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「男もの女もの」丸谷才一 文藝春秋 1998年 ①(上) [読書記録 一般]

「反逆者西郷隆盛の亡魂を慰めるのと,その亡魂を使って東北諸藩から東京を守るのとを
 同時にやるのが上野の銅像」

そのような意味があったとは…




今回は 丸谷才一さんの
「男もの女もの」1回目の紹介です


わたしは丸谷才一さんのどこか知的なエッセーが好きです



出版社の案内には

「キスを、豆腐を、漱石を論じて、源氏物語からピタゴラスに至る古今東西のゴシップ、
 文学、思想を縦横無尽。ゴリラは誰にキャベツを投げつける?切支丹と歌舞伎の関係を
 さぐる!チョウチョは昔、日本にいなかった?コロンブスのもうひとつの新発見!などな
 ど―。目を洗われる18篇。」

とあります



今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「年寄名 = 美しい日本語の総結集」
- 歌ことばかに由来すると初めて知りました


・「古代人にとっては1年は春(春夏)と冬(秋冬)に二分」
- 四季というとらえ方ではなかったのですね
  このごろの日本も「二季」のようだとわたしは思ってしまいます
 

・「水龍の祭り=善神としての守護神+悪神としての災厄神との両面=二重性」
「怨霊は祟るけれども もし慰撫されると今度は守ってもくれる」
- よくもなるし わるくもなる 人間的に感じてしまいます






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☆「男もの女もの」丸谷才一 文藝春秋 1998年 ①(上)

1.JPG 

◇動物園物語 

 「動物園わくわく日記」毎日新聞

 ゴリラが嫌う人 
   ① 大男 
② ガードマン 
③ ひげ
 ④ 命令する人
 



◇相撲・年寄名 

 年寄名 = 美しい日本語の総結集 
       歌ことばから(和歌的世界)
歌合(うたあわせ)


 団体競技 
   相撲 賭射(のりゆみ) 競馬(くらべうま)


 相撲の作法
 



◇政治の辞典  

「ブルーワー英語故事成語大辞典」

「ブルーワーズ・ポリテックス」
 



◇ネクタイ   

 無地のネクタイは良いもの  
   エルメスの動物柄

「ブック・オブ・タイズ」
 



◇出雲の阿国  

 女の男装 男の女装 

「名古屋山三」 = 実在の人物 美男

京大本「阿国歌舞伎草子」
名古屋山三が観客の中から表れる
→イエズス会劇の要素
 



◇二人のコロンブス 

 レオナルド・コロンボ  
   クリトリスの発見 16世紀


解剖学者 ボタンの発見
 



◇龍の雌雄  

「十五夜綱引きの研究」(慶友社)小野重朗


 綱引き研究20年


 古代人にとっては1年は春(春夏)と冬(秋冬)に二分



春を迎える1月1日(古くは2月1日)
冬を迎える8月1日


 日本の綱引きの分布
①小正月
②七月盆 14日15日
③8月十五夜



 古層の祭り  綱引きずり 綱担ぎ 



十五夜綱は龍蛇
①龍に似ている
②水との関係


水龍の祭り
善神としての守護神と
悪神としての災厄神との両面

     ∥
  二重性


 怨霊(御霊)信仰
怨霊は祟るけれども もし慰撫されると今度は守ってもくれる

明治政府も同様
  反逆者西郷隆盛の亡魂を慰めるのと,その亡魂を使って東北諸藩から東京を守るの
  とを同時にやるのが上野の銅像


綱引き + 相撲の文化




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