一万年のスケールで生きる



□力量は積み重ならない
 


□この世ならざる風景に触れる



□聞かれるとウソをつく



□大切なことは言葉にならない  
  岩淵輝 明大准教授



□やばいところに近付かない 
  「辺境ラジオ」MBSラジオ 内田樹



□「場の力」を知る
身体教育研究所・野口裕之先生
池上六朗 
    三輪自右の会主宰 - 三軸修正法



□「気持ち悪さ」を大事にする
  「気持ち悪いと思ったら手を出さない」 

  アラーム
「よい場」を見出す力をつけ「悪い場」からは逃げる



□聖地は1㎝たりとも移動していない
宗教人類学者・植島啓司
   「宗教は変わっても1㎝たりとも移動していない」



□直感力を育てる



□夜歩く 大円鏡箱
◎冷静な判断力を培うためには夜道を歩くトレーニングは有効
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「イラストで見るUFOの歴史」アダム・オールサッチ・ボードマン  マール社 2022年 /「子どもを伸ばす一斉授業」久保齋 小学館 2006年 ②【再掲載 2017.5】 [読書記録 一般]

今日は9月19日木曜日です。


今回は、ボードマンさんの
「イラストで見るUFOの歴史」を紹介します。


理解できたのはほんの一部だけでしたが。
というわけで途中までです。


出版社の案内には、


「空に浮かぶ奇妙な光、畑に現れた謎のサークル……。未確認飛行物体
 やオーパーツ(場違いな人工物)は、何十年間にも渡って人々の関心を
 集め、時に世の中を熱狂や混乱の渦に巻き込んできました。本書では、
 世界各地に残るUFO目撃談やエイリアンとの遭遇事件、エイリアン
 が登場する創作物などをイラストで紹介。UFO史の入門書として最適
 の1冊です。
 『空飛ぶ円盤』や『エイリアン』のビジュアルの共通認識は、どこか
 ら始まったのか。
 エイリアン支持者と科学者、そして陰謀論者たちのあくなき戦い。
 各地で発生したアブダクション(エイリアンによる誘拐事件)、その顛
 末とは……。
 英国人著者によるクールかつ軽快な語り口と、シンプルながら味わい
 深いイラストで、UFOを取り巻く世界の動向を図解します。」


とあります。







☆「イラストで見るUFOの歴史」アダム・オールサッチ・ボードマン  マール社 2022年

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◇古代の宇宙飛行士
エリック・デニケン 『未来の記憶』1968

  誤った証拠(オーパーツ)
おもしろいが豊かな文化史と印象的な伝承技術を軽視した考え
    ピラミッド(エジプト) ストーンヘンジ(英国) 
    遮光記土偶(日本)   ヒエログラフ(エジプト)
    洞窟岩陰(アルジェリア) 線刻画(英国) モアイ(イースター島)
    アンティキィティラ島の機械(ギリシア)
    マヤ文明の原型(メキシコ) インカ文明の石積み(ペルー) 
    洞窟絵画 フレスコ画(セルビア) 鉄柱(インド) 
    黄金スペースシャトル(コロムビア)
    ナスカの地上絵(ペルー) 



◇謎の訪問者
  中東の宇宙人神 

  妖精
    ヨーロッパ

  緑の子どもたち 
    12世紀英国イングランド ウールビット村

  鬼火 狐火  
    米国~アジア 青白い光

  空中都市 1899 リチャード・ウイロビー 
    天空都市? → 霧の深い日のブリストル
   


◇宇宙から来た神霊  
19世紀 西欧では心霊主義が一大ブーム
    霊媒から火星人へ 
      1900年代初頭米ヴェスタ・ラ・ヴィエスタ講演
    家族のお楽しみ 
      ヴィジャーボード(こっくりさん)1890年代大量生産
    クロラリー?のコンタクト    
超常現象を演出する 
      ハリー・フィーデン



◇謎の飛行船
フー・ファイター

秘密兵器?

奇妙な気象現象
    セントエルモの炎?



◇宇宙戦争
1938.10.30 ニューヨーク CBSラジオ
    HGウェルズ「宇宙戦争」オーソンウェルズ演出

  マスヒステリア

  戦争前夜の大混乱 
    命がけの愚行



◇1940年代 
SFへの熱狂
ジェイバー・ミステリー
1943リチャード・シェイバー SF雑誌に投稿
古代言語「マンタング」発見と
      → 「レムリアの記憶」 「アメージング・ストーリーズ」
     悪魔のようなデロス
    初期のアブダクティー(誘拐された人)
    ジェイバーの岩絵

  空飛ぶ円盤
1947.6.24 ケネス・アーノルド 
      レーニアホ付近で9つの物体
「パイ皿のような形」「カップの受け皿のような」と説明
    文化的アイコン 
      レイモンド・パーマー編集長が「アメージング・ストー
     リーズ」に載せた

  接近遭遇 
ロズウェル事件 ニューメキシコ州ロズウェル近く
撃墜された物体の残骸を拾う 
        ウィリアム・マック・ブレイゼル
→ ロズウェル空軍飛行場(RAAF)の兵隊がすべて持ち去る
RAAF -7/8プレリリース「空飛ぶ円盤を回収した」
プロジェクト・モーガル 翌日RAAFは気球と訂正
ソ連の核実験を監視用気球で偵察する 「プロジェクト・
     モーガル」の秘密テスト隠避のためか

  円盤目標
    1947年以降 ロズウェルはUFOの聖地
    

  神話と伝説 
    1980 チャールズ・パッツ ウィリアム・L・ムーア
          「ロズウェル事件」 
→ 宇宙人の死体 メン・イン・ブラックの存在を詳細に

  メン・イン・ブラック
UFO目撃者専門の影 
      1940年代グレイ・パーカー
        「円盤について知りすぎた人々」1955
○背が高く、顔が異様に白く、ほおがこけ、無毛、無感情、
       薄い唇に口紅

  政府の関与が始まる
米空軍(USAF) 1948年~UFO調査
① 真実を発見せよ
       「プロジェクト・○イン」1949
② すべてを否定せよ 
       「プロジェクト・グラッジ」1949.8 
③ 両面からの検討  
       「プロジェクト・ブルーブック」1952.3 中立的

バミューダ・トライアングル
サンタ・マリア号 1492    
    キャロル・A・ディアリング号 1912 放棄
フライト19 1945 5機米軍機が消えた 
    タイムトンネル 1976



◇THE 1950s
コンタクティーの登場
異星人との遭遇 
      1952 ジョージ・アダムスキー(自称スピリチュアル教師)
 宇宙人ホーソンの訪問
ノルディックタイプエイリアン
    アダムスキータイプ

  映画の中の空飛ぶ円盤
円盤症候群

太平洋のUFO
オーストラリア空軍  ドルーリー事件 1953

英国の空飛ぶ円盤専門調査委員会

スペースインベーダー
1952.9.12米ウェストバージニア州
      敵意むき出しのエイリアン
最初のアブダクティー 
      1957.10.16ブラジル農民アントニオ・ヴィラス・ホラス
 


◇THE 1960s
  ヒル夫妻 アブダクション事件 1961.9.18
ドライブ途中 失われた時間 7時間 催眠下
      背の低いグレイエイリアンに誘拐される
      テレビの見過ぎ?

  確認済み飛行物体   
  レンズ雲 光を反射する鳥 沼地のガス 惑星 流星
    オーロラ 球電 球雷 スプライト セントエルモの火
    可能性はいろいろ

  民間UFO研究会 
  NICAP 1954~ 米 中道 ~ 1980年代
    BUFORA 1962  英国 
 MUFON 1969-
 
  次元を超えて

  ケックスバーグ事件
  1965.12.9 墜落 衛星?超火球?
 
  アントレアソン事件  
  1967.1.25 ペティ・アンドレアソン



◇THE 1970s
  UFOカルト
   IAM 1960 米 ジョード・アダムスキー1930米 ジョージ・グアンタッセル1950米
ユナリウス科学アカデミー1954米  
  FIGU 1970スイス  
  ラユリアン・ムーブメント1974仏
  ヘブンス・ゲート974米  
  ワン・ワールド・ファミリー1970米
  真道教会1990台湾 
  ジャカルタの○○2000年
  
  ヘブンス・ゲートの悲劇 
   米UFOカルト 39人集団自決
      リーダー:マーシャル・アッフルホワイト

 接近遭遇①から⑥
トラヴィス・ウォルトン事件 1975.11.5 5日間の行方不明
   ビッグフットはエイリアンなのか 
     1973リァファ・ヘイトフィールド ビッグフットUFOに乗り込む 
UMA宇宙起源質

 ペトロザヴォーツク事件
1977.9.20ソ連  UFOの光

 ミステリーサークル
17世紀英国 妖精? アーティストかエイリアンか



◇THE 1980s
  カメラがとらえたUFO

  レントルシャムの森事件
  1980英国の米軍基地 三角形のUFO
 灯台の光?

  ホイットリー・ストリーのコミュニオン
  1985.12.26 米 ホラー作家 ホイットリー・ストリーバー

  エリア51 ネバダ州 米軍施設
  奇妙な内部告発者たち 1989.5.14 ボフ・ラガー



◇THE 1990s
  ダルシー基地 
    秘密地下基地 米政府+エイリアン

  エイリアン・アジェンダ
グレイ    背低い
トールグレイ 格上?
グレイト人間の混血 徐々に人間に混ざっていく
レプタリアン 邪悪 再生可能な人間の苦しみを集めている
変身できる

  テレビのUFO
  ミステリーゾーン1959  
    ドクター・フー1963  
    アウターリミッツ・ウルトラゾーン1963 
    インベーダー1967  
 ツインピークス1990 
    スタートレック・ディープ・スペースナイン1993
    X-ファイル1993  
    スターゲイトSG-11994

  アリエル学校事件
  1994.9.16 棒人間
 
  宇宙人解剖フィルム
 1995.5 フェイク ゴム
 
  フェニックス・ライト  
    1997.3.31 アリゾナ V地肩巨大飛行物体



◇21ST CENTURY
  政府の情報公開
  全惑星的ハッカー ミームと釣り記事
 
  米国国防省の円盤研究

<以下略>








☆「子どもを伸ばす一斉授業」久保齋 小学館 2006年 ②【再掲載 2017.5】

[出版社の案内]
豊富な実例を交え一斉授業のノウハウを解説。ノート指導・音読などの
「一斉授業」を通し「凛々しい個別化・豊かな交流」を実現する過程を、
実例を交え紹介します。児童が書いたノートなど、豊富な資料を掲載。
岸本裕史氏の巻頭言など、学力研メンバーの寄稿あり。

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④ 授業の骨組みを確定し,中身を深化させていく!

□ 「あれこれ悩んでいる暇はないで!まずはこのやり方を実践してみて!」




⑤ 音読の優れたクラスは学習規律の高いクラス

◇優れた音読で公開授業は輝きを増す!

□ 「4月新しいクラスを持ったら最初にやるのが音読指導や!」
 
□作者・筆者を意識した音読 
  →・読点を大切に読む
 ・読点の次の音は明るく読む
  ・読点までは一気に読む
 ・句点ではその文で書かれていたことを思い浮かべる

□連れ読み
  ・精読による一斉読み
  ・めいめい読みによる一斉読み
  ・指はさみ読み
  ・集団での交互読み(群読)
  ・指示による群読・指名はさみ読み
・1対1の交互読み
  ・役割読み
  ・聞き手を意識した読み
  ・筆者を意識した読み
・声を大きくする指導



⑥ 鍛えられた音読は参観者の心を奪い,子どもを変える力を持つ !
□ 「公開授業どないしよう…」そんなときこそ,鍛えられた音読や!



⑦ 言葉を制するものは授業を制す
◇「先生いかがですか」
この一言があなたの授業を変える!
◎ 「教師には敬語を,子ども同士では丁寧語を。こんな当たり前
のことで授業は変わるんや」
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