「『家栽の人』から君への遺言」毛利甚八 講談社 2015年 ① /「野口体操 からだにきく」野口三千三 春秋社 2002年【再掲載 2012.10】 [読書記録 教育]
今日は10月2日水曜日です。
今回は毛利甚八さんの
「『家栽の人』から君への遺言」の紹介 1回目です。
「家栽の人」のテレビドラマから30年も経っています。
桑田判事が、少年審判・家事審判を解決していく話が心に響きました。
ようやくを読み直すと、
朝ドラ「虎と翼」、家庭裁判所の場面が頭をよぎります。
本書は、原作者の毛利甚八さんの少年審判への思いがあふれています。
家庭裁判所、少年法について学ぼうと思います。
出版社の案内には、
「ヒット作『家栽の人』で一躍人気マンガ原作者となりながら、著者は、
その成功を素直に喜べない自分に出会う。現実離れした人物像を『家
栽の人』の主人公にしてしまったことに苦しみ、著者が突き当たった
のが、戦後の少年法が抱える問題だった。少年法への無知、無理解が、
ピント外れの"少年法叩き"を生む日本社会の現状を嘆く著者に、2014
年夏、末期の食道がんが見つかる。すでに肝臓、リンパ節、肺にも転
移していた…。」
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「裁判官の取材申込を最高裁広報部に申し込むと、『前例がありませ
んからお断りします』との回答があった」
・「桑田調査官の決め台詞『育てなければ‥、毎日愛して、そこから始
めませんか』=『今日本の中にバブル景気に乗り切れない人たちが
たくさんいる。その人たちのために物語を書こう』」
・「連載が進むうちに裁判所の人が『家栽の人』を気にし始めた」
・「『そういえば、わたしたちって『家栽の人』の話をするとき以外、
仕事の話をしませんよね』N調査官」
もう一つ、再掲載になりますが、野口三千三さんの
「野口体操 からだにきく」を載せます。
☆「『家栽の人』から君への遺言」毛利甚八 講談社 2015年 ①
<原作者が迷い込んだ少年法の戦後史>
◇「家栽の人」を振り返る(1)
□新宿のスナックで生まれた「家栽の人」
1987年 29歳の時少年法を初めて読んだ
大学4年で関川夏央が加わっていたスーパーシェフ
の仕事場に
1949(昭和24)年1月1日施行 「戦後少年法」
2000年 2005年 改正
裁判官の取材申込を最高裁広報部に申し込むと
- 「前例がありませんからお断りします」
□「家栽の人」の思想の背景
エコロジー思想の発祥はナチズムと同じドイツで思想の根底に共通
点がある
□般若心経と「伝道の書」
空の思想 - ゼロの思想 - 旧約聖書「伝道の書」
「般若心経のような呪文ではなく散文で人生を考える物語を書こう」
- 生きることを肯定する物語
主人公は桑田義雄判事
□「家栽の人」第1話
1981年秋 ビックコミックオリジナル誌
第1話「ポトス」
桑田調査官の決め台詞
◎「育てなければ‥、毎日愛して、そこから始めませんか」
バブルが
「今日本の中にバブル景気に乗り切れない人たちがたくさんいる。
その人たちのために物語を書こう」
□編集長の死
林洋一郎編集長
呼び方が「毛利」から「せんせい」へ
価値観
・ まんがが面白いか
・ 人の心を動かすことができるか
□家裁に桑田判事はいない?
効用
~ 読む人が人生を考え前向きになる
連載が進むうちに裁判所の人が「家栽の人」を気にし始めた
○職員(読者)~のアドバイス
「調査官補は一人では行動できませんよ」
→ 次の話で昇格
○横浜家裁から調査官の研修会での講演依頼
~ 飲み会でN調査官と出会う
Nさん
「家裁にね、桑田判事なんかいるわけないじゃないの。家
裁にいるのは腰掛けの若造かロートルの判事だけなんだ
から」
「そういえば、わたしたちって『家栽の人』の話をすると
き以外、仕事の話をしませんよね」
☆「野口体操 からだにきく」野口三千三 春秋社 2002年【再掲載 2012.10】
◇体操による人間変革
□からだは生きた皮袋
野口
「生きている人間の体は、皮膚という生きた袋の中に、液体的なも
のがいっぱい入っていて、その中に骨も内臓も浮かんでいる」
○ 「体液主体説』+「非意識主体説」
□豊かな動き
体の中の動き、変化こそが豊かな動き
□気持ちいいかい、自答を
「本当にお前今気持ちいいのかい」と絶えず自分の体に問い続ける
= からだにきく
□私たちの生い立ち
土と離れた生活は考えられなかった
~ 土との関係、地球との関係
□鉄棒がかわいくてたまらない
鉄棒、砂場の手入れ
□サーカスと私
寝にょろ ぶら下げ
→ 丸ごと全体
□卵の立つ話
ちょっとの力で立つことができる
立つ
= そのものがそれらしく、それに相応しいあり方をするよう
になること
□花は植物の生殖器
西村伊作
- 素裸でいろいろ動く 植物は逆立ち
□重さの神の声を聞け
階段を上る
= 下に話しかけること
重さに任せる
◇ある日の体操実技
□腕のぶら下げ
人間の故障箇所
① 臍の真後ろ
② 腕の付け根
③ 首の付け根
□胴体や頭のぶら下げ
揺らす … 操り人形のように
□たこ足運動
たこ足をイメージしそれぞれの足に重さをかける
□前落とし
「任せる」
□跳ね上げ落とし
二本の足
一本は重さを受けるため、一本はぶら下げる
□中身をほふる
◇からだとコトバの探検
漢字と大和言葉
言霊説でゆきたい
方言以外の言葉は存在しない
※ 以下略
今回は毛利甚八さんの
「『家栽の人』から君への遺言」の紹介 1回目です。
「家栽の人」のテレビドラマから30年も経っています。
桑田判事が、少年審判・家事審判を解決していく話が心に響きました。
ようやくを読み直すと、
朝ドラ「虎と翼」、家庭裁判所の場面が頭をよぎります。
本書は、原作者の毛利甚八さんの少年審判への思いがあふれています。
家庭裁判所、少年法について学ぼうと思います。
出版社の案内には、
「ヒット作『家栽の人』で一躍人気マンガ原作者となりながら、著者は、
その成功を素直に喜べない自分に出会う。現実離れした人物像を『家
栽の人』の主人公にしてしまったことに苦しみ、著者が突き当たった
のが、戦後の少年法が抱える問題だった。少年法への無知、無理解が、
ピント外れの"少年法叩き"を生む日本社会の現状を嘆く著者に、2014
年夏、末期の食道がんが見つかる。すでに肝臓、リンパ節、肺にも転
移していた…。」
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「裁判官の取材申込を最高裁広報部に申し込むと、『前例がありませ
んからお断りします』との回答があった」
・「桑田調査官の決め台詞『育てなければ‥、毎日愛して、そこから始
めませんか』=『今日本の中にバブル景気に乗り切れない人たちが
たくさんいる。その人たちのために物語を書こう』」
・「連載が進むうちに裁判所の人が『家栽の人』を気にし始めた」
・「『そういえば、わたしたちって『家栽の人』の話をするとき以外、
仕事の話をしませんよね』N調査官」
もう一つ、再掲載になりますが、野口三千三さんの
「野口体操 からだにきく」を載せます。
☆「『家栽の人』から君への遺言」毛利甚八 講談社 2015年 ①
<原作者が迷い込んだ少年法の戦後史>
◇「家栽の人」を振り返る(1)
□新宿のスナックで生まれた「家栽の人」
1987年 29歳の時少年法を初めて読んだ
大学4年で関川夏央が加わっていたスーパーシェフ
の仕事場に
1949(昭和24)年1月1日施行 「戦後少年法」
2000年 2005年 改正
裁判官の取材申込を最高裁広報部に申し込むと
- 「前例がありませんからお断りします」
□「家栽の人」の思想の背景
エコロジー思想の発祥はナチズムと同じドイツで思想の根底に共通
点がある
□般若心経と「伝道の書」
空の思想 - ゼロの思想 - 旧約聖書「伝道の書」
「般若心経のような呪文ではなく散文で人生を考える物語を書こう」
- 生きることを肯定する物語
主人公は桑田義雄判事
□「家栽の人」第1話
1981年秋 ビックコミックオリジナル誌
第1話「ポトス」
桑田調査官の決め台詞
◎「育てなければ‥、毎日愛して、そこから始めませんか」
バブルが
「今日本の中にバブル景気に乗り切れない人たちがたくさんいる。
その人たちのために物語を書こう」
□編集長の死
林洋一郎編集長
呼び方が「毛利」から「せんせい」へ
価値観
・ まんがが面白いか
・ 人の心を動かすことができるか
□家裁に桑田判事はいない?
効用
~ 読む人が人生を考え前向きになる
連載が進むうちに裁判所の人が「家栽の人」を気にし始めた
○職員(読者)~のアドバイス
「調査官補は一人では行動できませんよ」
→ 次の話で昇格
○横浜家裁から調査官の研修会での講演依頼
~ 飲み会でN調査官と出会う
Nさん
「家裁にね、桑田判事なんかいるわけないじゃないの。家
裁にいるのは腰掛けの若造かロートルの判事だけなんだ
から」
「そういえば、わたしたちって『家栽の人』の話をすると
き以外、仕事の話をしませんよね」
☆「野口体操 からだにきく」野口三千三 春秋社 2002年【再掲載 2012.10】
◇体操による人間変革
□からだは生きた皮袋
野口
「生きている人間の体は、皮膚という生きた袋の中に、液体的なも
のがいっぱい入っていて、その中に骨も内臓も浮かんでいる」
○ 「体液主体説』+「非意識主体説」
□豊かな動き
体の中の動き、変化こそが豊かな動き
□気持ちいいかい、自答を
「本当にお前今気持ちいいのかい」と絶えず自分の体に問い続ける
= からだにきく
□私たちの生い立ち
土と離れた生活は考えられなかった
~ 土との関係、地球との関係
□鉄棒がかわいくてたまらない
鉄棒、砂場の手入れ
□サーカスと私
寝にょろ ぶら下げ
→ 丸ごと全体
□卵の立つ話
ちょっとの力で立つことができる
立つ
= そのものがそれらしく、それに相応しいあり方をするよう
になること
□花は植物の生殖器
西村伊作
- 素裸でいろいろ動く 植物は逆立ち
□重さの神の声を聞け
階段を上る
= 下に話しかけること
重さに任せる
◇ある日の体操実技
□腕のぶら下げ
人間の故障箇所
① 臍の真後ろ
② 腕の付け根
③ 首の付け根
□胴体や頭のぶら下げ
揺らす … 操り人形のように
□たこ足運動
たこ足をイメージしそれぞれの足に重さをかける
□前落とし
「任せる」
□跳ね上げ落とし
二本の足
一本は重さを受けるため、一本はぶら下げる
□中身をほふる
◇からだとコトバの探検
漢字と大和言葉
言霊説でゆきたい
方言以外の言葉は存在しない
※ 以下略