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「忘れ得ぬ言葉 私が出会った37人」鎌田慧 岩波書店 2023年 ④ /「一人恐怖に強迫される若者たち-彼らは,ケータイを介して常時接続しあい,互いの存在を確認しあっている」 土井隆義 2009.2 ③【再掲載 2016.7】 [読書記録 一般]

今日は1月14日、火曜日です。



今回は、1月11日に続いて、鎌田慧さんの
「忘れ得ぬ言葉 私が出会った37人」の紹介4回目 最終です。


出版社の案内には、

「自分の逃げる姿勢というものは許せない」 - 瀬戸内寂聴さんをはじ
 め、大江健三郎、石牟礼道子、菅原文太、やなせたかし各氏など、37
 人から直接聞いた印象深い言葉を紹介。戦争、原発、公害、えん罪、
 基地問題など、権力に抗し、あくまで人びとの側に立ち筋を通したそ
 れぞれの人生を、豊かな筆致で描く愛蔵版エッセイ集。」

とあります。


言葉の背景を考えてしまいます。



もう一つ、再掲載になりますが、土居隆義さんの
「一人恐怖に強迫される若者たち」③を載せます。




☆「忘れ得ぬ言葉 私が出会った37人」鎌田慧 岩波書店 2023年 ④

1.jpg

◇袴田巌
 「もう世界の神に対して期待はないんだ」
2014.3 47年7か月で突然釈放  
   世界一長い拘束生活【ギネス】


◇熊本典道
 「これはわれわれが裁かれているような気がします」裁判官として死
 刑判決に関わる


◇矢野伊吉
  財田川事件弁護人
「不正義に気付いてはったなら、気付いた人間がやはり何とかしなけ
   ればならない」


◇石牟礼道子
「わたしのことではなく、ゆりさんのことを書いてください」
『苦海浄土』苦海でありながらも浄土でもある世界


◇上野英信
 「かねを惜しむな。時間を惜しむな。いのちを惜しむな」
失業炭鉱労働者たちに


◇松下竜一
「海を殺すな!ふるさとの海を奪うな!海が泣いているぞ」
   一直線の人生


◇原田正純
 「家庭訪問が医者の原点」 
    水俣病医師 - 胎児性水俣病を立証


◇伊藤ルイ
 「生き生きと生き始めたばかりなのに、なんでいま死ねるものですか」
    大杉栄と伊藤野枝の四女


◇佐木隆三
「鉄と人間-わたしは正面からこのテーマに取り組みたいと思う」


◇本島等
 「やられるかもしれない」元長崎市長


◇大田昌秀
 「どんな非難、中傷、謀略ビラでたたかれようと、摩文仁の戦場にも
  どったつもりでやれば、乗り切っていけます」
    元沖縄県知事


◇阿波根昌鴻
 「わしゃ当分死なない。病気にもならない。休むことはできない」


◇齋藤茂男
 「事実が私を鍛える」 






☆「一人恐怖に強迫される若者たち-彼らは,ケータイを介して常時接続しあい,互いの存在を確認しあっている」 土井隆義 筑波大学大学院人文社会科学研突科教授 『月刊少年育成』2009.2 ③【再掲載 2016.7】


3.同質的な仲間で閉じた世界

 多様性の時代には、あらゆる価値項目が等価に並び、従来のような序
列性が失われる。


 知識や能力にも明確な優劣の基準が見出せないから、自己に評価を下
す相手は、超越的な他者ではなく、自分と対等な他者になる。


 仲間集団からは階層性が失われ、若者たちは互いに対等な立場で評価
を下しあおうとする。


 「上から目線」を彼らが極端に嫌悪するのもそのためだろう。


 また、仲間内の評価だけではなく、大人から受ける評価についても、
メンタルには対等な他者からのものと感受されるようになる。


 こうして、たとえば学校においても、教師と生徒は対等だという意識
が広まっていく。


 この地平に、抑圧的な大人という敵はもはや存在しえない。


 若者たちのあいだに共通の敵が想定されていれば、彼らの関心の眼差
しはみな一様にそちらへ向けられるから、自分たちの人間関係のあり方
それ自体がクローズアップされることはさほど多くない。


 しかし、そのような共通の敵を見失った世界では、その抑圧に対する
反動形成として共有された対抗文化もまた衰退していく。


 かくして、若者たちのあいだに共通の関心事は成立しづらくなり、そ
の眼差しが注がれる対象も外部には見出せなくなっていく。


 共有された眼差しの対象として最後に残されるのは、互いの関係性そ
れ自体である。


 ところが、そこで営まれる関係性とは、自らの肯定感を維持していく
ために唯一の基盤となってくれるものである。


 もはや一人で立つことが困難になった自分にとって唯一の支えとなっ
てくれるものである。


 だから、そこでは、できるだけ自己承認を得やすい同質的な他者が求
められがちになってしまう。


 前回も指摘したように、あらかじめ客観的な評価の物差しがそこに存
在するわけではなく、他者がどのような反応を示すかは前もって予想し
づらいから、人間関係にも安全パイが求められ、できるだけ同質の人間
だけと結びつこうとするのである。


 他方、異質な人間とは、適度な距離をもって付き合ったり、あるいは
対決を試みたりするのではなく、そもそも最初から認識対象の圏外へと
押し出してしまおうとする。


 自分の内部に確固たる肯定感の基盤があって自己が安定していれば、
異質な人間とも接触を保ちつづけ、場合によっては対立を表明すること
もできよう。


 しかし、いまはその基盤を自分の内部にもちえず、入閣関係に対して
依存的になっているために、そこに立ち現われる異質な他者は、自己肯
定感の基盤を根底から揺さぶってしまうのである。


 このような事情を鑑みれば、自分にとって異質な人間を認識の圏外へ
と追いやり、同質な相手だけと接続しあおうとする今日の若者たちの心
性は、一般によく言われるようなケータイの普及によって広まった現象
ではない。


 しかし、そのような志向を示す人たちにとって、ケータイを端末とす
るネット環境が、きわめて好都合な世界であることは事実だろう。


 ケータイのおかげで、いまや私たちは、いつどこにいても、自分が繋
がりたい相手だけと即座に繋がりあうことができるようになっているか
らである。


 現在のようなネット環境がととのう以前は、時間と空間を隔てた相手
とコミュニケーションをとるための手段がかなり限られていた。


 理想の相手と繋がりあうためには、自分にとって不都合な人間とのコ
ミュニケーションも途中で経由しなければならなかった。


 たとえば、中学時代の私などは、ガールフレンドの自宅へ電話をかけ
るとき、


「あの怖そうな父親が出たらどうしよう」


と緊張しながらダイヤルを回したものである。


 自分にとって心地よい人間関係を築くためには、同時に不都合な人間
とも否応なく付き合わざるをえなかった。


 しかし、近年は、異質な人びとが時間と空間の制約を超えて、互いに
繋がりあうことを技術的に可能にしたネットという革新的なシステムが、
逆に、同質な人びとが時間と空間の制約を超えて、互いに繋がりあうこ
とを容易にする手段として、実質的には機能するようになっている。


 ネット空間へと聞かれたケータイの小さな窓を覗き込むことで、面倒
で不都合な人間とはいっさい触れ合うことなく、自分にとって心地よい
相手だけと即座に人間関係を築くことができるようになっている。


 たとえば、近年の若者たちのあいだでは、地元つながりによる人間関
係への依存が強まっている。


 高校へ進学したり就職したりして生活圏が拡大し、雑多な人間と付き
合わざるをえなくなった場合でも、中学時代までの人間関係をそのまま
ずっと緊密に保ち、その地元つながりを中心に日常生活を営もうとする
傾向が強まっている。


 時間や場所や相手の都合を気にせずに互いに繋がりあえるケータイ・
メールを駆使することで、それが実際に容易になっているのである。


 では、ケータイという文明の利器を駆使することで、今日の若者たち
は一人恐怖から解放されているのだろうか。


 前回も述べたように、けっしてそうではない。


 同質な人間との常時接続を可能にしてくれるケータイは、一人恐怖を
解消してくれる便利なツールのように見えて、じつはそのように機能し
てはいない。


 ケータイ自体はニュートラルな装置だから、使われ方しだいで、逆に
一人恐怖を煽るツールとしても機能しうる。


 じっさい、秋葉原で事件を起こした青年にとって、ケータイは自己の
疎外感を強めるツールヘと変貌してしまっていた。
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「1年目からうまくいくセミナー講師超入門」大岩俊之 実務教育出版 ⑥(最終) /「通信簿」石田一三 出展不明 【再掲載 2015.12】 [読書記録 一般]

今日は1月13日、月曜日です。


今回は、1月10日に続いて、大岩俊之さんの
「1年目からうまくいくセミナー講師超入門」の紹介6回目 最終です。


出版社の案内には、

「本書では、シナリオの作り方、集客、場の作り方まで、呼ばれる講師
 になるためのノウハウを基礎から徹底解説します。」

とあります。



もう一つ、再掲載になりますが、石田一三さんの
「通信簿」を載せます。





☆「1年目からうまくいくセミナー講師超入門」大岩俊之 実務教育出版 ⑥(最終)

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5 参加者がついてくる「場」をつくる
 
□セミナーを左右する「場」の空気
参加者を寝かせない

 前日の準備 P212

  遅刻は最悪  
    定刻で始める 
 
  堂々としているだけで言葉は説得力を増す
 
  参加者の名前を呼ぼう

 セミナーに「動き」を付ける

 「拍手」が生み出す一体感

 目標の基本は2×8
 
  双方向のやりとりで集中力を高める  
    指名

記憶に残る伝え方
ここはメモしてください  ここは大事です
 
  ホワイトボードには大きく書く
 
  参加者がメモを取るときは待つ
 
  ワークは「場」の状況を見て臨機応変に
 
  休憩時間のはさみ方
1時間に10分(2時間以内はそのまま)
 
  休憩中スマホを見る講師はNG
 
  力量が問われる質疑応答
    
  アンケートは必ず書いてもらう  P242 例
    
  終了時刻はオーバーしない      
 
 

□呼ばれる講師を目指す
 主催者に呼ばれる
 
  注意点
    意図の確認と柔軟さ
    
  エージェント会社に登録する  
    研修会社 
 
  いつも呼ばれる勝ち組講師
 
  我流の講師は必ず消える
  アンケートをとりPDCAをまわさない講師
    
  良質で大量のインプットが必要 
 
  シナリオは年に一度大きく見直す
 
  アイデアはすぐにメモを
 
  体調管理
 
  人脈を大切にする






☆「通信簿」  石田一三 出展不明 【再掲載 2015.12】


 通信簿、通知票、通知簿、などと地方によって呼び名がいろいろある
ということは、これが公式のものでないことを示しています。


 通信簿は出さなければならないというものではありません。


 しかし、

「通信簿を出さないと手間のかかる仕事が増えるので、通信簿を出すこ
 とにした」

という研究があります。


 昭和38年に神戸市教育研究所が出した報告によると、市内の120校
のうち、10校が独自の通信簿を使っていたそうです。


 独自の通信簿を出そうとすると大仕事です。共通の通信簿で間に合わ
しておくのがいいでしょう。


 学習指導要録は、もともとは子どもの状態を記録して学習指導の役に
立てるものだったのですが、今では公式の記録を残すのが目的になって
います。


 それで、全国一律になっているのです。



◇評価は主観的なもの

 評価する人によって結果が違う教材の見本は、図画と作文です。


 みなさんも経験があるでしょう。


 他の教材についても同様であって、教育評価は極めて主観的なもので
す。


 評価から主観をなくすることはできません。


 だから、「私の見るところでは」と前置きして話しを始めるとよいと思
います。


「私が見たのだから間違いない」とがんばるのではなくて、「間違いかも
 しれないけれど、このように思います」

というのが本当のところでしょう。


 測定に誤差はつきものですが、教育測定では特に誤差が大きくて、小
さくするのがむつかしいのです。



◇子どもはひとりひとり違う

 多くの教師は、受持ちの子どもたちを全部同じにしようとしているよ
うに見えますが、これは無理です。


 同じ家庭に育っても、兄と弟では違います。


「同じように育てているつもりですが」


と仰るお母さんもありますが、既に、兄と弟ということだけでも、大き
い違いです。


 とても、同じように育ってはいません。


 ひとりひとり違うのですから、あの子はあれができる、この子はこれ
ができる、とそれぞれができることを見つけてゆきましょう。


 絶対評価になったのですから、これが楽にできます。


 子どものできることに目を向けましょう。


 目標と比べてできるかできないかと見るのではなくて、その子に目を
向けて、これができる、あれもできる、と見て行きましょう。


 子どもはもともと成長したいのです。


 自分が知らないことを知りたいのです。


 この意欲を減退させるのが無知な親と教師です。


 たとえば、4歳では、大人と同じように自分でご飯を食べたいのです。


 ところが、ご飯がこぼれるのが嫌な親は、親が口にいれてやります。


 子どもは計算ができるようになりたいと思っているのに、教師は

「おまえは間違いが多い」

とけなすだけです。


 間違わない仕方を教えてやれば、できるようになりたいからがんばる
のですが、そうしないで、間違うことに文句をつけます。


 こうして子どもの意欲を削ぐのです。



◇ペーパーテストにかからない

 評価というとすぐにペーパーテストを連想する人がありますが、ペー
パーテストで測れる部分は少なくて、大部分の測定は観察によらなけれ
ばなりません。


 教師は観察による測定に熟達する必要があります。


 入試がペーパーテストで行われるのでペーパーテストに目が言ってし
まうのは無理もないことですが、それだけではないということをしっか
り心に留めておかなければなりません。


 教師の仕事を測定するのに、ペーパーテストの結果だけを使うのは間
違いです。


 これを社会的な常識としておかないと、将来、教師の勤務状況を評価
することになったら(既に大学では始まっています)影響が大きいです。


 今から教育効果の測定はペーパーテストだけではできないことを世の
中に知らせておきましょう。



◇合計

 学期中に算数の計算のテストを繰り返して、最後に合計を出す人があ
りますがこれは間違いです。


 最後の成績を記録すればよろしい。


 体育の走り幅跳びで何回か跳んだ時に、その子の記録を合計しないで
しょう。


 これと同じで、練習して上達する場合は最もよい状態を記録にするの
が妥当です。


 計算と図形とを指導した時のように、性質が違う教材についてはそれ
ぞれの記録を残せばよろしい。


 1つに纏めたい時は、重要度を決める必要がありますが、それぞれの
場合によって違いますので、重要度を学校で相談して決めておくとよい
でしょう。  



◇測定した時の記録です

 たとえば、書き取りで間違った時、答え合わせで気がついて、その後
間違わなければ、その子はその字を知っているというべきでしょう。


 子どもはどんどん成長しています。


 3年も経てばかなり変わっていることもあるでしょう。


 現在の状況を記録するのであって、将来の予測をするのではありませ
ん。



◇人間の値打ちではない

 通信簿に記録するのはその時期の結果であって、その子の値打ちでは
ありません。


 身長を測るのと同じです。


 背の低い子に出会うと便利が悪いとは思うけれど、駄目な子だとは思
わないでしょう。


 それと同じで、物覚えの悪い子に出会ったら、便利が悪い(メモが要る
から)と思えばよいので、駄目だと思っては間違いです。


 指導要録の記録は、その時の記録であって、人間の評価ではありませ
ん。


 思い違いをしないようにしましょう。


 そうすれば「こんな記録を残しては悪い」と思うことはないでしょう。


 その子どもの今後の指導に役に立つことを記録するのですから。

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「浜松まつり-学問的分析と比較の視点から」荒川幸二ほか 岩田書院 2006年 ⑧(最終) /「一瞬で伝えるわかりやすさの技術」斎藤孝 大和書房 2010年 ③【再掲載 2016.5】 [読書記録 郷土]

今日は1月12日、日曜日です。

今回は、1月9日に続いて、岩田書院の
「浜松まつり―学際的分析と比較の視点から」の紹介8回目 最終です。

出版社の案内には、

「5月の連休中、静岡県浜松市は『浜松まつり』一色になる。ラッパの
音とお囃子の音、砂煙の上がる大凧揚げ、夜の街路での提灯の灯りと
練りの声…。その魅力を、日本史・社会学・古典芸能・ヨーロッパ史
の各分野から学際的に分析する。」

とあります。


今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「1929(昭和4)年、野口町と八幡町が一重屋根で彫刻入りの本格的御
殿屋台(掛塚型)をつくる。以後、底抜け屋台から御殿屋台への流れと
なっていった」


・「1934(昭和9)年、浜松放送局(現NHK浜松支局 ラジオ放送)から
夜祭りの様子が実況される」


・「神社祭礼との一体化」


・「1938(昭和13)年、日中戦争開始により中止」




もう一つ、再掲載になりますが、斎藤孝さんの
「一瞬で伝えるわかりやすさの技術」③を載せます。




☆「浜松まつり-学問的分析と比較の視点から」荒川幸二ほか 岩田書院 2006年 ⑧(最終)

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◇第1部 浜松まつりの歴史的検討(7)


(5)「浜松凧祭」への発展 - 昭和戦前期 1 御殿屋台の登場
1930年5月末 天皇巡幸 
     → 天覧の凧揚大会
48組2400人(1組50人)


  底抜け屋台 → 御殿屋台
    1929(昭和4)年 
      一重屋根で彫刻入りの本格的御殿屋台(掛塚型)
      野口町と八幡町  
→ 昭和10年ごろを中心に5,6年間に30台近く
         (全国トップクラスの織物生産地)

1934(昭和9)年 
      浜松放送局 夜祭り実況

1935(昭和10)年 浜松放送局 
      凧揚げ実況

    ※ 神社祭礼との一体化



2 日中戦争による中断
1936(昭和11)年 1937(昭和12)年  
    空前の高揚ぶり

1938(昭和13)年 
   日中戦争開始により中止

  1940年 
紀元2600年奉祝 11月10日11日屋台引き回し



□おわりに

要因 
  ① 各町の自治意識 町民の遊び心 地域の層の厚い経済力
   各町消防組の規制的集団 地域経済活力

  ② 町民・市民意識を育てていった 
自主的地域意識
  
  ③ 警察の指導を媒介にして統制・規制のアミがかぶせられていく
明治末~大正期  地方改良運動
大正後期     民力涵養運動

※参考文献
「浜名郡史」
 国鉄浜松工場「40年のあゆみ」1953
「浜松警察の百年」中央警察署 1971
 山崎源一「椿観音 凧と屋台」1983
 中村善太「浜松凧揚祭史」1997 
 荒川章二「軍隊と地域」 青木書店 2001






☆「一瞬で伝えるわかりやすさの技術」斎藤孝 大和書房 2010年 ③【再掲載 2016.5】

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◇自分の考えを紙一枚で伝える3つの手法

① 思考のプロセスを記録する
WHYとHOWを説明する

   思考のカオスからコスモスを生み出す

   日本人はインパクトよりも物語性を好む

 「KJ法」 川喜多二郎情報整理法
  似通ったカードを近づけ、いくつかのグループに分けていく
 - ブレーンストーミングと1セット
  ※ 書き込む時点ではバラバラでも、少しずつ相互の関連性を積
    み上げていくと、やがて大きな全体像が浮かび上がる

「カオスマップ」でアイデアの出所を可視化する

  3分割で弱点を補強する
  およそ人間の思考は、本人が考える以上に思い入れに影響され
   やすい


② ホップ・ステップ・ジャンプ思考術
   三段階に分けて具体案を出す
  ホップ … 現状認識や課題  
ステップ … 解決方法
ジャンプ … 具体化した結果

   自分の思考のプロセスを文字化したり図化したりすることで整理
  し、説明する

人の話をマップに落とし込む
  常に相手の話を「ホップ」「ステップ」「ジャンプ」に分割する
   コツ
→ テレビ番組で鍛える

  成功例も失敗例もプロセスに焦点を当てる


③ 相手をうならせる「シート化」アウトプット法
アウトプットには「型」がある

   「ジャンプ」を提示して「ホップ」「ステップ」を説明

いい型は困難な作業を容易にする

   すべては「すごいよシート」「ここがちがうよシート」
    3つずつ書く
   何か比較になるものを持ち出すのが最も効果的
     「違う」と「似てる」のセットでより立体的に
     
   一人連想ゲームのすすめ 
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「忘れ得ぬ言葉 私が出会った37人」鎌田慧 岩波書店 2023年 ③ /「ストレスから子どもを守る本」富田富士也 PHP 2000年 ② 後半【再掲載 2015.12】 [読書記録 一般]

今日は1月11日、土曜日です。


今回は、1月8日に続いて、鎌田慧さんの
「忘れ得ぬ言葉 私が出会った37人」の紹介 3回目です。


出版社の案内には、

「自分の逃げる姿勢というものは許せない」 - 瀬戸内寂聴さんをはじ
 め、大江健三郎、石牟礼道子、菅原文太、やなせたかし各氏など、37
 人から直接聞いた印象深い言葉を紹介。戦争、原発、公害、えん罪、
 基地問題など、権力に抗し、あくまで人びとの側に立ち筋を通したそ
 れぞれの人生を、豊かな筆致で描く愛蔵版エッセイ集。」

とあります。



今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「みんなハガキをやりとりし、足で歩いて付き合っていたのですね」


・「悲惨な戦争から悲惨なものを除け、というのは、悲惨でない戦争を
  教えろということですか」


・「海が汚れたら大間は終わりだ。海と畑があれば人間は食っていける」


・「水準点以下の村民の生活を基準にして村政に取り組む。それが人間
尊重だ」




もう一つ、再掲載になりますが、富田富士也さんの
「ストレスから子どもを守る本」②を載せます。
親が知っておいた方がよいことが書かれています。




☆「忘れ得ぬ言葉 私が出会った37人」鎌田慧 岩波書店 2023年 ③

1.jpg

◇左幸子
 「鉄道労働者は国の宝」


◇寺山修司
 「私は私自身の原因である」


◇水上勉
 「みんなハガキをやりとりし、足で歩いて付き合っていたのですね」


◇丸木俊
 「悲惨な戦争から悲惨なものを除け、というのは、悲惨でない戦争を
  教えろということですか」 原爆の図

    1981年「現代社会」教科書から『原爆の図』が検定により削除
   されたとき、検定課長にいった言葉


◇熊谷あさ子
  大間の漁師
   「海が汚れたら大間は終わりだ。海と畑があれば人間は食ってい
    ける」
  原発に土地を売らない
       - 買収工作 原発マネー

  「日本の原子力政策はウソだらけ」
     原子力規制委員会初代委員長 田中俊一氏


◇寺下力三郎
  元六ヶ所村村長
  「水準点以下の村民の生活を基準にして村政に取り組む。それが人
   間尊重だ」

「虚大開発」むつ小川原開発  
    - 開発は難民をつくる


◇木内みどり
 「頑張れる!あれで根性が入った」


◇菅原文太
 「みんな死んじゃったね。あるのは墓ばっかりってことにだけはなら
  ないように」


◇高木仁三郎
 「人間は巨大技術で自然界を支配する権利などない」


◇戸村一作
  三里塚反対同盟委員長 
  「闘争は芸術の宝庫である」






☆「ストレスから子どもを守る本」富田富士也 PHP 2000年 ② 後半【再掲載 2015.12】

1.gif

◇ストレスによる症状 
自律神経のバランスが崩れると機能障害が起きる
 ・自律神経 
      ①交感神経
  ②副交感神経
・体の疲れと心の疲れは密接に関係している
   起立性調節障害
       → 一緒に寝る 歌・本 
       → いつもそばに家族   
  ・不定愁訴って何? 
     生活リズムの乱れとストレスの存在
・ストレスが体に変調をもたらした心身症 
     チック症でしか
   - 深い愛情と理解


◇ストレスをためやすい子どものタイプ
  性格は遺伝と環境で決まる
 いい子ほどストレスをためやすい
    内気,神経質,几帳面,完全主義
 タイプA 
    合理性,迅速性を求め,他人にも強いるタイプ
子どもが引きこもる理由
    ◎ けんかして仲直りする能力が不足している
ストレスは性格の短所を肥大化させる
せめぎ合って,折り合って,お互いさま
    コミュニケーションスキル,コミュニケーションワーク     
    本音を記すことから
     - けんかして仲直りする能力
    「還る家」はありますか?  


◇防衛は心身を守る知恵
  心には癖がある 
    ストレスに反応しやすい = 自己防衛力が強い
    抑圧,同一化,補償,転換,反動形成,昇華,合理性,退行,
     攻撃,逃避,投影  
    困らせることも訴えの一つ
防衛規制は心の悲鳴


◇10の処方箋

 1 子どもの訴えに耳を傾けて聴いてあげてください 
     評価・肯定

 2 ストレスは分かち合えることを伝えましょう   
     シェアリング

3 時には不安の先取りをしてあげる

4 子どもに肯定的な関心を示しましょう

 5 子どもの長所を褒めてあげましょう

 6 感動体験を積み上げさせよう

 7 子どもを親の価値観で縛り上げないでください

 8 間のとれる人間に育てましょう

 9 親がコミュニケーション能力を示しましょう

 10 弱音が吐けると未来が開けます

 ◎「せめぎ合って(感情交流),折り合って(合意形成・歩み寄り)お互いさま
   (相互扶助・信頼)」
   - ◎手間暇掛かる人間関係作りをおろそかにしてはならない

 ◎ 心を耕す
    = 手間暇掛けて心の田んぼを耕せば子どもたちに大きな実
     りがもたらされる
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「1年目からうまくいくセミナー講師超入門」大岩俊之 実務教育出版 2017年 ⑤ /「学級崩壊に学ぶ」河村茂雄 誠信書房 1999年 ⑩(最終)【再掲載 2016.4】 [読書記録 一般]

今日は1月10日、金曜日です。

今回は、1月7日に続いて、大岩俊之さんの
「1年目からうまくいくセミナー講師超入門」の紹介 5回目です。


出版社の案内には、

「本書では、シナリオの作り方、集客、場の作り方まで、呼ばれる講師
 になるためのノウハウを基礎から徹底解説します。」

とあります。



セミナーの裏側を知ることができます。




もう一つ、再掲載になりますが、河村茂雄さんの
「学級崩壊に学ぶ」⑩を載せます。





☆「1年目からうまくいくセミナー講師超入門」大岩俊之 実務教育出版 2017年 ⑤

1.jpg

4 「集客」は今日から始める

セミナー告知のタイミング 4~5日前が理想
Facebook
個人ブログ
個人WEBサイト
「こくちーずプロ」


   申込までに
     ①セミナーを知る 
②もう一度見て考える
③申し込む
45日前 30日前 二週間前 一週間前


   告知は必要な8情報 
①タイトル    
       一目で分かるもの
②セミナー内容  
       「説明」「特徴」「受講後どうなっているか」
内容 + 概要 + 目次
③対象者     
       興味のある人であれば、どなたでも
④参加者からの評判の声  
       アンケートに「掲載可」の印を
⑤講師プロフィール 
       セミナー内容に関係のあるもの 資格 
⑥教師の写真  
       顔写真はプロに
⑦セミナーに関連した写真
⑧関係情報
日程、開場・開始・終了時刻、参加費、会場住所・会場名、
      会場までのアクセス、定員、持ち物
「飲食は御遠慮ください」との告知


タイトルは集客に大きな影響
・自分に関係があると思わせる
・具体的なメリットを入れる
・感情に訴える
・方法(~法)、手段、技術、コツ、条件 等
・数字を入れる
※ 売れている本を参考に


自己プロフィールがあなたのセールスをする


実績がない場合のプロフィール
実績は少しずつ増やしていく
     定期的に見直す   


「申込」と「参加費の徴収」はシンプルに
ペイパル、銀行振り込み、領収書


セミナー告知ガイドを活用しよう
・こくちーずプロ ・ストリートアカデミー
    ・セミナー情報com ・セミナーズ


集まらないときは個別にアプローチ


集客につながる情報発信


個人ページ


セミナー講師と相性のいいブログ
アメーバブログ、LINEブログ


ブログで差をつけるなら
→ 年に365日(毎日)投稿する


ウェブサイトも需要な集客ツール


セミナー動画をユーチューブにアップ


出版は「呼ばれる講師」への第一歩


集客に魔法のツールなし コツコツと地道に努力


講師業も助け合い
 「返報性の法則」








☆「学級崩壊に学ぶ」河村茂雄 誠信書房 1999年 ⑩(最終)【再掲載 2016.4】

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◇自己の確立を援助する場面の確保   「心の教育」の必要性  
    - 子どもが,長い人生において,自己実現しようとする意欲
     と力を育成する


1 構成的グループエンカウンターとは

構成的グループエンカウンター(SGE)
    本音と本音のふれ合いのある人間関係を,グループの活動を通
   して体験させようとするもの
    そのために人工的なグループを形成し,メンバー一人一人に体
   験学習をさせる。

 インストラクション(具体的説明)
 → ウォーミングアップ(不安取り・意欲化)
 → エクササイズ(課題 感情表現 自己表現)
 → シェアリング(意識化)


2 エンカウンター導入の仕方

 ねらい
   = メンバー同士が本音で交流できるふれ合いのある集団育成

(1)代表的な導入の仕方
  ① 学活・道徳
  ② 指導や活動の中にSGEのエッセンスも取り込む


3 学級で活用する祭の注意点
     
(1)子どもたちが教師のリーダーシップに従わない,SGEのルール
  を無視する
単純なエクササイズを

(2)エクササイズかレクリエーション,ゲームに止まっている
徐々に内面に向かうエクササイズに

(3)シェアリングが実施できない



◇学級崩壊の不安を払拭するポイント

1 学級集団の状態の定期的な点検
      
 ① 子ども一人一人の犠牲・心情面 
 ② 学級集団の実態 
 ③ 教師や教員の指導や援助をどうとらえているか。


2 学校の組織的な連携の仕方

(1)初期の連携  
     合同授業などの学年活動 レクリエーション

(2)中期の連携
    TT 学年で集まる機会を増やす 

(3)末期の連携

(4)教師たちの連携
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「浜松まつり-学問的分析と比較の視点から」荒川幸二ほか 岩田書院 2006年 ⑦ /「ストレスから子どもを守る本」富田富士也 PHP 2000年 ② 後半【再掲載 2015.12】 [読書記録 郷土]

今日は1月9日、木曜日です。


今回は、1月6日に続いて、岩田書院の
「浜松まつり―学際的分析と比較の視点から」の紹介 7回目です。




出版社の案内には、


「5月の連休中、静岡県浜松市は『浜松まつり』一色になる。ラッパの
音とお囃子の音、砂煙の上がる大凧揚げ、夜の街路での提灯の灯りと
練りの声…。その魅力を、日本史・社会学・古典芸能・ヨーロッパ史
の各分野から学際的に分析する。」


とあります。



今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「19168(大正5)年、統監部が設置され、警察の介入により一挙に秩序
化した。規制と引き替えに凧合戦と夜の屋台引き回しは公的庇護」


・「1919年、統監部には全市を4部にした4人の代表者。練兵場周辺農
家と凧揚げとの対立が目立った」


・「1923年、浜松市青年団から浜松連合凧揚会がつくられた。教育奨
励、団体的競技、尚武の気性錬磨』を特色として、仮装や化粧が排
 除された」


・「1926年の『浜松市史』にある『浜松城記』は、男性化が協調される
そのタイミングで出現化した史料である。360年の伝統としての権
  威づけのためと考えられる」





もう一つ、再掲載になりますが、富田富士也さんの
「ストレスから子どもを守る本」②を載せます。




☆「浜松まつり-学問的分析と比較の視点から」荒川幸二ほか 岩田書院 2006年 ⑦

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◇第1部 浜松まつりの歴史的検討(6)


(4)浜松「凧揚祭」の成立 - 大正期

1 統監部の成立
凧屋  
    すみた屋 と 一瀬堂 
    三帖まで

凧組  
    50~60人

1916(大正5)年 浜松市連合会青年会 方針
① 統監部設置 
    ② 各団体は5人ずつ 
    ③ 5月1日~5日に 伊場市有地+練兵場
    ④ 優勝を争う競技として糸切り合戦 
    ⑤ 畑作物に対する賠償
◎ 警察の介入により一挙に秩序化
    ◎ 規制と引き替えに凧合戦と夜の屋台引き回しは公的庇護
    ◎ 毎日数万の観衆を集める浜松市最大のイベントに   

  1918年 
    46組  

  1919年 
    40組
  統監部 
      全市を4部に → 4人の代表者
〇 練兵場周辺農家と凧揚げとの対立



2 祭りの男性化と歴史伝統の形成
1912(大正11)年 
    五社神社 = 市の総社
例祭日
      5月4日 - 4日は休み(全市)
  3日 前夜祭 
        5日は端午の節句

  1923年 
    東海地区の駅に宣伝ポスター
   ポスター
    「体育奨励」「浜松名物凧揚」「男性的競技」
    浜松市青年団
     → 浜松連合凧揚会
特色 「体育奨励、団体的競技、尚武の気性錬磨」
           → 仮装・化粧の排除

1926年「浜松市史」の「浜松城記」は?
    男性化が協調されるそのタイミングで出現化した史料
     = 「360年の伝統 権威づけ」のためか?
  
  集団の組織は基本的に大正期を通じて確立した     
統監部 浜松連合凧揚会 糸先 先回り 子供監督









☆「ストレスから子どもを守る本」富田富士也 PHP 2000年 ② 後半【再掲載 2015.12】

1.gif

◇ストレスによる症状
自律神経のバランスが崩れると機能障害が起きる
 ・自律神経 
        ①交感神経
   ②副交感神経
・体の疲れと心の疲れは密接に関係している
    起立性調節障害
         → 一緒に寝る 歌・本 
         → いつもそばに家族   
・不定愁訴って何? 
       生活リズムの乱れとストレスの存在
・ストレスが体に変調をもたらした心身症 
       チック症でしか
   - 深い愛情と理解


◇ストレスをためやすい子どものタイプ
性格は遺伝と環境で決まる

  いい子ほどストレスをためやすい
    内気,神経質,几帳面,完全主義

タイプA 合理性,迅速性を求め,他人にも強いるタイプ

  子どもが引きこもる理由
    けんかして仲直りする能力が不足している

  ストレスは性格の短所を肥大化させる

  せめぎ合って,折り合って,お互いさま
    コミュニケーションスキル,コミュニケーションワーク     
    本音を記すことから - けんかして仲直りする能力
    「還る家」はありますか?  


◇防衛は心身を守る知恵
心には癖がある 
    ストレスに反応しやすい = 自己防衛力が強い
   抑圧,同一化,補償,転換,反動形成,昇華,合理性,退行,
    攻撃,逃避,投影  
 困らせることも訴えの一つ

  防衛規制は心の悲鳴


◇10の処方箋
  1 子どもの訴えに耳を傾けて聴いてあげてください 
      評価・肯定

2 ストレスは分かち合えることを伝えましょう   
      シェアリング

  3 時には不安の先取りをしてあげる

  4 子どもに肯定的な関心を示しましょう

5 子どもの長所を褒めてあげましょう

6 感動体験を積み上げさせよう

7 子どもを親の価値観で縛り上げないでください

8 間のとれる人間に育てましょう

  9 親がコミュニケーション能力を示しましょう

  10 弱音が吐けると未来が開けます

  ※「せめぎ合って(感情交流),折り合って(合意形成・歩み寄り)
    お互いさま(相互扶助・信頼)」
     - 手間暇掛かる人間関係作りをおろそかにしてはならない

  心を耕す
   = 手間暇掛けて心の田んぼを耕せば子どもたちに大きな実りが
    もたらされる
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「忘れ得ぬ言葉 私が出会った37人」鎌田慧 岩波書店 2023年 ② /「みんなの学校問題」池上彰 講談社 1999年 ⑦【再掲載 2015.9】 [読書記録 一般]

今日は1月8日、水曜日です。


今回は、1月2日に続いて、鎌田慧さんの
「忘れ得ぬ言葉 私が出会った37人」の紹介 2回目です。


出版社の案内には、

「自分の逃げる姿勢というものは許せない」 - 瀬戸内寂聴さんをはじ
 め、大江健三郎、石牟礼道子、菅原文太、やなせたかし各氏など、37
 人から直接聞いた印象深い言葉を紹介。戦争、原発、公害、えん罪、
 基地問題など、権力に抗し、あくまで人びとの側に立ち筋を通したそ
 れぞれの人生を、豊かな筆致で描く愛蔵版エッセイ集。」

とあります。



今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「人間最後まで一人で生きてゆく気概がなければ」


・「人は生きていたときのように死んでいる」


・「正義というのは信じがたい。簡単に逆転するんですよ」



もう一つ、再掲載になりますが、池上彰さんの
「みんなの学校問題」⑦を載せます。




☆「忘れ得ぬ言葉 私が出会った37人」鎌田慧 岩波書店 2023年 ②

1.jpg

◇色川大吉
「車椅子生活になっても、夢ではよく○○の蹶起集会に参加していま
  す」
  民衆史 自分史 
    最後の著書「不知火海民衆史」
  西川一三
   「人間最後まで一人で生きてゆく気概がなければ」


◇灰谷健次郎
 「教育を変える力は教師にあるってことを自覚してほしいんやけど」


◇小澤信男
  作家・俳人
  「人は生きていたときのように死んでいる」


◇やなせたかし
 「正義というのは信じがたい。簡単に逆転するんですよ」
    なんのために生まれて  なにをして生きるのか
こたえられなんて そんなのはいやだ
正義のウソ
    ~ この世の中助け合わないと生きていけない


◇むのたけじ
 「死ぬとき、そこが人生のてっぺんだ」
    反骨のジャーナリスト
横山源之助 宮武外骨 桐生悠々 鈴木東民
秋田県横手市 地域史「たいまつ」


◇佐田稲子
「そして、わたしたちは歌い出した、わたしたちの闘いの歌を」


◇花田清輝
 「君は書けないんですか」


◇今村昌平
「映画づくりは狂気の旅」


◇新藤兼人
 「スターもバイプレーヤーもありません。そこにいかに生きるかのた
  めに日常があるんですから」









☆「みんなの学校問題」池上彰 講談社 1999年 ⑦【再掲載 2015.9】

[出版社の案内]

どうして学校は崩壊するのか、みんなと違うことで生まれる「いじめ」、
偏差値と通知表におびえる子どもの実態、PTAは誰がやる?など、学
校の「大疑問」をわかりやすく解説する。

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<競争と選択のイギリス>
 
◇地域によって異なる学校制度 
  義務5~16歳 
    小学校6年間 
    中は5・6・7年


◇国家の教育目標を設定
  サッチャー政権下
    1988年「教育改革法」
ナショナルカリキュラム
7,11,14,16歳 全国規模の学力試験
学校ごとに発表 + 通学区域は廃止
「競争と選択」 
~ ガイドライン



<入学試験がないドイツ>
 
◇州の文部省に大きな権限
  統一国家としては外交・防衛に専念
    - その他は各州が大きな権限
  各州文部省が「学習指導要領」を制定
    教科書は非常に分厚い
  小学校は4年間 午前中のみ 給食はない


◇僅か十歳で進路決定
  中等は3コース 
    9年制ギムナジウム(高等中学校) 
      大学進学
 6年制レアールシューレ(実科学校)専門学校
中堅サラリーマン 公務員
    5年制ハウプトシューレ(基幹学校)
      3年間の職業実習 職人
  親の意志が尊重される
  - 現在3年間は共通 
    = 進路変更も可能


◇入学試験がない社会
  入学試験がない 「学習の自由」
  公立学校授業料無料
  ドイツ 
     職人が社会から深く尊敬され誇りを持てる社会の仕組みがあ
    ることで大学進学志望者の数が抑えられている。
 → しかし,それも変化
ギムナジウム進学がブーム


◇世界から注目されるシュタイナー学校
  1919年 ルドルフ・シュタイナー
  12年制 
    1~8年生まで同じ担任
   教科書はなく成績評価も行わない
    通知表は文章表現 学年終わりに一回だけ
    短期集中授業 
    教員は全員平等
   卒業後一年間
      アビトゥア(大学入学資格)をとるために受験勉強
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「1年目からうまくいくセミナー講師超入門」大岩俊之 実務教育出版 2017年 ④ /「大きな学力」寺内義和 労働旬報社 1997年 ④【再掲載 2015.9】 [読書記録 一般]

今日は1月7日、火曜日です。

SSブログサービスが終了するため、
Seesaaブログ「いま ここ 浜松」に3月までに移ります。
移設先にも記事は載っていますが、レイアウトの変更はしておりません。



今回は、12月31日に続いて、大岩俊之さんの
「1年目からうまくいくセミナー講師超入門」の紹介 4回目です。


出版社の案内には、

「本書では、シナリオの作り方、集客、場の作り方まで、呼ばれる講師
 になるためのノウハウを基礎から徹底解説します。」

とあります。




今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「受講料の無料はダメ。有料でも参加したいと思わせるセミナーを開
催する」


・「スクリーンは白い壁やホワイトボードがあれば大丈夫」


・「会場で本番同様のリハーサルを行う」


・「リハーサルの様子を動画に撮って確認する」




もう一つ、再掲載になりますが、寺内義和さんの
「大きな学力」④を載せます。
大きな提言でした。




☆「1年目からうまくいくセミナー講師超入門」大岩俊之 実務教育出版 2017年 ④

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3 鍵を握る「受講料」「会場&ツール」「リハーサル」

  セミナー受講料を決める
  目安は 2時間 最低でも1500~2000円
        ×無料 
        ○有料でも参加したいと思わせるセミナーを開催する   
 高いほど満足度も高い

 
 もう迷わない、会場選び
会場予約で「締め切り効果」を高めよ
セミナー告知は4、5月前が理想

会場選びに必要な5つの視点
①曜日(時間) 主婦層   平日10時~16時
ビジネスパーソン 平日19時以降か土日祝日
②人数    参加者とコミュニケーション要 6~12名
まず10名から    スタートは慎重に    
③会場費   10名以下なら1時間2000円以内が理想
           検索 [貸し会議室 浜松] 
              [レンタルスペース 浜松] 
④場所    駅の近く
多くの参加者が低コストで集まりやすい場所
⑤設備    ホワイトボード、プロジェクター、スクリーン、
           演台

最大収容人数には要注意
 最大収容人数の70%が理想
 2名がけで

穴場は公共施設

意外な場所が格安で借りられることも


 ほかの講師に差をつけるツール 
  「ワンアイテム」を侮るな
  セミナー講師は体一つで務まるのか
 プロジェクターとスクリーン
○モバイルプロジェクター 
       明るさがポイント
       2000ルーメン以上(電灯を消さなくてもOK)
       3万円台でも3000ルーメン
       HDMI端子 VGE端子両方が着いているものも            
      「明るさ2000ルーメン以上、端子はHDMIとVGA両方」
○スクリーン
       大丈夫 白い壁やホワイトボードに 

パソコンの接続&設定の注意点
3m以上のVGAケーブルとHDMIケーブル
                   (シールを貼る)

「拡張」機能を使いこなせ
拡張:パソコン画面とスクリーンで別々の表示が可能
        「Windowsマーク+P」ディスプレイ設定
        スクリーンにはパワーポイントとスライドショー
        手元にはシナリオ自分用メモ、インターネット検索       

お薦めポインター
パワーポイントの操作ができるポインター

ホワイトボード用マーカーは必ず持参
4色+イレイザー

メリハリが生まれる小道具たち
クッシュホール
カタルタ
ローリーズ・ストーリー・キューブス(サイコロゲーム)
アンゲーム(ポケットサイズ)
エナジーチャイム(小型のチャイム)
音楽


 リハーサルで自信を付ける
会場で本番同様のリハーサルを行う
     → シナリオ改善  2、3日の余裕を! 

本番同様にやっておく
服装も

動画に撮って確認する
自分でチェック → 「メラビアンの法則」
第三者のチェック要
録画・録音

失敗点をノートにまとめる







☆「大きな学力」寺内義和 労働旬報社 1997年 ④【再掲載 2015.9】

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◇中教審の生きる力
「仏つくって魂入れず」
子供を主体的に参画させずにどうして生きる力が身に付くか
  学校行事が精選され,「基礎学力の重視」の名の下,知識の詰
   め込みだけが残る 


◇学校教育の基本的役割
  ① 主に知,文化の領域への自己世界の拡大
  疑似体験で自己世界を拡大
② 生きて働く知識・技術・体力・感性の形成
  世の中のすべての事物(人,生活,社会,歴史,自然など)
     を「つながっているもの,互いに影響しあって変化するもの」
     として総合的・科学的につかむ
  ③ 主体性と共同性の確立


◇偏差値・管理教育
① 彷徨える偏差値エリート  
      人間的情感,判断力,対応力
② 伸びきったゴム
③ いじめ問題が鮮烈に示したこと 
      関係の断絶


◇破綻の要因
  ① 「受験体制」と「学習指導要領」 
       全生活・全人格を縛る高校入試
② 邪悪な教育条件,私学助成  
      35名学級私学
③ 学校の閉鎖性  
      管理主義・形式主義・経験主義・特異な固定観念
 頭の固い世間知らず
④ 徒労感にまみれる教育現場


◇学校改革の焦点
  「生徒が主体」
  「学校の開放」
  「大きな学力」


◇大きな学力の焦点 
  「波風の立つ主体的体験」


◇土台は関係
  「子供を見る眼」と「触発」
頑固親父やヒステリー母さんがだめ
     - 関係の作り方「子供をどう見るか」
  ポイント
    ① 「子供をありのままに受け入れているか」 
         混沌としていて可
② 関係ができた上で要求を引き出し,触発しているか,或い
     は要求を発現する場所を用意しているか
  - 「関係」ができた分だけ迫り感化できる
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「浜松まつり-学問的分析と比較の視点から」荒川幸二ほか 岩田書院 2006年 ⑥ /「職員室の経営学」 飯田稔 ぎょうせい 1998年 ⑥(最終)【再掲載 2015.3】 [読書記録 郷土]

今日は1月6日、月曜日です。


SSブログサービスが終了するため、
Seesaaブログ「いま ここ 浜松」に移ります。
移設先にも同じ記事はありますが、レイアウトの変更はしておりません。


今回は、12月26日に続いて、岩田書院の
「浜松まつり―学際的分析と比較の視点から」の紹介 6回目です。




出版社の案内には、


「5月の連休中、静岡県浜松市は『浜松まつり』一色になる。ラッパの
音とお囃子の音、砂煙の上がる大凧揚げ、夜の街路での提灯の灯りと
練りの声…。その魅力を、日本史・社会学・古典芸能・ヨーロッパ史
の各分野から学際的に分析する。」


とあります。



今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「1909年の『5月の凧揚げ』は4月末~5月初めまで行われた。山場
の5月5日の凧揚げは『見物人黒山のごとく』となり一大イベント
  化された」


・「1909年春、ダダ広い鉄工場の空き地となり5月5日の1日のみ」


・「1910年に空地の2/3が市に返還され、凧揚げ会場からの一斉帰還、
市中への凧を担いでの練りが行われた。
 『浜松の凧揚げ騒ぎ』になったということができる。」


・「1912年に練兵場を5月3日から5日まで連続で借り受け、イベント
として『底抜け屋台』と、そろいの手拭い・鉢巻き・町旗・町名入
  り提灯が登場した。軍隊が『協賛』する公認の祭りとなり抑圧的規
  制から統制された競技へと変容した」




もう一つ、再掲載になりますが、飯田稔さんの
「職員室の経営学」⑥を載せます。
この頃報道される地方行政の長の問題、
「校長」を「行政の長」に置き換えて読むことができませんか。




☆「浜松まつり-学問的分析と比較の視点から」荒川幸二ほか 岩田書院 2006年 ⑥

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◇第1部 浜松まつりの歴史的検討(5)

(3) 凧揚げ会場と屋台の登場-明治末
1 凧揚げ会場の設置と凧揚げの祭り化第一幕

  日露戦争後の不況下歩兵連隊の設置で特異な好景気
  → 1908(明治41)年末~翌年 激しい不景気

①1909年 「5月の凧揚げ」4月末~5月初め
 山場の五月5日の凧揚げは「見物人黒山のごとく」
     一大イベント化

  ②ダダ広い鉄工場の空き地
1909年春 工場用地が空き地  
     5月5日の1日のみ

③凧揚げ後の市中への凧を担いでの練り 
凧揚げ会場からの一斉帰還
1910年 用地の2/3が市に返還 
◎表現 「浜松の凧揚げ騒ぎ」


2 浜松市制施行 和地山練兵場の使用開始と「底抜け屋台」の登場

  1911(明治44)年7月1日

1912年 練兵場を5月3日~5月5日まで連続で借り受けた
5月3日 1万人
5月5日 5万人
イベントとして「底抜け屋台」
そろいの手拭い・鉢巻き・町旗・町名入り提灯
- 軍隊が「協賛」する公認の祭り化
   ◎抑圧的規制から → 統制された競技に







☆「職員室の経営学」 飯田稔 ぎょうせい 1998年 ⑥(最終)【再掲載 2015.3】

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◇校長の知らぬ間に
卒業生寂しく帰る 
  学校の都合ばかりが 
  お礼の品は
 

◇我が町の近所の人と
家に帰れば  
  気さくな先生  
  地域の一員  
    やはり煩わしいが
教師自身の生涯学習とボランティア活動


◇通じる話と通じにくい話
トップの自覚 
    [人柄の良さ・清き明けき心 + 勉強・判断力]
緊張の仕方
ポケットマネーの発想 
    謙虚さ
肩書きがなくても 
  地金の善さ


◇人間関係の智恵を
人間関係の機微 と 人間関係の知恵 
他人のことによく気付く 
  人格低劣な裸の王様にも‥
プライバシー保護
人を見抜く力を


◇学校の常識と世間の常識
封書の表書きがレポート用紙に?


◇結婚式のスピーチ
新生活か第二の人生か
忌み言葉は避けて
スピーチには予備を


◇リーダー
叱咤と激励を巧く組み合わせること


◇職員会議・校長の権限
職員会議 
   「荒れる職員会議と沈黙の職員会議」
問われる校長像
校長の学識・常識・見識 → これからは活私奉公
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山折哲雄さんはこんなことを 29-「民俗宗教を学ぶ人のために」 山折哲雄・川村邦光編 世界思想社 1999年 /「初めて学ぶ教育法規」 菱村幸彦 教育開発研究所 1995年 ④【再掲載 2015.4】 [読書記録 宗教]

今日は1月5日、日曜日です。

今回は「山折哲雄さんはこんなことを」の29回目、
「民俗宗教を学ぶ人のために」を紹介します。


出版社の案内には、

「縄文と弥生、カミとホトケ、血と性、イノチと救い、籠りと巡り、地
獄と極楽 ‥ 身近な信仰の世界では、歴史と現在が交差している。
 その重層性に『驚きの心』をさしむけ、現在に生きる宗教の変貌を読
 み解く。民俗宗教の不思議への案内書」

とあります。


今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「大場磐雄と小林行雄 - 神道考古学」


・「考古学の唯物主義、柳田民俗学の仏教嫌い・固有信仰論、神道・祭
祀論、神仏分離思想」


・「中世前期は顕教体制の時代。中世後期から神道、修験道、陰陽道が
自立」


・「神仏習合は神道の側で提唱される神道の自立化を前提においた用語」




もう一つ、再掲載になりますが、菱村幸彦さんの
「初めて学ぶ教育法規」④を載せます。




☆山折哲雄さんはこんなことを 29-「民俗宗教を学ぶ人のために」 山折哲雄・川村邦光編 世界思想社 1999年 

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◇縄文と弥生 山折哲雄
縄文と弥生の流行
「三内丸山」と「荒神谷」唯物(ただもの)主義
青森県・三内丸山 
       縄文都市 1994.75500年前~4000年前
     島根県斐川町・荒神谷 
       弥生 青銅-王権文化
  
  縄文宗教と宗教改革
  
  観念としての「呪術」と「祭祀」

  祭祀観念創出の近景
「日本考古学事典」の記述
      大場磐雄・國學院大教授による定義
大場磐雄と小林行雄 
      神道考古学

  呪術と祭祀からの解放
    四つのキーコンセプト
      ① 考古学の唯物主義
② 柳田民俗学の仏教嫌い = 固有信仰論
      ③ 神道 = 祭祀論
      ④ 神仏分離思想

  考古学と民俗学の再生
 


◇カミとホトケ 八幡・天満稲荷 林淳
□歴史 
  中世前期 ~ 顕教体制の時代
中世後期 ~ 神道 修験道 陰陽道が自立

  近世  
     本山・本所を頂点とする支配体制
僧侶,修験,神主,陰陽師の身分確立・固定化
     
  近代  
     廃仏毀釈 国家神道政策
       神道とも仏教とも分類できない施設・像は撤去
→ 修験道 社僧 陰陽師は身分を失う
※ 民俗宗教切り捨て


□習合の起源
中世  
    伊勢神宮を含め,顕密仏教の影響下にあった

    神祇信仰 
      主として僧侶がリードする形で多面的に展開していた
→ 批判 
        吉田兼倶「唯一神道名法要集」
  本迹縁起神道
             両部神道  
元本宗源神道 主張

  近世
    1665年以降 
      吉田家が禰宜・神主の統制支配権限
村落祭祀執行者に裁許状
         
      新たな寺院建立  
        寺請制 全国民仏教徒に

      村落の鎮守社と寺院
       = 近世的な神仏関係

      ホトケとカミが矛盾無く受容された
・氏子であり檀家である
・仏壇と神棚の共存
  

□「神仏習合」のイデオロギー性
  神道の自立化     
    神仏習合は神道の側で提唱される神道の自立化を前提におい
    た用語

  習合の時代
  カミの神身離脱
  最澄・空海
       天皇から下賜された山に修行の寺院
       延暦寺と日吉神社 高野山と高野明 - 山の聖域化

  地主神と護法神

シンクレティクな神の霊威
    八幡 仏菩薩か神かはっきりしない
    稲荷 稲荷山
    天神 道真の怨霊鎮め
  
  中世から近世へ 







☆「初めて学ぶ教育法規」 菱村幸彦 教育開発研究所 1995年 ④【再掲載 2015.4】

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◇いじめが起きた
いじめと学校の責任 
    安全保持義務「条理上の義務」

  浦和市立小学校事件
    S54.4 4年生女児 
転入以来殴る蹴る → 前歯折る 
  学校側の責任 
      浦和市に損害賠償責任
     判決 S60.4.22 浦和地裁

  いわき市立中学校事件 
S60 いじめ苦に自殺 
    限界を越えれば警察に

  中野区立中学校事件
S61 フジミ中学校2年生男子自殺

  加害者の法的責任
14歳未満は罰しない → 児童相談所
「親の監督責任」を問う

  加害生徒への措置
「出席停止」も考慮すべき
    学教法26条
  「公立の小学校及び中学校における出席停止の措置について」
     (S58.12.5初等教育局長通知)
→ 市町村教委の権限(学校管理規則などで好調に内部委任)

  いじめによる転校
S60.6.29 初等中等教育局長通知
    学教法施行令8条
H6.12.16 文部省通知
H8.7.26  同上



◇髪型服装を規制する
髪型規制の是非 
    丸刈り賛成派 VS 丸刈り反対派
    アメリカでは賛否相半ば

  丸刈り校則の法律論
    丸刈りは憲法違反か? 
    適法だが教育的には疑問
強制散髪には要注意 
      学教法11条,児童の権利条約28条2項

  服装規制と管理主義
服装の規制は管理主義か?  
    学校は組織
     = 組織に管理は欠かせない
    学校の服装規制は適法

  校則の法的性質 
    最高裁も規制を是認



◇学校事故が起きた
  学校事故の責任
    事故はどこでも起きる

  どんな責任が問われるか
  ① 道義的責任
   ② 法律的責任
 民事上の責任 刑事上の責任 行政上の責任

  学校事故の損害賠償(民事上の責任)
   同時に三つが問われる
    国家賠償法
   「安全義務を尽くしたか」

  教師の刑事責任
   業務上過失致死傷罪 
     = 教師個人の責任
    「危険の予知と回避」

  事故に関する行政責任
   公務員法違反が問われる
    校長の監督責任も
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「農協の闇」窪田新之助 講談社現代新書 2022年  /「職員室の経営学」 飯田稔 ぎょうせい 1998年 ⑤【再掲載 2015.3】 [読書記録 一般]

今日は1月4日、土曜日です。


今回は、窪田新之助さんの
「農協の闇」を紹介します。


わたしも農協の組合員。
親世代の農協だから安心との考え方そのままではいけないのだろう。
浜松の事例が挙げられていただけにおっかなびっくり読みました。



出版社の案内には、

「JAは、『農業協同組合』本来の理念や目的を忘れてしまったのでは
ないか?共済(保険)事業と信用(銀行)事業に依存し、職員に過大なノ
 ルマを課した結果、いまや多くのJAで『不正販売』と『自爆営業』
 が蔓延っている。元『日本農業新聞』記者である著者が、農協を愛す
 るがゆえに書かざるをえなかった、渾身の告発ルポ!
 全国津々浦々に拠点を持ち、1000万人以上の組合員を抱える巨大組織
 の闇を撃つ。」

とあります。


今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「オンラインメディア『マイナビ農業』での4回の連載『JA共済の
闇』が、一週間後にすべての記事が削除」


・「JA職員の自爆営業。厳しいノルマの被害者である一方不正搾取が
横行」


・「JAは本当に農家の味方なのか」


・「『むてき』から『むてきプラス』への切り替え。転換という巧妙な
罠」




もう一つ、再掲載になりますが、飯田稔さんの
「職員室の経営学」⑤を載せます。
出版当時は納得しながら読んだのですが、現在は「バランス感覚」が大
きく崩れた状況にあります。
それが、年末に大きく報道された

- 精神疾患で休職の公立学校教職員が初の7000人超え…3年連続で
 過去最多 性犯罪・性暴力・不適切指導で懲戒処分の教職員も過去
 最多 <文科省>

につながっていると考えます。




☆「農協の闇」窪田新之助 講談社現代新書 2022年

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◇はじめに
□消された連載記事
  2021.7.13~17
オンラインメディア「マイナビ農業」
      4回の連載「JA共済の闇」
一週間後にすべての記事が削除
共済は本来組合員こそが主役のはずだが…


□自爆営業、不正搾取、不正販売
  JA職員の自爆営業
    ~ 多い人で年間350万円以上 
厳しいノルマの被害者である一方不正搾取が横行
    → 組織ぐるみで隠蔽 


□広告差し止めをちらつかせてメディアを脅す「JA共済連」


□JAは本当に農家の味方なのか
  組合長が握りつぶそうとした不都合な真実
   - 中家徹現JA全中会長


□「農協」と「JA」の違い
〇総合農協   経済事業  物品販売 組合員から購入     
1040万人 信用事業  貯金 貸し付け
(JA) 共済事業  共済商品の開発と販売
〇専門農協 作物別に農業者が設立した農協(経済事業が主体)
13万人  
 

□「パチンコ」と「風俗」以外すべてを扱う
 

□組織の構造は縦割りのピラミッド型
 

□事業別に存在する上位組織「連合会」  
JA経済連はJA全農との統合が進み、今ではJA共済連は8道県
  のみ
 

□「JAに悪」という立場には与しない
  腐敗した組織



◇不正販売と自爆事業

1 顧客を食い物にする職員たち
客に損をさせるのが当たり前
     JAとぴあ浜松 
       共済の長期保有残高 3兆5846億円 
※ 大勢の顧客と職員の犠牲の上
     注文 介護共済と縦坑共済の切り替え-損 
- 一時払いと○○させて新規 年間払い
           新物に切り替えさせている

   ギャンブル 説明しないで切り替え
     むてき → むてきプラスへの切り替え
     転換という巧妙な罠
       転換した8~9割の客が損

   老後の生活資金を食い物にする年金共済 
     × ライフロード      


<以下略>






☆「職員室の経営学」 飯田稔 ぎょうせい 1998年 ⑤【再掲載 2015.3】

[出版社の案内]

今、教育の現場で変わらなければいけないのは、教育内容や方法だけで
なく、教師そのものである。豊かな教員歴を持つ著者が、教職の問題点、
教師に気付いて欲しいことなどを綴った「学校の人間学」

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◇密室のガリバーたち
困った信念
警戒信号の無視 
    担任は「密室のガリバー」?
黙って教室の扉を開ける

 
◇私事優先の人
  学校の予定が出てから私的な旅行を
    → 教務主任は早めに予定表を
あれもこれもと
相手の都合を考えられない人

 
◇社会教育の体験と言うが
アングルを変えて
口にしてはいけないこと
その職全体の評判 
    感情の統御や相手の言い分をよく聞くこと
バランス感覚の大切さ

 
◇教頭の役割
教頭は黒子だ  
    舞台全体の動きに気を配る
教頭は番頭だ  
    調整力 = 是非の判断
教頭は幕僚長だ   
    進言すべき事は言葉は選ぶもののきちんと校長に対して行う
→ いざ決定されたら実施・実行の先頭に
  教頭はマネージャーだ


◇学校の常套句 
「まず担任に」はいいが
    → 直ちに対処・対応
嘗ての常套句 
    素直さこそが伸びていく基本
警戒・防御だけで
状況理解ができていないと
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「忘れないでおくこと 随筆集あなたの暮らしを教えてください2」暮しの手帖社 2023年 ① /「昭和史をどう生きたか」半藤一利 東京書籍 2014年 ⑩(最終)【再掲載 2015.9】 [読書記録 一般]

今日は1月3日、金曜日です。

今回は、暮しの手帖社の
「忘れないでおくこと 随筆集あなたの暮らしを教えてください2」
1回目の紹介です。



出版社の案内には、


「豪華執筆陣で贈る珠玉の随筆集『あなたの暮らしを教えてください』は、
『暮しの手帖』の本誌と別冊に寄せられた「暮らし」がテーマの随筆作
品を選りすぐり、全4冊にまとめたシリーズです。
第2集は、日々の気付きにまつわるお話を集めています。当時の話題に
触れて感じたこと、近所の猫やお店のこと、仕事や家事を通しての発見
や、趣味や学びのなかで思うことなど、小さな日常をいつくしみたくな
る一冊です。


とあります。



暮しの手帖社らしいと感じるおすすめの随筆集です。


もう一つ、再掲載になりますが、半藤一利さんの
「昭和史をどう生きたか」⑩を載せます。


この2冊の本を読むことで、
わたしは現在の社会のルーツを知ることができるように感じました。



☆「忘れないでおくこと 随筆集あなたの暮らしを教えてください2」暮しの手帖社 2023年 ①

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◇天国 三木卓

 戦争が終ったときぼくは中国にいたので、いろいろな軍隊に出会った。


 最悪だったのはソ連軍で、強盗団のようなものだった。


 中国国府軍も、ここは自分の土地だから、それほど悪質ではなかったが、
よいとはまるでいえず、日本軍も、中国の民衆に対して相当わるいことをし
ていた。


 戦争している軍隊がやさしいわけがないけれど、引き揚げてくると、日本
人のこどもが、米軍の兵士になついている。


 米兵は体格がよく、お尻もパンパンにはっていて、小さなジープに乗って、
活気あふれる動きをしている。


 日本人のこどもがすぐについていって「チョコレート、ちょうだい」と平
気でいう。


 米兵はニッコリわらって手をあげて、それに応え「ハーイ」といって行っ
てしまう。


「チョコレートなんて、あるのか」


 ぼくが訊くと、

「あるある。前は、いくらでもくれたぞ」

といった。米兵は人気の的だった。


 ぼくは一度もその恩恵に浴さなかったけれど、かれらは本当にくれた。

 あいつらはこどもが好きなんだよ、という。


 このちがいは何なのか。


 アメリカは豊かで、信じられないほど人がいい。米兵はなぜか天使だ。


 大人になった、それも相当たってのある日、ぼくはようやく気づいた。


 あれは占領時の内密の指令があったからだ。こどもから手なずけよ。


 この内情を書いたものには、まだお目にかかっていないけれど、しかし、
今はミエミエだ。


 兵士諸君まず、こどもたちにチョコレートやガムをくばって、あかるく
ふるまえ。


 そして、ぼくらは、みごとにそれにひっかかった。米軍はぜいたくで、GI
はみんなすごくお人好しだ。


 戦争中に鬼だ強姦魔だと思っていた連中のイメージとは、まったくちがう。


 巧妙な懐柔。


 いろいろな局面で今はそれがよくわかるが、あの「チョコレート・ギブミー」
もその一環だった。


 続いて大量に公開されたハリウッドの映画も、その一翼をになっていた。


 水着の女王、エスターウィリアムズ。


 チョイわるでカッコいい、ヒゲのエロールフリン。


 エロールフリン主演の『ロビンフッドの冒険』は、『風と共に去りぬ』と
ともに終戦前のカラー作品である。


 そしてデモクラシー。


 ぼくがアメリカにソ連より好意をもったのは、

「チョコをくれるか。もっているパンをうばいとられるか」

のちがいの記憶のせいだ。


 あのころのスターは、「ハーシーのチョコレート」「リグレーのガム」。


「ハーシー」は、ドル安の今、ぼくのいる鎌倉でも売られているが、なつか
しさにロに入れてみると、昔の気持ちがよみがえる。


 しかし、ハーシーってこんなに牛乳くさい香りがしたのか。


 昨今の空輸の欧州チョコに比べると、ずいぶんひなびている。

 しかし、あの時は、これで充分天国に行き、とても帰ってこられなかった。

                           2012年3月






☆「昭和史をどう生きたか」半藤一利 東京書籍 2014年 ⑩(最終)【再掲載 2015.9】

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◇幕末から昭和へ 熱狂の時代に  宮部みゆき S35東京都生
 幕末のミステリーを歩く
    都立隅田川高校出身の2人 府立七中

  龍馬
   ~ 人物の魅力はすごくあったけれど独自の発想は何もない
・陽性の人で人好きがした
・勝海舟と大久保一翁に添え状を出させてしまう魅力
  ・それを持って会いに行く行動力
・そして会ってしまえば何とかなっちゃう
・5年間を走り抜けた
・斬ったのは見廻り組の佐々木只三郎・今井信郎
→ 居場所を流したのは薩摩? 大久保利通・西郷隆盛?
         斬られたとき大げさに憤る

  志士たちの明治  勝海舟

  2・26事件とわたし
    ・ 2・26事件で統制派が勝ち組となって、敗れた皇統派の
     有能な人たちがみんな追い払われたのが戦争で道を誤った原
     因か?
  ・ 2・26事件は陸軍内部の権力争い、戦略観の抗争
・ 陸軍はこの後事件を脅しに使った
  「わたしたちはいいんですよ。ただ若い者が黙ってはいませ
      んよ。何をするかわからんですな。」
    ◎ 陸軍が何をするか分からない恐怖

  終戦時  
    鈴木貫太郎首相 「かまわん 命を賭ける」

熱狂の時代に生きる



◇清張さんと昭和史  佐野洋 S3東京都生
  推理小説作家・松本清張の誕生

  飛行機のトリック

  GHQと官僚への執着
  公憤 ‥ 責任はノンキャリアに押しつけてキャリア組が好き
        放題

  戦前の日本 
   「天皇の軍隊」 → ×
   「天皇の官僚」 → 自分の省のための官僚   

 「砂の器」の衝撃  ハンセン病
 
 邪馬台国と戦後日本
森本六爾 → 「断碑」
   直良信夫 → 「石の骨」
◎歴史学に必要なのは → [推理能力 + 批判精神]



◇戦後60年が問いかけるもの  辻井喬 S2東京都生 堤清二
  マッカーサーへの感謝状

  戦後60年が問いかけるもの
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