「『家栽の人』から君への遺言」毛利甚八 講談社 2015年 ④ /「強く生きたいと願う君へ」坂本光司 WAVE出版 2012年 ⑥(最終)【再掲載 2014.7】 [読書記録 教育]
今日は10月13日、日曜日です。
今回は、10月10日に続いて毛利甚八さんの
「『家栽の人』から君への遺言」の紹介 4回目です。
朝ドラで話題となった家庭裁判所を思い出しました。
出版社の案内には、
「ヒット作『家栽の人』で一躍人気マンガ原作者となりながら、著者は、
その成功を素直に喜べない自分に出会う。現実離れした人物像を『家
栽の人』の主人公にしてしまったことに苦しみ、著者が突き当たった
のが、戦後の少年法が抱える問題だった。少年法への無知、無理解が、
ピント外れの少年法叩きを生む日本社会の現状を嘆く著者に、2014年
夏、末期の食道がんが見つかる。すでに肝臓、リンパ節、肺にも転移
していた…。」
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「少年法改正反対論の限界
- 保護主義の理念と日本社会の漠然とした規制意識の落差」
・「少年司法に救う縦割りがセクト主義の弊害を生み、一連の流れを眺
めている専門家は一人もいなかった。少年司法全体の手続きを知っ
ている人がいないため反論できない状況に陥った」
・「1945年から1970年の間、少年の殺人事件は年に300~400件発生し
ていた。それでも2000年のようには大騒ぎしなかったのは、戦争の
記憶が残っており、非業の死の当事者であった者が多かったから」
・「少年の犯罪は、本人の生まれ育った環境と深く結びついている。難
問ばかりで、少年一人を責め立てるだけでは何も解決しない。事件
の背景を知らないまま,世間は『死刑にする 死刑にしない』に着
目してしまいがち」
もう一つ、再掲載になりますが、坂本光司さんの
「強く生きたと願う君へ」⑥を載せます。
どのような職場で働きたいか、考えることは大切ですね。
「もぐらおやじの創作物語」明日14日(月)まで!
10月12日(土) 中日新聞 東海本社版 朝刊より
☆「『家栽の人』から君への遺言」毛利甚八 講談社 2015年 ④
◇少年法たたきの15年を考える(2)
□最高裁判所の欺瞞
最高裁事務員局は厳罰化の流れに相乗りする形で2000年の法
改正へと!
少年法改正を擁護するヤンキーたち
改正反対論の限界
保護主義の理念と日本社会の漠然とした規制意識の落差
インターネット社会と不寛容
「名無しさん」
- 少年法たたきを理由に他人を罵倒し、たたくことに
「少年問題ネットワーク」に参加する
井垣康弘裁判官の呼びかけ
- 少年法の主立った研究者はほとんど参加
約100人で発進
非公開で‥
少年司法に救う縦割りの弊害
縦割り - セクト主義
~ 一連の流れを眺めている専門家は一人もいなかった
◎ 少年司法全体の手続きを知っている人がいない
= 反論できない
少年犯罪は凶悪化し増えていたのか?
1960年の日本社会
「60年安保」 - アメリカの対日政策の変更
日米安保反対運動と少年のテロル
1960. 6. 4 改定阻止実力運動
全国で560万人が参加
1.10 大統領関係者
本がたたかれ立ち往生 → ヘリで救出
10.12 浅沼社会党委員長 山口二矢により刺殺
1945年~1970年
◎ 少年の殺人事件は年に300~400件
それでも2000年のようには大騒ぎしなかった
= 戦争の記憶、非業の死の当事者であった
□光市母子殺傷事件
1999年春 光市母子殺害事件
最高裁 2006年
無期懲役の広島高裁の決定を破棄し差し戻した
= 最高裁は元少年の死刑を望んだ
差し戻し審
弁護人安田好弘弁護士と足立修一弁護士が激しいバッシン
グを受けた
-※橋下徹氏がテレビを通じて懲戒請求を呼びかけたため
面会を誘われたが拒否した(冷静でいられる自信がなかった)
ある少年調査票
少年の父親 - 虐待、家庭内暴力
中学生の時母自殺の現場を見る
母の死後、父親はフィリピン女性と交際、子どもが生まれた
※ 事件の背景を知らないまま,
世間は「死刑にする 死刑にしない」
□少年法たたきが残したもの
2003年~
長崎幼児誘拐殺人事件、佐世保市小6同級生殺人事件、
山口県祖父殺人事件、福島県会津若松母親殺人事件
奈良少年自宅放火母子殺人事件
→ ◎ メディアが以前ほど大騒ぎしなくなった
◎ 少年の犯罪は、本人の生まれ育った環境と深く結びついている。
難問ばかりで、少年一人を責め立てるだけでは何も解決しない
1997年~2000年 メディア大騒ぎの教訓
「人をたくさん殺せば社会は大騒ぎする」
◎ 大事件を過剰に報道することは、何千何百という平凡な死を
無価値と宣告しているのと等しい
~ 珍しい死だけに価値があると伝えることにならないか?
※ 報道はいつも「珍しさ」を求めている
☆「強く生きたいと願う君へ」坂本光司 WAVE出版 2012年 ⑥(最終)【再掲載 2014.7】
[出版社の案内]
40年にわたり、6600社の働く人々の生き様を見てきてわかったことは
「勝つ」から強いんじゃないということ。60万部!『日本でいちばん
大切にしたい会社』シリーズ著者が贈る、人生の教科書!動じない心
をつくる15の法則。
◇人生で一番大切なものを知る
□涙の数だけ人は強くなれる
誰もが「負の感情」に苦しむ
想像を絶する苦しみ
キン・エンジニアリング社長 岸征男さん 島根県出雲郡
岸さん もと三菱農機エンジニア
1976年 娘さんが髄膜炎 → 三菱農機を退職
自宅近くの電気工事会社に
→ 独立 福祉機器製造
「苦しみ」から生まれた愛にあふれる製品
「呼吸トレーナー」31万円 採算はとれない
哀しみの果てにつかんだ「本当の強さ」
2004年 娘さんが突然の心臓発作で亡くなってしまった
□「痛み」を知りなさい それが君に力を与えてくれる
本当に強い人は皆「苦しみ」を経験した
生半可ではない覚悟
社員がケガ
→ 高額な最新式プレス機の導入を決めた
痛みを知る人は強い
正規の発明の源となった「痛み」
豊田佐吉 母親の痛みを感じて織機
痛みとは恵みである
1930年 佐吉没
受け継ぐ人
○キシ・エンジニアリング 岸征男さん
○ハッピーおがわ 小川意房さん
○中村フレイス 中村俊郎さん
□人生でいちばん大切なことを知りなさい
かけがえのない魂のありよう
福島県郡山市 菓子店・柏屋
2か月に1回(50年以上)詩集「青い窓」
願い:詩を通じて心根の優しい子どもたちを育てたい
初代編集長 佐藤さん
14歳で鉄棒事故により片眼の視力を失う
26歳で全盲
現編集長 橋本陽子さん
家族を思う気持ち
◎「家族を思う気持ち」がどれだけ軽く扱われているでしょうか
←→ 「経済第一主義」「利益第一主義」「お金第一主義」
※ まるで戦争のような企業間競争に明け暮れ、そこで働く人々
がいちばん大切にしているものを犠牲にして、省みない社会に
なってしまっているように思えてならない
□感動の涙が教えてくれること
感動の涙を流すこと!
鹿児島県知覧「知覧特攻平和会館」
利他の心こそホンモノの強さ
◇あとがき
大山泰弘さん(日本理化学工業)「利他のすすめ」WAVE出版
◇坂本光司
1947年 焼津市生(旧志太郡大井川町生)
2008.4より 法政大学大学院製作創造研究科教授
同大学院静岡サテライトキャンパス長
NPOオールしずおかベストコミュニティ理事長
今回は、10月10日に続いて毛利甚八さんの
「『家栽の人』から君への遺言」の紹介 4回目です。
朝ドラで話題となった家庭裁判所を思い出しました。
出版社の案内には、
「ヒット作『家栽の人』で一躍人気マンガ原作者となりながら、著者は、
その成功を素直に喜べない自分に出会う。現実離れした人物像を『家
栽の人』の主人公にしてしまったことに苦しみ、著者が突き当たった
のが、戦後の少年法が抱える問題だった。少年法への無知、無理解が、
ピント外れの少年法叩きを生む日本社会の現状を嘆く著者に、2014年
夏、末期の食道がんが見つかる。すでに肝臓、リンパ節、肺にも転移
していた…。」
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「少年法改正反対論の限界
- 保護主義の理念と日本社会の漠然とした規制意識の落差」
・「少年司法に救う縦割りがセクト主義の弊害を生み、一連の流れを眺
めている専門家は一人もいなかった。少年司法全体の手続きを知っ
ている人がいないため反論できない状況に陥った」
・「1945年から1970年の間、少年の殺人事件は年に300~400件発生し
ていた。それでも2000年のようには大騒ぎしなかったのは、戦争の
記憶が残っており、非業の死の当事者であった者が多かったから」
・「少年の犯罪は、本人の生まれ育った環境と深く結びついている。難
問ばかりで、少年一人を責め立てるだけでは何も解決しない。事件
の背景を知らないまま,世間は『死刑にする 死刑にしない』に着
目してしまいがち」
もう一つ、再掲載になりますが、坂本光司さんの
「強く生きたと願う君へ」⑥を載せます。
どのような職場で働きたいか、考えることは大切ですね。
「もぐらおやじの創作物語」明日14日(月)まで!
10月12日(土) 中日新聞 東海本社版 朝刊より
☆「『家栽の人』から君への遺言」毛利甚八 講談社 2015年 ④
◇少年法たたきの15年を考える(2)
□最高裁判所の欺瞞
最高裁事務員局は厳罰化の流れに相乗りする形で2000年の法
改正へと!
少年法改正を擁護するヤンキーたち
改正反対論の限界
保護主義の理念と日本社会の漠然とした規制意識の落差
インターネット社会と不寛容
「名無しさん」
- 少年法たたきを理由に他人を罵倒し、たたくことに
「少年問題ネットワーク」に参加する
井垣康弘裁判官の呼びかけ
- 少年法の主立った研究者はほとんど参加
約100人で発進
非公開で‥
少年司法に救う縦割りの弊害
縦割り - セクト主義
~ 一連の流れを眺めている専門家は一人もいなかった
◎ 少年司法全体の手続きを知っている人がいない
= 反論できない
少年犯罪は凶悪化し増えていたのか?
1960年の日本社会
「60年安保」 - アメリカの対日政策の変更
日米安保反対運動と少年のテロル
1960. 6. 4 改定阻止実力運動
全国で560万人が参加
1.10 大統領関係者
本がたたかれ立ち往生 → ヘリで救出
10.12 浅沼社会党委員長 山口二矢により刺殺
1945年~1970年
◎ 少年の殺人事件は年に300~400件
それでも2000年のようには大騒ぎしなかった
= 戦争の記憶、非業の死の当事者であった
□光市母子殺傷事件
1999年春 光市母子殺害事件
最高裁 2006年
無期懲役の広島高裁の決定を破棄し差し戻した
= 最高裁は元少年の死刑を望んだ
差し戻し審
弁護人安田好弘弁護士と足立修一弁護士が激しいバッシン
グを受けた
-※橋下徹氏がテレビを通じて懲戒請求を呼びかけたため
面会を誘われたが拒否した(冷静でいられる自信がなかった)
ある少年調査票
少年の父親 - 虐待、家庭内暴力
中学生の時母自殺の現場を見る
母の死後、父親はフィリピン女性と交際、子どもが生まれた
※ 事件の背景を知らないまま,
世間は「死刑にする 死刑にしない」
□少年法たたきが残したもの
2003年~
長崎幼児誘拐殺人事件、佐世保市小6同級生殺人事件、
山口県祖父殺人事件、福島県会津若松母親殺人事件
奈良少年自宅放火母子殺人事件
→ ◎ メディアが以前ほど大騒ぎしなくなった
◎ 少年の犯罪は、本人の生まれ育った環境と深く結びついている。
難問ばかりで、少年一人を責め立てるだけでは何も解決しない
1997年~2000年 メディア大騒ぎの教訓
「人をたくさん殺せば社会は大騒ぎする」
◎ 大事件を過剰に報道することは、何千何百という平凡な死を
無価値と宣告しているのと等しい
~ 珍しい死だけに価値があると伝えることにならないか?
※ 報道はいつも「珍しさ」を求めている
☆「強く生きたいと願う君へ」坂本光司 WAVE出版 2012年 ⑥(最終)【再掲載 2014.7】
[出版社の案内]
40年にわたり、6600社の働く人々の生き様を見てきてわかったことは
「勝つ」から強いんじゃないということ。60万部!『日本でいちばん
大切にしたい会社』シリーズ著者が贈る、人生の教科書!動じない心
をつくる15の法則。
◇人生で一番大切なものを知る
□涙の数だけ人は強くなれる
誰もが「負の感情」に苦しむ
想像を絶する苦しみ
キン・エンジニアリング社長 岸征男さん 島根県出雲郡
岸さん もと三菱農機エンジニア
1976年 娘さんが髄膜炎 → 三菱農機を退職
自宅近くの電気工事会社に
→ 独立 福祉機器製造
「苦しみ」から生まれた愛にあふれる製品
「呼吸トレーナー」31万円 採算はとれない
哀しみの果てにつかんだ「本当の強さ」
2004年 娘さんが突然の心臓発作で亡くなってしまった
□「痛み」を知りなさい それが君に力を与えてくれる
本当に強い人は皆「苦しみ」を経験した
生半可ではない覚悟
社員がケガ
→ 高額な最新式プレス機の導入を決めた
痛みを知る人は強い
正規の発明の源となった「痛み」
豊田佐吉 母親の痛みを感じて織機
痛みとは恵みである
1930年 佐吉没
受け継ぐ人
○キシ・エンジニアリング 岸征男さん
○ハッピーおがわ 小川意房さん
○中村フレイス 中村俊郎さん
□人生でいちばん大切なことを知りなさい
かけがえのない魂のありよう
福島県郡山市 菓子店・柏屋
2か月に1回(50年以上)詩集「青い窓」
願い:詩を通じて心根の優しい子どもたちを育てたい
初代編集長 佐藤さん
14歳で鉄棒事故により片眼の視力を失う
26歳で全盲
現編集長 橋本陽子さん
家族を思う気持ち
◎「家族を思う気持ち」がどれだけ軽く扱われているでしょうか
←→ 「経済第一主義」「利益第一主義」「お金第一主義」
※ まるで戦争のような企業間競争に明け暮れ、そこで働く人々
がいちばん大切にしているものを犠牲にして、省みない社会に
なってしまっているように思えてならない
□感動の涙が教えてくれること
感動の涙を流すこと!
鹿児島県知覧「知覧特攻平和会館」
利他の心こそホンモノの強さ
◇あとがき
大山泰弘さん(日本理化学工業)「利他のすすめ」WAVE出版
◇坂本光司
1947年 焼津市生(旧志太郡大井川町生)
2008.4より 法政大学大学院製作創造研究科教授
同大学院静岡サテライトキャンパス長
NPOオールしずおかベストコミュニティ理事長
「ああ残念な話し方」梶原しげる 青春出版社 2011年 ② / 読書ノート「遠藤周作さんはこんなことを」23 「信じる勇気が湧いてくる本」遠藤周作 祥伝社 2002年 ③【再掲載 2014.10】 [読書記録 一般]
今日は10月12日土曜日です。
町の宵祭りが始まります。
今回は10月8日に続いて梶原しげるさんの
「ああ残念な話し方」の紹介 2回目です。
出版社の案内には、
「服のセンスもいい。髪型もバッチリ。さわやかな笑顔に白い歯。見た
目は非の打ちどころがないのに……あぁ、その話し方でソンしてる!
巷にあふれる『残念な話し方』を、しゃべりのプロが一刀両断!読め
ばたちまち会話の達人に生まれ変わる秘訣満載の一冊。」
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「その言葉が心の地雷を踏んでいた」
・「相手の口撃はこうかわす - 肩を落とし、顔を曇らせ、うつむき
加減でひたすら黙り込む」
・「謝罪の3原則 ①謝るべきと考えたら即座に謝る ②謝りながら言
い訳しない ③笑わない」
・「 イラッと来たら敬語で攻撃」
もう一つ、再掲載になりますが、
「遠藤周作さんはこんなことを」23を載せます。
珠玉の言葉と感じます。
昨日、浜松市の「ツインギャラリー蔵」で開催中の
「さいとう幸宏・さわい隆治 ふたり展 もぐらおやじの創作物語」
に行きました。
それぞれの作品を愉しむことができました。
14日(月)までです。
お時間のある方は、ぜひ足をお運びください。
☆「ああ残念な話し方」梶原しげる 青春出版社 2011年 ②
◇その言葉が心の地雷を踏んでいた
□話し方で自分の株を落とす人
あの人の失言に学べ
… 麻生さん
妻の逆鱗に触れたひと言
使い方を間違えたばっかりに
ぐさりと胸に突き刺さる言葉
彼女がブチギレル3つの会話パターン
A ストーカー型
相手の負担にならない声かけを
B 無関心型
体を相手に向け関心を持っているよという仕草を
C 誇り傷つけ型
常にリスペクト
相手の口撃はこうかわす
肩を落とし、顔を曇らせ、うつむき加減でひたすら黙り込む
□裏目に出てしまう危険フレーズ
火に油を注ぐ謝り方
謝罪の3原則
① 謝るべきと考えたら即座に謝る
② 謝りながら言い訳しない
③ 笑わない
どん底に突き落とす励まし
① 原則として目上を励ましてはいけない
② 正論や思いつきのアドバイスを押しつけてはいけない
不満の解毒係に専念
その発言はパワハラです
① 納得いけば小さなアドバイスとして素直に受けとめる。
② どうしても納得いかないときには問え。
□なぜかむかつく話し方
その上から目線に腹が立つ
イラッと来たら敬語で攻撃 敬遠の敬語
生意気な話し方にはこれが足りない
何でもとりあえずは反論するヤツ
☆読書ノート「遠藤周作さんはこんなことを」23 「信じる勇気が湧いてくる本」遠藤周作 祥伝社 2002年 ③【再掲載 2014.10】
◇笑いの特効薬
〇 人にわらわれるというのは別にこちらの努力を要しない。しかし,
人を笑わすにはかなりの努力と技巧のいるものなのである。
『春は馬車にのって』
〇 人を笑わせる。
円生「間」
ノック「積み重ねの間」
井上ひさし「文体」
『勇気ある言葉』
〇 笑いは憎しみや怒りとは全く反対に他者を拒絶するのではなく,他
者と結びつこうとする意志の最初の表れだとも言えるのである。人間
を憎しみや怒りで拒絶するのは馬鹿でもできるが,人間を受け入れる
ことはやはり努力がいるからである。
『春は馬車にのって』
〇 自分というものは本当はだれにも恥ずかしいものである。われわれ
が日常平気で生活できるのは自分の恥を直視しないですむためでもあ
ろう。 『現代の快人物』
〇 時間がないから,金力がないからというのは,自分が怠けるための
口実だと言うことです。生活をエンジョイすることに臆病な人間の言
い逃れに過ぎません。 『あなたの中の秘密のあなた』
〇 無邪気を装うぐらいは子供にとって朝飯前である。
『春は馬車にのって』
〇 私は嘗て先生から「おまえは米食い虫みたいだ」と言われ,その先
生に深い恨みを持った記憶がある。叱るのはよいが,少年の人格まで
傷つけるような言葉は決してよくない。
『春は馬車にのって』
〇 われわれは宗教を失い,つまり人間の価値を機能主義の尺度で測る
ようになってしまった。それでも今のところ,あの戦争中に比べれば
ましだ。 『生き上手死に上手』
〇「何かを畏れる心」の大切さ
人間が人間について余り過信を持たぬ何かを持つことだ。
己の考えだけが正しく寸分間違いはないという優越感。
→ 悪をはらむ
自分の弱さに対する劣等感に欠けている。
自分の脆さや自分以外の人間もまた人間であるという想像力に欠
けている。 = 優等生
『生き上手死に上手』
町の宵祭りが始まります。
今回は10月8日に続いて梶原しげるさんの
「ああ残念な話し方」の紹介 2回目です。
出版社の案内には、
「服のセンスもいい。髪型もバッチリ。さわやかな笑顔に白い歯。見た
目は非の打ちどころがないのに……あぁ、その話し方でソンしてる!
巷にあふれる『残念な話し方』を、しゃべりのプロが一刀両断!読め
ばたちまち会話の達人に生まれ変わる秘訣満載の一冊。」
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「その言葉が心の地雷を踏んでいた」
・「相手の口撃はこうかわす - 肩を落とし、顔を曇らせ、うつむき
加減でひたすら黙り込む」
・「謝罪の3原則 ①謝るべきと考えたら即座に謝る ②謝りながら言
い訳しない ③笑わない」
・「 イラッと来たら敬語で攻撃」
もう一つ、再掲載になりますが、
「遠藤周作さんはこんなことを」23を載せます。
珠玉の言葉と感じます。
昨日、浜松市の「ツインギャラリー蔵」で開催中の
「さいとう幸宏・さわい隆治 ふたり展 もぐらおやじの創作物語」
に行きました。
それぞれの作品を愉しむことができました。
14日(月)までです。
お時間のある方は、ぜひ足をお運びください。
☆「ああ残念な話し方」梶原しげる 青春出版社 2011年 ②
◇その言葉が心の地雷を踏んでいた
□話し方で自分の株を落とす人
あの人の失言に学べ
… 麻生さん
妻の逆鱗に触れたひと言
使い方を間違えたばっかりに
ぐさりと胸に突き刺さる言葉
彼女がブチギレル3つの会話パターン
A ストーカー型
相手の負担にならない声かけを
B 無関心型
体を相手に向け関心を持っているよという仕草を
C 誇り傷つけ型
常にリスペクト
相手の口撃はこうかわす
肩を落とし、顔を曇らせ、うつむき加減でひたすら黙り込む
□裏目に出てしまう危険フレーズ
火に油を注ぐ謝り方
謝罪の3原則
① 謝るべきと考えたら即座に謝る
② 謝りながら言い訳しない
③ 笑わない
どん底に突き落とす励まし
① 原則として目上を励ましてはいけない
② 正論や思いつきのアドバイスを押しつけてはいけない
不満の解毒係に専念
その発言はパワハラです
① 納得いけば小さなアドバイスとして素直に受けとめる。
② どうしても納得いかないときには問え。
□なぜかむかつく話し方
その上から目線に腹が立つ
イラッと来たら敬語で攻撃 敬遠の敬語
生意気な話し方にはこれが足りない
何でもとりあえずは反論するヤツ
☆読書ノート「遠藤周作さんはこんなことを」23 「信じる勇気が湧いてくる本」遠藤周作 祥伝社 2002年 ③【再掲載 2014.10】
◇笑いの特効薬
〇 人にわらわれるというのは別にこちらの努力を要しない。しかし,
人を笑わすにはかなりの努力と技巧のいるものなのである。
『春は馬車にのって』
〇 人を笑わせる。
円生「間」
ノック「積み重ねの間」
井上ひさし「文体」
『勇気ある言葉』
〇 笑いは憎しみや怒りとは全く反対に他者を拒絶するのではなく,他
者と結びつこうとする意志の最初の表れだとも言えるのである。人間
を憎しみや怒りで拒絶するのは馬鹿でもできるが,人間を受け入れる
ことはやはり努力がいるからである。
『春は馬車にのって』
〇 自分というものは本当はだれにも恥ずかしいものである。われわれ
が日常平気で生活できるのは自分の恥を直視しないですむためでもあ
ろう。 『現代の快人物』
〇 時間がないから,金力がないからというのは,自分が怠けるための
口実だと言うことです。生活をエンジョイすることに臆病な人間の言
い逃れに過ぎません。 『あなたの中の秘密のあなた』
〇 無邪気を装うぐらいは子供にとって朝飯前である。
『春は馬車にのって』
〇 私は嘗て先生から「おまえは米食い虫みたいだ」と言われ,その先
生に深い恨みを持った記憶がある。叱るのはよいが,少年の人格まで
傷つけるような言葉は決してよくない。
『春は馬車にのって』
〇 われわれは宗教を失い,つまり人間の価値を機能主義の尺度で測る
ようになってしまった。それでも今のところ,あの戦争中に比べれば
ましだ。 『生き上手死に上手』
〇「何かを畏れる心」の大切さ
人間が人間について余り過信を持たぬ何かを持つことだ。
己の考えだけが正しく寸分間違いはないという優越感。
→ 悪をはらむ
自分の弱さに対する劣等感に欠けている。
自分の脆さや自分以外の人間もまた人間であるという想像力に欠
けている。 = 優等生
『生き上手死に上手』
「脱 教育ポピュリズム宣言」新堀通也 明治図書 2002年 ② /「たどり来し道」会田雄次 新潮社 1996年 ③(最終)【再掲載 2014.11】 [読書記録 教育]
10月11日金曜日です。
今回は、10月3日に続き、新堀通也さんの
「脱 教育ポピュリズム宣言」2回目の紹介です。
出版社の案内には、
「子どもにおもねる大人、叱れない教育の結果、どんな子どもが生まれ
たか。自己中心主義で甘えが目立ち、耐性喪失。ここから脱出する道
を示す。」
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「甘言を黙認する者が増え、上が下から突き上げられる時代と
なった」
・「価値観が多元化し価値判断の違いが生まれた。それにより、自信を
もって叱れない社会的風潮となり、『叱れない教育』に結びついた」
・「しつけの崩壊。親は子どもを腫れ物扱い、宝物扱い、ペット扱いす
るしつけ不在。近隣関係の欠如し学校中心の社会となったことによ
るしつけ不要。しつけ論、肯定論と否定論、分担論と共同論により
しつけ不安」
・「アレクサンダー・ミッチャーリヒ のいう『父親なき社会』になっ
ているのではないか」
もう一つ、再掲載になりますが、会田雄次さんの
「たどり来し道」③を載せます。
☆「脱 教育ポピュリズム宣言」新堀通也 明治図書 2002年 ②
<子どもへの迎合>
◇子どもにおもねる大人
世代の断絶
社会的風潮
上がしたから突き上げられる時代
お上←下々 上役←部下 中央←地方
エリート←大衆 先輩←後輩 男性←女性
◎甘言を黙認する者の増加
チャイルドパワー
子ども 純真・素朴 → 早熟 知・体
◎子どもによる大人への脅迫
←大人 ※ 事なかれ主義「見て見ぬふり」
◇「叱らない」のか「叱れない」のか
「叱る」主体の研究の乏しさ
「叱れない教育」の原因
価値判断の違い
~ 価値の多元と対立
自信をもって叱れない
「気の短い子ども」と「気の弱い大人」
↓
◎「叱れない教育」が「叱らない教育」という理論によって正当化
+ 昔からの子どもを大切にする伝統
◇しつけの崩壊
しつけ不在
変動社会
親は子どもを腫れ物扱い、宝物扱い、ペット扱い
しつけ不要
近隣関係の欠如
学校中心の社会
しつけ不安
しつけ論 肯定論と否定論 分担論と共同論
◇甘やかし
主観的社会の重要性 - 仮想現実の子どもたち
① 甘やかし、過保護
自己主張、責任追及
←→ 自己抑制 自己反省 寛容 感謝 独立心
自助 耐孤独 耐性 頑張り精神 責任感
ミッチャーリヒのいう「父親なき社会」
のれんに腕押しの世界
モデルがない
② 例外としての入試
しかし真の目標にはなっていない → 弱体化
③ あら探しの風潮
どの主張がよいのか分からなくなっている
☆「たどり来し道」会田雄次 新潮社 1996年 ③(最終)【再掲載 2014.11】
[出版社の案内]
志を消失し、金権万能の信者になった政治家。醜悪な馬脚を現した経済
界。呆然自失の国民。もはや、日本は国家ではなくなったのか…。この
衰亡を食いとめることは出来るのか。今こそ歴史家の言葉に耳傾ける時
が来た。
◇戦後日本及び日本人
変わるものと変わらないもの
家康の変化
本質を露呈
日本人の精神構造は貧しい百姓根性のまま
→ それが小金持ちになっただけ
衰退の道を辿る虚妄の戦後日本
戦後日本は「成金矮小国」
見よ,この輝きない若者の顔を!
敗戦は亡国
戦後マスコミ・日教組・労組
= 戦争できない代償
失ったもの
志・矜持・誇り・自立の精神
「男のための女」論
女性は清純そのもの?
- 一途でひたすらな存在?
飽食の生んだ飢餓精神
◇日本への遺言
戦後日本の国際行動の不当・無責任さ
= 国際的視野を欠く狭量,独善,無思慮,利己
問題点
① 一国の行動の正否については,国際的にその判断が国によっ
て根本的に違う。
② 湾岸戦争時の日本の行動
心情・道義,感傷の問題ではない → 石油の問題
大金出すも軽侮される - 威圧的謝罪と補償要求
(= ケチで臆病な成金高利貸し)
昭和52(1977)年9月28日
日本赤軍 日航機ハイジャック事件
= 危機管理能力の欠如
◎ 国内治安が良いというのはただ国民がおとなしいから
首相は自決すべきだった
昭和20年代~30年代
日教組・マスコミ 東京裁判史観
= マルキシズムないまぜの日本罪悪史観教育
小野田少尉
「自分がずっと交戦中と誤認したのは,ラジオを聴いても天皇
が健在で国内巡遊中という事実。負けたらそんなことはあり
えない。」
= 天皇が責任をとらなかった
敗戦・惨敗の責任?
明確でない戦犯などを旧敵国から追求される一方,
国民に対する重大な責任を問われない(日本国から)
◎ 真の責任を問われない国
◎ 日本人による裁判があるべきだった
= 敗戦の責任
戦犯者の声
「俺たちはこんな姿の平和と繁栄などを願って死んでいっ
たのではない」
今回は、10月3日に続き、新堀通也さんの
「脱 教育ポピュリズム宣言」2回目の紹介です。
出版社の案内には、
「子どもにおもねる大人、叱れない教育の結果、どんな子どもが生まれ
たか。自己中心主義で甘えが目立ち、耐性喪失。ここから脱出する道
を示す。」
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「甘言を黙認する者が増え、上が下から突き上げられる時代と
なった」
・「価値観が多元化し価値判断の違いが生まれた。それにより、自信を
もって叱れない社会的風潮となり、『叱れない教育』に結びついた」
・「しつけの崩壊。親は子どもを腫れ物扱い、宝物扱い、ペット扱いす
るしつけ不在。近隣関係の欠如し学校中心の社会となったことによ
るしつけ不要。しつけ論、肯定論と否定論、分担論と共同論により
しつけ不安」
・「アレクサンダー・ミッチャーリヒ のいう『父親なき社会』になっ
ているのではないか」
もう一つ、再掲載になりますが、会田雄次さんの
「たどり来し道」③を載せます。
☆「脱 教育ポピュリズム宣言」新堀通也 明治図書 2002年 ②
<子どもへの迎合>
◇子どもにおもねる大人
世代の断絶
社会的風潮
上がしたから突き上げられる時代
お上←下々 上役←部下 中央←地方
エリート←大衆 先輩←後輩 男性←女性
◎甘言を黙認する者の増加
チャイルドパワー
子ども 純真・素朴 → 早熟 知・体
◎子どもによる大人への脅迫
←大人 ※ 事なかれ主義「見て見ぬふり」
◇「叱らない」のか「叱れない」のか
「叱る」主体の研究の乏しさ
「叱れない教育」の原因
価値判断の違い
~ 価値の多元と対立
自信をもって叱れない
「気の短い子ども」と「気の弱い大人」
↓
◎「叱れない教育」が「叱らない教育」という理論によって正当化
+ 昔からの子どもを大切にする伝統
◇しつけの崩壊
しつけ不在
変動社会
親は子どもを腫れ物扱い、宝物扱い、ペット扱い
しつけ不要
近隣関係の欠如
学校中心の社会
しつけ不安
しつけ論 肯定論と否定論 分担論と共同論
◇甘やかし
主観的社会の重要性 - 仮想現実の子どもたち
① 甘やかし、過保護
自己主張、責任追及
←→ 自己抑制 自己反省 寛容 感謝 独立心
自助 耐孤独 耐性 頑張り精神 責任感
ミッチャーリヒのいう「父親なき社会」
のれんに腕押しの世界
モデルがない
② 例外としての入試
しかし真の目標にはなっていない → 弱体化
③ あら探しの風潮
どの主張がよいのか分からなくなっている
☆「たどり来し道」会田雄次 新潮社 1996年 ③(最終)【再掲載 2014.11】
[出版社の案内]
志を消失し、金権万能の信者になった政治家。醜悪な馬脚を現した経済
界。呆然自失の国民。もはや、日本は国家ではなくなったのか…。この
衰亡を食いとめることは出来るのか。今こそ歴史家の言葉に耳傾ける時
が来た。
◇戦後日本及び日本人
変わるものと変わらないもの
家康の変化
本質を露呈
日本人の精神構造は貧しい百姓根性のまま
→ それが小金持ちになっただけ
衰退の道を辿る虚妄の戦後日本
戦後日本は「成金矮小国」
見よ,この輝きない若者の顔を!
敗戦は亡国
戦後マスコミ・日教組・労組
= 戦争できない代償
失ったもの
志・矜持・誇り・自立の精神
「男のための女」論
女性は清純そのもの?
- 一途でひたすらな存在?
飽食の生んだ飢餓精神
◇日本への遺言
戦後日本の国際行動の不当・無責任さ
= 国際的視野を欠く狭量,独善,無思慮,利己
問題点
① 一国の行動の正否については,国際的にその判断が国によっ
て根本的に違う。
② 湾岸戦争時の日本の行動
心情・道義,感傷の問題ではない → 石油の問題
大金出すも軽侮される - 威圧的謝罪と補償要求
(= ケチで臆病な成金高利貸し)
昭和52(1977)年9月28日
日本赤軍 日航機ハイジャック事件
= 危機管理能力の欠如
◎ 国内治安が良いというのはただ国民がおとなしいから
首相は自決すべきだった
昭和20年代~30年代
日教組・マスコミ 東京裁判史観
= マルキシズムないまぜの日本罪悪史観教育
小野田少尉
「自分がずっと交戦中と誤認したのは,ラジオを聴いても天皇
が健在で国内巡遊中という事実。負けたらそんなことはあり
えない。」
= 天皇が責任をとらなかった
敗戦・惨敗の責任?
明確でない戦犯などを旧敵国から追求される一方,
国民に対する重大な責任を問われない(日本国から)
◎ 真の責任を問われない国
◎ 日本人による裁判があるべきだった
= 敗戦の責任
戦犯者の声
「俺たちはこんな姿の平和と繁栄などを願って死んでいっ
たのではない」
「『家栽の人』から君への遺言」毛利甚八 講談社 2015年 ③ /「汽笛・ステンショ・まちこうば わが町文化誌」 浜松市南部公民館 1992年【再掲載 2014.11】 [読書記録 教育]
今日は10月10日木曜日です。
今回は、10月7日に続いて毛利甚八さんの
「『家栽の人』から君への遺言」の紹介 3回目です。
毛利さんの「遺言」の思いがわたしに届きました。
出版社の案内には、
「ヒット作『家栽の人』で一躍人気マンガ原作者となりながら、著者は、
その成功を素直に喜べない自分に出会う。現実離れした人物像を『家
栽の人』の主人公にしてしまったことに苦しみ、著者が突き当たった
のが、戦後の少年法が抱える問題だった。少年法への無知、無理解が、
ピント外れの少年法叩きを生む日本社会の現状を嘆く著者に、2014年
夏、末期の食道がんが見つかる。すでに肝臓、リンパ節、肺にも転移
していた…。」
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「なよなよした弱虫でいい」
・「神戸の少年が、もし、結の葬式が行われていた椎葉村の集落で育っ
ていたとしたら、あのような事件を起こしていただろうか」
・「ニュースがニュースショーに変化し、世間の関心が高いと判断した
ニュースを選択し虫眼鏡でのぞき込むように一つの事件を長々と報
道するようになった。虫眼鏡で拡大されたニュースに社会も共振す
るようになった」
・「メディアは取材しやすい被害者遺族と密着し、被害感情だけが一方
的に報道されるようになった」
・「政治家は厳罰化が票につながるとみて、勇ましい言葉『許せん!』
をつかう。少年法改正を誘導する形で被害者遺族の権利を認める
法改正がバタバタと進んだ」
もう一つ、再掲載になりますが、浜松市南部公民館の
「汽笛・ステンショ・まちこうば わが町文化誌」を載せます。
本書は
「浜松市立中央図書館/浜松市文化遺産デジタルアーカイブ」
で読むことができます。
☆「『家栽の人』から君への遺言」毛利甚八 講談社 2015年 ③
◇少年法たたきの15年を考える(1)
戦後少年法が生まれた時代
日本国憲法
マッカーサー草案10日足らずで
なよなよした弱虫でいい
憲法9条とジョン・レノン
戦争放棄の特異性 「イマジン」の世界
少年法改正
司法大臣官房保護課は旧少年法を部分的に手直しすればよいと
考えていた
ルイス博士
検事の大きな権限を認めず、まずすべて少年裁判所
- 裁判官の判断
少年司法の○○から検事追放
1948.7.15公布 1949.1.1施行
少年裁判所は喫茶店
神戸児童連続殺傷事件と栂尾の葬式
1997神戸児童連続殺傷事件
1997.7椎葉村で「結」の葬式を始めて見た
「神戸の少年が、もし、この集落で育っていたとしたら、
あのような事件を起こしていただろうか」
2000年夏 3年後
事件を審判した井垣康弘裁判官に案内されて事件現場望ん
だタンク山の下には同じ形のような建て売りが何百何千
~ 昼間でも人通りが少ない
街の暮らしがないように感じられた
誰も声を掛けなかった
◎ 逃げ場としての人のつながりは?
□メディアの欲望
2000年 佐賀バスジャック事件 豊川市の殺人事件
→ 世論「少年法は甘い」
戦後初めて少年法が意識された?
マスメディア
- 少年事件を華々しく報道したいという欲望
淡々と伝える「ニュース」から、面白く伝える「ニュース
ショー」へ
↓
◎ 世間の関心が高いと判断したニュースを選択し虫眼鏡での
ぞき込むように一つの事件を長々と報道するようになった
→ 虫眼鏡で拡大されたニュースに社会も共振するようになった
□メディアと被害者の結合
◎ メディアは取材しやすい被害者遺族と密着し、被害感情だけが
一方的に報道されるようになった
→ 政治家は厳罰化が票につながるとみて、勇ましい言葉「許せん!」
◎ 少年法改正を誘導する形で被害者遺族の権利を認める法改正が
バタバタと進んだ
☆「汽笛・ステンショ・まちこうば わが町文化誌」 浜松市南部公民館 1992年【再掲載 2014.11】
◇浅田
明治末~昭和10年代
蓮根田一面に
生活排水が田んぼに流れ込んだ
→ 稲を作れなくなった
→ 悪水に強い蓮根づくり
当時水田20町歩
稲:蓮根 = 4:6
◇旭日氷糖 大正~昭和
安政2年(1855)
森町・鈴木藤三郎 純白結晶化
→ 棒屋 中村籐吉
→ 馬郡 堀内円蔵 → 社長 堀内勝治郎
昭和3年 600万㎏ 全国生産の92%
昭和19年 戦時企業整備令で大阪の合同氷糖に統合
- 衰退
◇旭日写真工業
堀内勝治郎社長(旭日氷糖と同)
大正14年10月 旭日写真工業設立
「ASK菊印A印画紙」昭和2年4月 国産初引伸用印画紙
-◎国産フィルム 第1号 昭和3年2月11日 菊フィルム
六桜社 昭和4年10月
オリエルクルカ 昭和9年4月
富士 昭和11年4月
▲弱点 資本力の弱さ
昭和19年 戦時企業整備令 フィルム企業統合
◇蛎殻屋(かきがらや)
可美村明神野(みょうじの)
= 今の神田町・春日町
蛎殻屋の神田さん
蛎殻 → 鶏の餌
◇東京無線
可美村明神野(現神田町)
土地所有者 伊熊源一郎氏
昭和12年~土地造成「伊熊織布工場」設立
昭和15年 海軍 → 廃業
昭和16年 東京無線
従業員多いときには1500人
昭和20年5,6月
浅間小校庭に一トン爆弾 校舎破壊
2万坪の伊熊織布工場の土地 事実上没収
◇浅間小学校
昭和16年~
517名 教師9名のスタート
昭和20年終戦時
836名8学級 教師12名
1・2年光福寺 3・4年浅間大社 5・6年校庭
分散授業
昭和22年 森田町 学区に編入
昭和24年 神田町・春日町 学区に編入
校歌
佐々木すぐる・曲 「月の砂漠」「お山の杉の子」
「じゃんけんぽん」「兵隊さんよありがとう」
若杉雄三郎・詞 「ラバウル小唄」「赤ちゃん」
◇茗荷家
春日町東南 茗荷家(江戸初期からの分限者)
◇光福寺
大宝元年(701年)開創・伝
◇浅間大社 文武天皇5年(701)創建
木之花佐久夜毘賣命
- 新津地区の郷社
今回は、10月7日に続いて毛利甚八さんの
「『家栽の人』から君への遺言」の紹介 3回目です。
毛利さんの「遺言」の思いがわたしに届きました。
出版社の案内には、
「ヒット作『家栽の人』で一躍人気マンガ原作者となりながら、著者は、
その成功を素直に喜べない自分に出会う。現実離れした人物像を『家
栽の人』の主人公にしてしまったことに苦しみ、著者が突き当たった
のが、戦後の少年法が抱える問題だった。少年法への無知、無理解が、
ピント外れの少年法叩きを生む日本社会の現状を嘆く著者に、2014年
夏、末期の食道がんが見つかる。すでに肝臓、リンパ節、肺にも転移
していた…。」
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「なよなよした弱虫でいい」
・「神戸の少年が、もし、結の葬式が行われていた椎葉村の集落で育っ
ていたとしたら、あのような事件を起こしていただろうか」
・「ニュースがニュースショーに変化し、世間の関心が高いと判断した
ニュースを選択し虫眼鏡でのぞき込むように一つの事件を長々と報
道するようになった。虫眼鏡で拡大されたニュースに社会も共振す
るようになった」
・「メディアは取材しやすい被害者遺族と密着し、被害感情だけが一方
的に報道されるようになった」
・「政治家は厳罰化が票につながるとみて、勇ましい言葉『許せん!』
をつかう。少年法改正を誘導する形で被害者遺族の権利を認める
法改正がバタバタと進んだ」
もう一つ、再掲載になりますが、浜松市南部公民館の
「汽笛・ステンショ・まちこうば わが町文化誌」を載せます。
本書は
「浜松市立中央図書館/浜松市文化遺産デジタルアーカイブ」
で読むことができます。
☆「『家栽の人』から君への遺言」毛利甚八 講談社 2015年 ③
◇少年法たたきの15年を考える(1)
戦後少年法が生まれた時代
日本国憲法
マッカーサー草案10日足らずで
なよなよした弱虫でいい
憲法9条とジョン・レノン
戦争放棄の特異性 「イマジン」の世界
少年法改正
司法大臣官房保護課は旧少年法を部分的に手直しすればよいと
考えていた
ルイス博士
検事の大きな権限を認めず、まずすべて少年裁判所
- 裁判官の判断
少年司法の○○から検事追放
1948.7.15公布 1949.1.1施行
少年裁判所は喫茶店
神戸児童連続殺傷事件と栂尾の葬式
1997神戸児童連続殺傷事件
1997.7椎葉村で「結」の葬式を始めて見た
「神戸の少年が、もし、この集落で育っていたとしたら、
あのような事件を起こしていただろうか」
2000年夏 3年後
事件を審判した井垣康弘裁判官に案内されて事件現場望ん
だタンク山の下には同じ形のような建て売りが何百何千
~ 昼間でも人通りが少ない
街の暮らしがないように感じられた
誰も声を掛けなかった
◎ 逃げ場としての人のつながりは?
□メディアの欲望
2000年 佐賀バスジャック事件 豊川市の殺人事件
→ 世論「少年法は甘い」
戦後初めて少年法が意識された?
マスメディア
- 少年事件を華々しく報道したいという欲望
淡々と伝える「ニュース」から、面白く伝える「ニュース
ショー」へ
↓
◎ 世間の関心が高いと判断したニュースを選択し虫眼鏡での
ぞき込むように一つの事件を長々と報道するようになった
→ 虫眼鏡で拡大されたニュースに社会も共振するようになった
□メディアと被害者の結合
◎ メディアは取材しやすい被害者遺族と密着し、被害感情だけが
一方的に報道されるようになった
→ 政治家は厳罰化が票につながるとみて、勇ましい言葉「許せん!」
◎ 少年法改正を誘導する形で被害者遺族の権利を認める法改正が
バタバタと進んだ
☆「汽笛・ステンショ・まちこうば わが町文化誌」 浜松市南部公民館 1992年【再掲載 2014.11】
◇浅田
明治末~昭和10年代
蓮根田一面に
生活排水が田んぼに流れ込んだ
→ 稲を作れなくなった
→ 悪水に強い蓮根づくり
当時水田20町歩
稲:蓮根 = 4:6
◇旭日氷糖 大正~昭和
安政2年(1855)
森町・鈴木藤三郎 純白結晶化
→ 棒屋 中村籐吉
→ 馬郡 堀内円蔵 → 社長 堀内勝治郎
昭和3年 600万㎏ 全国生産の92%
昭和19年 戦時企業整備令で大阪の合同氷糖に統合
- 衰退
◇旭日写真工業
堀内勝治郎社長(旭日氷糖と同)
大正14年10月 旭日写真工業設立
「ASK菊印A印画紙」昭和2年4月 国産初引伸用印画紙
-◎国産フィルム 第1号 昭和3年2月11日 菊フィルム
六桜社 昭和4年10月
オリエルクルカ 昭和9年4月
富士 昭和11年4月
▲弱点 資本力の弱さ
昭和19年 戦時企業整備令 フィルム企業統合
◇蛎殻屋(かきがらや)
可美村明神野(みょうじの)
= 今の神田町・春日町
蛎殻屋の神田さん
蛎殻 → 鶏の餌
◇東京無線
可美村明神野(現神田町)
土地所有者 伊熊源一郎氏
昭和12年~土地造成「伊熊織布工場」設立
昭和15年 海軍 → 廃業
昭和16年 東京無線
従業員多いときには1500人
昭和20年5,6月
浅間小校庭に一トン爆弾 校舎破壊
2万坪の伊熊織布工場の土地 事実上没収
◇浅間小学校
昭和16年~
517名 教師9名のスタート
昭和20年終戦時
836名8学級 教師12名
1・2年光福寺 3・4年浅間大社 5・6年校庭
分散授業
昭和22年 森田町 学区に編入
昭和24年 神田町・春日町 学区に編入
校歌
佐々木すぐる・曲 「月の砂漠」「お山の杉の子」
「じゃんけんぽん」「兵隊さんよありがとう」
若杉雄三郎・詞 「ラバウル小唄」「赤ちゃん」
◇茗荷家
春日町東南 茗荷家(江戸初期からの分限者)
◇光福寺
大宝元年(701年)開創・伝
◇浅間大社 文武天皇5年(701)創建
木之花佐久夜毘賣命
- 新津地区の郷社
「2040年の未来予測」成毛眞 日経BP 2021年 ⑤(最終) /「ほめるな」伊藤進 講談社現代新書 2005年 ③(最終)【再掲載 2014.3】 [読書記録 一般]
今日は10月9日水曜日です。
今回は、10月6日に続いて、成毛眞さんの
「2040年の未来予測」の紹介5回目 最終です。
出版社の案内には、
「『今日』には、これから起こることの萌芽がある。現在を見つめれば、
未来の形をつかむことは誰にでもできる。
20年後、あなたは何歳だろうか? ひとつ確実なことがある。それ
は、人間が必ず歳をとることだ。iPhoneが発売されたのは、たった
13年前だった。現在、スマートフォンがない世界なんて考えられな
い。そして、これまでの10年より、これからの10年の方が世界は大
きく、早く変わるだろう。
テクノロジーだけでなく、ほかのことも、気づいたときには手遅れに
なっているのが人間の性である。地震や災害も、リスクをわかってい
ながらも被災するまで手を打つ人は少ないし、明らかに社会制度の破
綻しつつある。人口は増えず、老人ばかりの国になるし、環境問題も
悪くなる一方だ。これまでと同じように暮らしていたら、今の年齢に
よっては取り返しのつかない可能性もある。
この本は、あらゆるデータから導き出されるありのままの未来を書い
た。『今日』にはこれから起こることの萌芽がある。現在を見つめれ
ば、未来の形をつかむことは誰にでもできる。
本書は、ただ知識を得るためだけの本ではない。読んだ後、俯瞰的に
未来を考えられる力がきっとついているだろう。」
とあります。
大きな変化はこわいのですが、変わらざるを得ないところがありますね。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「国が発展すると肉を食べる。2040年にはコストの低減により流通
量の35%が培養肉との見通し」
・「修繕積立金が国の目安を下回るのが75%であり、まともに修繕で
きるのは1/4。よってマンションや団地全体のスラム化、管理費・
修繕積立・滞納が目立つようになる。これから住宅の価値の下落化」
・「アメリカの大学には富裕層以外は行けない。学進学は富裕層以外で
はすでにギャンブルであり、オンライン教育は当たり前になる。日
本では、売り手市場の現在、学歴のパワーは低下し」
・「2100年までに気温は4℃上がり、日本は熱帯化する。このまま温暖
化が進むと飢餓に満ちた社会が世界に必ず来る。温暖化によって、
資源と富の収奪戦争が起こる。」
- この夏の「お米不足」騒ぎはその表れかと心配になります。
そうならないようにな努力が必要ですね、
もう一つ、再掲載になりますが、伊藤進さんの
「ほめるな」③を載せます。
☆「2040年の未来予測」成毛眞 日経BP 2021年 ⑤(最終)
◇衣食住を考えながら未来を予測する力をつける
衣食住の未来は短期的にコロコロ変わる
外国人観光客増
- 買物 ◎日本は安い国
不足の未来を予測する力をつけよう
国が発展すると肉を食べる
代替肉
- ベジミート、大豆ミート
培養肉
2013年 オランダ マルクポスト氏 培養肉バーガー
140gの培養に国33万ドル 3000万円以上
2040年 35%が培養肉との見通し-コスト低減
◎テクノロジー
遺伝子編集した魚を食べないともうもたない
魚肉の培養肉
3~10年後の実用化が見込まれている
- ゲノム編集
マンションの価値は下がる
修繕積立金が国の目安を下回るのが75%
まともに修繕できるのは1/4
マンションや団地全体のスラム化、管理費・修繕積立・滞納
が目立つようになる
→ これから住宅の価値の下落化
オンライン教育は当たり前になる
アメリカの大学には富裕層以外は行けない
アメリカの大学進学は富裕層以外ではすでにギャンブル
- 学生ローンが社会問題化
日本では学歴の意味が無くなる
バブル崩壊の処理に追われている間に、日本は世界から取り残
された
売り手市場の現在、学歴のパワーは低下した
大学は生き残りのたるめに専門性を高める
すでにしだいの4割が定員割れ
→ 必要なのは専門性、実務力が高い人材育成
シェアリングは巨大産業になる
ものを買わない人が増えている
< 買えなくなった + 技術革新 >
シェアリング
貧しくなる日本にシェアリングは不可欠
アフリカの「ストーリー」がファッションの目玉に
◇天災は必ず起こる
このまま温暖化が進むと飢餓に満ちた社会が世界に必ず来る
2100年までに+4℃の気温
~ 日本は熱帯化?
まず自分がいる場所がどんな水域か知っておくべき
天災に関しては自分できちんと判断するしかない
「河川は昔の姿を覚えている」
川が氾濫するとき、水は古い河道に沿って流れる
危ないと思ったら一目散に逃げる
自治体のハザードマップを必ず見る
南海トラフ地震の際は日本中で地震が連動して起こる可能性が高い
◎東京一極集中を見直せばいい
富士山が噴火すると日本中の機能がストップする
温暖化によって戦争が起こる
◎資源と富の収奪
水が最も希少な資源となる
☆「ほめるな」伊藤進 講談社現代新書 2005年 ③(最終)【再掲載 2014.3】
◇必要なのは真の愛情
距離を置いて見守る
マニュアルを求めるのはダメ
マニュアル依存の子育ての失敗
実際のやりとりを通して創造的に
本当に必要なのは?
真の愛情とは?
① 無償の愛であること
② 優しさと厳しさを兼ね備えた愛情であること
③ 子どもや若者を一人の人間として尊重する愛情であること
厳しさがなければ愛情ではない
忍耐心
- 厳しさ無しに身に付けさせられない欲求の自己コントロール
ひ弱な心にしたくないのなら
→ 「失敗耐性」
一人の人間として尊重する
真の愛情さえあればあとはあまり問題ではない
① 無償の愛
② 優しさ厳しさ兼ね備えた愛情
③ 一人の人間として尊重する愛情
◇インタラクティブ型支援の勧め
褒める教育
- 5つの事例の問題点
事例
① とにかく褒める授業
コントロール
→ 自主性奪い,失敗耐性まで
もっと子どもの力を信じるべき
任せる部分を増やす
② 褒める指導で金メダル
自立とは違う
③ 試験でも褒める教授
生ぬるさ
④「○○はいい子じゃない」
干渉 ありのままで
⑤「部下は 褒めて育てよう」
インタラクティブ型支援とは
インタラクティブ
= 複数のものや人が相互に作用し合うこと
① 一人の人間として尊重する
② コミュニケーションが双方向的
③ コミュニケーションが創造的
反面教師
「相手を一人の人間として尊重し,双方向的なコミュニケーショ
ンを創造的に行いながら支援する」
反面教師F先生 支配型
I 先生の活気溢れるゼミ
これぞインタラクティブ型支援
赤ん坊にも可能
褒めるよりもまず聞こう
= 双方向的コミュニケーション
教育は聞く力
コミュニケーション学者
A.ウォルビン,C.G.コークリー
聞くことにより得られる十のこと
① 売り上げの向上
② 顧客の満足度向上
③ 従業員の満足度向上
④ 生産性向上
⑤ 情報ベースの拡大
⑥ 人間関係向上
⑦ 家族関係向上
⑧ 自己尊重心の向上
⑨よろこび増大
⑩人生が豊かになる
1 音を聴覚的に受容する
2 それに注意を向ける
3 意味を理解する
4 応答する
今回は、10月6日に続いて、成毛眞さんの
「2040年の未来予測」の紹介5回目 最終です。
出版社の案内には、
「『今日』には、これから起こることの萌芽がある。現在を見つめれば、
未来の形をつかむことは誰にでもできる。
20年後、あなたは何歳だろうか? ひとつ確実なことがある。それ
は、人間が必ず歳をとることだ。iPhoneが発売されたのは、たった
13年前だった。現在、スマートフォンがない世界なんて考えられな
い。そして、これまでの10年より、これからの10年の方が世界は大
きく、早く変わるだろう。
テクノロジーだけでなく、ほかのことも、気づいたときには手遅れに
なっているのが人間の性である。地震や災害も、リスクをわかってい
ながらも被災するまで手を打つ人は少ないし、明らかに社会制度の破
綻しつつある。人口は増えず、老人ばかりの国になるし、環境問題も
悪くなる一方だ。これまでと同じように暮らしていたら、今の年齢に
よっては取り返しのつかない可能性もある。
この本は、あらゆるデータから導き出されるありのままの未来を書い
た。『今日』にはこれから起こることの萌芽がある。現在を見つめれ
ば、未来の形をつかむことは誰にでもできる。
本書は、ただ知識を得るためだけの本ではない。読んだ後、俯瞰的に
未来を考えられる力がきっとついているだろう。」
とあります。
大きな変化はこわいのですが、変わらざるを得ないところがありますね。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「国が発展すると肉を食べる。2040年にはコストの低減により流通
量の35%が培養肉との見通し」
・「修繕積立金が国の目安を下回るのが75%であり、まともに修繕で
きるのは1/4。よってマンションや団地全体のスラム化、管理費・
修繕積立・滞納が目立つようになる。これから住宅の価値の下落化」
・「アメリカの大学には富裕層以外は行けない。学進学は富裕層以外で
はすでにギャンブルであり、オンライン教育は当たり前になる。日
本では、売り手市場の現在、学歴のパワーは低下し」
・「2100年までに気温は4℃上がり、日本は熱帯化する。このまま温暖
化が進むと飢餓に満ちた社会が世界に必ず来る。温暖化によって、
資源と富の収奪戦争が起こる。」
- この夏の「お米不足」騒ぎはその表れかと心配になります。
そうならないようにな努力が必要ですね、
もう一つ、再掲載になりますが、伊藤進さんの
「ほめるな」③を載せます。
☆「2040年の未来予測」成毛眞 日経BP 2021年 ⑤(最終)
◇衣食住を考えながら未来を予測する力をつける
衣食住の未来は短期的にコロコロ変わる
外国人観光客増
- 買物 ◎日本は安い国
不足の未来を予測する力をつけよう
国が発展すると肉を食べる
代替肉
- ベジミート、大豆ミート
培養肉
2013年 オランダ マルクポスト氏 培養肉バーガー
140gの培養に国33万ドル 3000万円以上
2040年 35%が培養肉との見通し-コスト低減
◎テクノロジー
遺伝子編集した魚を食べないともうもたない
魚肉の培養肉
3~10年後の実用化が見込まれている
- ゲノム編集
マンションの価値は下がる
修繕積立金が国の目安を下回るのが75%
まともに修繕できるのは1/4
マンションや団地全体のスラム化、管理費・修繕積立・滞納
が目立つようになる
→ これから住宅の価値の下落化
オンライン教育は当たり前になる
アメリカの大学には富裕層以外は行けない
アメリカの大学進学は富裕層以外ではすでにギャンブル
- 学生ローンが社会問題化
日本では学歴の意味が無くなる
バブル崩壊の処理に追われている間に、日本は世界から取り残
された
売り手市場の現在、学歴のパワーは低下した
大学は生き残りのたるめに専門性を高める
すでにしだいの4割が定員割れ
→ 必要なのは専門性、実務力が高い人材育成
シェアリングは巨大産業になる
ものを買わない人が増えている
< 買えなくなった + 技術革新 >
シェアリング
貧しくなる日本にシェアリングは不可欠
アフリカの「ストーリー」がファッションの目玉に
◇天災は必ず起こる
このまま温暖化が進むと飢餓に満ちた社会が世界に必ず来る
2100年までに+4℃の気温
~ 日本は熱帯化?
まず自分がいる場所がどんな水域か知っておくべき
天災に関しては自分できちんと判断するしかない
「河川は昔の姿を覚えている」
川が氾濫するとき、水は古い河道に沿って流れる
危ないと思ったら一目散に逃げる
自治体のハザードマップを必ず見る
南海トラフ地震の際は日本中で地震が連動して起こる可能性が高い
◎東京一極集中を見直せばいい
富士山が噴火すると日本中の機能がストップする
温暖化によって戦争が起こる
◎資源と富の収奪
水が最も希少な資源となる
☆「ほめるな」伊藤進 講談社現代新書 2005年 ③(最終)【再掲載 2014.3】
◇必要なのは真の愛情
距離を置いて見守る
マニュアルを求めるのはダメ
マニュアル依存の子育ての失敗
実際のやりとりを通して創造的に
本当に必要なのは?
真の愛情とは?
① 無償の愛であること
② 優しさと厳しさを兼ね備えた愛情であること
③ 子どもや若者を一人の人間として尊重する愛情であること
厳しさがなければ愛情ではない
忍耐心
- 厳しさ無しに身に付けさせられない欲求の自己コントロール
ひ弱な心にしたくないのなら
→ 「失敗耐性」
一人の人間として尊重する
真の愛情さえあればあとはあまり問題ではない
① 無償の愛
② 優しさ厳しさ兼ね備えた愛情
③ 一人の人間として尊重する愛情
◇インタラクティブ型支援の勧め
褒める教育
- 5つの事例の問題点
事例
① とにかく褒める授業
コントロール
→ 自主性奪い,失敗耐性まで
もっと子どもの力を信じるべき
任せる部分を増やす
② 褒める指導で金メダル
自立とは違う
③ 試験でも褒める教授
生ぬるさ
④「○○はいい子じゃない」
干渉 ありのままで
⑤「部下は 褒めて育てよう」
インタラクティブ型支援とは
インタラクティブ
= 複数のものや人が相互に作用し合うこと
① 一人の人間として尊重する
② コミュニケーションが双方向的
③ コミュニケーションが創造的
反面教師
「相手を一人の人間として尊重し,双方向的なコミュニケーショ
ンを創造的に行いながら支援する」
反面教師F先生 支配型
I 先生の活気溢れるゼミ
これぞインタラクティブ型支援
赤ん坊にも可能
褒めるよりもまず聞こう
= 双方向的コミュニケーション
教育は聞く力
コミュニケーション学者
A.ウォルビン,C.G.コークリー
聞くことにより得られる十のこと
① 売り上げの向上
② 顧客の満足度向上
③ 従業員の満足度向上
④ 生産性向上
⑤ 情報ベースの拡大
⑥ 人間関係向上
⑦ 家族関係向上
⑧ 自己尊重心の向上
⑨よろこび増大
⑩人生が豊かになる
1 音を聴覚的に受容する
2 それに注意を向ける
3 意味を理解する
4 応答する
「ああ残念な話し方」梶原しげる 青春出版社 2011年 ① /「公立小学校の挑戦」志水宏吉 岩波ブックレット №611 2003年 ④【再掲載 2015.6】 [読書記録 一般]
今日は10月8日火曜日です。
今回は梶原しげるさんの
「ああ残念な話し方」の紹介 1回目です。
出版社の案内には、
「服のセンスもいい。髪型もバッチリ。さわやかな笑顔に白い歯。見た
目は非の打ちどころがないのに……あぁ、その話し方でソンしてる!
巷にあふれる『残念な話し方』を、しゃべりのプロが一刀両断!読め
ばたちまち会話の達人に生まれ変わる秘訣満載の一冊。」
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「『防衛』気の弱い人の武器はあがると意味無く笑うこと」
・「お子様な話し方 『マジっすか』『ヤバイ』『だらだらつなげる』」
・「部下はいつも上司の最も辛辣な評論家」
もう一つ、再掲載になりますが、志水宏吉さんの
「公立小学校の挑戦」④を載せます。
☆「ああ残念な話し方」梶原しげる 青春出版社 2011年 ①
◇その話し方、みんなカチンときてますよ
□口ぶりで分かってしまう仕事ぶり
あがると意味無く笑う人
= 「防衛」気の弱い人の武器
笑いのつぼがなく機械的に笑う人
□できない人を喋りで見抜く
・「自分的には」
・「○○の方」
・「はいはい」
・はっきりしない人
・すぐに引き受けてしまう人(即答するバカ)
・変な横文字を使う人 ・敬語を連発するヤツ
□お子様な話し方
「マジっすか」
→ 「本当ですか」「やはりそうですか」
「具体的にはどうなるんでしょうか」
「はい分かりました」
「ヤバイ」
→ 「あっ ちょっと確認させてください」
「あっ そうです 実は」
「おいしいですねえ」
「だらだらつなげる」×
→ 接続詞を覚える
短く
□その口癖にイラッとくる
お茶を濁す人の「何となく」
麻生太郎「何となく」 連発
「何てーの」連発
「何かこの」
その「逆に」
逆になっていないんですよ
プロスポーツ選手の「そうですね病」
「てゆうか」-「逆に」
「変な話」接頭語
「ある意味」「なので」「ありえない」
「ほんとに」
横文字バカ ほんとにバカ
□ダメ上司の7つの口癖
①「ヤバイヤバイ」上司
②「てゆうか」上司
③「口ごもり」上司
④「ちょっといい」上司
⑤「はっきりしゃべりなさい」上司
⑥親父ギャグ上司
⑦「ストレスに勝て」上司
※ 部下はいつも上司の最も辛辣な評論家
□うまい「なるほど」ヘタな「なるほど」
①「はい」「ええ」「ほー」など相づちの言葉とそれを口にすると
きの態度が一致している
② 相手の話の展開に寄り添ったり、次に進めさせる役割を果た
しているか
③ 相手の話に集中する
※「聞き」管理
☆「公立小学校の挑戦」志水宏吉 岩波ブックレット №611 2003年 ④【再掲載 2015.6】
[出版社の案内]
2002年に刊行し話題を呼んだブックレット『調査報告「学力低下」の
実態』において明らかになった、子どもたちの学力の全体的な低下と階
層間格差の広がり。学校に今できることは何なのか。同報告において特
筆すべき例として挙がった『効果のある学校』の姿を,実地での調査・
聞き取りをもとに描き出す。
5 基礎学力の保証に向けて
①「教師間での子ども像の共有とそのもとでの協働」
チームワークによる統一的指導
→ 線を揃える
→ そのためには莫大な時間を打ち合わせに
②「こども一人一人の学びを促進する学級環境・学習集団の成立」
分からないときに分からないと言える学習集団づくり
③「学校での学びと家庭での学びの有機的なリンク」
家庭学習
低学年 1時間 ~ 高学年 1時間半
毎日の国語・算数の復習プリント
漢字計算ドリル 本読み 自由学習
「習得学習ノート」
= 単元別小冊子
3パート
みんなでやってみよう
ひとりでやってみよう
家でやってみよう
→ 一つのサイクルに
学習の「見通し」と「振り返り」を継続的に
布小通塾率15%(経済的要因+必要性)
④「基礎学力定着のための指導の徹底」
少人数教育
- 学年一人ずつ配置「TT」担当教師
a 一クラス単純二分割の授業が頻繁に
(打ち合わせの周到さ~同じ板書)
b 習熟度別クラス編成も
「どんどんコース」発展的指導 「コース別学習」
「じっくりコース」補充的指導
学力格差を縮めるために
「毎日学習」
昼休み 20分利用
学年毎で空き教室を利用して行われる毎日学習
- 自主的にやってくる(給食当番免除)
「放課後学習」
週に2回 学年ベース
⑤「診断テストによるパフォーマンスの継続的なチェック」
方針の決定
→ 活動の実施
→ 結果の総括 サイクル重視
◎「配慮を要する子」に対する働きかけ
6 子どもたちのポテンシャルを引き出す - タウンワークス
◇1996年度 「タウンワークス」
1年 「遊びの達人」
2年 「校区探検」
3年 「福祉ボランティア」
4年 「仕事」
5年 「共生と自分史」
6年 「進路・夢大会」
6年1学期 ヒロシマへの修学旅行
「いのちの生き方」タウンワークス
今回は梶原しげるさんの
「ああ残念な話し方」の紹介 1回目です。
出版社の案内には、
「服のセンスもいい。髪型もバッチリ。さわやかな笑顔に白い歯。見た
目は非の打ちどころがないのに……あぁ、その話し方でソンしてる!
巷にあふれる『残念な話し方』を、しゃべりのプロが一刀両断!読め
ばたちまち会話の達人に生まれ変わる秘訣満載の一冊。」
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「『防衛』気の弱い人の武器はあがると意味無く笑うこと」
・「お子様な話し方 『マジっすか』『ヤバイ』『だらだらつなげる』」
・「部下はいつも上司の最も辛辣な評論家」
もう一つ、再掲載になりますが、志水宏吉さんの
「公立小学校の挑戦」④を載せます。
☆「ああ残念な話し方」梶原しげる 青春出版社 2011年 ①
◇その話し方、みんなカチンときてますよ
□口ぶりで分かってしまう仕事ぶり
あがると意味無く笑う人
= 「防衛」気の弱い人の武器
笑いのつぼがなく機械的に笑う人
□できない人を喋りで見抜く
・「自分的には」
・「○○の方」
・「はいはい」
・はっきりしない人
・すぐに引き受けてしまう人(即答するバカ)
・変な横文字を使う人 ・敬語を連発するヤツ
□お子様な話し方
「マジっすか」
→ 「本当ですか」「やはりそうですか」
「具体的にはどうなるんでしょうか」
「はい分かりました」
「ヤバイ」
→ 「あっ ちょっと確認させてください」
「あっ そうです 実は」
「おいしいですねえ」
「だらだらつなげる」×
→ 接続詞を覚える
短く
□その口癖にイラッとくる
お茶を濁す人の「何となく」
麻生太郎「何となく」 連発
「何てーの」連発
「何かこの」
その「逆に」
逆になっていないんですよ
プロスポーツ選手の「そうですね病」
「てゆうか」-「逆に」
「変な話」接頭語
「ある意味」「なので」「ありえない」
「ほんとに」
横文字バカ ほんとにバカ
□ダメ上司の7つの口癖
①「ヤバイヤバイ」上司
②「てゆうか」上司
③「口ごもり」上司
④「ちょっといい」上司
⑤「はっきりしゃべりなさい」上司
⑥親父ギャグ上司
⑦「ストレスに勝て」上司
※ 部下はいつも上司の最も辛辣な評論家
□うまい「なるほど」ヘタな「なるほど」
①「はい」「ええ」「ほー」など相づちの言葉とそれを口にすると
きの態度が一致している
② 相手の話の展開に寄り添ったり、次に進めさせる役割を果た
しているか
③ 相手の話に集中する
※「聞き」管理
☆「公立小学校の挑戦」志水宏吉 岩波ブックレット №611 2003年 ④【再掲載 2015.6】
[出版社の案内]
2002年に刊行し話題を呼んだブックレット『調査報告「学力低下」の
実態』において明らかになった、子どもたちの学力の全体的な低下と階
層間格差の広がり。学校に今できることは何なのか。同報告において特
筆すべき例として挙がった『効果のある学校』の姿を,実地での調査・
聞き取りをもとに描き出す。
5 基礎学力の保証に向けて
①「教師間での子ども像の共有とそのもとでの協働」
チームワークによる統一的指導
→ 線を揃える
→ そのためには莫大な時間を打ち合わせに
②「こども一人一人の学びを促進する学級環境・学習集団の成立」
分からないときに分からないと言える学習集団づくり
③「学校での学びと家庭での学びの有機的なリンク」
家庭学習
低学年 1時間 ~ 高学年 1時間半
毎日の国語・算数の復習プリント
漢字計算ドリル 本読み 自由学習
「習得学習ノート」
= 単元別小冊子
3パート
みんなでやってみよう
ひとりでやってみよう
家でやってみよう
→ 一つのサイクルに
学習の「見通し」と「振り返り」を継続的に
布小通塾率15%(経済的要因+必要性)
④「基礎学力定着のための指導の徹底」
少人数教育
- 学年一人ずつ配置「TT」担当教師
a 一クラス単純二分割の授業が頻繁に
(打ち合わせの周到さ~同じ板書)
b 習熟度別クラス編成も
「どんどんコース」発展的指導 「コース別学習」
「じっくりコース」補充的指導
学力格差を縮めるために
「毎日学習」
昼休み 20分利用
学年毎で空き教室を利用して行われる毎日学習
- 自主的にやってくる(給食当番免除)
「放課後学習」
週に2回 学年ベース
⑤「診断テストによるパフォーマンスの継続的なチェック」
方針の決定
→ 活動の実施
→ 結果の総括 サイクル重視
◎「配慮を要する子」に対する働きかけ
6 子どもたちのポテンシャルを引き出す - タウンワークス
◇1996年度 「タウンワークス」
1年 「遊びの達人」
2年 「校区探検」
3年 「福祉ボランティア」
4年 「仕事」
5年 「共生と自分史」
6年 「進路・夢大会」
6年1学期 ヒロシマへの修学旅行
「いのちの生き方」タウンワークス
「『家栽の人』から君への遺言」毛利甚八 講談社 2015年 ② / 読書ノート「遠藤周作さんはこんなことを」21 「信じる勇気が湧いてくる本」遠藤周作 祥伝社 2002年 ①【再掲載 2014.10】 [読書記録 教育]
今日は10月7日月曜日です。
今回は、10月2日に続いて毛利甚八さんの
「『家栽の人』から君への遺言」の紹介 2回目です。
「宮本常一を歩く」(小学館 1998年)を読み、
わたしは毛利甚八さんと出合いました。
あとがきを見て、毛利さんが「家栽の人」の原作者と知りました。
テレビドラマは見たことがあるのですが、漫画が原作と知りました。
毛利甚八さんが残された少年審判への思いがあふれています。
毛利さんの強い悩みが伝わってきました。
「ブルーパージ」を本書で初めて知りました。
出版社の案内には、
「ヒット作『家栽の人』で一躍人気マンガ原作者となりながら、著者は、
その成功を素直に喜べない自分に出会う。現実離れした人物像を『家
栽の人』の主人公にしてしまったことに苦しみ、著者が突き当たった
のが、戦後の少年法が抱える問題だった。少年法への無知、無理解が、
ピント外れの少年法叩きを生む日本社会の現状を嘆く著者に、2014年
夏、末期の食道がんが見つかる。すでに肝臓、リンパ節、肺にも転移
していた…。」
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「朝日新聞連載記事に『家栽の人』の桑田判事が取り上げられて以来、
周囲の目ががらりと変わり、月1回の連載から隔週連載になった」
・「『如月会』は青年法律協議会裁判官部会のメンバーが、親睦会の形
で残った集まり。日本国憲法の理念を裁判で実現しようと活動した
が、1970年代の『司法の冬』の時代に最高裁事務員局からさまざま
なイジメにあった。若い裁判官が労働運動や反戦運動、安保反対運
動に関わる事件で、国を負けさせる判決をいくつか出したことが保
守勢力や与党自民党の逆鱗に触れたことによる」
- 前のNHKの朝ドラ『虎と翼』にブルーパージが描かれていまし
たね
・「元気な裁判官を大都市の裁判所から放逐し地方の支部や家裁に飛ば
すことで粛清しようとした(裁判所のランクで)。判事補1人でも
審判できる家裁は裁判官のプライドを最も傷つけられる最低の職場
としても利用される。物語主人公の桑田義雄判事は、まるで逆。最
高裁事務員局の部長クラスでもおかしくない年頃なのに家裁で楽し
そうに仕事している?」
もう一つ、再掲載になりますが、読書ノートより
「遠藤周作さんはこんなことを」21を載せます。
心に響いた言葉です。
☆「『家栽の人』から君への遺言」毛利甚八 講談社 2015年 ②
<原作者が迷い込んだ少年法の戦後史>
◇「家栽の人」を振り返る(2)
□孤高の王国
朝日新聞連載記事
桑田判事が取り上げられた
記事以来、周囲の目ががらりと変わった
月1回の連載から隔週連載に
□原作ができあがるまで
締め切りが週間に1度になった
初日から2日目
トートバッグに5冊、社会学や心理学の本を入れ、江古田駅
周辺の喫茶店をはしご
3日夜 ~4日目
歌舞伎町で子どもたちの観察
5日目
ワープロを机の前に置き、書けない自分にプレッシャー
6日目
書けない
~ アイデアがわいては否定の繰り返し
逃亡者のような後ろめたさ
7日目
頭の中に片鱗
→ 一気に書き上げる(1日で)
8日目
作品の推敲
夜編集者 - 原稿を読み、持ち帰る
20ページの原作 約7,000字 小説形式
- シナリオよりずっと事務的
動作や風景の書き方を学ぶ
→ 魚戸おさむさんが20ページの絵にまとめた
時に涙を流しながらと聞く
裁判所の人と会うようになってから髭を伸ばした
- 自分は「違う世界の人」と伝えたかった
□裁判官からの講演依頼
裁判官グループ「如月会」
魚戸おさむさん、山崎司弁護士、毛利さん3人で労政会館
60人の裁判官を前に3人で壇上に
「如月会」
- 青年法律協議会裁判官部会のメンバーが、親睦会の形で残っ
た集まり、日本国憲法の理念を裁判で実現しようと活動したが、
1970年代の「司法の冬」の時代に最高裁事務員局からさまざ
まなイジメにあった
|
※ 若い裁判官が労働運動や反戦運動、安保反対運動に関わる
事件で国を負けさせる判決をいくつか出したことが保守勢力
や与党自民党の逆鱗に触れた
自民党も青年法律協議会裁判官部会を批判 ※「ブルーパージ」
|
◎ 最高裁事務員局は弾圧を恐れ、脱退を迫った
メンバーの任官拒否、再任拒否(10年毎の再任)
最高裁事務局
元気な裁判官を大都市の裁判所から放逐し地方の支部や家
裁に飛ばすことで粛清しようとした(裁判所のランクで)
↓
ルーキーである判事補1人でも審判できる家裁は裁判官の
プライドで最も傷つけられる最低の職場としても利用される
↑↓
物語主人公の桑田義雄判事は、まるで逆
- 最高裁事務員局の部長クラスでもおかしくない年頃なの
に家裁で楽しそうに仕事している?
◎ 如月会の裁判官は物語のテーマが「抵抗」だと考えた
= 仕掛け人を探すための講演会だった
□大ヒット
1992年春
「家栽の人」テレビドラマ化の話
TBS木曜夜9時 1993年1月~12月
その年の総収入は8,500万円前後 (1982年の年収は100万円)
◎悩む
「司法の冬」「裁判官の人事差別」
□西武池袋線の高校生
大ヒットが始まった1992年夏からの1年間が最も悩み深い時期
だったかもしれない
悩み
~ 「家栽の人」を書き続けるべきか辞めるべきか
□裏切り
どこかでステージが変わってしまった
悩み
・ヒットしたことへの戸惑い
・物語と本物の裁判所との齟齬
・ネタ切れと材料不足
・泣ける話を書き続けてきたことに対する倦怠感
※ わがままになってしまった筆者
□多田元弁護士と若者たち
強引に「家栽の人」を半年休んだ
「家栽の人 第二部 教育編」
ノンフィクション方式
- 低調 1994年秋連載終了
◎ ヒットしてから終了までのわずかな間に、ぼくは多くの人
を傷つけ、自身もまた深い傷を負った
◎ しかし、「家裁の人」を読んで法曹界に入った若者も多数
☆読書ノート「遠藤周作さんはこんなことを」21 「信じる勇気が湧いてくる本」遠藤周作 祥伝社 2002年 ①【再掲載 2014.10】
◇恋が破れる時実る時
・ 誰かを愛すると言うことは「信じよう」とする意志にほかならない。
もしくは信じる賭けをなすことにほかならない。
『愛情セミナー』
・ 自分を作ることは結局自分自身がやることなのだなあと私はしみじ
み思う。 『お茶を飲みながら』
・ 愛は情熱のように本能的に発生するのではありません。
- 情熱と愛との区別
愛は重い荷物を背負って長い路を歩く 『恋の絵本』
・ 恋にはそれほど烈しい努力も忍耐も克己もそして想像力もいらぬこ
とです。だが,愛すること、それは恋のように容易しいことではな
い。 『愛すること』
・ 恋のように激しい炎の華やかさも彩りもないのです。その代わりに,
長い燃え尽きない火を守るため,決意と忍耐と意志とが必要なのです。
『恋することと愛すること』
今回は、10月2日に続いて毛利甚八さんの
「『家栽の人』から君への遺言」の紹介 2回目です。
「宮本常一を歩く」(小学館 1998年)を読み、
わたしは毛利甚八さんと出合いました。
あとがきを見て、毛利さんが「家栽の人」の原作者と知りました。
テレビドラマは見たことがあるのですが、漫画が原作と知りました。
毛利甚八さんが残された少年審判への思いがあふれています。
毛利さんの強い悩みが伝わってきました。
「ブルーパージ」を本書で初めて知りました。
出版社の案内には、
「ヒット作『家栽の人』で一躍人気マンガ原作者となりながら、著者は、
その成功を素直に喜べない自分に出会う。現実離れした人物像を『家
栽の人』の主人公にしてしまったことに苦しみ、著者が突き当たった
のが、戦後の少年法が抱える問題だった。少年法への無知、無理解が、
ピント外れの少年法叩きを生む日本社会の現状を嘆く著者に、2014年
夏、末期の食道がんが見つかる。すでに肝臓、リンパ節、肺にも転移
していた…。」
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「朝日新聞連載記事に『家栽の人』の桑田判事が取り上げられて以来、
周囲の目ががらりと変わり、月1回の連載から隔週連載になった」
・「『如月会』は青年法律協議会裁判官部会のメンバーが、親睦会の形
で残った集まり。日本国憲法の理念を裁判で実現しようと活動した
が、1970年代の『司法の冬』の時代に最高裁事務員局からさまざま
なイジメにあった。若い裁判官が労働運動や反戦運動、安保反対運
動に関わる事件で、国を負けさせる判決をいくつか出したことが保
守勢力や与党自民党の逆鱗に触れたことによる」
- 前のNHKの朝ドラ『虎と翼』にブルーパージが描かれていまし
たね
・「元気な裁判官を大都市の裁判所から放逐し地方の支部や家裁に飛ば
すことで粛清しようとした(裁判所のランクで)。判事補1人でも
審判できる家裁は裁判官のプライドを最も傷つけられる最低の職場
としても利用される。物語主人公の桑田義雄判事は、まるで逆。最
高裁事務員局の部長クラスでもおかしくない年頃なのに家裁で楽し
そうに仕事している?」
もう一つ、再掲載になりますが、読書ノートより
「遠藤周作さんはこんなことを」21を載せます。
心に響いた言葉です。
☆「『家栽の人』から君への遺言」毛利甚八 講談社 2015年 ②
<原作者が迷い込んだ少年法の戦後史>
◇「家栽の人」を振り返る(2)
□孤高の王国
朝日新聞連載記事
桑田判事が取り上げられた
記事以来、周囲の目ががらりと変わった
月1回の連載から隔週連載に
□原作ができあがるまで
締め切りが週間に1度になった
初日から2日目
トートバッグに5冊、社会学や心理学の本を入れ、江古田駅
周辺の喫茶店をはしご
3日夜 ~4日目
歌舞伎町で子どもたちの観察
5日目
ワープロを机の前に置き、書けない自分にプレッシャー
6日目
書けない
~ アイデアがわいては否定の繰り返し
逃亡者のような後ろめたさ
7日目
頭の中に片鱗
→ 一気に書き上げる(1日で)
8日目
作品の推敲
夜編集者 - 原稿を読み、持ち帰る
20ページの原作 約7,000字 小説形式
- シナリオよりずっと事務的
動作や風景の書き方を学ぶ
→ 魚戸おさむさんが20ページの絵にまとめた
時に涙を流しながらと聞く
裁判所の人と会うようになってから髭を伸ばした
- 自分は「違う世界の人」と伝えたかった
□裁判官からの講演依頼
裁判官グループ「如月会」
魚戸おさむさん、山崎司弁護士、毛利さん3人で労政会館
60人の裁判官を前に3人で壇上に
「如月会」
- 青年法律協議会裁判官部会のメンバーが、親睦会の形で残っ
た集まり、日本国憲法の理念を裁判で実現しようと活動したが、
1970年代の「司法の冬」の時代に最高裁事務員局からさまざ
まなイジメにあった
|
※ 若い裁判官が労働運動や反戦運動、安保反対運動に関わる
事件で国を負けさせる判決をいくつか出したことが保守勢力
や与党自民党の逆鱗に触れた
自民党も青年法律協議会裁判官部会を批判 ※「ブルーパージ」
|
◎ 最高裁事務員局は弾圧を恐れ、脱退を迫った
メンバーの任官拒否、再任拒否(10年毎の再任)
最高裁事務局
元気な裁判官を大都市の裁判所から放逐し地方の支部や家
裁に飛ばすことで粛清しようとした(裁判所のランクで)
↓
ルーキーである判事補1人でも審判できる家裁は裁判官の
プライドで最も傷つけられる最低の職場としても利用される
↑↓
物語主人公の桑田義雄判事は、まるで逆
- 最高裁事務員局の部長クラスでもおかしくない年頃なの
に家裁で楽しそうに仕事している?
◎ 如月会の裁判官は物語のテーマが「抵抗」だと考えた
= 仕掛け人を探すための講演会だった
□大ヒット
1992年春
「家栽の人」テレビドラマ化の話
TBS木曜夜9時 1993年1月~12月
その年の総収入は8,500万円前後 (1982年の年収は100万円)
◎悩む
「司法の冬」「裁判官の人事差別」
□西武池袋線の高校生
大ヒットが始まった1992年夏からの1年間が最も悩み深い時期
だったかもしれない
悩み
~ 「家栽の人」を書き続けるべきか辞めるべきか
□裏切り
どこかでステージが変わってしまった
悩み
・ヒットしたことへの戸惑い
・物語と本物の裁判所との齟齬
・ネタ切れと材料不足
・泣ける話を書き続けてきたことに対する倦怠感
※ わがままになってしまった筆者
□多田元弁護士と若者たち
強引に「家栽の人」を半年休んだ
「家栽の人 第二部 教育編」
ノンフィクション方式
- 低調 1994年秋連載終了
◎ ヒットしてから終了までのわずかな間に、ぼくは多くの人
を傷つけ、自身もまた深い傷を負った
◎ しかし、「家裁の人」を読んで法曹界に入った若者も多数
☆読書ノート「遠藤周作さんはこんなことを」21 「信じる勇気が湧いてくる本」遠藤周作 祥伝社 2002年 ①【再掲載 2014.10】
◇恋が破れる時実る時
・ 誰かを愛すると言うことは「信じよう」とする意志にほかならない。
もしくは信じる賭けをなすことにほかならない。
『愛情セミナー』
・ 自分を作ることは結局自分自身がやることなのだなあと私はしみじ
み思う。 『お茶を飲みながら』
・ 愛は情熱のように本能的に発生するのではありません。
- 情熱と愛との区別
愛は重い荷物を背負って長い路を歩く 『恋の絵本』
・ 恋にはそれほど烈しい努力も忍耐も克己もそして想像力もいらぬこ
とです。だが,愛すること、それは恋のように容易しいことではな
い。 『愛すること』
・ 恋のように激しい炎の華やかさも彩りもないのです。その代わりに,
長い燃え尽きない火を守るため,決意と忍耐と意志とが必要なのです。
『恋することと愛すること』
「2040年の未来予測」成毛眞 日経BP 2021年 ④ /「教師の現在 教職の未来」油布佐和子 教育出版 1999年 ⑦【再掲載 2014.9】 [読書記録 一般]
今日は10月6日、日曜日です。
今回は、9月29日に続いて、成毛眞さんの
「2040年の未来予測」の紹介 4回目です。
出版社の案内には、
「『今日』には、これから起こることの萌芽がある。現在を見つめれば、
未来の形をつかむことは誰にでもできる。
20年後、あなたは何歳だろうか? ひとつ確実なことがある。それ
は、人間が必ず歳をとることだ。iPhoneが発売されたのは、たった
13年前だった。現在、スマートフォンがない世界なんて考えられな
い。そして、これまでの10年より、これからの10年の方が世界は大
きく、早く変わるだろう。
テクノロジーだけでなく、ほかのことも、気づいたときには手遅れに
なっているのが人間の性である。地震や災害も、リスクをわかってい
ながらも被災するまで手を打つ人は少ないし、明らかに社会制度の破
綻しつつある。人口は増えず、老人ばかりの国になるし、環境問題も
悪くなる一方だ。これまでと同じように暮らしていたら、今の年齢に
よっては取り返しのつかない可能性もある。
この本は、あらゆるデータから導き出されるありのままの未来を書い
た。『今日』にはこれから起こることの萌芽がある。現在を見つめれ
ば、未来の形をつかむことは誰にでもできる。
本書は、ただ知識を得るためだけの本ではない。読んだ後、俯瞰的に
未来を考えられる力がきっとついているだろう。」
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「アメリカは歳入庁がすべてを取りしきり、個人情報まで把握してい
る」
・「MMT(現代貨幣理論)とは、異常な状態に陥らない限り、財政赤字
が膨らまろうが、自国通貨を発行している限り、インフレはコント
ロール可能という理論」
・「2040年『地方消滅』は現実問題である。公共インフラが民営化、運
営委託の流れが進み、人も金も足りない中、民間に運営や更新を任
せようという流れが加速する」
・「日本経済を支えた3つは< 退職金 + 終身雇用 + 年功序列 >」
・「日本は公的保険制度は大変充実しているから、民間の保険には入ら
ない方がいい」
もう一つ、再掲載になりますが、油布佐和子さん編の
「教師の現在 教職の未来」⑦を載せます。
子供の未来、教職の未来が明るくなることを望みます。
☆「2040年の未来予測」成毛眞 日経BP 2021年 ④
◇あなたの不安に直結する未来の経済-年金 税金 医療費(2)
日本で素早い経済対策ができないのはなぜか
国税庁
- 税金を取るところ
市町村
- 個人所得や財産などの情報を収集し、税を課し、必要に
応じて給付も行うところ
↑↓
◎アメリカ
歳入庁がすべてを取りしきり、個人情報まで把握している
から、細かい基準を設けながら適宜転換できた
会社員が最も税金を払っている
「トーゴーサン」税金の捕捉率
給与 10割 自営業 5割 農林水産業 3割
マイナンバー 真面目に納付している人がバカを見る?
ベーシックインカムは実現するか
ベーシックインカム
- 社会給付を現金給付に一本化して国民に最低所得を保障
するしくみ
社会全体でほんのはずみであっという間に困窮しかねない層が
分厚くなっている
~ 非正規雇用の拡大
救世主になるかもしれない経済学理論、MMT(現代貨幣理論)
異常な状態に陥らない限り、財政赤字が膨らまろうが、自国通
貨を発行している限りインフレはコントロール可能という
~ 海外では「日本がMMTの成功例」という評価すらある
- 検討の余地はある
日本のGDPはお先真っ暗なのか
人口が増えない国はお先真っ暗
日本人口のピークは2008年 高齢者白書 高齢者率
2045年 1億1000万人を割る 2035年 32.8%
2055年 1億人を下回る 2065年 38.4%
2100年 6000万人程度
※ 地方への打撃が大きい
地銀はすでに存在が危ぶまれている 2040年「地方消滅」は現実問題
公共インフラが民営化、運営委託の流れ
= 人も金も足りない中、民間に運営や更新を任せようとい
う流れが加速する
教育分野の2040年は厳しい
学習支援産業
~ 約350万人従事の巨大産業
日本の大学
782校2021年 ← 499校 1989年
◎ 同調圧力から大学が増えた
進学率
1994年-30.1% 2004年-42.4% 2010年-51.5% 2018年-53.3%
逃げ切れるか?
50代前半以下は2040年に向けて備えが必要
退職金はそもそも支払わなくても違法ではない
退職金は社内制度に過ぎない
現時点 2021年
大企業は約9割 日本全体では約8割に退職金制度
減額
平均は 1997年 3023万円 → 2017年 1997万円
退職金は給料が安い代わりに退職時に多く支払うことから生まれた
起源は江戸時代の「のれん分け」からか? 1917年三菱「使用人退職手当内規」
生産現場人手不足のため、
「今は高い賃金を払えないが長く働くほどお金がもらえる」
= 賃金の後払いのようなしくみ
◎日本経済を支えた3つ< 退職金 + 終身雇用 + 年功序列 >
◎ 退職金を当てにするのは危険
民間の保険には入らない方がいい
公的保険制度は大変充実している
預貯金はもう意味が無い
これからの時代はテクノロジーよりも政治が株価を決める
資産形成したいならインデックスファンド
◎「その国自体が大丈夫か」という視点
☆「教師の現在 教職の未来」油布佐和子 教育出版 1999年 ⑦【再掲載 2014.9】
[出版社の案内]
変化しつつある社会の中で、教育の現状と意義を考察する。5では制度
的な制約のなかで多様な役割を求められる現代の教師の現実を検証し、
未来の教師像はいかにあるべきかを様々な視点から模索する。
◇管理職はおいしいか?
校長昇進の経済的
メリット
◎ 一般教諭3億円にプラス2500万円程度
デメリット
▲ 長時間通勤,毎日出勤,勤務時間増
□差し引きして価値はあるか?
権限と同時に責任も
→ 保険も必要な時代に
◇学校縮小論と教師役割-これからの教師像- 小浜逸郎(1)
義務教育縮小論の根拠
1997.7『子供は親が教育しろ!』(草思社)
Ⅰ 改革動機の原則を
① 苦しんでいる人が多い
② 無駄が多い
③ 時代に合わない
Ⅱ 教育改革は教師の苦しみを軽減することを第一義とすべき
Ⅲ 教師がシステムのタテマエと子供のホンネとの間で苦しん
でいる
Ⅳ 思い切って義務教育機能を縮小すべき
= ※ 古いシステムに託すべきではない
学校教師の社会的位置
現代の社会権力の性格
学校教師の社会的存在 - 社会了解の構造
「相互委託」 -「役割期待」医者と患者
◎「委託」された社会権力としての教師
公教育の教師
= 近代社会の成人成員として必要であるとされている知識
や人格的資質を子供に植え付けるために,多くの他人の子
供の生活の一部を一定期間拘束する機能を「委託」された
職業である
委託者はある理念的な「社会力」とでもいったもの
- 学校教師は,常に見えない主体からの権力のエージェントな
のであって,しかも,一人一人の人間(子供)に対する全面的
権力代行者ではなく,部分的な権力代行者であるという本質を
持っている。
※ 国家と家庭という二つの相異なる社会的実体からの委託
教師「委託」の特色(解説の部分は略=ハマコウ註)
① 委託の実体的な主体が国家と家庭という全く立場の異なる二
者に分かれている
② 二つの委託主体のうち直接的な契約者が国家に一方的に偏っ
ている
③ 委託した主体と,その委託業務(教育サービス)を直接受け
る主体(=子供)とが異なっている
④ 委託期間が連続的で非常に長期に渡る
今回は、9月29日に続いて、成毛眞さんの
「2040年の未来予測」の紹介 4回目です。
出版社の案内には、
「『今日』には、これから起こることの萌芽がある。現在を見つめれば、
未来の形をつかむことは誰にでもできる。
20年後、あなたは何歳だろうか? ひとつ確実なことがある。それ
は、人間が必ず歳をとることだ。iPhoneが発売されたのは、たった
13年前だった。現在、スマートフォンがない世界なんて考えられな
い。そして、これまでの10年より、これからの10年の方が世界は大
きく、早く変わるだろう。
テクノロジーだけでなく、ほかのことも、気づいたときには手遅れに
なっているのが人間の性である。地震や災害も、リスクをわかってい
ながらも被災するまで手を打つ人は少ないし、明らかに社会制度の破
綻しつつある。人口は増えず、老人ばかりの国になるし、環境問題も
悪くなる一方だ。これまでと同じように暮らしていたら、今の年齢に
よっては取り返しのつかない可能性もある。
この本は、あらゆるデータから導き出されるありのままの未来を書い
た。『今日』にはこれから起こることの萌芽がある。現在を見つめれ
ば、未来の形をつかむことは誰にでもできる。
本書は、ただ知識を得るためだけの本ではない。読んだ後、俯瞰的に
未来を考えられる力がきっとついているだろう。」
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「アメリカは歳入庁がすべてを取りしきり、個人情報まで把握してい
る」
・「MMT(現代貨幣理論)とは、異常な状態に陥らない限り、財政赤字
が膨らまろうが、自国通貨を発行している限り、インフレはコント
ロール可能という理論」
・「2040年『地方消滅』は現実問題である。公共インフラが民営化、運
営委託の流れが進み、人も金も足りない中、民間に運営や更新を任
せようという流れが加速する」
・「日本経済を支えた3つは< 退職金 + 終身雇用 + 年功序列 >」
・「日本は公的保険制度は大変充実しているから、民間の保険には入ら
ない方がいい」
もう一つ、再掲載になりますが、油布佐和子さん編の
「教師の現在 教職の未来」⑦を載せます。
子供の未来、教職の未来が明るくなることを望みます。
☆「2040年の未来予測」成毛眞 日経BP 2021年 ④
◇あなたの不安に直結する未来の経済-年金 税金 医療費(2)
日本で素早い経済対策ができないのはなぜか
国税庁
- 税金を取るところ
市町村
- 個人所得や財産などの情報を収集し、税を課し、必要に
応じて給付も行うところ
↑↓
◎アメリカ
歳入庁がすべてを取りしきり、個人情報まで把握している
から、細かい基準を設けながら適宜転換できた
会社員が最も税金を払っている
「トーゴーサン」税金の捕捉率
給与 10割 自営業 5割 農林水産業 3割
マイナンバー 真面目に納付している人がバカを見る?
ベーシックインカムは実現するか
ベーシックインカム
- 社会給付を現金給付に一本化して国民に最低所得を保障
するしくみ
社会全体でほんのはずみであっという間に困窮しかねない層が
分厚くなっている
~ 非正規雇用の拡大
救世主になるかもしれない経済学理論、MMT(現代貨幣理論)
異常な状態に陥らない限り、財政赤字が膨らまろうが、自国通
貨を発行している限りインフレはコントロール可能という
~ 海外では「日本がMMTの成功例」という評価すらある
- 検討の余地はある
日本のGDPはお先真っ暗なのか
人口が増えない国はお先真っ暗
日本人口のピークは2008年 高齢者白書 高齢者率
2045年 1億1000万人を割る 2035年 32.8%
2055年 1億人を下回る 2065年 38.4%
2100年 6000万人程度
※ 地方への打撃が大きい
地銀はすでに存在が危ぶまれている 2040年「地方消滅」は現実問題
公共インフラが民営化、運営委託の流れ
= 人も金も足りない中、民間に運営や更新を任せようとい
う流れが加速する
教育分野の2040年は厳しい
学習支援産業
~ 約350万人従事の巨大産業
日本の大学
782校2021年 ← 499校 1989年
◎ 同調圧力から大学が増えた
進学率
1994年-30.1% 2004年-42.4% 2010年-51.5% 2018年-53.3%
逃げ切れるか?
50代前半以下は2040年に向けて備えが必要
退職金はそもそも支払わなくても違法ではない
退職金は社内制度に過ぎない
現時点 2021年
大企業は約9割 日本全体では約8割に退職金制度
減額
平均は 1997年 3023万円 → 2017年 1997万円
退職金は給料が安い代わりに退職時に多く支払うことから生まれた
起源は江戸時代の「のれん分け」からか? 1917年三菱「使用人退職手当内規」
生産現場人手不足のため、
「今は高い賃金を払えないが長く働くほどお金がもらえる」
= 賃金の後払いのようなしくみ
◎日本経済を支えた3つ< 退職金 + 終身雇用 + 年功序列 >
◎ 退職金を当てにするのは危険
民間の保険には入らない方がいい
公的保険制度は大変充実している
預貯金はもう意味が無い
これからの時代はテクノロジーよりも政治が株価を決める
資産形成したいならインデックスファンド
◎「その国自体が大丈夫か」という視点
☆「教師の現在 教職の未来」油布佐和子 教育出版 1999年 ⑦【再掲載 2014.9】
[出版社の案内]
変化しつつある社会の中で、教育の現状と意義を考察する。5では制度
的な制約のなかで多様な役割を求められる現代の教師の現実を検証し、
未来の教師像はいかにあるべきかを様々な視点から模索する。
◇管理職はおいしいか?
校長昇進の経済的
メリット
◎ 一般教諭3億円にプラス2500万円程度
デメリット
▲ 長時間通勤,毎日出勤,勤務時間増
□差し引きして価値はあるか?
権限と同時に責任も
→ 保険も必要な時代に
◇学校縮小論と教師役割-これからの教師像- 小浜逸郎(1)
義務教育縮小論の根拠
1997.7『子供は親が教育しろ!』(草思社)
Ⅰ 改革動機の原則を
① 苦しんでいる人が多い
② 無駄が多い
③ 時代に合わない
Ⅱ 教育改革は教師の苦しみを軽減することを第一義とすべき
Ⅲ 教師がシステムのタテマエと子供のホンネとの間で苦しん
でいる
Ⅳ 思い切って義務教育機能を縮小すべき
= ※ 古いシステムに託すべきではない
学校教師の社会的位置
現代の社会権力の性格
学校教師の社会的存在 - 社会了解の構造
「相互委託」 -「役割期待」医者と患者
◎「委託」された社会権力としての教師
公教育の教師
= 近代社会の成人成員として必要であるとされている知識
や人格的資質を子供に植え付けるために,多くの他人の子
供の生活の一部を一定期間拘束する機能を「委託」された
職業である
委託者はある理念的な「社会力」とでもいったもの
- 学校教師は,常に見えない主体からの権力のエージェントな
のであって,しかも,一人一人の人間(子供)に対する全面的
権力代行者ではなく,部分的な権力代行者であるという本質を
持っている。
※ 国家と家庭という二つの相異なる社会的実体からの委託
教師「委託」の特色(解説の部分は略=ハマコウ註)
① 委託の実体的な主体が国家と家庭という全く立場の異なる二
者に分かれている
② 二つの委託主体のうち直接的な契約者が国家に一方的に偏っ
ている
③ 委託した主体と,その委託業務(教育サービス)を直接受け
る主体(=子供)とが異なっている
④ 委託期間が連続的で非常に長期に渡る
山折哲雄さんはこんなことを 21-「こころの旅」山折哲雄対談集 現代書館 1997年(7) /「教師のすごい仕事術」森川正樹 東洋館出版社 2013年 ⑤(最終)【再掲載 2015.10】 [読書記録 一般]
今日は10月5日土曜日です。
今回は、9月25日に続き、
山折哲雄さんはこんなことをの紹介21回目、
「こころの旅」の紹介 7回目です。
出版社の案内には、
「混沌とした時代状況の中で、宗教学者、山折哲雄が白洲正子、アレッ
クス・カー、佐々木幸綱、河合隼雄、松原泰道、杉山二郎、大澤真幸、
谷沢永一、山下悦子、森岡正博、芹沢俊介との対話を通して、人の生
き方、心の有様を様々に問う。」
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「宗教は人間を飼い慣らすシステム - やさしく飼い慣らす」
・「美空ひばりは時代の悲しみを歌った歌手であり、悲しみを共有する
時代の多くの人々の心を捉えた」
・「ロックにより悲しみの時代から怒りの時代に。悲しみの連帯から個
別的な孤立性(怒りの個別性)に」
・「『子どもは苦しみによって泣く。しかし大人は悲しみによって泣く。』
- キルケゴール」
☆山折哲雄さんはこんなことを 21-「こころの旅」山折哲雄対談集 現代書館 1997年(7)
◇杉山二郎・大澤真幸「旅と巡礼の原点を求めて」
果てしない旅が始まった
カミの旅とヒトの旅が分化していく
縄文文化 山から平地へ
精神的なルート
→ 神の巡礼と人の巡礼に文化
定住した身体にも本来の移動性が潜んでいる
◇谷沢永一「司馬遼太郎を語る」
司馬の図書
15万冊 「自分の人生の95%は書庫」イマジネーション中心
日本人の支え 日本人の倫理観・宗教心
山本周五郎文学と司馬遼太郎文学
鎮魂歌文学 平家物語・太平記
左翼人の天敵
- ここの感情を全部包んでしまう生き方が日本的
理性の人・言葉の人
宗教は人間を飼い慣らすシステム
- やさしく飼い慣らす
好きな女性
- 賢い女と純な女
底辺に流れる義侠心
日本人の気概
男性的気概
- 自分の能力の限りにおいて頑張るという気迫
新たな史観を築く
◇山下悦子・森岡正博「歌謡曲の変遷に見る日本人の悲哀感」
□尾崎豊と美空ひばり
美空ひばりの死 平成元年 昭和の終焉
ひばりが死んで国民が共通に歌える歌がだんだんなくなった
戦前 「誰か故郷を思わざる」
戦後 「悲しい酒」
→ 歌謡番組の衰退
□悲しみの演歌から怒りのロックンロールへ
美空ひばり
= 時代の悲しみを歌った歌手
◎悲しみを共有する時代の多くの人々の心を捉えた
悲哀感・無常観
演歌に傾いていった
- 働けば働くほど心の空洞が広がっていった(演歌の心情)
1980年代以降 急に国民の支持を失っていく
- ロックブーム
◎ 苦しみ怒りのメロディー
特別の階層によって個別化される
<悲しみの時代から怒りの時代へ>
□悲哀の感情をどう表現するか
悲しみの連帯 ←→ 個別的な孤立性(怒りの個別性)
= 特定の世代の音楽
平成4年の尾崎の死
□時代は悲しみを削除しようとしている
コマーシャルソングのすべてが長調(藤原新也)
- 短調排除の感性(悲哀感を排除する感性)
キルケゴール
「子どもは苦しみによって泣く。しかし大人は悲しみによって
泣く。」
◎ 子どもは生理的な苦しみをコントロールできない
□尾崎は「子ども性」を持ったアーチストだったのか
鬼ごっこは高度な遊び
鬼の立場とそうでない立場
- 極端に偏向
◎短調 無常観 悲哀感の要素が希薄
□メディアの変貌が歌謡曲の嗜好を変えた
演歌と風土 日本の固有性 風土
□チベットで流行る山口百恵
ダライラマと山口百恵は同じくらいの人気
□尾崎作品の核とは「悲哀感」でなく「愛」「やすらぎ」
超越者と向き合う姿勢
誰もが「救い」を必要としている
父的なものへの渇望
◇芹沢俊介「マインド・DNA・飢餓」
コンビニエンスマインド
心と物との対立を溶かす「マインド」
私たちはいつも悪魔的な世界にいる
エコロジーの先は食人である
二大欲望 民族的エゴ 宗教的エゴ
近代主義に置かされた文学の世界
「強い歴史」と「弱い歴史」
☆「教師のすごい仕事術」森川正樹 東洋館出版社 2013年 ⑤(最終)【再掲載 2015.10】
◇教室オノマトペ
キビキビ(行動)
スラスラ(作文)
ハラハラ
ワクワク
[授業づくり]編
◇あなたのクラスが生まれ変わる瞬間
教師が何を教えてきたかではなく子供が何を受け取ったか
どの子にも残ったものはあったのか?
どの子にもおみやげを持たせることはできたか
「なぜその子を指名したのか」言えますか
授業行為には意味がなければなりません
音読は「宿題」で終わらせない
「どの子も意識」をもつ
アイコンカード
時には敢えて子供を困らせてみる
子どもたちを敢えて困らせてみることでその反射力を育ててい
くことも大切
文房具のTPOを教えていますか
筆箱を落とす子は勉強が得意ではない子が多い
答え合わせをするときは赤鉛筆だけを出しておく
消しゴムを使うときと使わない時を意識させる
子供の反応を事前に考える「すごい効果」
予想「ありえないような考え」
「出るだろう意見」
「出てほしい意見」
カテゴリー分け
→ 発問問い直し
研究授業を見る6つのポイント
① 授業者の視線を追う
教室の端から端まで行き届いているか 机間指導
② 授業者の褒め言葉だけを集めてみる
落ち着きのあるクラス、子供の意欲が高いクラスは担
任の褒め言葉が多い
③ 子供の発言だけを集めてみる
問い返し言い換えが多い
→ 仲間の発言を大切にする指導がされている
「もう一度いってください」
→普段から話し方を押さえている
「P273を見てください」
④「指示の明確さ」に注目する
発問や指示が明確か
⑤「板書の見やすさ」に注目する
⑥その他
学級文庫 教室環境
教室で「思考の下見」をする
授業ではこんな「寄り道」をしている?
寄り道はその子らしい世界を獲得させるきっかけになる
「これが生まれて初めての授業」だと思ってみる
毎回新鮮な気持ちで授業をする
◇教師として最も大切なこと
「気づき」と「やる気」はコインの裏表
子供のやる気の導火線にどの角度から火を付けるか
→ 教師の道具 : 表情 態度 声 ジェスチャー 言葉
◇終わりに
「教師になってよかったよ」と心の底から思える人生を歩こう
真摯という言葉が似合わない教師にはなりたくない
誠実、熱血が似合わない教師にも…
- ◎ 教師は「くさい言葉」が似合う職業
◇森川正樹
兵庫県生
兵庫教育大学・大学院 言語系教育分野(国語)修了
学校教育学修士 兵庫県尼崎市立武庫川小学校教諭
教師塾「あまから」代表 難波読書会「月の丘」主宰
「教師の笑顔向上委員会」代表
今回は、9月25日に続き、
山折哲雄さんはこんなことをの紹介21回目、
「こころの旅」の紹介 7回目です。
出版社の案内には、
「混沌とした時代状況の中で、宗教学者、山折哲雄が白洲正子、アレッ
クス・カー、佐々木幸綱、河合隼雄、松原泰道、杉山二郎、大澤真幸、
谷沢永一、山下悦子、森岡正博、芹沢俊介との対話を通して、人の生
き方、心の有様を様々に問う。」
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「宗教は人間を飼い慣らすシステム - やさしく飼い慣らす」
・「美空ひばりは時代の悲しみを歌った歌手であり、悲しみを共有する
時代の多くの人々の心を捉えた」
・「ロックにより悲しみの時代から怒りの時代に。悲しみの連帯から個
別的な孤立性(怒りの個別性)に」
・「『子どもは苦しみによって泣く。しかし大人は悲しみによって泣く。』
- キルケゴール」
☆山折哲雄さんはこんなことを 21-「こころの旅」山折哲雄対談集 現代書館 1997年(7)
◇杉山二郎・大澤真幸「旅と巡礼の原点を求めて」
果てしない旅が始まった
カミの旅とヒトの旅が分化していく
縄文文化 山から平地へ
精神的なルート
→ 神の巡礼と人の巡礼に文化
定住した身体にも本来の移動性が潜んでいる
◇谷沢永一「司馬遼太郎を語る」
司馬の図書
15万冊 「自分の人生の95%は書庫」イマジネーション中心
日本人の支え 日本人の倫理観・宗教心
山本周五郎文学と司馬遼太郎文学
鎮魂歌文学 平家物語・太平記
左翼人の天敵
- ここの感情を全部包んでしまう生き方が日本的
理性の人・言葉の人
宗教は人間を飼い慣らすシステム
- やさしく飼い慣らす
好きな女性
- 賢い女と純な女
底辺に流れる義侠心
日本人の気概
男性的気概
- 自分の能力の限りにおいて頑張るという気迫
新たな史観を築く
◇山下悦子・森岡正博「歌謡曲の変遷に見る日本人の悲哀感」
□尾崎豊と美空ひばり
美空ひばりの死 平成元年 昭和の終焉
ひばりが死んで国民が共通に歌える歌がだんだんなくなった
戦前 「誰か故郷を思わざる」
戦後 「悲しい酒」
→ 歌謡番組の衰退
□悲しみの演歌から怒りのロックンロールへ
美空ひばり
= 時代の悲しみを歌った歌手
◎悲しみを共有する時代の多くの人々の心を捉えた
悲哀感・無常観
演歌に傾いていった
- 働けば働くほど心の空洞が広がっていった(演歌の心情)
1980年代以降 急に国民の支持を失っていく
- ロックブーム
◎ 苦しみ怒りのメロディー
特別の階層によって個別化される
<悲しみの時代から怒りの時代へ>
□悲哀の感情をどう表現するか
悲しみの連帯 ←→ 個別的な孤立性(怒りの個別性)
= 特定の世代の音楽
平成4年の尾崎の死
□時代は悲しみを削除しようとしている
コマーシャルソングのすべてが長調(藤原新也)
- 短調排除の感性(悲哀感を排除する感性)
キルケゴール
「子どもは苦しみによって泣く。しかし大人は悲しみによって
泣く。」
◎ 子どもは生理的な苦しみをコントロールできない
□尾崎は「子ども性」を持ったアーチストだったのか
鬼ごっこは高度な遊び
鬼の立場とそうでない立場
- 極端に偏向
◎短調 無常観 悲哀感の要素が希薄
□メディアの変貌が歌謡曲の嗜好を変えた
演歌と風土 日本の固有性 風土
□チベットで流行る山口百恵
ダライラマと山口百恵は同じくらいの人気
□尾崎作品の核とは「悲哀感」でなく「愛」「やすらぎ」
超越者と向き合う姿勢
誰もが「救い」を必要としている
父的なものへの渇望
◇芹沢俊介「マインド・DNA・飢餓」
コンビニエンスマインド
心と物との対立を溶かす「マインド」
私たちはいつも悪魔的な世界にいる
エコロジーの先は食人である
二大欲望 民族的エゴ 宗教的エゴ
近代主義に置かされた文学の世界
「強い歴史」と「弱い歴史」
☆「教師のすごい仕事術」森川正樹 東洋館出版社 2013年 ⑤(最終)【再掲載 2015.10】
◇教室オノマトペ
キビキビ(行動)
スラスラ(作文)
ハラハラ
ワクワク
[授業づくり]編
◇あなたのクラスが生まれ変わる瞬間
教師が何を教えてきたかではなく子供が何を受け取ったか
どの子にも残ったものはあったのか?
どの子にもおみやげを持たせることはできたか
「なぜその子を指名したのか」言えますか
授業行為には意味がなければなりません
音読は「宿題」で終わらせない
「どの子も意識」をもつ
アイコンカード
時には敢えて子供を困らせてみる
子どもたちを敢えて困らせてみることでその反射力を育ててい
くことも大切
文房具のTPOを教えていますか
筆箱を落とす子は勉強が得意ではない子が多い
答え合わせをするときは赤鉛筆だけを出しておく
消しゴムを使うときと使わない時を意識させる
子供の反応を事前に考える「すごい効果」
予想「ありえないような考え」
「出るだろう意見」
「出てほしい意見」
カテゴリー分け
→ 発問問い直し
研究授業を見る6つのポイント
① 授業者の視線を追う
教室の端から端まで行き届いているか 机間指導
② 授業者の褒め言葉だけを集めてみる
落ち着きのあるクラス、子供の意欲が高いクラスは担
任の褒め言葉が多い
③ 子供の発言だけを集めてみる
問い返し言い換えが多い
→ 仲間の発言を大切にする指導がされている
「もう一度いってください」
→普段から話し方を押さえている
「P273を見てください」
④「指示の明確さ」に注目する
発問や指示が明確か
⑤「板書の見やすさ」に注目する
⑥その他
学級文庫 教室環境
教室で「思考の下見」をする
授業ではこんな「寄り道」をしている?
寄り道はその子らしい世界を獲得させるきっかけになる
「これが生まれて初めての授業」だと思ってみる
毎回新鮮な気持ちで授業をする
◇教師として最も大切なこと
「気づき」と「やる気」はコインの裏表
子供のやる気の導火線にどの角度から火を付けるか
→ 教師の道具 : 表情 態度 声 ジェスチャー 言葉
◇終わりに
「教師になってよかったよ」と心の底から思える人生を歩こう
真摯という言葉が似合わない教師にはなりたくない
誠実、熱血が似合わない教師にも…
- ◎ 教師は「くさい言葉」が似合う職業
◇森川正樹
兵庫県生
兵庫教育大学・大学院 言語系教育分野(国語)修了
学校教育学修士 兵庫県尼崎市立武庫川小学校教諭
教師塾「あまから」代表 難波読書会「月の丘」主宰
「教師の笑顔向上委員会」代表
「致知」2010年8月号 ③(最終) /「間違いだらけの塾選び」杉山由美子 WAVE出版 2006年 ②(後半)【再掲載 2013.12】 [読書記録 一般]
今日は10月4日金曜日です。
今回は、9月28日に続いて、
月刊誌「致知」2010年8月号の紹介3回目 最終です。
もう一つ、再掲載になりますが、杉山由美子さんの
「間違いだらけの塾選び」②を載せます。
いろいろな見方、考え方があります。
☆「致知」2010年8月号 ③(最終)
◇教学を先とす 安岡正泰&牛尾治朗
政治の四患に今を照らして
四患…偽・私・放・奢 見事な人=藤山愛一郎
豊かさの弊害
戦後日本成功の秘訣 集団主義・現場主義・完璧主義
↑
※ 努力もしないで不平不満を言って誰かを非難する風潮
国家を維持する4つの大綱
国家四難
①礼 ②義 ③廉(無私無欲) ④恥 呂新吾の「呻吟語」
豊かな時代のイメージリーダー
ビル・ゲイツ ウォーレン・パフェット
→ 集めたものを社会に還元
米大統領
→ 任期を終えたら手記
後世から問われて恥ずかしくない政治をする
有名無力無名有力
無名でもいい、しかし、有為な人物を!
物事の根幹に迫る東洋哲学
折々に受けた薫陶
「学びて思わざれば則ちくらし」 活学、生業に就け
縁の大切さ
思考の三原則
①長期的に見る ②多面的に見る ③根本的に見る
◇失われかけている日本人の身体文化を取り戻せ 斉藤孝&村上和雄
遺伝子はダイナミックに動いている
人は憧れに憧れる
先生がオンになっている
足腰が異常に細くなった日本人
上機嫌とは身体文化である
四股を踏む
-「上虚下実」の状態
○みぞおちをもむ
○肩を大きく回し肩胛骨周りを柔らかくする
呼吸は生死を繰り返している
息止
日本人の強さの根源になっていたもの
◇人生を照らす言葉 鈴木秀子
「神の御業が彼の上に現れるためである」ヨハネによる福音書
道を究めた人の共通点(茂木健一郎)
「明るい楽天主義」「根拠なき自信」
様々な障害のある人は特別な使命を担っている
☆「間違いだらけの塾選び」杉山由美子 WAVE出版 2006年 ②(後半)【再掲載 2013.12】
◇母達のたたかい
受験勉強
= 集中力
母親の共通点
母本人がエネルギッシュ,子どもが素直,
教育になみなみならぬ関心,高学歴
- 子どもへの支配力が強い
ハナコ族ママは情報戦が得意
負けの込んだギャンブルみたいで途中でやめられない
塾の弊害をどう食い止めるか
進学塾との付き合い方
1 受験勉強は2年で十分 家で勉強する習慣をつける
2 びっしり通塾しない 子どもに休みをつくる
3 伸び悩んだら相談 遠慮しない 『分かるシリーズ』
4 転塾も辞さない
5 すべてやろうとしない
6 得意科目を伸ばす
7 早めに志望校
8 子どもに勉強の予定を立たせる
9 受験をゴールにさせない
塾選択の目安
① 信頼できる人物
② オプションが少ない
③ 拘束時間は短く
④ 参観+個人面談
⑤ スパルタ体罰はダメ
⑥ 嫌がる原因を探る
⑦ いじめっ子がいない
◇プラスとマイナス
最も問題なのは勉強への意欲を持続させること
成功体験
自信を付けさせる
プライド
考える力を付ける
学ぶ楽しさを知る
公立中
メリット
・地元,近い,周りも友達
・男女共学
・明るくのびのび
デメリット ・制服
・プライドを持てない
・成績気にして…
・クラブ
・高校入試
・主要科目の時間が少ない
私立中
メリット
・中高一貫6年間のびのび
・英数多い
・クラブ
・先生の面倒見がいい
・創立理念
デメリット
・あまり勉強しなくなる
・進学のみに
・同じレベルの友達だけになる
・閉鎖的
今回は、9月28日に続いて、
月刊誌「致知」2010年8月号の紹介3回目 最終です。
もう一つ、再掲載になりますが、杉山由美子さんの
「間違いだらけの塾選び」②を載せます。
いろいろな見方、考え方があります。
☆「致知」2010年8月号 ③(最終)
◇教学を先とす 安岡正泰&牛尾治朗
政治の四患に今を照らして
四患…偽・私・放・奢 見事な人=藤山愛一郎
豊かさの弊害
戦後日本成功の秘訣 集団主義・現場主義・完璧主義
↑
※ 努力もしないで不平不満を言って誰かを非難する風潮
国家を維持する4つの大綱
国家四難
①礼 ②義 ③廉(無私無欲) ④恥 呂新吾の「呻吟語」
豊かな時代のイメージリーダー
ビル・ゲイツ ウォーレン・パフェット
→ 集めたものを社会に還元
米大統領
→ 任期を終えたら手記
後世から問われて恥ずかしくない政治をする
有名無力無名有力
無名でもいい、しかし、有為な人物を!
物事の根幹に迫る東洋哲学
折々に受けた薫陶
「学びて思わざれば則ちくらし」 活学、生業に就け
縁の大切さ
思考の三原則
①長期的に見る ②多面的に見る ③根本的に見る
◇失われかけている日本人の身体文化を取り戻せ 斉藤孝&村上和雄
遺伝子はダイナミックに動いている
人は憧れに憧れる
先生がオンになっている
足腰が異常に細くなった日本人
上機嫌とは身体文化である
四股を踏む
-「上虚下実」の状態
○みぞおちをもむ
○肩を大きく回し肩胛骨周りを柔らかくする
呼吸は生死を繰り返している
息止
日本人の強さの根源になっていたもの
◇人生を照らす言葉 鈴木秀子
「神の御業が彼の上に現れるためである」ヨハネによる福音書
道を究めた人の共通点(茂木健一郎)
「明るい楽天主義」「根拠なき自信」
様々な障害のある人は特別な使命を担っている
☆「間違いだらけの塾選び」杉山由美子 WAVE出版 2006年 ②(後半)【再掲載 2013.12】
◇母達のたたかい
受験勉強
= 集中力
母親の共通点
母本人がエネルギッシュ,子どもが素直,
教育になみなみならぬ関心,高学歴
- 子どもへの支配力が強い
ハナコ族ママは情報戦が得意
負けの込んだギャンブルみたいで途中でやめられない
塾の弊害をどう食い止めるか
進学塾との付き合い方
1 受験勉強は2年で十分 家で勉強する習慣をつける
2 びっしり通塾しない 子どもに休みをつくる
3 伸び悩んだら相談 遠慮しない 『分かるシリーズ』
4 転塾も辞さない
5 すべてやろうとしない
6 得意科目を伸ばす
7 早めに志望校
8 子どもに勉強の予定を立たせる
9 受験をゴールにさせない
塾選択の目安
① 信頼できる人物
② オプションが少ない
③ 拘束時間は短く
④ 参観+個人面談
⑤ スパルタ体罰はダメ
⑥ 嫌がる原因を探る
⑦ いじめっ子がいない
◇プラスとマイナス
最も問題なのは勉強への意欲を持続させること
成功体験
自信を付けさせる
プライド
考える力を付ける
学ぶ楽しさを知る
公立中
メリット
・地元,近い,周りも友達
・男女共学
・明るくのびのび
デメリット ・制服
・プライドを持てない
・成績気にして…
・クラブ
・高校入試
・主要科目の時間が少ない
私立中
メリット
・中高一貫6年間のびのび
・英数多い
・クラブ
・先生の面倒見がいい
・創立理念
デメリット
・あまり勉強しなくなる
・進学のみに
・同じレベルの友達だけになる
・閉鎖的
「脱 教育ポピュリズム宣言」新堀通也 明治図書 2002年 ① /「マザーネイチャーズトーク」立花隆 新潮社 1996年【再掲載 2014.6】 [読書記録 教育]
今日は10月3日木曜日です。
今回は、新堀通也さんの
「脱 教育ポピュリズム宣言」1回目の紹介です。
出版社の案内には、
「子どもにおもねる大人、叱れない教育の結果、どんな子どもが生まれ
たか。自己中心主義で甘えが目立ち、耐性喪失。ここから脱出する道
を示す。」
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「ポピュリズム、大衆迎合主義の王様は有権者(政治)消費者(経済)
視聴者(マスコミ)」
・「教育ポピュリズムにより子どもに善悪判断力、自省心、自制力、耐
性が養われない。自己中心主義を当然とされ、『悪貨が良貨を駆逐
する』傾向に。あおりたてるのは、進歩的文化人や各種団体などの
応援団。」
・「教育ポピュリズムにより、『知識無用で教室はただの井戸端会議に
なってしまう』危険にさらされる - 竹内洋(京大)」
もう一つ、再掲載になりますが、立花隆さんの
「マザーネイチャーズトーク」を載せます。
☆「脱 教育ポピュリズム宣言」新堀通也 明治図書 2002年 ①
◇序・教育ポピュリズムの意味
□脱・教育ポピュリズム宣言
ポピュリズム = 大衆迎合主義
王様は有権者(政治)消費者(経済)視聴者(マスコミ)
下から上への迎合が上から下への迎合へ
子どもが王様、宝物、腫れ物
教育ポピュリズム
許容社会 → 弁護社会 → 謝罪社会
↓
子どもに善悪判断力、自省心、自制力、耐性が養われない
自己中心主義を当然とする子どもの大衆
「悪貨が良貨を駆逐する」グレシャムの法則
◎ あおりたてるものは
進歩的文化人、各種団体などの応援団
□ポピュリズムとは
渡辺恒雄
「ポピュリズム批判」博文館新社 平成11年
山内昌之(東京大学)
政治における新のエリートの不在は教育における新のエリー
ト教育の不在の所産である
竹内洋(京大)
教育ポピュリズムにより「知識無用で教室はただの井戸端会議
になってしまう」危険
「戦後日本の教育が悪平等主義あるいはエセ平等主義を蔓延さ
せたために、自分の言葉で考えを表現する教養の力を人々か
ら奪った反面、小利口な受験秀才を生み出した」
□古くて新しい現象
民主主義と繁栄の極にある国は、ポピュリズムと紙一重の危機に
さらされる運命にある
☆「マザーネイチャーズトーク」立花隆 新潮社 1996年【再掲載 2014.6】
◇河合隼雄 「サル学」
□サルと人間の違い
異性間の愛情
- 夫婦の永続性を何が支えるのか
若いときは性的なものが大切
長年続くと性的な衝動が薄れてきた
- 異性間の愛情が支えている
□サイエンス
あるわからなさを別の次元のわからなさに押し上げる作業
□人間は自己破壊能力を持っている
自殺
- 自己破壊は人間特有なもの
戦争
- オーバーポピュレーション
- 究極の自己破壊
核戦争・環境破壊は人類共通の敵
□環境破壊
10年前遺伝病 400ぐらい
5~6年前 2500~2600くらい
遺伝因子 環境破壊による突然変異
□先祖さんのおかげ
今我々があるのは自分の力でも何でもない
森林面積 日本 66.7%
カナダ 33 %
森は植物+動物 広葉樹林 → 針葉樹林
□森林
生産資源 環境資源 国防
林野行政削減
- 森好きな人が首を切られエリート官僚は残る
文化資源
□自然教育 = 美意識の教育
理科 + 美意識
□博物館
展示+収集+研究 ← 日本は展示に重点
□人間はアホウ
アホウで賢い ものすごい失敗をしないと分からない
失敗したから分かる
◇日高敏隆 1930生・動物行動学
エソロジー
= 動物行動学
チョウの道
~ 明るさに敏感
日本の昆虫学
札幌農学校 村松松年 養蚕学
チョウ
モンシロチョウとスジグロシロチョウ
社会生物学 ソシオバイオロジー
◇松井孝典 1946静岡生 惑星科学
地球上の大気にどうして酸素がたまったか
酸素と反応しないで地球の中に埋没していく炭素
なぜ21%か?
30%だと森林火災頻繁に
◇多田富雄 1934 免疫学
18世紀末 ジェンナー 種痘から
パストゥール
「弱体化した病原菌」を注射すれば予防できる
ワクチン → 抗体(抗毒素)
今回は、新堀通也さんの
「脱 教育ポピュリズム宣言」1回目の紹介です。
出版社の案内には、
「子どもにおもねる大人、叱れない教育の結果、どんな子どもが生まれ
たか。自己中心主義で甘えが目立ち、耐性喪失。ここから脱出する道
を示す。」
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「ポピュリズム、大衆迎合主義の王様は有権者(政治)消費者(経済)
視聴者(マスコミ)」
・「教育ポピュリズムにより子どもに善悪判断力、自省心、自制力、耐
性が養われない。自己中心主義を当然とされ、『悪貨が良貨を駆逐
する』傾向に。あおりたてるのは、進歩的文化人や各種団体などの
応援団。」
・「教育ポピュリズムにより、『知識無用で教室はただの井戸端会議に
なってしまう』危険にさらされる - 竹内洋(京大)」
もう一つ、再掲載になりますが、立花隆さんの
「マザーネイチャーズトーク」を載せます。
☆「脱 教育ポピュリズム宣言」新堀通也 明治図書 2002年 ①
◇序・教育ポピュリズムの意味
□脱・教育ポピュリズム宣言
ポピュリズム = 大衆迎合主義
王様は有権者(政治)消費者(経済)視聴者(マスコミ)
下から上への迎合が上から下への迎合へ
子どもが王様、宝物、腫れ物
教育ポピュリズム
許容社会 → 弁護社会 → 謝罪社会
↓
子どもに善悪判断力、自省心、自制力、耐性が養われない
自己中心主義を当然とする子どもの大衆
「悪貨が良貨を駆逐する」グレシャムの法則
◎ あおりたてるものは
進歩的文化人、各種団体などの応援団
□ポピュリズムとは
渡辺恒雄
「ポピュリズム批判」博文館新社 平成11年
山内昌之(東京大学)
政治における新のエリートの不在は教育における新のエリー
ト教育の不在の所産である
竹内洋(京大)
教育ポピュリズムにより「知識無用で教室はただの井戸端会議
になってしまう」危険
「戦後日本の教育が悪平等主義あるいはエセ平等主義を蔓延さ
せたために、自分の言葉で考えを表現する教養の力を人々か
ら奪った反面、小利口な受験秀才を生み出した」
□古くて新しい現象
民主主義と繁栄の極にある国は、ポピュリズムと紙一重の危機に
さらされる運命にある
☆「マザーネイチャーズトーク」立花隆 新潮社 1996年【再掲載 2014.6】
◇河合隼雄 「サル学」
□サルと人間の違い
異性間の愛情
- 夫婦の永続性を何が支えるのか
若いときは性的なものが大切
長年続くと性的な衝動が薄れてきた
- 異性間の愛情が支えている
□サイエンス
あるわからなさを別の次元のわからなさに押し上げる作業
□人間は自己破壊能力を持っている
自殺
- 自己破壊は人間特有なもの
戦争
- オーバーポピュレーション
- 究極の自己破壊
核戦争・環境破壊は人類共通の敵
□環境破壊
10年前遺伝病 400ぐらい
5~6年前 2500~2600くらい
遺伝因子 環境破壊による突然変異
□先祖さんのおかげ
今我々があるのは自分の力でも何でもない
森林面積 日本 66.7%
カナダ 33 %
森は植物+動物 広葉樹林 → 針葉樹林
□森林
生産資源 環境資源 国防
林野行政削減
- 森好きな人が首を切られエリート官僚は残る
文化資源
□自然教育 = 美意識の教育
理科 + 美意識
□博物館
展示+収集+研究 ← 日本は展示に重点
□人間はアホウ
アホウで賢い ものすごい失敗をしないと分からない
失敗したから分かる
◇日高敏隆 1930生・動物行動学
エソロジー
= 動物行動学
チョウの道
~ 明るさに敏感
日本の昆虫学
札幌農学校 村松松年 養蚕学
チョウ
モンシロチョウとスジグロシロチョウ
社会生物学 ソシオバイオロジー
◇松井孝典 1946静岡生 惑星科学
地球上の大気にどうして酸素がたまったか
酸素と反応しないで地球の中に埋没していく炭素
なぜ21%か?
30%だと森林火災頻繁に
◇多田富雄 1934 免疫学
18世紀末 ジェンナー 種痘から
パストゥール
「弱体化した病原菌」を注射すれば予防できる
ワクチン → 抗体(抗毒素)
「『家栽の人』から君への遺言」毛利甚八 講談社 2015年 ① /「野口体操 からだにきく」野口三千三 春秋社 2002年【再掲載 2012.10】 [読書記録 教育]
今日は10月2日水曜日です。
今回は毛利甚八さんの
「『家栽の人』から君への遺言」の紹介 1回目です。
「家栽の人」のテレビドラマから30年も経っています。
桑田判事が、少年審判・家事審判を解決していく話が心に響きました。
ようやくを読み直すと、
朝ドラ「虎と翼」、家庭裁判所の場面が頭をよぎります。
本書は、原作者の毛利甚八さんの少年審判への思いがあふれています。
家庭裁判所、少年法について学ぼうと思います。
出版社の案内には、
「ヒット作『家栽の人』で一躍人気マンガ原作者となりながら、著者は、
その成功を素直に喜べない自分に出会う。現実離れした人物像を『家
栽の人』の主人公にしてしまったことに苦しみ、著者が突き当たった
のが、戦後の少年法が抱える問題だった。少年法への無知、無理解が、
ピント外れの"少年法叩き"を生む日本社会の現状を嘆く著者に、2014
年夏、末期の食道がんが見つかる。すでに肝臓、リンパ節、肺にも転
移していた…。」
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「裁判官の取材申込を最高裁広報部に申し込むと、『前例がありませ
んからお断りします』との回答があった」
・「桑田調査官の決め台詞『育てなければ‥、毎日愛して、そこから始
めませんか』=『今日本の中にバブル景気に乗り切れない人たちが
たくさんいる。その人たちのために物語を書こう』」
・「連載が進むうちに裁判所の人が『家栽の人』を気にし始めた」
・「『そういえば、わたしたちって『家栽の人』の話をするとき以外、
仕事の話をしませんよね』N調査官」
もう一つ、再掲載になりますが、野口三千三さんの
「野口体操 からだにきく」を載せます。
☆「『家栽の人』から君への遺言」毛利甚八 講談社 2015年 ①
<原作者が迷い込んだ少年法の戦後史>
◇「家栽の人」を振り返る(1)
□新宿のスナックで生まれた「家栽の人」
1987年 29歳の時少年法を初めて読んだ
大学4年で関川夏央が加わっていたスーパーシェフ
の仕事場に
1949(昭和24)年1月1日施行 「戦後少年法」
2000年 2005年 改正
裁判官の取材申込を最高裁広報部に申し込むと
- 「前例がありませんからお断りします」
□「家栽の人」の思想の背景
エコロジー思想の発祥はナチズムと同じドイツで思想の根底に共通
点がある
□般若心経と「伝道の書」
空の思想 - ゼロの思想 - 旧約聖書「伝道の書」
「般若心経のような呪文ではなく散文で人生を考える物語を書こう」
- 生きることを肯定する物語
主人公は桑田義雄判事
□「家栽の人」第1話
1981年秋 ビックコミックオリジナル誌
第1話「ポトス」
桑田調査官の決め台詞
◎「育てなければ‥、毎日愛して、そこから始めませんか」
バブルが
「今日本の中にバブル景気に乗り切れない人たちがたくさんいる。
その人たちのために物語を書こう」
□編集長の死
林洋一郎編集長
呼び方が「毛利」から「せんせい」へ
価値観
・ まんがが面白いか
・ 人の心を動かすことができるか
□家裁に桑田判事はいない?
効用
~ 読む人が人生を考え前向きになる
連載が進むうちに裁判所の人が「家栽の人」を気にし始めた
○職員(読者)~のアドバイス
「調査官補は一人では行動できませんよ」
→ 次の話で昇格
○横浜家裁から調査官の研修会での講演依頼
~ 飲み会でN調査官と出会う
Nさん
「家裁にね、桑田判事なんかいるわけないじゃないの。家
裁にいるのは腰掛けの若造かロートルの判事だけなんだ
から」
「そういえば、わたしたちって『家栽の人』の話をすると
き以外、仕事の話をしませんよね」
☆「野口体操 からだにきく」野口三千三 春秋社 2002年【再掲載 2012.10】
◇体操による人間変革
□からだは生きた皮袋
野口
「生きている人間の体は、皮膚という生きた袋の中に、液体的なも
のがいっぱい入っていて、その中に骨も内臓も浮かんでいる」
○ 「体液主体説』+「非意識主体説」
□豊かな動き
体の中の動き、変化こそが豊かな動き
□気持ちいいかい、自答を
「本当にお前今気持ちいいのかい」と絶えず自分の体に問い続ける
= からだにきく
□私たちの生い立ち
土と離れた生活は考えられなかった
~ 土との関係、地球との関係
□鉄棒がかわいくてたまらない
鉄棒、砂場の手入れ
□サーカスと私
寝にょろ ぶら下げ
→ 丸ごと全体
□卵の立つ話
ちょっとの力で立つことができる
立つ
= そのものがそれらしく、それに相応しいあり方をするよう
になること
□花は植物の生殖器
西村伊作
- 素裸でいろいろ動く 植物は逆立ち
□重さの神の声を聞け
階段を上る
= 下に話しかけること
重さに任せる
◇ある日の体操実技
□腕のぶら下げ
人間の故障箇所
① 臍の真後ろ
② 腕の付け根
③ 首の付け根
□胴体や頭のぶら下げ
揺らす … 操り人形のように
□たこ足運動
たこ足をイメージしそれぞれの足に重さをかける
□前落とし
「任せる」
□跳ね上げ落とし
二本の足
一本は重さを受けるため、一本はぶら下げる
□中身をほふる
◇からだとコトバの探検
漢字と大和言葉
言霊説でゆきたい
方言以外の言葉は存在しない
※ 以下略
今回は毛利甚八さんの
「『家栽の人』から君への遺言」の紹介 1回目です。
「家栽の人」のテレビドラマから30年も経っています。
桑田判事が、少年審判・家事審判を解決していく話が心に響きました。
ようやくを読み直すと、
朝ドラ「虎と翼」、家庭裁判所の場面が頭をよぎります。
本書は、原作者の毛利甚八さんの少年審判への思いがあふれています。
家庭裁判所、少年法について学ぼうと思います。
出版社の案内には、
「ヒット作『家栽の人』で一躍人気マンガ原作者となりながら、著者は、
その成功を素直に喜べない自分に出会う。現実離れした人物像を『家
栽の人』の主人公にしてしまったことに苦しみ、著者が突き当たった
のが、戦後の少年法が抱える問題だった。少年法への無知、無理解が、
ピント外れの"少年法叩き"を生む日本社会の現状を嘆く著者に、2014
年夏、末期の食道がんが見つかる。すでに肝臓、リンパ節、肺にも転
移していた…。」
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「裁判官の取材申込を最高裁広報部に申し込むと、『前例がありませ
んからお断りします』との回答があった」
・「桑田調査官の決め台詞『育てなければ‥、毎日愛して、そこから始
めませんか』=『今日本の中にバブル景気に乗り切れない人たちが
たくさんいる。その人たちのために物語を書こう』」
・「連載が進むうちに裁判所の人が『家栽の人』を気にし始めた」
・「『そういえば、わたしたちって『家栽の人』の話をするとき以外、
仕事の話をしませんよね』N調査官」
もう一つ、再掲載になりますが、野口三千三さんの
「野口体操 からだにきく」を載せます。
☆「『家栽の人』から君への遺言」毛利甚八 講談社 2015年 ①
<原作者が迷い込んだ少年法の戦後史>
◇「家栽の人」を振り返る(1)
□新宿のスナックで生まれた「家栽の人」
1987年 29歳の時少年法を初めて読んだ
大学4年で関川夏央が加わっていたスーパーシェフ
の仕事場に
1949(昭和24)年1月1日施行 「戦後少年法」
2000年 2005年 改正
裁判官の取材申込を最高裁広報部に申し込むと
- 「前例がありませんからお断りします」
□「家栽の人」の思想の背景
エコロジー思想の発祥はナチズムと同じドイツで思想の根底に共通
点がある
□般若心経と「伝道の書」
空の思想 - ゼロの思想 - 旧約聖書「伝道の書」
「般若心経のような呪文ではなく散文で人生を考える物語を書こう」
- 生きることを肯定する物語
主人公は桑田義雄判事
□「家栽の人」第1話
1981年秋 ビックコミックオリジナル誌
第1話「ポトス」
桑田調査官の決め台詞
◎「育てなければ‥、毎日愛して、そこから始めませんか」
バブルが
「今日本の中にバブル景気に乗り切れない人たちがたくさんいる。
その人たちのために物語を書こう」
□編集長の死
林洋一郎編集長
呼び方が「毛利」から「せんせい」へ
価値観
・ まんがが面白いか
・ 人の心を動かすことができるか
□家裁に桑田判事はいない?
効用
~ 読む人が人生を考え前向きになる
連載が進むうちに裁判所の人が「家栽の人」を気にし始めた
○職員(読者)~のアドバイス
「調査官補は一人では行動できませんよ」
→ 次の話で昇格
○横浜家裁から調査官の研修会での講演依頼
~ 飲み会でN調査官と出会う
Nさん
「家裁にね、桑田判事なんかいるわけないじゃないの。家
裁にいるのは腰掛けの若造かロートルの判事だけなんだ
から」
「そういえば、わたしたちって『家栽の人』の話をすると
き以外、仕事の話をしませんよね」
☆「野口体操 からだにきく」野口三千三 春秋社 2002年【再掲載 2012.10】
◇体操による人間変革
□からだは生きた皮袋
野口
「生きている人間の体は、皮膚という生きた袋の中に、液体的なも
のがいっぱい入っていて、その中に骨も内臓も浮かんでいる」
○ 「体液主体説』+「非意識主体説」
□豊かな動き
体の中の動き、変化こそが豊かな動き
□気持ちいいかい、自答を
「本当にお前今気持ちいいのかい」と絶えず自分の体に問い続ける
= からだにきく
□私たちの生い立ち
土と離れた生活は考えられなかった
~ 土との関係、地球との関係
□鉄棒がかわいくてたまらない
鉄棒、砂場の手入れ
□サーカスと私
寝にょろ ぶら下げ
→ 丸ごと全体
□卵の立つ話
ちょっとの力で立つことができる
立つ
= そのものがそれらしく、それに相応しいあり方をするよう
になること
□花は植物の生殖器
西村伊作
- 素裸でいろいろ動く 植物は逆立ち
□重さの神の声を聞け
階段を上る
= 下に話しかけること
重さに任せる
◇ある日の体操実技
□腕のぶら下げ
人間の故障箇所
① 臍の真後ろ
② 腕の付け根
③ 首の付け根
□胴体や頭のぶら下げ
揺らす … 操り人形のように
□たこ足運動
たこ足をイメージしそれぞれの足に重さをかける
□前落とし
「任せる」
□跳ね上げ落とし
二本の足
一本は重さを受けるため、一本はぶら下げる
□中身をほふる
◇からだとコトバの探検
漢字と大和言葉
言霊説でゆきたい
方言以外の言葉は存在しない
※ 以下略