今回は、9月4日に続いて、田中耕治さんの、
「時代を拓いた教師たちⅡ」の紹介 7回目です。
戦後教育実践の流れがよく分かります。
出版社の案内には、
「発言したくてたまらない。子どもたちが心待ちにする授業とは―教育実践の豊かな蓄積
が、混迷する現代を切り拓く。」
とあります。
今回は、「浜之郷小学校と学びの共同体」。
当時、新しい取り組みとして話題になりました。
今回紹介分より強く印象に残った言葉は…
・「教師はいすに腰掛けて聞くことに専念」
・「同一性よりも差異が大切にされている」
・「明るく元気を目指さず,むしろ『弱さ』や『さりげない優しさ』を大切にする学校文
化の追求」
・「校務分掌の一人一役制」
もう一つ、再掲載となりますが、落合三郎さん、金原義明さんの
「いちころにころ」を載せます。
ごみ清掃車の体験ルポのような本ですが、
初めて知ることが多く、興味深く読むことができました。
「いちころ にころ」難だろうと思いましたが、怖い言葉でした。
☆子供たちの学習に
文部科学省の
「子供の学び応援サイト(臨時休業期間における学習支援コンテンツポータルサイト)」
〈ふじのくに魅力ある個店〉
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>
ものづくりのまちとも言われる浜松。
山田卓司さんのすばらしい作品を
ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。
☆「時代を拓いた教師たちⅡ」田中耕治 日本標準 2009年 ⑦
◇学校に文化を創り出す(2)
2.浜之郷小学校と学びの共同体 -学校を改革するとはどういうことか-
□浜之郷小学校の奇跡
1998.4 茅ヶ崎市第17番目の小学校として開校
1998.9.1 奇跡 開校時20名以上だった不登校児全員が登校
|
◎ 教師はいすに腰掛けて聞くことに専念
子ども同士では十分に聞こえる程度の小さな声での話し合い
穏やかさの中の明るさ
□子どもの学ぶ権利を一人残らず保証する
同一性よりも差異が大切にされている
根底にある授業観
① 同一性よりも差異が大切にされている
それぞれのリズムでじっくり対話する時間
② 教室に子ども同士の学び合う関係を築くことが目指されている
学び合う関係 と 教え合う関係はイコールではない
× 「できた人はできない人に教えてあげて」
◎ 「分からない人はいつまでも自分一人で考え込まないで隣の人に聞くんよ」
教師が子どものノートを写す場面
□「本業率80%」への挑戦
大瀬敏昭初代校長
佐藤学
「学校再生への道は,学校が近代的に整備され合理的に武装される家庭で喪失してきた,
学びの苦しみと愉しさを尊び分かち合う自然な時間・空間・関係を回復し,学びの共
同体へと脱皮するところからでしか出発し得ない」
◎ 明るく元気を目指さず,むしろ「弱さ」や「さりげない優しさ」を大切にする学校文
化の追求
◎校務分掌の一人一役制
◎会議は月一回の職員会議と週一回の学年会だけ
□授業研究の作法・6箇条
① 年間一人最低一回は公開する。
② 授業の上手下手は問わない。授業の巧拙は生まれつきであることを自覚し,「自分
らしいいい授業」を目指す。
③ 指導案の形式は決めない。なくてもいい。また,指導案作成にあたっては,完成す
るまで他は口を出さない。
④ 授業公開に当たっては,事前にあまりエネルギーを注がない。事後の研究会を充実
させる。
⑤ 授業は途中でやめてもいいし,延々と続けてもよい。失敗したらもう一度挑戦する。
同じ授業を何度公開してもよい。
⑥ 参観者も授業に参加してもよい。
◎「型にはめない,はまらない。自分のスタイル,モードを持つ。」
◎ 教師一人一人が「個人のテーマ」を持ち,自分なりの方法で自律的に授業研究を進め
ていく(研究の自由)が保障されている。
□浜之郷小学校の現在 -「学校らしい学校」を目指して
2004.1.3未明 大瀬校長逝去
※どの教室でも子どもたちの姿は自然体で,それぞれが互いの発言に聴き入っている。ま
た,教師たちにも余裕があり,淡々と授業に打ち込んでいる。
~ 子どもたちの学びと教師たちの成長を保障
∥
当たり前のことを当たり前のようにやる学校らしい学校
☆「いちころにころ」落合三郎・金原義明 明鏡社【再掲載 2012.2】
◇飛び出す汚物
「汚い」「危ない」
汚物をかぶった作業員
若いアロハシャツ男
◇いちころにころ
「定年後1年か2年すると、ころっと死んでしまう」隠語
3K きつい・危険・給料が安い
→ すっかり過去のものに「いちころにころ」
考えられる理由
① ごみの量の減少
② 分別出し
③ 健康・ケアの進歩
④ 再雇用制度
◇同僚は元ヤクザ
仕事を任せる
→ きちんとできる
◇道路標識のあるケンカ
親分と元極道
裏表のない態度が肝心
◇苦情電話の嵐
自殺するんだから
苦情を訴える相手には長電話するより出向いて直接会った方が早く解決する
恐れる市民たち
すべて市民側が正しいのか?
◇ごみ収集現場の一日 午前の部
7:00 出勤
7:30 打ち合わせ
6週7休(日曜を除いて)
一台の収集車に運転手+作業員2名
人員配置-技能主任 一班5台分14,15名
腰痛体操とごみ戦争
8:30 午前中3~4台分
午後の部
昼食後 1~2回 3時頃事務所へ
→ 苦情処理
入浴 → 着替え 入浴時に選択
16:20 帰宅 仕事の早いものたくさん
◇長身の紳士参上
傭上会社 ~ 外部運送会社
都全体で数十社(運転手のみで作業員は清掃局職員)
分厚い書類
後遺症 注意一秒 世の中いろいろな人がいるものだ
◇政治家の女房の苦情
政治がらみも
キャリア組 VS たたき上げ現場組
◇「スプレー缶穴開け説」の真実
車両火災のメカニズム
スプレー缶
① 使い切る
② 安全な場所で穴開け
③ 不燃ごみとして
◇チンピラと刑事
現れた二人組
その後の始末と不始末
◇「あんなふう」呼ばわり事件
「あんなふう」呼ばわり
被差別体験
肉は食べたいけれど
→ 住民の無視が耐え難い
◇阪神大震災
雪の応援出発編
都庁での小競り合い 組合側と
雪だから薄着に
神戸活動編
ごみの無政府状況
現場主義 仕事の山 プロ意識
別れの松竹梅編 悪い例
◇死んだ同僚の話
ことばにできない教訓もある
◇なぜこの仕事に
貧しかったから 昇進試験
◇反抗と気遣い
礼状と気遣い
◇落合三郎
1939年東京生 技能長・統括技能長 1999年定年退職
◇金原義明
著述業・翻訳家
1960年静岡県磐田市生 静岡大学人文学部卒
金原巴緋郎(ぱぴろう)がペンネーム
「時代を拓いた教師たちⅡ」の紹介 7回目です。
戦後教育実践の流れがよく分かります。
出版社の案内には、
「発言したくてたまらない。子どもたちが心待ちにする授業とは―教育実践の豊かな蓄積
が、混迷する現代を切り拓く。」
とあります。
今回は、「浜之郷小学校と学びの共同体」。
当時、新しい取り組みとして話題になりました。
今回紹介分より強く印象に残った言葉は…
・「教師はいすに腰掛けて聞くことに専念」
・「同一性よりも差異が大切にされている」
・「明るく元気を目指さず,むしろ『弱さ』や『さりげない優しさ』を大切にする学校文
化の追求」
・「校務分掌の一人一役制」
もう一つ、再掲載となりますが、落合三郎さん、金原義明さんの
「いちころにころ」を載せます。
ごみ清掃車の体験ルポのような本ですが、
初めて知ることが多く、興味深く読むことができました。
「いちころ にころ」難だろうと思いましたが、怖い言葉でした。
☆子供たちの学習に
文部科学省の
「子供の学び応援サイト(臨時休業期間における学習支援コンテンツポータルサイト)」
〈ふじのくに魅力ある個店〉
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>
ものづくりのまちとも言われる浜松。
山田卓司さんのすばらしい作品を
ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。
☆「時代を拓いた教師たちⅡ」田中耕治 日本標準 2009年 ⑦
◇学校に文化を創り出す(2)
2.浜之郷小学校と学びの共同体 -学校を改革するとはどういうことか-
□浜之郷小学校の奇跡
1998.4 茅ヶ崎市第17番目の小学校として開校
1998.9.1 奇跡 開校時20名以上だった不登校児全員が登校
|
◎ 教師はいすに腰掛けて聞くことに専念
子ども同士では十分に聞こえる程度の小さな声での話し合い
穏やかさの中の明るさ
□子どもの学ぶ権利を一人残らず保証する
同一性よりも差異が大切にされている
根底にある授業観
① 同一性よりも差異が大切にされている
それぞれのリズムでじっくり対話する時間
② 教室に子ども同士の学び合う関係を築くことが目指されている
学び合う関係 と 教え合う関係はイコールではない
× 「できた人はできない人に教えてあげて」
◎ 「分からない人はいつまでも自分一人で考え込まないで隣の人に聞くんよ」
教師が子どものノートを写す場面
□「本業率80%」への挑戦
大瀬敏昭初代校長
佐藤学
「学校再生への道は,学校が近代的に整備され合理的に武装される家庭で喪失してきた,
学びの苦しみと愉しさを尊び分かち合う自然な時間・空間・関係を回復し,学びの共
同体へと脱皮するところからでしか出発し得ない」
◎ 明るく元気を目指さず,むしろ「弱さ」や「さりげない優しさ」を大切にする学校文
化の追求
◎校務分掌の一人一役制
◎会議は月一回の職員会議と週一回の学年会だけ
□授業研究の作法・6箇条
① 年間一人最低一回は公開する。
② 授業の上手下手は問わない。授業の巧拙は生まれつきであることを自覚し,「自分
らしいいい授業」を目指す。
③ 指導案の形式は決めない。なくてもいい。また,指導案作成にあたっては,完成す
るまで他は口を出さない。
④ 授業公開に当たっては,事前にあまりエネルギーを注がない。事後の研究会を充実
させる。
⑤ 授業は途中でやめてもいいし,延々と続けてもよい。失敗したらもう一度挑戦する。
同じ授業を何度公開してもよい。
⑥ 参観者も授業に参加してもよい。
◎「型にはめない,はまらない。自分のスタイル,モードを持つ。」
◎ 教師一人一人が「個人のテーマ」を持ち,自分なりの方法で自律的に授業研究を進め
ていく(研究の自由)が保障されている。
□浜之郷小学校の現在 -「学校らしい学校」を目指して
2004.1.3未明 大瀬校長逝去
※どの教室でも子どもたちの姿は自然体で,それぞれが互いの発言に聴き入っている。ま
た,教師たちにも余裕があり,淡々と授業に打ち込んでいる。
~ 子どもたちの学びと教師たちの成長を保障
∥
当たり前のことを当たり前のようにやる学校らしい学校
☆「いちころにころ」落合三郎・金原義明 明鏡社【再掲載 2012.2】
◇飛び出す汚物
「汚い」「危ない」
汚物をかぶった作業員
若いアロハシャツ男
◇いちころにころ
「定年後1年か2年すると、ころっと死んでしまう」隠語
3K きつい・危険・給料が安い
→ すっかり過去のものに「いちころにころ」
考えられる理由
① ごみの量の減少
② 分別出し
③ 健康・ケアの進歩
④ 再雇用制度
◇同僚は元ヤクザ
仕事を任せる
→ きちんとできる
◇道路標識のあるケンカ
親分と元極道
裏表のない態度が肝心
◇苦情電話の嵐
自殺するんだから
苦情を訴える相手には長電話するより出向いて直接会った方が早く解決する
恐れる市民たち
すべて市民側が正しいのか?
◇ごみ収集現場の一日 午前の部
7:00 出勤
7:30 打ち合わせ
6週7休(日曜を除いて)
一台の収集車に運転手+作業員2名
人員配置-技能主任 一班5台分14,15名
腰痛体操とごみ戦争
8:30 午前中3~4台分
午後の部
昼食後 1~2回 3時頃事務所へ
→ 苦情処理
入浴 → 着替え 入浴時に選択
16:20 帰宅 仕事の早いものたくさん
◇長身の紳士参上
傭上会社 ~ 外部運送会社
都全体で数十社(運転手のみで作業員は清掃局職員)
分厚い書類
後遺症 注意一秒 世の中いろいろな人がいるものだ
◇政治家の女房の苦情
政治がらみも
キャリア組 VS たたき上げ現場組
◇「スプレー缶穴開け説」の真実
車両火災のメカニズム
スプレー缶
① 使い切る
② 安全な場所で穴開け
③ 不燃ごみとして
◇チンピラと刑事
現れた二人組
その後の始末と不始末
◇「あんなふう」呼ばわり事件
「あんなふう」呼ばわり
被差別体験
肉は食べたいけれど
→ 住民の無視が耐え難い
◇阪神大震災
雪の応援出発編
都庁での小競り合い 組合側と
雪だから薄着に
神戸活動編
ごみの無政府状況
現場主義 仕事の山 プロ意識
別れの松竹梅編 悪い例
◇死んだ同僚の話
ことばにできない教訓もある
◇なぜこの仕事に
貧しかったから 昇進試験
◇反抗と気遣い
礼状と気遣い
◇落合三郎
1939年東京生 技能長・統括技能長 1999年定年退職
◇金原義明
著述業・翻訳家
1960年静岡県磐田市生 静岡大学人文学部卒
金原巴緋郎(ぱぴろう)がペンネーム