今回は、1月15日に続いてわたしの読書ノートから、
「鷲田小彌太さんはこんなことを」28回目、
「日本人のための歴史を考える技術」の紹介 8回目 最終です。

おもしろい説だと思いました。


出版社の案内には

「邪馬台国論争とは何か、『記紀』の正しい読み方はなど、歴史の『なぜ』を
 いかに問い、考えるかについて、全ての知識や学問の基礎が歴史にあると
 考える哲学教授が挑む日本人のための日本史講座・古代篇。」

とあります。


今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「壬申の乱により『天王位継承のルールの正常化』が図られ、『隠然と力を
持っていた蘇我氏を中心とした勢力との和解』がなされ、『対大陸,対
朝鮮半島に対する外交政策の確立』がされた」


・「持統天皇は天武が描いたプランを着実に実現し皇位をその正統者の手に渡
すという役割に徹した。天武の夢に殉じた」


・「持統天皇ののち文武天皇が跡を継ぎ、血塗られない新しい王朝が誕生した」




もう一つ、再掲載になりますが、NHK出版の
「学校の役割は終わったのか」⑥を載せます。
本書が出てから20年以上たちますが、状況は悪化するばかり…
政府、文科省は上から通達を出しさえすれば、環境改善を図る策をとらなくて
も現場の努力でが解決するだろうと思っているのでしょうか。



<浜松のオリーブ園>

浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト





ふじのくに魅力ある個店
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。






<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

  ものづくりのまちとも言われる浜松。
 山田卓司さんのすばらしい作品を 
 ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
 お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。






☆鷲田小彌太さんはこんなことを 28-「日本人のための歴史を考える技術」PHP 1999年 (8)最終 



◇古代史の中の天皇制国家 = ニューバージョンの天皇

□近江政権から飛鳥政権へ
大海人  吉野=飛鳥側から打って出た
ひと月の激戦の末、大海人勝利 大友が自死

  壬申の乱 
    近江の天智・弘文(大友)から飛鳥の天武(古人=大海人)へ
    ① 天王位継承のルールの正常化
ことのはじまり
天王馬子が彦人大兄(物部守屋)を討って天王位継承権を独占
      したこと
→ 天王位をめぐる不毛な戦いに終止符
天武が一元的ルールを確立=宗家の長子継承
「万世一系」

② 隠然と力を持っていた蘇我氏を中心とした勢力との和解
 天武天皇
          蘇我氏の旧宮(飛鳥板蓋宮)の近く(ないしは上)に新た
に飛鳥浄御原宮をたてる

親縁感のアピール

    ③ 対大陸,対朝鮮半島に対する外交政策の確立
天武の外交原則は現実路線
  パワーポリティクス
    

□天武のデザインで持統が大和朝廷に不動の基礎を作る
天武  
     王朝デザインを描いたまま686年没

草壁  
       大津との対立もあったが即位しないまま689年病死

  天武妃 
   讃良(さらら)草壁の嫡子・軽皇子を立てるべきだが7歳と小さい

   自ら国号を「日本」,天王を「天皇」と正式に決め
持統天皇として即位 690年
→ 藤原宮に遷都
身は持統なれども心は天武
   ◎ 天武が描いたプランを着実に実現し皇位をその正統者の手に渡すと
    いう役割に徹した
    ~ 天武の夢に殉じた 

天武のプランを着々と実現
持統の死後二人は同じ墓に入る
  ↓
  文武天皇が跡を継ぐ                             
   = 血塗られない新しい王朝の誕生








☆「学校の役割は終わったのか」NHK出版 2001年 ⑥【再掲載 2012.7】



◇「総合的な学習の時間」の波紋
 否定的な教師たち


  新しい現実、待たれる行政の支援
  ① 本来充実させなくてはならないのは教科学習
 ② イベント風の授業が多い → 荒れる学級

共倒れの危険性


  問題は?
◎「教師ガンバレ」「教師が変わりなさい」という方向だけで
    改革が進むこと

◎ その前に教育行政が条件整備をすべき!

     それがないまま導入されたことが基本的な問題 


  悪化する教師の人間関係
  アンケート    小    中
         悪い人間関係 27% 32%
教師間いじめ 18% 23%
管理職・教諭間に負の関係 38% 33%


  教育改革の成功ポイント
  ①「教師にゆとりと市民生活を!」(尾木)
 ②「教師の仕事の中心は授業」
  一時間の授業で達成感を得させること
③教員増員計画



◇子供は放課後に育つ 安藤忠雄(建築家)
 建築
   「人間は本来自然と共にある」太陽の光と木々

 
  好きが上達の基本
    ~ 「自分の時間を!」寄り道が人間を豊かにする

 
  IT革命?
    = 知識の詰め込み教育
  情報をコンピュータを通して入手するのは一緒

  感性の鋭い五感で物事を考える直観力のある子供は育たない

  
  大切なのは
   「自分たちは命あるものと共に生きているのだ!」という実感



◇教育長の挑戦 「学校選択化の自由」
 教育プロ集団としての学校
    品川区教育長・若月秀夫
「通学区域のブロック化」
       = 学校選択の自由化
三原修
「アマチュアは和して勝つ。プロは勝って和す」


  教育行政の仕組みと役割分担
  1986年 臨教審 
          学区制全廃を検討課題に 
  2000年 政府 
          規制改革委員会が通学制度の弾力化を求めた

  若月 3か月で「プラン21」
    国    
      文部科学省 (国は指導・助言・援助・是正要求のみ?)
都道府県
      教育委員会 の役割分担
市町村
      教育委員会

◎ 本来上下関係はないはずなのにタテのイメージが強い

  ◎ 上からの「指導・助言」が「指示・命令」のごとき法的拘束力を持つ
   かのような受け止め方をされてきた

中教審 1978年 多様化・弾力化
  国・県・市の役割分担見直し
市町村権限の増大

 
  学校選択制の「善し悪し」  


  「大規模校へ」の流れ

 
  小規模校の取り組み 
  「おやじの会」 品川区他学区13%→16%
  大規模校への集中という新たな課題


  教育委員会のあるべき姿
  「教育委員会の関与が必要以上に強すぎて、学校の主体的活動を制約し
    ている一方で、学校が危機に陥った際には学校任せにするなど、緊急
    事態の場合の学校に対する支援体制が十分でない」
→ まず特色ある教育委員会を!

  教育長  
    権限は予想以上に大きく、一歩間違えばワンマンにもなりかねないが
   見方を変えれば学校改革に大きな権限を地域が持っていてその代表者で
   あるとも言える

◎「べき論」→「具体論」