今回は 諸富祥彦さんの「子どもより親が怖い」の2回目
何年か前 掛川にある県総合教育センターで 諸富さんの講演を聞きました
学校の実状をよく知った上で 
「希望する教員との教育相談」も有効だと 語っていました

本書でも学校現場に適切なアドバイスを与えてくれます
「最近の子どもはフラストレーショントレランス(我慢する力)が低
 く,刺激がないと興味を示さない」
などは 痛切に感じます

そのために … 動きを大切にしたい!
と教えてくれます
特に ①席替え ②話し合い ③視覚的なものの活用 が有効だと 

大変参考になる本です


昨日 勤務校では最後のクラブ活動がありました
4~6年生が共に活動するクラブ
少し前までは 毎週一回あったものが 
今では 年間に 5回のみ
友達の名前も覚えないうちに活動を終えてしまいます
異学年交流のよい機会のはずなのに
総合が入り 特別活動の時間にしわ寄せが…








☆「子どもより親が怖い」諸富祥彦 青春出版社 ② 2002年 



□集団として教師と闘いたがる子どもたち
ピアプレッシャー(仲間から外れまいとするプレッシャー)に敏感に
  反応する
教室で激突する「教師VS子ども集団」
教師の5人に一人が休む月曜日


□会話のできない子どもが急増
女性やおとなしい教師が攻撃対象
根拠なき暴力が多い ~ 本人ですら「理解不可能」

「キレやすい」子どもを量産する親たちは…
①ストレス  忙しい毎日,絶えず大人の視線
②親が自分の子どもを甘やかしすぎる
③勉強する意味が実感できない
高校2年生 勉強時間  毎日三時間以上 全く勉強しない
1979 97分    17%     22%
1999 72分 8% 35%


  ○キレそうな自分を押さえるにはコツがある
ゲームセンター,試験勉強等でコントロール
①キレることはかっこいいという勘違い
失うものがあるかどうか

②「悩む力」がない

③他人の視点に立って考えるのが苦手
本当のことだったら何を言ってもいいという妙な文化


□学級崩壊は教師の問題か?
ベテラン教師と新人教師は崩壊しやすい
「子どもを動かすノウハウが欠かせない」
最近の子どもはフラストレーショントレランス(我慢する力)が低
   く,刺激がないと興味を示さない 
    → 動きを大切に! 
        ①席替え ②話し合い ③視覚的なものの活用


□教師の指導力と学級崩壊は関係ない?
柔軟性のない教師  「運の悪い教師のクラス」が崩壊する(諸富)

特定の子どもに関心を向けすぎるな!
アドラー心理学の原則「問題の子どもに注目しすぎるな」
かまい過ぎるとクラス全体が崩壊してしまう

「まじめに頑張っている子どもが教師にかまってもらえるクラ
      スづくり」が大原則
 
□子どもたちが求める理想の教師像とは? 
「リーダーシップ」と「カウンセリングマインド」
母性父性共存タイプが優位=2割
教師の四タイプ
      ①リーダーシップ,カウンセリングマインド共存
②リーダーシップのみ → 人迷惑        
③カウンセリングマインドのみ → ルール確立できない
④両方ともない → やる気があるのかないのか分からない

  子どもを叱る時の心構え
①理由があってきちんと説明して叱ればよい
②行動のみ否定して,人格は否定しない