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「下り坂をそろそろと下る」平田オリザ 講談社現代新書 2016年 ② /「日本子育て物語-育児の社会史」 上笙一郎 筑摩書房 1991年 ⑨【再掲載 2017.3】 [読書記録 一般]

今日は9月10日、火曜日です。



今回は、9月7日に続いて、平田オリザさんの
「下り坂をそろそろと下る」の紹介 2回目です。


出版社の案内には、

「成長社会に戻ることのないいま、私たちは、そろそろ価値観を転換し
 なければならないのではないか。あたらしい『この国のかたち』を模
 索し、私たち日本人のあり方を考察した、これからの日本論!
 絶賛の声、続々! 
 内田樹氏:背筋のきりっと通った「弱国」への軟着陸を提案する“超
 リアリスト”平田オリザの「立国宣言」。
 藻谷浩介氏:避けてきた本質論を突きつけられた。経済や人口に先立
 つのは、やはり『文化』なのだ。」

とあります。


今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「インターネットの空間では、確証バイアスにはまりやすい。人は誰
  でも自分の主張に都合の良い情報、自分が下した判断を後押しする
ような情報を集めてしまいがちになる」


・「星占いのバーナム効果。当たり障りなく誰でも経験しがちな事柄を、
しかし、さも特別な事柄であるかのように書く文章力」


・「いまの日韓のぎくしゃくした関係は、下り坂を危なっかしく下りて
いる日本と、これから下りなければならない下り坂の急こう配に足
  がすくんでいる韓国の、そのどちらもが抱える同根の問題をどちら
  もないことのようにふるまって強がりながら、国をかけてのチキン
  レースをしているようにしか見えない。そして、その傍らには、青
色吐息になりながらも猛スピードで急坂を登っていく中国という巨
  人がいる。問題は一筋縄では解けないだろう。」


もう一つ、再掲載になりますが、上笙一郎さんの
「日本子育て物語-育児の社会史」⑨を載せます。
日本のこれまでの子育ての様子を知ることができます。



☆「下り坂をそろそろと下る」平田オリザ 講談社現代新書 2016年 ②

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◇4年 復興への道 東北女川、双葉
 福島の金 
   女川 獅子振り 高台移転 番匠の力
 ふたば未来学園高校
   低線量被ばくの時代を生きる
 対話劇を創る


◇5年 東アジア・ソウル・北京は(1)
 「新冒険王」日韓ワールドカップと嫌韓の始まり 
 インターネットの空間
   情けない
 確証バイアス
    人は誰でも自分の主張に都合の良い情報、自分が下した判断を
   後押しするような情報を集めてしまいがちになる
「ウェイソンの4枚のカード」
   星占い
   バーナム効果
    = 当たり障りなく誰でも経験しがちな事柄を、しかし、さも
     特別な事柄であるかのように書く文章力
  血液型による偏り
     科学的な根拠がない―ネット社会は確証バイアスを加速する
    傾向あり  
   ◎ 無意識に自分に有利なデータだけを引き寄せるので主張が先鋭
   化しやすい
  韓国の病
   「新冒険王」
     主題:
       日本はアジアで唯一の先進国の座から滑り落ちたことをま
      だ受け入れられない。韓国は先進国の仲間入りをしたことに
      まだ慣れていない。
    →  ぎくしゃくとした関係
    2002年 日韓合同「その河をこえて、5月」制作
        韓国側パートナー 「生きづらさ」「息苦しさ」
  ヘル朝鮮
     現在の韓国社会は日本以上の激しい競争社会となり、いわば
    国家全体がブラック企業化している。成功者であっても、一瞬
    たりとも気の抜けない文字通り「息苦しい」社会になってしま
    った。
     → 経済優先、大企業優先の政策がさらに加速
       ◎ 富の偏在、財閥による寡占
 「ヘル朝鮮」(=地獄のような朝鮮社会)
    自分たちは先進国だと思っていない、先進国としての自覚がない
                       (厳しいことを言えば)
    ◎ これまでは、政局が不安定になると、北朝鮮カードか反日
    カードを切ることになよって危機意識や愛国心をあおって政権
    への求心力を高めるというのが歴代韓国政府の常套手段であっ
    た。
      秘密のトンネルの発見、竹島上陸パフォーマンス
       - 現在は、北朝鮮カードも反日カードも国民全体を動か
        すほどの力はもはやない
        
    ◎ いまの日韓のぎくしゃくした関係は、下り坂を危なっかしく
    下りている日本と、これから下りなければならない下り坂の急
    こう配に足がすくんでいる韓国の、そのどちらもが抱える同根
    の問題をどちらもないことのようにふるまって強がりながら、
    国をかけてのチキンレースをしているようにしか見えない。
     そして、その傍らには、青色吐息になりながらも猛スピード
    で急坂を登っていく中国という巨人がいる。問題は一筋縄では
    解けないだろう。
     下り坂をお互い認めて、その寂しさを共有することも可能だ
    と私(平田さん)は希望も抱いている。成長を棄てた代償として
    得る成熟の果実をわたしたちは求めるべきではないか。








☆「日本子育て物語-育児の社会史」 上笙一郎 筑摩書房 1991年 ⑨【再掲載 2017.3】 

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≪封建時代後期≫③

◇「女大学」習いたや - 封建後期女子教育
「ひとたび嫁に入ったら死すとも帰るな」『女大学』

  七去三従の教えを軸として

箇条書きの教訓が19条 
    結語を入れて20条
     = 後期封建社会の思想とモラル  
    第4条 「七去の教え」強制的離婚規準 
  第6条 「三従の教え」夫天の条

  封建社会を生きるためのプラクマティズム教育
  儒学
     - 現実をしっかり踏まえたプラグマティズムの教育
  ◎七去三従 
     = 従わぬ女性が多数いたことの裏返し

  近代に入ってからの女大学
   女性差別極め付き書物
      ←→ 現実的プラグマティズム教育テキスト
   明治期
    <本音と建て前>
      下田歌子『女子の心得』1903
      福沢諭吉『女大学評論』1899
     棚橋絢子『女道叢書』1903
      土井光華『近世女大学』1874
      吉村秀蔵『最新女大学』1901

 

◇胎児の内から教育を -「胎教」とその行方
胎教の総論と各論 
    稲井恒軒 1690『いなご草』胎教
 産前によきもの悪しきもの 
    総論省いて各論だけ強調する者が…
  例『女小学教鑑』1850~1860
儒教書と共に中国より舶載
   胎教 ~ 中国 『新書』『列女伝』
  奈良平安
    - 日本古来の神道との祭祀一致主義
徳川幕府
   - 神道を棄て儒教との徳性一致主義
  欧米の科学思想を取り入れて
 


◇先駆け過ぎた子育て思想 - 佐藤信淵と大原幽学
  物語の中の子供天国
  保育園と幼稚園の構想
  佐藤信淵 明和6(1769)年生
   『垂統秘録』天保3(1832)年
  慈育館と遊児廟
    日本中心主義の思想
盲目的な親子愛に楔を打ち込む
    ◎「取り替え子教育」
  大原幽学 寛政9(1797)年生 
  預かり子・取り替え子 「子供大会」
  危険思想と見られて…
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