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「忘れないでおくこと 随筆集あなたの暮らしを教えてくださ い2」暮しの手帖社 2023年 ⑤ /「30分で分かる教師のための叱る技術」上條晴夫 学陽書房 ①【再掲載 2017.8】 [読書記録 一般]

今日は2月1日、土曜日です。

今回は、1月22日に続いて、暮しの手帖社の
「忘れないでおくこと 随筆集あなたの暮らしを教えてください2」
5回目の紹介です。


出版社の案内には、


「豪華執筆陣で贈る珠玉の随筆集『あなたの暮らしを教えてください』は、
『暮しの手帖』の本誌と別冊に寄せられた「暮らし」がテーマの随筆作
品を選りすぐり、全4冊にまとめたシリーズです。
第2集は、日々の気付きにまつわるお話を集めています。当時の話題に
触れて感じたこと、近所の猫やお店のこと、仕事や家事を通しての発見
や、趣味や学びのなかで思うことなど、小さな日常をいつくしみたくな
る一冊です。


とあります。




もう一つ、再掲載になりますが、上條晴夫さんの
「30分で分かる教師のための叱る技術」①を載せます。




☆「忘れないでおくこと 随筆集あなたの暮らしを教えてください2」暮しの手帖社 2023年 ⑤

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◇私への片想い 堀潤

 毎年、アフリカや中東を訪ねている。スーダン、ョルダン北部のシリア難
民キャンプ、そしてパレスチナのガザ地区など、紛争や貧困などに苦しむ人
々の暮らしにカメラを向けてきた。 


 分断が続く現場だ。国際社会からの孤立とも向き合う。現場を訪ねてみる
と日本に住む「私」と繫がっていることにも気がつく。


 ガザは、イスラエルに封鎖された地域。街の周囲全てが壁やフェンスで囲
われていて、ガザの市民は自由に外に出ることができない。


 「天井のない監獄」と呼ばれる所以だ。市民が無断で壁の外に出ようとす
るとイスラエル軍によって射殺されてしまう。


 ガザの人口はおよそ200万人。


 燃料の確保も難しく、電気は1日数時間しか使えない。


 生活に必要な物資の多くを国連からの支援に頼っている。


 子どもたちの多くが栄養失調にあえいでいる。


 ドローンによる空爆や、地上戦で壊滅的な被害に見舞われた地区もある。


 今も緊張を伴う衝突が突発的に続く。


 ガザを現在統治しているのは、政党から発展したハマスという組織。


 日本政府は国際テロ組織として扱っている。よって日本からの渡航は制限
されている。


 車中から破壊された街の様子を撮影している最中だった。


 「止まれ」という声で周囲の変化に気がついた。


 私はいつの間にかハマスの私服警察官たちに囲まれていた。


 「無断で撮影をしていた」という容疑で車内に拘束され、尋問をうけた。

 カメラのSDカードは没収。


 隣でドライバーのリヤードさんが

「彼らは日本人だ、支援が必要なガザの今を伝えるために来てくれているん
 だ」

と懸命に説明してくれていた。


 映像の確認やパスポートのチヱックが済み、本当に日本人だということが
わかると、警官の一人が歩み寄り、「ソーリー~ごめん~」と言ってSDカー
ドを返してくれた。


 「日本人は戦争をしない。俺たちの状況を伝えてくれ、世界に向けて発信
  して欲しい」

と続けた。


 民家を一軒一軒訪ねている時だ。


 貧困地域で暮らす一家。

 停電で冷蔵庫も使えない中、冷たいぶどうジュースをわざわざ買ってもて
なしてくれた。

 家長が胸に手をあて、

「日本はかつてアメリカに原爆を落とされ、焼け野原になって戦争に負けた。
 しかし、その後人々の努力によって見事な経済復興を果たした。今、その
 経済力を世界の不均衡のために役立てようとしている。そうした日本人の
 姿に尊敬の気持ちを感じている」。


 そして頭を下げてくれた。


 同行したNGO職員が指し示した先には、ガザの水道を支える給水タンク
が見えた。


 中央には日の丸が記されていた。日本の政府開発援助で建てられたタンク
だった。


 私が納めた税金が原資になっている。


 私はここに来るまで、ガザについて語ることがあっただろうか。


 ガザの人たちは日本を知ってくれていて、日本への想いを様々感じてくれ
てもいる。


 しかし私はガザで暮らす人々の気持ちをほとんど知らなかった。


 こんな片思いがあっていいのか。私は私の無関心を卒業する。
                             2020年3月






☆「30分で分かる教師のための叱る技術」上條晴夫 学陽書房 ①【再掲載 2017.8】

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◇まえがき

□ 本書のめあて 
  = 騒々しい教室を変えること
 毅然とした態度で叱る技術

□叱る以外 
1 教室の空気を変える方法 
     学習クイズ 静かな音楽
  2 騒々しさの中で学ぶ方法 
      「静かに」「座って」
        →「明るく」「体験的に」(アクティブラーニング)


◇前提の話

□騒がしい教室が増えている
学級崩壊の特徴 = コミュニケーションに関する問題
    ① 私語(おしゃべり)
    ② 離席(立ち歩き)   

□騒がしい教室を叱る技術
毅然とした態度で叱る「叱る指導法」
    ① 最低限のルールについて
    ② その善し悪しを明示し
    ③ 断固として叱る
  ※前提条件
     教師の言葉に説得力があること
       「なぜそうすべきか」納得させられる  

□教室の空気を変える対処の仕方もある
私語への対処法
   ① 私語を叱ってやめさせる
② 私語の中で何かを始める
③ 私語のできる学びをする
空気を変えるための方法

□新たな学びを生むチャンスもある
従来の授業
   ① おとなしく座っている
② 黙って話を聞いている
→ 二大ルールを前提としない新しい授業
   ・問題解決授業 アクティブ・ラーニング
   ・グループ討論を中心とした授業
    ・学習遊びを中心とした授業 
  ・表現活動を中心とした授業

□教室の騒がしさを指導の出発点に
騒がしさ  
    大学 → 高校 → 中学 → 小学校
葬式でもおしゃべり
   → この現象と付き合って行くには、ざわざわしている教室の空
    気を変えたり、ざわざわしていてもできる授業方法の工夫が必
    要   

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