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「発達障害児へのライフスキルトレーニング」平岩幹男 合同出版 2015年 ⑨(最終) /「日本人の死はどこへ行ったのか」山折哲雄・島田裕巳 朝日新書 2008年 ②(後半)【再掲載 2017.4】 [読書記録 教育]

今日は9月1日、日曜日です。


今回は、8月23日に続いて、平岩幹男さんの
「発達障害児へのライフスキルトレーニング」の紹介9回目 最終です。


出版社の案内には、

「発達障害を抱える子どもにとって、現時点で抱えている課題や困難に、
 その時々対応することはもちろん必要ですが、今だけではなく、20歳
 になったときの『生活の質』をどのように確保するかという視点が
 とても重要です。
 ライフスキルとは、社会生活を送っていくうえで必要なさまざまな技
 術です。コミュニケーションスキルやソーシャルスキルを含んだスキ
 ルともいえます。
 その場かぎりでない基本的な対応と、どこでも・だれでもできる再現
 性のあるトレーニング法をイラストや図を交えてわかりやすく紹介!」

とあります。




今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「二次障害を起こしているときには一般的にセルフエスティームも低
下しており、この場合は薬物療法だけではなくLSTが改善のため
には欠かせない」


・「ADHDの多くの場合、子供が悪いのではなく、注意して叱ってい
る周りの大人がその原因を作っていると言える。キレる子どもをい
くら叱ってもひどくなることはあっても、治ることはない」


・「再登校が解決と考えているわけではありませんが、周囲の大人たち
が不登校を容認する態度を明らかにしていると、一般的に不登校は
長期化する。不登校の解決は、子供が笑顔でいられて将来目標がで
きること」


・「ゴールは、自分に自信を持てる、セルフエスティームの高い子を育
てること」




もう一つ、再掲載になりますが、山折哲雄さん島田裕巳さんの
「日本人の死はどこへ行ったのか」②を載せます。



☆「発達障害児へのライフスキルトレーニング」平岩幹男 合同出版 2015年 ⑨(最終)

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◇二次障害及びその周辺
□二次障害
  ・ 発達障害の基本症状だけでなく、それ以外の症状が発達障害に
   関連して出てきた場合にはそれを二次障害として扱う

・ 発達障害におけるLSTは二次障害の予防の効果もあるのでは
   ないか

  ・ 思春期以降に出てくることが多い

  ・ 二次障害を起こしているときには一般的にセルフエスティーム
   も低下しており、この場合は薬物療法だけではなくLSTが改善
   のためには欠かせない


□キレる  
  ・ キレるのは反抗挑戦性障害の症状である場合もある  
× 冷静さ → 感情的

  ・ ADHD
    ~ 放置すると行為(素行)障害へと進み、犯罪傾向に陥ること
     もあるかもしれない
  
  ・ 多くの場合、子供が悪いのではなく、注意して叱っている
    周りの大人がその原因を作っていると言える

  ・ キレる子どもをいくら叱ってもひどくなることはあっても、治
   ることはない 

・ お手伝いから始めて、地道な立て直しが必要 ← LST
 

□不登校  
  ・ 不登校 
     = 病名ではなく疾患や経済的以外の理由で学校を30日以
      上休んでいる状態

  ・ 長期化すればセルフエスティームも低下し、気力も低下する
    何より学力の低下も大きな問題(小学校高学年以上)
       
  × 「学校に行かなくても大したことはない」
    「それは悪いことではない」
          
  ・ 再登校が解決と考えているわけではありませんが、周囲の大人
   たちが不登校を容認する態度を明らかにしていると、一般的に不
   登校は長期化する      
→ 不登校の解決は、子供が笑顔でいられて将来目標ができる
     こと
 

□いじめ 
  ・ 以前4000人の小中生調査
-1年間にいじめの被害にも加害にも加わっていない子供は半数
6人に1人はその両方を経験
子供はどちらにもなりうる

  ・ 最近、携帯電話に加えてインターネットやスマートフォンのラ
   インを使ったいじめも増加 - 以前より複雑化
 

□非行   
  ・ 仕返し型の非行が多い

  ・ セルフエスティームが低い場合、より起こりやすくなる
 

□選択性緘黙(場面緘黙)


□鬱病


□チックとその周辺


□強迫性障害


□発達協調性運動障害  
  トランポリン → ジャンプ・ケンケン・スキップ



◇子どもを変えるということ
□子どもたちの居場所をつくる


□子どもたちに聞くこと
・好きな食べ物  ・嫌いな食べ物  ・好きなスポーツ 
  ・ファンになっている芸能人 ・将来してみたいこと 
  ・楽しかった思い出
  → 世間話をすることができる
       
  NEVER!
    ・いきなり問題点にはいること
    ・善悪の判断を押しつけること
    ・結論をいそぐこと     


□障害者への配慮 
  平成28年4月~ 
    障害者差別解消法
 障害者に対する合理的配慮


□心理検査・知能検査
 

□13歳のハローワーク


□告知と受容 
  小学校高学年~高校生 「自分はどこか他の人と違っている」
 
  GOAL
   ◎自分に自信を持てる、セルフエスティームの高い子を育てる! 





☆「日本人の死はどこへ行ったのか」山折哲雄・島田裕巳 朝日新書 2008年 ②(後半)【再掲載 2017.4】

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◇日本人の死(2)
□日蓮という体系的な思想家 
天台の教学に依拠して体系的思想『守護国家論』

  日蓮迫害の理由-外圧と内乱
    迫害を受けることでその迫害を逆に正当化する論理


□日蓮宗の太陽信仰 日の出信仰
野心
   → 1930年代の北一輝,石原完爾の日蓮主義
創価学会には無常観がない
    = 弱者,敗者,劣者に対する共感がない
    - 勝負主義 


□隠されてしまった血の犠牲  
  自己犠牲
   - リンカーン
玉虫厨子に自己犠牲のモチーフ(捨身飼虎)


□自己犠牲には二つの流れがある 
  マイルドと過激
日本の神仏共存 
    平安の350年 と 江戸の250年
日本
    - 平和のリズム と 戦乱のリズム
   710年(平和)
   1192年(戦乱)
   1603年(平和)
   1867年(戦乱)
 1945年(平和)
明治維新
 - 国家神道革命の側面 
  1930年代は日蓮主義国家革命
 国家神道と日蓮主義


□伝統的集団主義の二つの側面
天皇が存在するから日本の政治がパッとしなくても持っている
   = 政治力学のバランスが取れている 


□宗教的な権威を担保する大嘗祭
米国・ワシントン 
    権威と権力の二本立て 
  国立ワシントン大聖堂
◎ 少ないコストで日本の社会を安定させている重要な主軸が象徴
   天皇制



◇死ぬ覚悟と無常観
□すべてを貫く生き残りという戦略
  21世紀は大災害と道徳的退廃の世紀(山折)
タイタニック
   ~ 自分たちだけが生き残る


□共に死ぬと言うこと
  無常観の共有  


□死なないことを前提とした考え方の流布


□死ぬ覚悟と軍国主義
「神の加護」と「死の谷を歩く」 
     9.11ブッシュが旧約聖書から引用
世界平和路線 
    → 新約聖書からの引用 を持ち出す
  戦争
    → 旧約聖書からの引用


□旧約聖書に匹敵する強い言葉 
  オウム → サバイバルの方向


□ハリー・ポッターの死ぬ覚悟


□死ぬ覚悟・無常観と非暴力主義
明治天皇
   ~ 専制君主的役割
福沢諭吉路線からの転換を!(脱上昇志向と脱平等思想)


□一神教に基づく民主主義と多神教に基づく民主主義
イスラム金融 
   - シャリーアに適法かどうか判断して投資している
   = 法学者が決める体制
明治期:渋澤栄一の「論語ソロバン主義」



◇浄土はあるのか
□浄土はあるのかないのか?
  往生
   ~ イメージの中の往生


□浄土信仰にある西方と十万億土
西,落日,生命の衰え 
   → 死との繋がり
インド 
   = 西方,十万億土観 ←→ 日本=山中浄土観
寺田寅彦の「天然の無常観」


□乾いた無常観と湿った無常観
乾                湿
吉田兼好『徒然草』 『平家物語』,鴨長明『方丈記』
都はるみ(市川昭介) 美空ひばり(古賀政男)


□日本人のこころ好きは半端ではない
世阿弥「初心忘るべからず」
    - 無心


□「般若心経」262字 中心は「心」
  「無」が21回出現
「無」と「心」


□「やがて死ぬ」という考え方
  モルヒネ的生死と断食的生死


□思う季節 
  思う時間に西行は死んだ
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