SSブログ
読書記録 歴史 ブログトップ
前の6件 | -

樋口清之さんはこんなことを⑬(最終)-「神道からみたこの国の心」樋口清之 井沢元彦 徳間書店 1995年 ② /『基礎学力はこうしてつける』 杉田久信(富山市立五福小学校長)フォーラムA 2003年 ②【再掲載 2017.5】 [読書記録 歴史]

今日は6月5日、水曜日です。


今回は、6月2日に続いて「樋口清之さんはこんなことを」13回目、
「神道からみたこの国の心」の紹介2回目 最終です。


わたしは大変おもしろく読むことができました。


出版社の案内には、


「日本人はひとり残らず神道の信徒である。世界一宗教心の篤い国民の
 『内なる原理』とは何か」


とあります。




今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「出雲系(大国主命)国つ神と大和系(天照大神)天つ神の神社。遷
宮は魂の再生と経済的再生」


・「雲太 和二 京三」


・「日本の天皇は勝ち負けにこだわらない和の精神。将棋は取った駒を
使える。昨日の敵は今日の友というところに日本人的考え方や神道
的再生が表れている」


・「日本人における差別には差別か尊敬か分からないところがある。神
聖ゆえに敬遠するといったような敬遠の思想」



もう一つ、再掲載になりますが、杉田久信さんの
「基礎学力はこうしてつける」②を載せます。
かつてのスタンダードともいえることが記されています。



昨日、気になるラジオ番組を「らじるらじる」で聴き、
気になるTV番組を「NHK+」で見ました。
「伊集院光の百年ラヂオ」では、
弁護士・三淵嘉子さんの声を聴くことができました。
明るく若さあふれる声、朝ドラのもでるになるわけだと感じました。


「100分de名著 宮本常一“忘れられた日本人”」 では、
尊敬する宮本常一さんの映像を見ることができました。
これからが楽しみです。





☆樋口清之さんはこんなことを⑬(最終)-「神道からみたこの国の心」樋口清之 井沢元彦 徳間書店 1995年 ②

1.jpg

◇神道なくして日本人は語れない
出雲と大和の信仰の違い 
    神社 
      ① 出雲系(大国主命)国つ神
② 大和系(天照大神)天つ神
遷宮 
      = 魂の再生 + 経済的再生


  出雲大社の巨大さの謎
 高さ24㍍(もとは96㍍ → 48㍍ →24㍍に)
平安時代 
       源為憲 「口遊」(くちずさみ)
雲太    和二     京三
出雲大社 東大寺 京都御所
出雲太郎 大和二郎 京三郎


  シャーマンとしての天皇 
    ◎ 本来の天皇は祭祀のお祭主 
       → 国家元首
→ 国家元首的存在
= 日本独特の元首


  人間としての天皇
天皇は廻りのエゴイズムの犠牲になって過保護な教育
- 負けても知らなくても悔しいとか恥ずかしいとか思わない


  日本人-この神道的なるもの
日本の天皇は勝ち負けにこだわらない 
      = 和の精神
将棋 
      ~ 取った駒を使える 
      = 昨日の敵は今日の友 
          日本人的考え方   神道的再生          


  徹底的に勝たない(日本人的発想)
西洋では中尊寺金堂は残らない・ナチスなら焼いてしまう
→ 当時の日本人には遺体を保存することに意味
 自分たちを滅ぼした行為は憎いけれども遺体を残
         したことには大きな恩義を感じる藤原氏側の気持ち
= 徳川が豊臣を滅ぼして豊国大明神をなくしてしまって
       も,その後日光東照宮に秀吉を祀っている
一般人が祀るのは禁じているが祀りを絶やさない(死霊を宥める)
◎ 怨霊 言霊 禊ぎと祓い 和の精神
 


◇邪馬台国が語りかける
  卑弥呼の実像 
    卑弥呼「ヒメミコ」姫御子,皇女
神聖な人に仕える者
◎巫女さんの長 
       一人ではない


  卑弥呼は太陽信仰のシャーマン 
    女性 - ヒステリー現象になりやすい
自己催眠状態
日御子・日巫女


  現代の卑弥呼
   「さななぎ」シャーマンの言葉
翻訳者「さなぎ」
アーティクティク・ヒステリア(女性)
北半球的神懸かり
~ 神になりきる


  皇室に受け継がれた伝統
大嘗祭(天皇が霊力 カリスマを受け継ぐための儀式)


  どこから 
    日本人とツングース人(シベリア 中国東北部)
満州
日本人における差別 
      差別か尊敬か分からない
  天皇 霊性 = 神聖 ← 敬遠
敬遠の思想


  鏡はどこへ 
    凸面鏡 白銅鏡
      = 顔が非常にしろく映る
- あな おも(面) しろ(白)
- 顔がボーッと白く ← 神を見た
 


◇卑弥呼は天皇の現像  
  卑弥呼殺しに踏み切った日本人的こころ
死 二四八年頃-皆既日食
 


◇日本人の戦争嫌い   
  天皇の諡(おくりな)死後に
- 天皇の人生
日本人の「人の殺し方」





☆『基礎学力はこうしてつける』 杉田久信(富山市立五福小学校長)フォーラムA 2003年 ②【再掲載 2017.5】

1.JPG

◇「基礎学習時間」
□3点 
(1)明確な指示をする
   ① 一時に一事 
   ② 30秒以内の短い指示,しっかり確認する 

(2)しっかり確認する
   読ませる,見せ合う,指さし,教師に見せる 

(3)褒める・励ます・フォローする
① 褒め言葉の種類を増やし,力強く短く褒める
② 事実を褒める
③ 子どもの名前を言って褒める


□読み書き指導マニュアル
(1)音読指導法  
   短時間にテンポ良く
   ①追い読み
  ・教師の後を続けて読む
       ・一人ないし数人の子どもの後に続けて読む
     ②交代読み 
       ・教師と子ども全員で一文ずつ交代で読む
    ・グループで一文ずつ交代で読む
       ・二人一組で交代して読む
③全員一斉読み
       ・全員一緒に声をそろえて
④一人読み 
       ・一人で全文を読む
    ・一人ずつ交代で一文を読む
⑤音読の速さを変える
      ・ゆっくりから速く,音読速度を変えて読む
     ・一音の発音の長さを変えて読む
     (短く区切って,長く区切って など)
     ⑥音読の声の大きさを変える
       ・口を動かさず目で読む
      ・口をしっかり動かし,声を出さずに読む
     ・口をしっかり動かし微音で読む
     ・大きな声で読む
     ⑦学習形態 
      ・教師と子ども 上下横いろいろな方向で
    ・二人で向き合って読む
     ・グループ同士向き合って読む(男女,生活班,列)



□評価 
  ① 教師 
     観点別に上手だった子を紹介する…良い点で
     ・教科書をちゃんと持ってできたか?
     ・姿勢良く音読できたか?
     ・口をしっかり開けて読むことができたか?
     ・はっきりとした発音で読めたか?
     ・意味が分かるように正しく読めたか?
     ・大きな声で読めたか?
     ・よどみなくすらすら読めたか?
nice!(125)  コメント(0) 
共通テーマ:学校

樋口清之さんはこんなことを⑫-「神道からみたこの国の心」樋口清之 井沢元彦 徳間書店 1995年 (1) /「子どもの学力は読解力で決まる」齋藤孝 朝日新聞出版社 2012年【再掲載 2017.4】 [読書記録 歴史]

今日は6月2日、日曜日です。


今回は、5月26日に続いて「樋口清之さんはこんなことを」12回目、
「神道からみたこの国の心」の紹介 1回目です。


わたしは大変おもしろく読みました。


出版社の案内には、


「日本人はひとり残らず神道の信徒である。世界一宗教心の篤い国民の
 『内なる原理』とは何か」


とあります。




今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「神道系の大学 國學院大學・皇學館大學・桃山学院大学」


・「火の神が灯の神様,炊事の神様と小さく機能を分断していく。職能
  により自分の神様として祀る。信仰にどんな意味があるかより,信
  じていること自体が大切」


・「祟り神は紙一重といえ、人間が主体で,人間の対応如何で良い神様
にも悪い神様にもなる。善悪で割り切れないところがあるのが、西
欧合理主義とは違う。最初は悪い神でも,やがて良い神になってい
くことがある。日本では祟り神を封じ込めないでなだめて御機嫌をと
る」


・「神道の神様 ①優れた人を神様として祀る ②祟りそうだから祀る」




もう一つ、再掲載になりますが、齋藤孝さんの
「子どもの学力は読解力で決まる」を載せます。
わたしには大変学びになった本です。




☆樋口清之さんはこんなことを⑫-「神道からみたこの国の心」樋口清之 井沢元彦 徳間書店 1995年 (1)

1.jpg

◇日本人にとって神道とは何か
戦前の国家神道
   ~ 神道及び天皇の一つの利用法(不敬な利用法)


  神道は教義なき宗教 
    神道系の大学 
     - 國學院大學・皇學館大學・桃山学院大学
「言挙せず」


  日常生活の中の神々 
    20年に一度の遷宮
清浄感 
      禊ぎの思想・お祓い
神道的な抽象的形式的行為 
      → 生産


  神道と仏教は闘ったか
   「罪」と「穢れ」が結びつく


  日本人の行動規範  
    祓詞,祝詞,祭式
神道ダイジェスト版
平田篤胤「古道大意」「霊能真柱」
八百万の神  
      どの神を信じても良い
善悪・明暗・表裏を説明


  アジア的な考えとは何か
神道の特徴として伝道をしない
多神教的な風土
     ~ 神様に分業的機能


  日本では女神が強い 
    自分たちの神には性がある 
     = 人間的
日本人の信仰が生活的


  日本人の信仰は世界一強い
火の神
     ~ 灯の神様,炊事の神様と小さく機能を分断
→ 職能により自分の神様として祀る
信仰
      ~ 自分が満足すればよい
◎ 信仰にどんな意味があるかより,信じていること自
        体が大切
 


◇日本人が特殊だと言われる理由
  神々を創り出すこころ 
    日本人の性格には神道の影響
おおらかさ
     - いいかげんさ,大雑把にもつながる
◎「納得しなければ決して許さない」「とことん追求する」
       という人たちはいじめられやすい
   

  神々を創り出す    
    東郷平八郎・乃木希典・二宮尊徳 
『霊魂不滅』
      神道では霊魂は不滅で不変,人間であったときの性格を変
     わらず持ち続ける。しかも再生する。


  神道の神様 
    ① 優れた人を神様として祀る
② 祟りそうだから祀る
   

  縁結びの神様の正体は?
菅原道真
     - 天神様 芸術学問の神様? 雷?
◎祟り神は紙一重 
       人間が主体で,人間の対応如何で良い神様にも悪い神様
      にもなる。
       = 善悪で割り切れない
◎西欧合理主義とは違う
最初は悪い神でも,やがて良い神になっていく(神道)
- 日本では祟り神を封じ込めない
         → 宥めて御機嫌を取る


  神様の位置      
    正面を向いていない神 
     = 拝んでもらっては困る
でも祀らなければならない
   

  自然と共有する意識  
    御輿振り・暴れ御輿-鈴振り
◎玉(魂)振りすると,神様の心も自分の気持ちも活気づく。
芸能
     = 神様に見てもらうもの 
        - 人間は二の次
    神がかり 
      狼 → 狐 
犬神信仰 コウモリ信仰 蛇
◎超自然的な部分に対する恐れ 尊敬
   
  日本人はなぜよく働くのか
    山本七平
     「日本人にとっての労働は仏行だ」 
古代の労働
     = 神様への奉仕 
     = 奉納物(日本の税の基本)
日本人の郷土意識
自分の労働のお礼を神様に対してすることで自分の生活が
     保証される
      = 労働が信仰の手段
↑↓
外国は労働が苦役 
          ワークとレイバー
稲作農耕
     … 水田監視  
        - 朝晩 水確保
稲を毎日眺め神に感謝
→ 遊ぶのが下手になる 
         飛鳥坐(あすかにます)神社
           御田植祭り 
             接触行為模倣
(明治までは実際の接触)
◎折口信夫の父がでた家


  日本人の性意識はおおらかだった
稲の生育が新しいものを生み出す
     = 人間の性的行為も新しいものを生み出す元
    歌垣
     = フリーセックスパーティ(常陸国風土記)
→ 江戸時代儒教教育でおさえられた
    ◎ 農耕生産と人間の生産が同じ意識
雑婚はない 
     ~ 本人の意思が主体
   

  日本人の頭は昔から柔軟だった
日本の農村ほど雑多な種類の植物を輸入して生産品に変えてき
   たところなど他にない
     ~ 珍(うず)
常世への憧れ
常世
       = 未知の世界 
      永遠不変の世界
       - この世も常世となりうる


  日本人の理想郷  
    混血 
     ~ 人間移動の激しさ

 
◇神道のルーツ
東アジア的シャーマニズム  
    神道  
     - 禊ぎと祓い
       再生思想
禊ぎと祓い  
      水のきれいさ・空のきれいさ・気候風土のきれいさ

  柏手を打つ本当の理由
拍手喝采の思想
      打った音響が空気にバイブレーション
  空気の中に見えない聖霊 
    今では2回
伊勢出雲は4回
拍手柏手
     = 神を招く方法
       音がでればよい・言挙げ(言葉を発すること)でもよい

  日本は言霊の国
    言霊「ごめんなさい」
「おめでとうございます」「こんにちは」
→ 「不況になるから」と言って不況になった
「負ける」と言ったから負けた
 

  日本は水に流す国
    ←→ 韓国は「恨」の国
あっさりしていない
火にくべてしまえでは大変


  「和」のルーツを求めて 
    日本人は差別意識が強い


  「建前」と「本音」の使い分けは昔から







☆「子どもの学力は読解力で決まる」齋藤孝 朝日新聞出版社 2012年【再掲載 2017.4】

1.JPG

◇はじめに

□PISA型学力 → 「新しい学力」
新しい学力
   = 知識や技能そのものだけでなく、それを実生活でどのくらい
    活用できるかという総合力、実践力なんです。
  キーワード
    ◎「読解力」


◇「学力」を伸ばすには「読解力」が欠かせない
□読解力は人生を生き抜く力である
共感力 
  要約力 
  伝達力 
  コミュニケーション力
 ◎コメンテーターの力 
     → 人を傷つけないコメントをし続ける能力

□読解力は仕事力にも欠かせない

□小学生から書き言葉を大量に仕入れる必要がある
  = 読む

□母国語の読解力さえあれば受験も乗り切れる

□小学生時代は親からの声掛けが欠かせない
大学生に週5冊の読書体験

□名作を読むことで鍛えられる
  「絶対これだけ名作教室」   

□読解力は客観的要約力と主観的コメント力の両輪からできている


◇読解力を伸ばすコツ
□早口で声に出して読んでみる
低学年  
    齋藤隆介「花咲き山」 
    芥川龍之介「くもの糸」
   宮澤賢治「やまなし」
  中学年  
    太宰治「走れメロス」 
    小川未明「赤いロウソクと人魚」
    宮澤賢治「よだかの星」
  高学年  
    太宰治「駆け込み訴え」 
    芥川龍之介「羅生門」
    シェイクスピア作品      
→ ◎ 名作を繰り返し音読する

□粗筋を話させてみる  
「一分で」
  「15秒で要約してみよう」 

□自らマークを選んで本を読み解く
  「AB読書法」 
  AB  二つのものについて比較

□感想やコメントを言ってみる

□とにかく繰り返す
  = 量を質に変える
  読書力を付けるには 
    ① 名作を音読し   
    ② 粗筋を言ってみて
    ③ 本に直接書き込んで読み解いていき
  ④ 感想を言ってみること


◇読解力は家庭との対話で
□親子で共通のテキストを持とう

□絵本で読解力を刺激する

□テレビや漫画はみんなで見る
「今の話でこの人が言いたかったことは何?」

□新聞をもっと活用しよう
実用日本語  
   = 新聞記事
     - 「結」から始まる
◎「1分でどこまで読めるかやってみよう」
nice!(89)  コメント(0) 
共通テーマ:学校

「図説 真田一族」丸島和洋 戒光祥出版 2015年 /「よく話し,語り,対話する教育」関成延 勁草出版 1988年 ②【再掲載 2017.3】 [読書記録 歴史]

今日は5月28日、火曜日です。


今回は、丸島和洋さんの
「図説 真田一族」を少し紹介します。


出版社の案内には、

「大河ドラマ『真田丸」』(三谷幸喜脚本)の時代考証を手がける著者が、幸
 綱・信綱・昌幸・信繁・信之とつづく真田一族の興亡の歴史を、貴重な
 写真・図版を駆使して徹底解説。本書初公開の資料を含む、カラー図版
 多数掲載」

とあります。


今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「真田一族江戸時代から人気があった。大正時代、立川文庫の真田十
  勇士(架空)の人気が上昇」


・「戦国大名には多くの国衆がいた。大名が頼りにならないと見なされ
  れば、国衆たちは一斉に大名を見放して他の大名に鞍替えした。今
川氏 朝倉氏 武田氏などだか、あっけなく滅亡しまうこともあっ
た」



もう一つ、再掲載になりますが、関成延さんの
「よく話し、語り、対話する教育」②を載せます。
子どもたちへの丁寧な言葉づかいは大切ですね。




☆「図説 真田一族」丸島和洋 戒光祥出版 2015年

1.jpg

◇真田一族の魅力 - 序に変えて
 江戸時代から人気
  大正時代 - 立川文庫  真田十勇士(架空)
 
  池波正太郎「真田太平記」
 
  真田氏  
  武田氏の家臣
      = 大名ではない(厳密には外様の国衆)
    大名でない武将 
      → 明智光秀 石田三成
 
  真田幸村 
   → 本来は真田信繁
 
  戦国大名 ~ より多くの国衆を     
大名が頼りにならないと見なされれば、国衆たちは一斉に大
    名を見放して他の大名に鞍替えした
- 今川氏 朝倉氏 武田氏 
        ~  あっけなく滅亡
            
  秀吉により国衆は否定された  
  ① 大名に取り立てる
  ② 従属先の大名の家臣にさせる  
       自治 → 家臣
  ③ 改易する


◇中興の祖  真田幸綱
 真田家
    - 鎌倉期 海野家の分家

  真田幸綱
    - 海野棟綱の力を背景に拡大維持

  海野平の戦いと上野への亡命
     天文10(1541.1.)海野領が襲われる 
     → 上杉憲政を頼って上野へ落ち延びる
 
  甲斐武田氏への従属
 
  砥石城を攻略
    宿願の真田邸復帰を果たす
                                                                             
※途中まで





☆「よく話し,語り,対話する教育」関成延 勁草出版 1988年 ②【再掲載 2017.3】

◇話は心で

 心で話す

 言葉のはし 
   言葉の端に「その人」がにじみ出てしまう
- 言葉は人柄,心柄

 まごころで話す恩田木工(おんだもく)の話
信州松代藩 恩田木工(家老)奇蹟の財政再建
名著「日暮硯」馬場正方
東洋的仁政 真の民主主義
名主
      「…命令がましいことは何一つ言われず,一々頼むとか無
       心だとか,もったいないほどのお言葉遣いをなさる。こ
       んな有難い方に,この上御苦労をかけては罰が当たる」
全人格からにじみ出た言葉 嘘をつかない
木工の仁政は松代藩の財政と人心の荒廃をみごとに救った
奈良本辰也「日暮硯」講談社

 道元の愛語 
   良寛も愛語の実践者
愛語
    = 慈愛の言語
心の荒廃は言葉の乱れによって増幅し増長する

 良寛の「愛語」と「戒語」
ハイデッガー
    「言葉は存在の住処」 
   言霊の幸ふ国

 心で話す教師 
  「運命に負けない子どもを育てる」 ← 教師

 話は「心」が原点
  下井春吉「子どもを知れ,子どもになれ」
子どもに語るのではない。子どもを語るのだ。
道元,恩田木工,芥川龍之介,久留島武彦,下井春吉

 口演童話 
   久留島武彦文化賞



◇対話

対話の重要性

 教育的対話
   敬・愛・信の人間関係 
   教育は質の問題
   子どもと共感できない教師は教師失格

 対話の時間
  (1)月1回以上
(2)対話の時間の設定 
       1~2年 特活で月一回
3~6年 国語で月一回
(3)教育課程に「対話の時間」

 話す・発表の訓練

 聞き方の訓練

 子どもとの対話
   吉岡たすく「子供と語ろう」
受信と発信
    - 子供の話をしっかり聞く
対話の根底は敬・愛・信

 子供の話を聞く教師
◎どんな子のどんなにつまらない話にも耳を傾けて聞く
    = 心のゆとりと忍耐
nice!(131)  コメント(2) 
共通テーマ:学校

樋口清之さんはこんなことを⑪-「温故知新と一所懸命」NTT出版 1991年 (3) / 酒井臣吾さんはこんなことを【再掲載 2017.4】 [読書記録 歴史]

今日は5月26日、日曜日です。


今回は、5月23日に続いて「樋口清之さんはこんなことを」11回目、
「温故知新と一所懸命」の紹介 3回目です。


樋口清之さん、よくテレビに出ていらっしゃいました。


今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「柿は日本果実の王様。渋は防湿・接着・漆塗りの下地となる。食用
は干し柿として。柿の葉にはビタミンC」


・「縄文時代からおしゃれだった日本人。ピアスは縄文時代のリバイ
バル」


・「『抑圧された女性史』は真っ赤なウソといえ、日本は二千年間いつも
『女性の時代」」


・「税からの解放を願い、自分から賤民を希望する人もいた。税を基準
に良賤が決まっていた」



もう一つ、再掲載になりますが、
「酒井臣吾さんはこんなことを」を載せます。
学級づくりは何より大切だと思います。


今日は静岡県知事選投票日です。
早々に投票に行きます。





☆樋口清之さんはこんなことを⑪-「温故知新と一所懸命」NTT出版 1991年 (3)

1.jpg

◇和食は健康食
  昔から「医食同源」
紫蘇の重用
      ~ 解毒  ビワの葉 生姜 ミョウガ 
        青梅  青酸含む危険梅酒 三年経つと青酸0に

  洗いすぎたブドウではよい葡萄酒にならない

  世界の果物市場を席巻する日本の柿
当初 渋
        ~ 防湿・接着・漆塗りの下地 
食用は干し柿
柿の葉 ビタミンC
柿は日本果実の王様

 

◇かつてのデザイン先進国日本
  「朝シャン」は元禄時代の流行 
     江戸時代の伊達比べ

「伊達比べ」が近代日本の基幹産業を生む

  縄文時代からおしゃれだった日本人

  ピアスは縄文時代のリバイバル

  モンスーン地帯だから和服が生まれた

 

◇帯に宿る古代日本人の魂
帯事始め 
    帯アラカルト 

キリシタンの真似で名護屋帯が流行
    組みひも系の帯

古来帯は聖なるものの印
胎児の人格を認める「帯祝い」
帯があるから垂れたお尻も美しい
大坂の遊女「越中」はなぜ褌を発明したか
「紐結び」の重要さ - 心を結び込めること
伊賀忍者が作った紐産業 - 真田幸村 真田紐

 

◇日本は二千年間いつも「女性の時代」
「抑圧された女性史」は真っ赤なウソ

三界に家がないのはむしろ男性
天皇 独身ではならない(女性をのぞく)
- 女性は神に仕えて神の意志を判断できる
日本の最高神天照大神は女性の代表
地母神 
       - 卍も十字架も女性の形が基礎 = 崇高なもの
女が苗を植え男はまわりで歌うだけの万葉時代の田植え 
    
  男性は脇役
優男を愛おしく思うのは女性が強かった時代の名残り
200人の大家族の家長は女性だった
同じ家族の中に良民と賤民が混ざっていた
  奴婢-人権承認がふつうの人の三分の二

  自分から賤民を希望する人もいた
    =「税からの解放」
◎税を基準に良賤が決まっていた
賤民  陵戸(墓の番人)
社戸(神社のお守り)
官戸 司戸 (政府役人の使役)
家人 役所の偉い人につかえる(一代限り)

  古代の売笑婦は神の化身だった
遊行の巫女の存在 
      ① 社会的脱落者 (非税者)
② 紙につかえる巫女的な女性

  鎌倉時代には仏教も女性に味方した
「女性は利口だ」と狂言もいう
  狂言 
      もどき(バカな主人公)
        = バカな男 女性のバカは出ない

  ペリーから日本を救った伊能忠敬の妻
シーボルト 
      ドイツ帰国後忠敬の測量図を「日本誌」に発表
→ ペリーが持って日本へ
縮尺製図者は忠敬の妻「お栄」
江戸留守宅に17年間毎日送られてきた
三通りの縮尺に換算製図
       → 日本地図三種類を作り続けた
お栄も優れた数学者







☆酒井臣吾さんはこんなことを【再掲載 2017.4】

◇図書館指導
  図書室で(最初の図書室指導で=ハマコウ註)
①「目をつぶりなさい」
②「今から言う本があるところを指で指し示しなさい」
「文学は?」
         「年鑑は?」 
        「科学関係は?」
        「歴史関係は?」
    ③「テストをします」
    ④「班の代表者はベートーベンの本を探して持ってきなさい」
 ※ 何回か繰り返す
    ⑤「いろいろな種類の本があるね。」
    ⑥「いろいろなところにある本を読もう」
  ⑦「今から5分間図書室にある本を整頓しなさい」

◇みんなが主役
1 教師主役の授業  
    自分が主役になるべき時には主役に徹しきれる
     = 必ず教師の出番
2 子供が主役の授業 
    発問の回数を数える 
     → 一回ごとに減らしていく

◇学級経営二つの柱
  ①きっぱりと叱る  
      私情を入れない 
   ②自分を表現する  
      表現力を付ける

◇授業研究テーマ
 「研究不可能なテーマ」ばかりでばかばかしい
    例「自ら学ぶ子供の育成」
     「生きる力をはぐくむ授業の創造」
   「新しい授業観における指導の在り方」
◎正対した緒論を導き出すことは可能かという観点で
  テーマと直結した結論を
   ①テーマをうんと具体的に
   「授業のどこで何を記述させるか」
   ②研究の廃止
   成長した事実のみ記録

◇叱り方
  叱り方の下手な教師  二つのタイプ
①まったく叱れないタイプ   
      → 教師には不適格
②叱り方過剰タイプ        
      男性教師 →  怒鳴り散らす
女性教師 →  お説教タイプ
→ 子供はストレスがたまりいじめ  不登校に?
 「叱る」はスパイス      
「叱る」はコショウで「ほめる」はラーメン。
     → 褒め方が下手だから叱り方が下手になる
 「褒める」とは「口に出す」こと。
    具体の発見が大切  
     = 具体を発見しようと目を皿にする
 「叱る」
    効果が上がるのは,教師と子供の人間関係があってこそ。

◇「良いことは良い」と教える中でこそ
  不正義を知らないで正義を知ることはできない
   = 教師を仕事としている者ならば善悪の判断は単純に割り切り,
    よりシンプルに、そして力強く子供たちに反映すべし。

◇黒板の思想
   子供を教育するためのもっとも大切な道具である黒板というもの
  を大切にしよう。
  → 多様で自由な空間にする工夫を

◇担任の力量
  「できないことをできるようにさせること」
 = 当たり前のことを当たり前にできる力がどれくらいあるか
nice!(137)  コメント(0) 
共通テーマ:学校

樋口清之さんはこんなことを⑩-「温故知新と一所懸命」NTT出版 1991年 (2) /「基礎学力はこうしてつける」 杉田久信(富山市立五福小学校長)フォーラムA 2003年 ③【再掲載 2017.5】 [読書記録 歴史]

今日は5月23日、木曜日です。


今回は、5月20日に続いて「樋口清之さんはこんなことを」10回目、
「温故知新と一所懸命」の紹介 2回目です。


30年以上も前に出版された本ですが、




今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「半農半武の鎌倉幕府は糞尿政権と呼ぶこともできる。耕地に人糞肥
料をつかうのは世界最高の発明」


・「反政策は愚民思想の表れ。真の自由化こそ食糧安保。コメを作らず
にお金をもらうのは乞食と同じといえないか。本当の自由化を望む。
地下に大貯蔵庫をつくり米を低温保存するという中尾佐助先生の提
案は一つの世界戦略といえないか。」


・「自然への畏敬の念がない環境保護運動は人間のエゴ」


・「浜松の『浜納豆』は一休の亡くなった山城の一休寺でも作られるの
で一休寺納豆とも呼ばれる。発酵したに大豆に小麦粉をまぶしても
  う一度熱加工した黒色納豆(麹菌)でみそに近い」
- 40年近く前、郷土クラブを担当していた折、十数名の児童を引率
 して学校近くにある鈴木醸造の浜納豆工場を見学しました。帰りに、
 それぞれの児童が浜納豆をいただきました。帰校後、「食べられな
 い」と口々に…。大人の味です。わたしは子だもの頃から大好きで
 した。 参考 https://table-trip.com/3820




もう一つ、再掲載になりますが、杉田久信さんの
「基礎学力はこうしてつける」③を載せます。
各学級で実践的に生かすことができる指導が書かれています。
これをもとに、それぞれの学級の実態に合わせて取り組むことができる
と思いました。



☆樋口清之さんはこんなことを⑩-「温故知新と一所懸命」NTT出版 1991年 (2)

1.jpg

◇一所懸命だから小規模
米と水田が作った「一所懸命」という遺伝子
一所懸命
      = 自分の所有地に命を懸けて所有権を守り通すこと

  半農半武
   - 鎌倉幕府
      = 糞尿政権
 耕地に人糞肥料(世界最高の発明)

  「一所懸命」
    =「小規模労働集約化」
手間を掛けると良い結果

  日本農業が小規模化したのは自然の成り行き
除草に手間がかかる

  地球を救うキーワード
    ◎「質素倹約」と「もったいない」

  減反政策は愚民思想の表れ
◎ 真の自由化こそ食糧安保
「コメを作らずにお金をもらうのは乞食と同じ」
    → 本当の自由化を
中尾佐助先生の提案 
        ・地下に大貯蔵庫 - 低温保存(50年は持つ)
それを世界戦略の一つに

 
◇米が作り米が滅ぼした江戸時代
「江戸煩い」は都会の流行病
◎ 一日三度米食は慶長10年前後から(1605年)
白米は二食に
  それ以前 
    玄米か半つき米で栄養価高く一日2食
白米が江戸煩いに 脚気

  戦国から江戸 
    土木水利技術に優れた大名が生き残った

  徳川政権の経済政策が「江戸煩い」の原因
米が基準
     - 換金 
       米の値段が安く他の食べ物の値段が高い

  コメを作らずにもらう立場になった江戸時代の武士

  徴税権だけしか持っていなかったから滅亡した
    山片蟠桃はとっくにボーダーレスエコノミーを主張していた

  買い物ツアーは現代の遣唐使だ

  旧藩主を没落させなかった明治政府の知恵
= 米中心経済の終焉

 
◇植林すれば永久資源
廃材を割り箸に生かした職人の知恵

  木炭の生産技術は日本のみ

  モースが発見した日本家屋のすばらしさ
    モース「日本の住まい」

 
◇昔の家屋に生きる新しい知恵
縦穴住居は意外に快適
「柔よく剛を制する」日本家屋地震の知恵

平安貴族の短命は寒すぎた建築

縄文時代からの畳
  畳は除湿,恒温,防音,通気性を持ち刃物にも強い

 
◇日本人が清潔好きな理由
理由は水 
    台所の清潔さ

昔から厨房に入っていた日本男子

火山帯  +多雨帯 = 世界一の風呂好き 水浴

  「具体」に執着する日本人の信仰観

  自然への畏敬の念がない環境保護運動は人間のエゴ
荒神
火の浄火思想 ◎火は両刃の剣

 
◇多品種少量を先取りした食文化の知恵
「多品種少量」は日本文化への回帰運動

  悪食こそ日本人のオリジナリティの証明 
    旺盛な好奇心

  納豆こそ世界に誇れるジャポニズム
カビを利用した食文化 
    乳酸菌・酵母・塩の防腐保存効果
  肉食の代わりに食べられた大徳寺納豆

  浜松:浜納豆
      一休の亡くなった山城の一休寺でも作られるので一休寺納
     豆とも呼ばれる
発酵したに大豆に小麦粉をまぶしてもう一度熱加工
黒色納豆(麹菌)
みそに近い

  国家の方針は肉食禁断
    貴族は狩猟で肉食

  昔から氷大好き上流階級

  禅宗が日本料理の基本を作った

  米正月と芋正月で一年を二倍生きる
◎旧暦八月十五日 芋正月(里芋)

  花も団子も食べる日本人
 




☆「基礎学力はこうしてつける」 杉田久信(富山市立五福小学校長)フォーラムA 2003年 ③【再掲載 2017.5】

1.jpg

<上学年・実践例>

(1)音読指導法
□2分  一文追い読み 
・ 今日は「○○○○」を読みます。題名の下に鉛筆で○○と○を
   十個書きなさい。先生が読みますからついてきなさい。
                       (各子どもを褒める)


□2分  一人読み   
  ・ 今読んだ所を起立して読みなさい。終わったらすわりなさい。

・ これで何回読みましたか。2回ですね。2個○を塗りましょう。


□2分  ペア一文交代 
  ・ 終わったら起立して隣の人と一文交代で読み,最後まで行った
   らもう一度始めに戻って順番を変えてまた読もう。

  ・ 早く終わった人は○を一個塗りもう一回読みましょう。


□2分  グループ内一文交代読み
・ 今度はグループになって一文交代で読みなさい。ときどき、間
   違っている人もいるかもしれないので,よく聞きなさい。


□3分  クラス全員  
  ・ 次は一番前の人から一文ずつ読みます。次の人は立って待って
   いましょう。        <読み違いはもう一度読ませる>


□2分  追い込み連続 
  ・ 一人はだいぶ上手になってきたので今度は間違わずにすらす
   ら読む練習をします。先生が読みますから付いてきなさい。


□ 一文交代連続 
  ・ 今度は先生と交互に読み合いましょう。先生が読んでから,み
   んなが読むのですよ。


□2分  ペア     
  ・ 見合い,比べ合い 隣の人と



(2)漢字指導法
①指書き   
  ・ 机の上に指で大きく画数を唱えながら

②なぞり書き
  ・ 鉛筆で丁寧になぞる

③写し書き  
  ・ 手本の字を見て丁寧に書く

④手本を隠して一人書き 
  フラッシュカード式



(3)視写の指導法
①追い読み  
  ・ 視写する文を読む

②視写    
  ・ 字の形,姿勢に気をつけて丁寧に書く

③確かめ   
  ・ 手本を見ながら正しく書けたか見直す


□評価 
①教師 
  ・ 手本のような字で書けた 
  ・ 間違いなく書けた
  ・ 字がマスからはみ出していない

②自己評価 
  チェック表を利用して自己採点



(4)100マス計算
□留意点 
 ① 急がず段階を追って慎重に進める 
    フラッシュカードでトレーニング

 ② 達成感を味わうまで続ける

 ③ 決して人と比べない


□指導法 
 ① めあて 各自,時間,得点などについて今日の目当てを書く

 ② ウォーミングアップ

 ③ 100マス計算とチャレンジ問題
  ・1回3分間          
    ・基本は一回100問  
  ・+-×中心 ÷も
   引き算  
     引かれる数をたて 引く数を横
   わり算  
     わられる数をたて,わる数を横 

 ④計時 
   教師がストップウォッチで

 ⑤採点 
   ・ 事前に解答を用意 
      = 採点に手は取らない
   ・ 実態に応じて自分と交代
   ・ 最後に合計


□評価  
  ・ 毎日記録 
  ・ 評価は継続的に 
  ・ 個別指導-個に応じた問題


□家庭学習 
  ・ 家でも取り組む
nice!(130)  コメント(2) 
共通テーマ:学校

樋口清之さんはこんなことを⑨-「温故知新と一所懸命」NTT出版 1991年 (1) /「児童生徒に聞かせたいさわやか1分話」柴山一郎 学陽書房 1993年 ③【再掲載 2017.4】 [読書記録 歴史]

今日は5月20日、月曜日です。


今回は、5月8日に続いて「樋口清之さんはこんなことを」9回目、
「温故知新と一所懸命」の紹介 1回目です。



今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「米ソも『農は国の基なり』」


・「米の発達史はそのまま日本の古代史であり稲作生産の神が優位に。
  コメが有形無形の日本の基本体質」


・「代掻きは田植え作業を容易にし雑草の発生を防ぐ。また、日本の土
  の性質は酸性が強いが、水に浸され中性化」


・「平将門の乱は土地所有の許認可を巡る争いであり、領主の館は政治・
経済・産業のセンターだった。朝廷が将門を鎮守府将軍と決めていれ
  ば乱はなかった。将門がついた餅(主従関係の絆、所領安堵)を頼朝が
  食べた。」





もう一つ、再掲載になりますが、柴山一郎さんの
「児童生徒に聞かせたいさわやか1分話」③を載せます。





☆樋口清之さんはこんなことを⑨-「温故知新と一所懸命」NTT出版 1991年 (1)
 
1.jpg

◇コメ    
  戦前 自信過剰 
→ 戦後 自信喪失過剰

  コメを知らずしてコメを語ることなかれ
日本には労働集約的水田農耕的オリジナリティ
      = コメ
        
  米ソも「農は国の基なり」

  「忠臣蔵」の原因も食べ物

  縄文時代日本人は東半分に住んでいた
一万年前 
      氷河期終わり → 新石器時代
縄文時代 
      東日本
       - 落葉樹
台地にも広がっている
西日本
       - 川海森のそばに限られる
縄文中期 
      食品貯蔵大型土器
縦穴住居       
      生活にゆとり→村の構成
・塩を取る技術
・粉食 - 栄養摂取の革命

  かつて雑穀はコメ以上の栄養源だった
昭和初期まで雑穀を主食とした地域も多い
雑穀
       - 粟 キビ ヒエ ハトムギ 豆
米 
       食塩 → 発酵食

  米 
    赤長米 → 丸く白い → 丸白米
7本枝分かれ 
      - それぞれに270粒
      - 離して田植え

  日本列島の位置こそ日本人の育ての親
水田農耕 
      気候のたまもの 梅雨と8月の太陽

  米の発達史はそのまま日本の古代史
稲作生産の神 優位に
→ ◎ コメが有形無形の基本体質
 


◇一所懸命  
  登呂遺跡 
    各水田数ミリの落差
     = 土木技術のレベル高い → 水管理

  古代の指導層はほとんど農業技術者
和銅6年(713年)「常陸国風土記」開墾説話

  コメの多収穫を可能にした代掻き
2000ミリの水が必要
     - 降雨量は800から900ミリ

  森林に蓄えられた水「米は森林の賜」

  水を知り尽くしていた日本人
代掻き 
      ① 田植え作業を容易にし雑草の発生を防ぐ
② 日本の土の性質 酸性が強い
         → 水に浸され中性化
    水耕法 
      病気が下火に → ハイポニカ農法 

  反当たり収量伸ばした班田収授法
  土地生産性高めることが唯一の収量増 
      一人当たり2反の水田

  墾田永年私財法は農民に対するインセンティブ
上々戸 - 労働力豊富 
    余剰品 - 雑穀 酒 塩 味噌など 

  米
   ~ 貧しい農民に貸し付け
出挙 利息10割
   抵当 水田家屋ぬひ布等 (公出挙は5割)
   ~ 増税
→ 逃散 浮浪人(荘園に逃げた)

  死ぬと土地を国に返す(努力に見合わない)

  金持ちが多かった古代の浮浪人
富豪の輩
     - 浮浪人でありながら富豪
国司は赴任せず都にいて報告受け税収外に莫大な贈り物
国司の土着化も多い

  平将門の乱は土地所有の許認可を巡る争い
私営田の経営者 
      将門が任官していない
       → 自らの力で東国支配を
領主の館は政治・経済・産業のセンター
朝廷が将門を鎮守府将軍と決めていれば乱はなかった
将門がついた餅を頼朝が食べた
主従関係の絆 所領安堵

 







☆「児童生徒に聞かせたいさわやか1分話」柴山一郎 学陽書房 1993年 ③【再掲載 2017.4】

[出版社の案内]
学活、「道徳」、朝会、学年集会、父母会、地域の集会、職場の話材・
例話に最適120話。『教育新聞』の「ちょっといい話」欄に連載した
ものをまとめた。

1.JPG

◇宮沢賢治  
  世界が全体に幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない。


◇金子みすず 
  1903~1929
みんなちがってみんないい 
    「わたしと小鳥と鈴と」
 

◇西岡常一  
  1908~1995 宮大工
我執に囚われず慈悲心を持て
 「木も人も自然の分身ですがな。この物言わぬ木とよう話し合って
   命ある建物にかえてやるのが大工の仕事ですわ。木の命と人の命
   の合作が本当の建築でっせ。」


◇田中澄江  
  1908~(出版当時=ハマコウ註)
幸せを与える人は美しい
   「老いは迎え討て」
大嫌い
   ・人の悪口を言う人
   ・告げ口する人
   ・自慢する人
  ・人をけなす人
   ・責任をとらない人
   ・陰口を言う人
  ・大声で笑う人


◇J.F.ケネディ
  諸君が国家に何をしうるか考えよ
 民主主義の理念
   「都市国家アテネのために市民たちがどれだけ尽くせるかという
    点にあり,最も尽くせる人を政治家に選び一般市民も国家に尽
    くす」


◇孔子    
  前551~479 儒教始祖
 「われ十有五にして学に志し,三十にして立ち,四十にして惑わ
    ず,五十にして天命を知り,六十にして耳順う。七十にして心
    の欲するところに従えども矩(のり)をこえず」
  = 自らの修行の経路


◇「戦国策」
  中国古書
百里を行く者は九十里を半ばとす
   「気が緩む もう少しの所を半分と思え」


◇「唐詩選」
  人生意気に感ず


◇西行    
  1118~1190 歌人
 バカゲタという下駄を履き,エンの下の力持ちという餅を食べ,
  カンニン袋という袋を腹に巻いて世を渡ると間違いない
  - みんなのために尽くす,バカゲタコトと思っても人のためにや
   る骨を折って頑張るそんな人でありたい
nice!(128)  コメント(4) 
共通テーマ:学校
前の6件 | - 読書記録 歴史 ブログトップ