今回は 豊橋市にある樹研工業社長・松浦元雄さんの
「先着順採用、会議自由参加で世界一の小企業をつくった」
の紹介 第1回目です(4回に分けて紹介する予定です)

テレビ東京の「カンブリア宮殿」にも出演された松浦さん
「社員を大切にする会社」づくりで知られています

以前 『父と息子の永い付き合い』鳥影社、1998年
を読んだときから 関心をもっていました

日本は家電で知られていると思い込んでいたのですが
松浦さんの言葉

「世界の優良企業は家電を捨てた。もはや、家電は最先端技術の製品ではな
 く、コスト競争に明け暮れる雑貨品、どこでもできる安物に成り下がった」

で目を開かされた思いです

大変勉強になる本でした








☆「先着順採用、会議自由参加で世界一の小企業をつくった」松浦元男 講談社 2003 ①



◇松浦元男
 1935年 名古屋市生 愛知大学法経学部-バンドマンしながら卒
 1965年 樹研工業設立 超精密部品国内トップメーカー 
       百万分の一グラム歯車
全国の部品メーカー 「世界で一つ世界で一番」

 技術と品質で競争 - 品質と技術開発
×価格、規模拡大、品揃え

「世界の先端工業製品には超高精度な部品が必要なのです、それは、日本の
 中小企業でなければ、作ることができない」


◇目指したのは世界一の極限
作るなら百万分の一グラムの歯車だ パウダーパーツ
かつては売り上げの70%~家電・電子部品
      → 現在は殆ど0に近い

○新技術のうわさ話が北半球を半年で広がる
  1998年 十万分の一グラム 直系0.245㎜ 歯数9
= 世界最小の計量プラスチック歯車
→ いろいろなオファー

○穴開け 一つ425万円なり

○気になる言葉が強く残った
  1983年 東北新幹線でスウェーデン人と隣り合わせになり会話
気になる言葉
  「モバイル ポータブルテレフォン ハンディフォン、マイクロス
     イッチ」  

○なぜ家電は日本製ばかりに?
アメリカ製品の減少
    理由 ① 日本メーカーが市場から駆逐 
② 彼等が自主的に家電のマーケットを捨てた

○我が社の倒産が頭をよぎった
フィンランドのアキア社
もともと木工・製材会社 → 家電 → 携帯電話

◎世界の優良企業は家電を捨てた
  「もはや、家電は最先端技術の製品ではなく、コスト競争に明け暮れる
   雑貨品、どこでもできる安物に成り下がった」

モトローラー、エリクソン、ノキアは世界の一流企業へ
インテルも蘇る
GE CTスキャン、ジェットエンジン

 家電 → 通信技術、IT技術へ

  欧米の弱電メーカーは家電を捨て、通信技術を中心にしたマーケットへ
 急速にシフトし、その中で新しい一流ブランドも生まれている



疑問 日本の一流メーカーの真価は?
→ 自分の会社の今後を考え心配になった