今回は、まず、7月 2日に続き、わたしの教育ノート(要約ノート)より、
キーワード「生徒指導」⑰を紹介します。


出典、年度は不明です。


今回紹介分より強く印象に残った言葉は…

・「ものを大切にするモラルの低下 = 金銭第一主義『お金があるのがかっこいい』」


・「ソサィエティ-福沢諭吉 『交際』
  ←→ 今は学校と社会が離れている(対人恐怖症・新人類等)」


・「最も良い教師とは子供と共に笑う教師である。最も良くない教師は子供を笑う教師で
  ある。」 ニイル


・「いじめサイン」   
- 大変難しいことです。他でも様々なサインが示されています。子どもをよく見て、変
 化に気づくように務めています。







次に、もう一つ、美輪明宏さんの
「歌で愛を伝えるそれが私の天命」①を紹介します。

紅白歌合戦での「ヨイトマケの唄」、わたしの心に迫り、思いが伝わってきました。
あれからもうすぐ9年。月日が過ぎるのを早く感じます。

月刊「ラジオ深夜便」は、わたしのおすすめの本です。









<浜松のオリーブ園>

浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト





ふじのくに魅力ある個店
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。








<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

  ものづくりのまちとも言われる浜松。
 山田卓司さんのすばらしい作品を 
 ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
 お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。









☆キーワード「生徒指導」⑰


◇講演会記録 西村秀俊氏 1987・2・27(金)
 
□「青少年に自ら育つ力を」

1 テレビの悪影響 - 教師の敵

 ① 本を読めなくなる

     活字を追うには目の玉を動かすが,テレビを見るときは動かさない


 ② 無気力・無関心・無感動

     脳波 テレビを見ているときはぼんやりしている
   


2 ものを大切にするモラルの低下

 金銭第一主義
   「お金があるのがかっこいい」-浪費社会


 今までのモラルでは裁けない


3 学校

 明治時代 学校は「楽園」 = 労働からの解放


 現在   学校は子どもたちには「苦痛」の場所

        6・3・3・4と期間が長い

      茨城・女子高生
        「雨が降る日がうれしい。バッジや制服を隠せるから」 




□教育の危機  

 人間の社会化の遅れ

  - 本来の目的は「社会人」を育てること


 ソサィエティ - 福沢諭吉は「交際」

    ←→ 今は学校と社会が離れている

  対人恐怖症・新人類


 まさに人間関係を育てる教育を
 



□問題行動への対処

 基本
   生きる動機付けの欠如 - 「親の働く姿を見ていない」

     マイナスをプラスの力に


 効力感

 - いいことではないかと思うことを率先してやり,他の人が共鳴して一緒に動くこと


 条件 
  ① 報酬を伴わない

  ② 名誉を伴わない

    ↓

  ◎ ボランティア活動などで社会とのかかわり,生きている実感を






◇ほめて伸ばす
  
 ① 学級通信で


 ② 生活日記で


 ③ 第三者に告げる


 ④ 朝の会・帰りの会で 必ずひとつ





◇紳士録(有田和正さん)
 
 表紙

  ・ 友達の良いところを発見できる人になりなさい

  ・ 良いことが進んでできる雰囲気を学級の中につくりなさい

  ・ 男子は女子を女子は男子をほめられる人になりなさい

   |

  2ページ分そのままコピーして印刷
※日直は必ず書いていく





◇笑い(有田和正さん)
 
◎一時間の授業で笑いが一度もないなんて砂漠のようだ。

「最も良い教師とは子供と共に笑う教師である。最も良くない教師は子供を笑う教師であ
 る。」 ニイル
 

「今日からこのクラスは○○学級です。○○学級で一番大切なことはよく笑うことです。
 笑えない子供でも○○学級に入ればたちまち大笑いできるネアカな子供になります。」
→ セーノで笑おう






◇いじめサイン
 
 始業前 
   ・ 登校時刻 

   ・ 挨拶 

   ・ 表情 

   ・ 人の顔色をうかがう落ち着きなし
 


 始業中
  ・ 保健室職員室への出入り 

  ・ 遅刻

  ・ 隠し物 

  ・ 特定のコノ間違いに冷やかしや笑い ・ひとりぼっち取り残され
     
  ・ 周囲を気にする
 


 休み時間

  ・ 保健室職員室出入り

  ・ 仲間から取り囲まれている 

  ・ 命令

  ・ からかわれ
     
  ・ 衣服の汚れ破れ 

  ・ 教師の周りを離れない 

  ・ いつも後始末
 


 昼食時

  ・ 未配膳 

  ・ 後かたづけ
 


 清掃時 

  ・ いたずら

  ・ 離れている

  ・ いす

  ・ 机とりのこと 

  ・ 遅刻(次授業)
 


 下校時

  ・ 配布物が特定の子供に配られていない
     
  ・ 帰ろうとしない 

  ・ 靴や傘がよく隠されている










☆「歌で愛を伝えるそれが私の天命」 美輪明宏 (「ラジオ深夜便」2018年12月号) ①



◇前書き

 歌手・俳優・演出家など多方面で活躍される美輪明宏さん。

 1935(昭和10)年、長崎で生まれ、16歳で歌手を目指し上京、以降歌の道を歩ん
できました。

 2012(平成24)年に出場した第63回NHK紅白歌合戦で1960年代の大ヒット
曲『ヨイトマケの唄』を、さらに2014年の第65回NHK紅白歌合戦では『愛の讃歌』
を熱唱し、大きな反響を呼びました。


「愛と平和」をテ-マに70年近く歌い続けてきた美輪さんに、その思いをうかがいまし
た。              
                          聞き手 塩田慎二アナウンサー





◇「無償の愛」を歌った『愛の讃歌』

- 美輪さんの歌う『愛の讚歌』は、越路吹雪さんのそれとは歌詞が全く違いますね。



美輪

 越路さんの歌は熱い恋を歌うものですね。

「あなたの燃える手であたしを抱きしめてただ二人だけで生きていたいの…」

 すてきですけれど、フランスのシャンソン歌手エディットピアフが歌う原曲の詞は、
実は全く違うんです。もっと深い、無償の愛を歌っているんです。   

 私はフランス語のこの詞を読んだとき、「こんな感動的な詞だったのか」と、驚きました。

 これこそ無償の愛、ピアフはこういう人だったのか、と。


 それで多くの人に、「本当の愛とはこういうものですよ」と知ってほしくて、原詞の訳詞
で歌うようになりました。


 さらにこの歌をモチーフに『愛の讃歌~エデッィトピアフ物語〜』というミュージカ
ル仕立てのお芝居にして、私自身がピアフを演じてきました。





- 「無償の愛」とはどんな愛なのでしょう。



美輪

 愛にはいくつかの段階があります。


 恋から始まって、自分本位になつたり相手中心になったり、揺れ動くのが恋愛。


 そこから恋が焼け落ちて、愛だけになればしめたもの。

 ただ与えることが幸せ、何の見返りも求めない永遠の愛、無償の愛になるんです。
 

 例えば恋人が待ち合わせに遅れて来たとき「私をこんなに待たせるなんて」「他の人と会
ってるんじやないの」などと自分のプライドや怒りが優先するのは自分本位のわがままな
恋。


 これが愛の橋を渡ると、「事故に遭ったのでは」「仕事が忙しいのに無理させたかしら」
と相手をいちぼんに心配するようになります。


 どんなに待たされても来てくれたなら「大丈夫よ。私も今、来たばかりだから気にしな
いで」と気遣いが言葉に出るのです。


 たとえ枏手が他に好きな人ができたとしても、「幸せになってよかった。うまくいかなか
ったら、いつでも戻ってらっしゃい。あなたの場所は空けてありますよ」と言うことがで
きる。


 これが無償の愛ですね。





◇『ヨイトマケの唄』の秘話

- ご自身が作られた『ヨイトマケの唄』も、まさに母親の無償の愛を描いた曲ですね。


美輪

 あの歌は、故郷の長崎にいた子どものころの思い出がべースになっているんです。


 小学校低学年のときの父兄会で、おしゃれをして澄ましている母親たちの中に頭に手ぬ
ぐいをかぶった法被姿のお母さんがいらっしやいました。


 おみ足がちょっと不自由で、隅で小さくなっていても目立つんですね。


 皆「誰のお母さんだろう」ってジロジロ見るんです。


 休憩時間になったら、いちばん出来の悪い子が、「母ちゃん」と駆け寄っていきました。


 するとそのお母さん、我が子が垂らした鼻水をいきなりロですすって窓からペッと吐い
たんです。


 で、子どもの着物を直してやったり、かわいくてしようがないという顔で接してるんで
す。


 その顔が、薬師如来のように輝いて見えましてね。


 むしろ周りの、気取った顔で互いの着物を品定めしてる他のお母さんたちが卑しく映っ
たんです。


 ある日その子がいじめられて、「お母さんに言いつけにいく」と言うので私もついていっ
たことがありました。


 お母さんは、当時「ヨイトマケ」と呼ばれた、工事現場の労働者。不自由な足でよろけ
るたびに、「お前なんかやめちまえ」とどなられていました。


 でも「すいません、すいません」と謝りながら懸命に働いているんです。


 我が子の視線に気付くと胸を張ってにっこり笑って「心配すんな」みたいな顔してね。
 


 休憩時間にその子がそばに寄って


「貧乏人っていじめられた」


と言うと


「金持ちだからって偉いことじゃなかとよ。勉強ができるから、けんかの強かからて偉か
 ことじゃなかと。人間でいちばん偉かとは、神様の前でまっすぐにその目を見られるこ
 と。清らかで、一生懸命働いて、陰ひなたなく正直なこと。だから泣くな、お前は偉か
 とぞ」


って言ってね。


 字もろくに書けないような方だったけど、その言葉にとても感動しました。


 すばらしい人生哲学ですよね。
 

 そんな思い出が、ある日突然よみがえって、あの歌が天から降るように下りてきたんで
す。