今回は 10月8日に続いて 遠藤周作さんの
「信じる勇気が湧いてくる本」の紹介 4回目です



出版社の案内には

「人間の生死や信仰の問題を見つめた純文学からユーモア小説、軽妙なエッセイまで、
 多彩な執筆活動を続けた人気作家・遠藤周作。遺された作品群には、生きること・
 信じることが思わず嬉しくなる、珠玉の日本語が満ちている 」

と あります


そうだなあ とじんわりしみてきます


今回紹介分から特に強く印象に残った言葉は…
・「文明とは他国のものを盗み取れるもの。文化とは他国のものを盗み取れないもの。」

・「明日できることを今日するな」
- 生活か人生か 教えられます
  



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☆読書ノート「遠藤周作さんはこんなことを」24 「信じる勇気が湧いてくる本」遠藤周作 祥伝社 2002年 ④



◇住処(しあわせ)を見つける知恵

・文明とは他国のものを盗み取れるもの。文化とは他国のものを盗み取れないもの。
      『ぐうたら人間学』



・プロの一生とは不断の勉強の集積だ。一日も休めない。夜の夢の中でさえ,それを
 考えていることがある。          『ほんとうの私を求めて』


・三種類の人間がいる。
ひとつは生活次元の利益や損得が自分の人生のすべてであると考える人間。われわ
 れの多くがそうである。
もうひとつは,生活次元を超えた人生こそ本物のものだと思い,前者が拒否しよう
 とする苦しみや病気にも価値を発見しようとする人間。
さらに,この二つの間を揺れ動く人間がいる。生活次元がすべてではないと思うが,
 徹底的に人生次元に突入できぬ人間。          『最後の花時計』


・「人間は考える葦である」パスカル
 葦にポイントがある 
   = 人間の思考なんて草と同じように頼りないものだと言うこと
       『心の砂時計』


・「もう一つの名」を持とう
  仕事中の名と他の名。二重構造ができ,単調だった毎日の色彩がいささか立体的
  に変わってくる。    『万華鏡』


・トルコの格言
「明日できることを今日するな」
今日の仕事を終えたならその後は愉快に遊べ。愉快に人生を楽しめ。明日の仕事ま
 でがりがり今日の内にやるような奴は結局は出世しても,人間として,人生として
 損なのだ。                『勇気ある言葉』

 




◇老いの捉え方

・老人が次の世界-神の世界に近い

 




◇病気が教えてくれた

・病院-自分の人生をじっと振り返る人々が住んでいる  『ぐうたら人間学』



・お見舞い-「あいつをよろしく」看護婦にチョコレートを贈った友人
見舞い品はタオルやパジャマが喜ばれる



・手を握ってもらうことで自分の痛みを彼女に伝える。分かち合える。

 



◇最期の日の迎え方

・デスマスクは他の如何なる面よりも日本の能面を連想させると思うのは私一人だろ
 うか        『春は馬車にのって』


・デスマスクは素顔        『ぐうたら人間学』



・私は死というのはこの世から新しい生命に入る通過儀礼だというふうに考える。通
 過儀礼だから,それは計算であり,恐怖があり,苦しみが伴う。
        『私にとって神とは』


・医者「人間は死ぬものじゃない。自殺するものです。」