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「死を見つめて生きる」山折哲雄・ひろさちや ビジネス社 2002年 ④ /『あの人に会いたい』「NHKあの人に会いたい」刊行委員会  新潮文庫 2008年 ④【再掲載 2017.8】 [読書記録 一般]

今回は、7月22日に続いて山折哲雄さんの
「死を見つめて生きる」の紹介 4回目です。



出版社の紹介には


「よりよい人生をおくるためにいま「生・老・病・死」を見直す。現代を生き
る人たちの死生観のあり方、残された時間を大切に過ごす生き方への提言。」

 
とあります。




本日紹介分より強く印象に残った言葉は…

・「『あなたは本来家庭に求めるべきものを他人に求めています。しかし、そ
  れは家庭に寄ってしか与えられないものです。あなたが真に求められる
のは親子、夫婦、兄弟だけなのです。』とはっきり言うべき」


・「宗教の愛は世俗的な愛を超えたもの。それを与えられるのは家庭しかない」


・「あらゆる存在が皆最高の価値をもっている。誰もがそのままで百点満点」


・「人をあるがままに愛することができるのは家庭だけ」





もう一つ、再掲載になりますが、NHKあの人に会いたい刊行委員会の
「あの人に会いたい」④を載せます。
言葉が映像と一緒に語られるとより印象に強く残ることが分かります。



<浜松のオリーブ園>
浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト





ふじのくに魅力ある個店
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
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<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

  ものづくりのまちとも言われる浜松。
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☆「死を見つめて生きる」山折哲雄・ひろさちや ビジネス社 2002年 ④

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◇支えを失って漂流する日本人の魂(1)
□人間の幸せの本質は何なのか(1)
本当の幸せが分からなくなった日本人-ひろさちや
インドはこのままの方がいい
家族と一緒にいられない日本

家庭に求めるものを他人に求める人たち-ひろさちや
「あなたは本来家庭に求めるべきものを他人に求めています。しかし、
    それは家庭に寄ってしか与えられないものです。あなたが真に求めら
    れるのは親子、夫婦、兄弟だけなのです。」とはっきり言うべき

  ※◎日本の仏教は明治以降「小乗仏教」なるものに毒されました。特に戦
   後、文献学者が小乗仏教こそ本物だと言ったことが仏教に悪影響
◎本来、在家仏教で家族皆で仏教の場をもち実践していくことが大切
◎日本人は宗教をもったときに家族を復活させることができる。
   ◎親と子が「わたしたちは阿弥陀仏を一緒に信じている人だよ」と言え
   たときに本当の家族が生まれる

同じ信仰を持ったとき初めて心の意味での家族になれる
↑↓
今の日本はまさに無宗教だから家庭をつくることができていない

  宗教をもったとき、はじめて本当に癒やされる-ひろさちや
両足を失った青年米兵の自殺の話
~ 仏教の慈悲心

  あるがままを愛することができるか-ひろさちや
青年米兵を救えたのは神さま仏さまの愛のみ

宗教の愛は世俗的な愛を超えたもの
      それを与えられるのは家庭しかない
  法華経 
     「諸法実相」 
       あらゆる存在が皆最高の価値をもっている
        = 誰もがそのままで百点満点  
 ところが世の中のものさしでは寿命は長い方がよく短い方が悪い
そのため、人の心臓を奪ってまで、わが子に長生きさせようとする。
    それは間違った行為。
子どものあるがままを愛することができる、それが本当の愛情であ
    り宗教の愛情 - 安部譲治の母親
↑↓
対極は学校 
      勉強のできる子、スポーツのできる子を愛する
1番から100番まで成績の順位をつけて全児童生徒との半数
      しか存在価値を認めない
→ そんな教育に救いのあるはずがない

    ◎ 人をあるがままに愛することができるのは家庭だけ








☆『あの人に会いたい』「NHKあの人に会いたい」刊行委員会  新潮文庫 2008年 ④【再掲載 2017.8】

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◇星野道夫 1952-1996
  緊張感がなくなると考えることもなくなったしまう
  アラスカに住みたくなって写真家になった
  こんなところに人の生活があるのかな
  住んでみればどこも同じ
  生き物が生きていることの不思議さ
  クマは人を襲いたいなんて思っていない
 ◎「アラスカの中でもしクマがいなかったらキャンプしていて安全だけれど
   もえらくつまらないものになる」


◇淀川長治 1909-1998
  サヨナラ サヨナラ サヨナラ
  映画こそが国と国との垣を取る
  人生の師匠チャップリン 
    1951(S26)「映画の友」編集長 チャップリン訪問
  ◎大切なのは はじめて出会うこと
  見た 楽しんだ 泣いた やがてサヨナラ


◇高田好胤 1924-1998
  かたよらないこだわらないとらわれない心
  恐ろしいほどの厳しさが本当のやさしさ
  1949~ 20年間修学旅行生相手に案内
  厳しさのない優しさ
   = 甘い
  訓練によってのみ個性の輝きは磨かれる
  悪い個性を選別剪定してやるのが親の先生の務め
  ◎訓練なき個性は野生   
  偏らないこだわらないとらわれない心


◇佐田稲子 1902-1998
  ものも言えない 
    言わないでいる 働く人たちの言いたいことを言いたい
  働いている人が自分のことを書く時代
   「キャラメル工場から」
  小林多喜二の死 
    慰問に行けば近所に対して言い訳が立つ
  ものが言えなかった時代を知っている人間にはその貴重さが分かります


◇白洲正子 1910-1998
  旅は道草が楽しい
  いつでもが道中
  ◎「時代から取り残されたようなところに日本の美しさがある」
  少しあばれたもののほうがいい
  免許皆伝なのにできないことがある
  自分を発見するために書く
    旧白州邸 武相荘 町田市熊ケ谷町

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「就活のやり方 いつ・何を・どう?ぜんぶ!」実務教育出版 2013年 /「学力低下の実態」苅谷剛彦・志水宏吉・清水睦美・諸田裕子 岩波ブックレット№578 2002年 ②【再掲載 2014.2】 [読書記録 一般]

今回は、実務教育出版の
「終活のやり方 いつ・何を・どう?ぜんぶ!」を紹介します。



出版社の案内には、

「どの時期に何をすべきか…? 就活に必要なすべてがわかる、就活総合本
 の『新定番』書!先輩には聞きづらい就活の常識が満載!」

「どの時期に何をすべきか教えます。先輩には聞きづらいシューカツのキホ
 ンがわかる。」
 
とあります。



もう一つ、再掲載になりますが、岩波ブックレットの
「学力低下の実態」②を載せます。
経済的格差、家庭格差の影響の大きさを感じます。
それではどうすればよいのか、話し合われる必要も感じます。





<浜松のオリーブ園>

浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト





ふじのくに魅力ある個店
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
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<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

  ものづくりのまちとも言われる浜松。
 山田卓司さんのすばらしい作品を 
 ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
 お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。






☆「就活のやり方 いつ・何を・どう?ぜんぶ!」実務教育出版 2013年

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◇情報
  サイト   
    リクナビ、マイナビ、キャリタス就活
  キャリアセンター
  会社四季報
  中小企業 
    ・グッドカンパニー大賞 ・ソーシャルビジネス55選
    ・おもてなし経営企業選 ・元気なモノ作り中小企業330社
    ・中小企業IT経営力大賞 ・ものづくり日本大賞
  会社説明会
  WEBサイト
    ・ハローワークインターネットサービス
    ・大卒等就職情報WEB提供サービス
    ・ジョブウェイ(中小企業)         


◇業界
 銀行 証券  生保・損保  建設・不動産  鉄鋼  製菓 
  食品・飲料  運輸・交通  自動車  電機  マスコミ 
  流通・小売  ゲーム・映画  通信  アパレル コンサルティング 
  公務員  お客様は? 
  BtoB(企業間取引)       
BtoC(企業と一般消費者)


◇職種
企業   営業・ジム・総務・人事・経理・広報宣伝・企画・店舗管理・
      バイヤー(調達・購買)・販売・セールスエンジニア
      情報システム・生産管理・MR(医薬情報担当)・研究開発
 専門的  編集者・WEBデザイナー・映像製作・ツアーコンダクター・
      フライドアテンダント・ホテルスタッフ
      インテリアコーディネーター・コンサルタント
      ファンドマネージャー・プログラマー・システムエンジニア
      ゲームクリエーター


◇筆記試験  
 適性検査
    一般常識試験  
    WEBテスト  
    SPI(リクルートキャリア) 
    SPI3

 テストセンター  
    CAB・GAB(コンピュータ職・総合適性検査)


◇面接、自己分析        
  参考

◎おすすめ本
 「面接の達人」中谷彰宏 
 「面接の10分前、1日前、10日前にやるべきこと」









☆「学力低下の実態」苅谷剛彦・志水宏吉・清水睦美・諸田裕子 岩波ブックレット№578 2002年 ②【再掲載 2014.2】  

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◇第一部 小学生の基礎学力はどう変わったか(2)

2.今回の調査について
□2001.11 関西都市圏での調査
1989年の大阪大学グループ実施「学力生活総合調査」をもとにして
  ① 学力テスト
 ② 生活と学習についてのアンケート

   小5 2100名   中2 3700名 

  これを元に調査 小16校 中11校(前回の7割)
小5 921名  中2 1281名

 1989年 → 2001年
国私立進学率は 3%から7%へ
(東京は25%)
  前回70~80%正答という基本的な内容


3.基礎学力は下がっているのか
(1) 正答率の変化
平均点   小国     小算    中国    中算
1989 78.9 80.6 71.4 69.6

2001 70.9 68.3 67.0 63.9
       -8.0 -12.3 -4.4 -5.7
  

(2) 学力差は拡大したか
算数の点数の下方シフト 
    中学算数のフタコブラクダ  
80点代 17.9% 30点代  7.9%
 「フタコブ化」
   =できる子とできない子の格差が拡大して,フタコブ化が進む


(3) 通塾状況と学力の関係~塾の影響から見た公立学校の教育力
通塾率        1989年      2001年
小 29.2% 29.4%
中 54.4% 50.7%
  通塾者と被通塾者の差
1989年    2001年  1989と2001の差
   通  非通  差 通  非通 差 通塾  非通塾
   小国 80.9 78.0 -2.9 75.9 69.6 -4.5 -5.0 -8.4
   小算 84.6 78.9 -5.7 73.0 67.5 -5.5 -11.6 -11.4
  中国 74.5 68.3 -6.2 71.9 63.2 -8.7 -2.6 -5.1
中算 75.8 62.5 -13.3 74.5 54.5 -20.0 -1.3 -8.0

  中算 公立学校の教科面での学習指導力の低下

  ◎ 塾に行く者と行かない者,行けない者との格差の拡大
小算 通塾グループ 
      ◎かつての塾に通わなかった子より平均点で6点低い

◎◎<分析>◎◎
① 塾に行けば万全とは言えない
② 学校の授業を工夫改善すれば塾に頼らなくても子供の基礎学力がアッ
   プする可能性はある
③ 学校に於ける教科の指導力がさらに低下すれば塾に行ったとしても学
   力の保障が難しくなる

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「ほったらかし投資術」山崎元 水瀬ケンイチ 朝日新聞出版 2010年 /「友だち地獄」土井隆義 ちくま新書 2008年 ①(前半)【再掲載 2016.9】 [読書記録 一般]

今回は、山崎元さん水瀬ケンイチさんの
「ほったらかし投資術」を紹介します。



出版社の案内には、

「わかりやすくて、ローコスト。それなのに、プロにも負けない。それがイン
 デックス運用。しかも、ほぼほったらかしでOK!世に出回っている『運用商
 品』はもういらない。景気が良くても悪くても、のんびり待てる。賢い人は、
 これを選んでる。すぐにできる実践ガイドが登場。」


 
とあります。


出版社の案内を調べていたら、
本年2回目の全面改定されて新しく出ていることが分かりました。
人気があるのですね。
早速注文しました。




もう一つ、再掲載になりますが、土井隆義さんの
「友だち地獄」②を載せます。
子どもたちの変わり様を見ていて思い当たるところがたくさんありました。




<浜松のオリーブ園>

浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト





ふじのくに魅力ある個店
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
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<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

  ものづくりのまちとも言われる浜松。
 山田卓司さんのすばらしい作品を 
 ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
 お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。





☆「ほったらかし投資術」山崎元 水瀬ケンイチ 朝日新聞出版 2010年

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◇人はどのようにインデックス投資家になるか 水瀬ケンイチの投資遍歴
  分かったこと
   ① 個別株式投資は生活に支障を来す
 ② 個別株式投資は市場全体が下落するとそれにつられて一斉に値下が
     りする

  違う道を模索
  → インデックスファンドを買ってじっと待っている

  最初にセットを決めたらあとはほったらかし
  
  「毎月インデックスファンドを積み立て投資しして後はほったらかし」
        |
     インデックス投資 = 資本主義経済の長期的成長への投資       


◇早速始めてみよう!インデックス投資の正しい手順ガイド
  お金の運用プロセス
   ① 家計の状況を把握する
      → どの程度のリスクを取ることができるか
  ② 資産配分(アセットアロケーション)を決める
  ③ アセットクラス毎にベストな商品を選ぶ
  ④ 商品と売買する金融機関を決める 
       手数料が異なる
  ⑤ DC NISAを最大限利用する
  ⑥ モニタリングとメンテナンス
   運用資産全体
        「ポートフォリオ」
         → モニタリングとメンテナンス
 
  運用プロセスは家電商品を買うのと同じ
  ① 家計の分析      
       = テレビの大きさと予算を決める
  ② アセットロケーション
       = テレビのスペックを決める
  ③ 商品選択       
       = テレビの商品を選ぶ 
広い範囲からベストなものを
  ④ 取引金融機関の選択
       = どこでテレビを買うか決める
×取引銀行  オススメ  ×ラップ口座
  ⑤ DCとNISAの活用
       = エコポイントのような優遇措置を利用する
  ⑥ モニタリングとメンテナンス
       = テレビと家電全体の
 
  実際に運用してみよう
  無リスク資産は「国内債券」と「現金」
      アセットロケーション 
       「国内株式」「外国株式」「現金」  5資産
       「国内債券」「外国債券」
 
  リスク資産は「国内株式」と「外国株式」     

  誰でも利用できる「個人マネー」運用活用
  ① 生活防衛資金と運用資金を分ける
  ② ネット証券に口座開設
        手数料安
  ③ DCとNISA口座開設
  ④ リスク資産の投資内容決定
  ⑤ リスク資産はインデックス
    リスク資産は内外の株式インデックスファンドを50%ずつ
      「MAXISトピックス上場投信」
      「ニッセイ外国株式インデックスファンド」        
  ⑥ DCとNISAへの投資の考え方・注意点
   DCに外国株式
  NISAに国内株式
    ⑦ 「無リスク資産」運用の内訳 
  ⑧ モニタリングとメンテナンス



   ① 生活防衛資金と運用資金を分ける
   通常の生活を送る分は3か月分で十分
   ② ネット証券に口座開設
     理由
        1 手数料が安い
   2 セールス中の圧力に晒されずにすむ
      ネット証券の選び方
          SBI証券 
      楽天証券 
      マネックス証券
     開設の仕方とその手順      
1 ウェブサイドで口座解説画面 特定口座
      ネット証券に入金
        即時入金   
   ③DCとNISAの口座開設
     DC 年金-長期
      NISA
   ⑤リスク資産は内外の株式インデックスファンドを50%ずつ
    5:5 お勧め 国内「MAXISトピックス上場投信」
         外国「ニッセイ外国株式インデックスファンド」
 ◎ニッセイTPOPIXインデックスファンド  楽・SBI・マネ
  日本株式インデックスe           楽・SBI
  SMT TOPIX インデックスオープン  楽・SBI・マネ
 ◎ニッセイ外国株式インデックスファンド    楽・SBI・マネ
  外国株式インデックスe           楽・SBI・マネ
  野村インデックスファンド新興国株式     楽・SBI・マネ  







☆「友だち地獄」土井隆義 ちくま新書 2008年 ①(前半)【再掲載 2016.9】

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◇はじめに
□「野ブタをプロデュース」の世界
高度に配慮し合う子どもの姿と,そのために互いの反発が表に出ない
   よう押し込められ,人間同士の重圧感がひしひしと増していく様子がリ
   アルに描かれている
    = 対立の回避を最優先にする若者達の人間関係 「優しい関係」    
   大平健
    「他人と積極的に関わることで,相手を傷つけてしまうかもしれないことを危惧
      する今風の優しさの表れ」   (『やさしさの精神病理』1995)


□教室はまるで地雷原
千石保  
    「マサツ回避の世代」 教室は例えば地雷原

山本七平
    「空気とはまことに大きな絶対権をもった妖怪でありつづけた」

  →◎ 優しい関係が営まれる場の空気の決定権を握っているのは,そこに
    参加している一人一人の個人ではない



◇いじめを生み出す「優しい関係」
□繊細な気配りを示す若者達
いじめ
   ~ 他人との違いに対する感受性がとぎすまされていく独特のメカニズム

  「自分の対人レーダーが間違いなく作動しているかどうか,常に確認し合
   いながら人間関係を営んでいく」
   ~ 衝突は異常事態 ~ 
      相手から反感を買わないように心がけている
     = かつてより遙かに高度で繊細な気配りを伴った人間関係       

◎現在の人間関係だけを絶対視してしまい,他の人間関係のあり方を比較
 して相対化できない


□友達との衝突を避けるテクニック
「ぼかし表現」
    = とりあえず,~的には,~みたいな
◎ 半独言,半クエスチョン
  ◎ 対話でなく共話  細井優佳(朝日新聞)


□立場が入れ替わりやすい現代のいじめ
極めて流動的で,理由に客観的な根拠を見出すことが難しい
   ~ ◎ いじめの主導権を握っているのは「場の雰囲気」 


□消えた客観層の子どもたち
特徴:それをただ黙って傍観しているだけの人間が非常に多い
    = 人間関係が狭くなっている
    ~ 島宇宙化(宮台真司)
       = 狭い範囲での関係の固定化


□無関心層の自覚されざる利得


□浸透していく「優しい関係」の重圧
静かで密かなる振る舞いとして行われる
   = 陰湿化しているように見える

  ◎ 遊びや悪ふざけといじめの境界線がはっきりしないという意味での流
   動性


□いじめを遊びのモードで覆う理由 
優しい関係にとって,いじめは触媒のようなものである
   → いじめの外面を遊びのモードで覆う
      ・遊びや悪ふざけとの区別が付きにくくなってしまう
      ・バラエティショー 「いじり」のテクニック    


□つながり合うネタとしての少年犯罪
非行グループ
   ~ 群れて行動する傾向にあるが,統率力のあるリーダーは見あたらない
  あたかも遊びのようで,加害意識や罪悪感が感じられない
  <集団内部の関係を維持することにより能力の殆どが動員>
 →◎ 犯行は互いにつながり合うためだけのネタの一つに

  尾崎豊『十五の夜』 
    「校舎の裏 たばこふかして見つかれば逃げ場もない」
→ 現高校生 
       「わざわざ学校で吸わなければ問題にならないのに」
  ◎ 昨今の非行グループには一般的な社会への反動というものではない


□個性化教育の意図せざる結果
臨教審 「生きる力」「考える力」「個性の重視」
  = 教育の抽象化
  × 明確な基準のないものを教育目標としてしまった
  政策転換 
    全ての子供の学力を一律に伸ばす政策
    → × できる子,できない子の能力の違いを認める教育
       = 自分で自分の価値をつくり上げなければならなくなる
    ※ 子どもたちには「自分探し」とそれに基づいた自己表現が期待さ
     れるようになった           


□「大きな生徒」となった教師
教師 
   - タテ関係が崩れた


□若者はなぜ「むかつく」のか?
むかつく
   = 他人の存在を前提としない
齋藤孝
   「怒りを爆発させにくい相手や状況において,こみ上げるものをはき出
    せないときに,むかつくは基本的にその当人や事物に怒りを向けられ
    なかったとき,その後に使う言葉」
→ ◎ 各自の内部に溜め込まれた感情のエネルギーは,その放出先を求
     めて,いじめのターゲットを探し回ることになる


□「優しい関係」を傷つける「KYさん」
 現代の若者達は,互いに傷つく危険を避けるために,コミュニケーショ
  ンへ没入し合い,その過同調にも似た相互協力によって,人間関係を,い
  わば儀礼的に希薄な状態に保っている

  ◎「ルールへの侵入者」


□見当違いな「規律の乱れ」言質
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「徳川家康天下取りへの道-家康と遠江の国衆-」浜松市博物館特別展 H27 ③ /「『悩む力』を失った若者たち-悩みを克服して新しく生きようとする『生きる力』として『悩む力』が必要なのだ-  新堀通也・武庫川女子大学教授(当時)-「月刊少年育成」2004年1月号より【再掲載 2012.6】 [読書記録 郷土]

今回は、7月25日に続いて、
H27.11.1(日)~12.6(日)に浜松市博物館で開催された、
徳川家康公顕彰四百年記念事業特別展
「徳川家康天下取りへの道-家康と遠江の国衆-」の紹介3回目です。



特別展の紹介には


「若き家康が今川氏から独立し、三河国を平定したのち、今川領であった遠江
 国をいかに攻略し平定していったのか。そこには、遠江の国人たちの抵抗や
 恭順があり、家康や家臣たちが苦労して遠江国を平定し、天下取りの足掛か
 りとした歴史がありました。
 徳川家康公顕彰四百年記念の本年は、家康と、井伊直虎や飯尾連龍など遠江
 の国衆の資料を集めた特別展を開催いたします。」

 
とあります。




本日紹介分より強く印象に残った言葉は…

・「本能寺の変後、家康は甲斐や信濃に出兵し旧武田領を領有した。領地は三
河・遠江・駿河・甲斐・信濃の5国となった」


・「家康は武田家の旧家臣を抱えて、徳川軍や譜代の家臣団に組み込んだ。井
伊直政は武田家の旧家臣を召し抱えて最強の赤馬団を形成した」


・「小田原の北条氏攻めで先発を務めた家康は落城後旧北条氏領地の関東へ移
封となった。その際、三河譜代家臣・遠江国衆も移住した」


・「戦国期、戦国大名だった今川氏は、江戸時代には旗本(高家)となった」




もう一つ、再掲載になりますが、新堀通也さんの
「悩む力を失った若者たち」を載せます。
悩むこと、考えることを面倒に思う子どもたちの顔が頭に浮かびます。



<浜松のオリーブ園>

浜松にもオリーブ園ができました。
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静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
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<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

  ものづくりのまちとも言われる浜松。
 山田卓司さんのすばらしい作品を 
 ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
 お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。






☆「徳川家康天下取りへの道-家康と遠江の国衆-」浜松市博物館特別展 H27 ③

◇エピローグ 将軍家康と国衆のその後(徳川260年の天下泰平)
□天正3(1575)年 
  長篠設楽原の戦い
   信長・家康連合軍  
      武田勝頼 
        - 武田氏は天正10(1582)年に滅びる
家康は遠江の再平定と駿河の領有化
   
  本能寺の変後 
家康は甲斐や信濃に出兵 → 旧武田領の領有化
領地 = 三河・遠江・駿河・甲斐・信濃の5国
家康は武田家の旧家臣を抱えて、徳川軍や譜代の家臣団に組み込んだ
井伊直政
       - 武田家の旧家臣を召し抱えて最強の赤馬団を形成
小牧長久手の戦い、小田原城攻め、関ヶ原の合戦で功績
→ 譜代筆頭の大名 幕末まで要職


□天正18(1590)年 
小田原の北条氏攻め
先発 → 落城後
旧北条氏領地の関東へ移封
三河譜代家臣・遠江国衆も移住


□家康に就いた国衆たちのその後
  氏族    戦国期     江戸時代

井伊氏   国衆  →    大名(近江彦根)
近藤氏   土豪  →    旗本
菅沼氏  土豪 →  紀伊徳川家家臣
鈴木氏  土豪 →  水戸徳川家家臣
松下氏   土豪  →    大名(奥州三春)
都筑氏   土豪  →    本多家家臣
久野氏   国衆  →    紀伊徳川家家臣
江間氏   土豪  →    紀伊徳川家家臣
小笠原氏  国衆  →    紀伊徳川家家臣
大沢氏   国衆  →    旗本(高家)
本間氏   土豪  →    旗本
今川氏   戦国大名→    旗本(高家)








☆「『悩む力』を失った若者たち-悩みを克服して新しく生きようとする『生きる力』として『悩む力』が必要なのだ-  新堀通也・武庫川女子大学教授(当時)-「月刊少年育成」2004年1月号より【再掲載 2012.6】

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◇悩みと人間

 観察や実験によって明らかなように動物にもストレス、怒り、敵意、競争心
などの心理は存在するが、それらを悩みと称することはできない。


 それらは生物学的な本能、例えば個体と種の保存という本能に由来しており、
悩みという複雑微妙な心理とは本質的に異なる。


 悩みの基礎は自我意識であり、悩みは自我意識の発達とともに生まれる。だ
から生まれたばかりの赤ちゃんにも、動物的なストレスや怒りは見られるが、
自我を意識していないので悩みにはならない。


 やがて自我を意識するようになると、自分の容姿や素質などをきょうだいや
仲間と比較したり、比較させられたりして、自己に対する劣等感や敗北感、す
ぐれた相手に対する羨望やひがみを抱くようになる。そうした劣等感やひがみ
自体にさいなまれ、それから脱し切れない自我を意識するとき生まれるのが悩
みである。


 例えば劣等感に悩まされ、劣等感に悩む自分に悩むのであり、悩みとは劣等
感と同列にある心理ではなく一種のメタ心理だといってよい。


 そこでさらにこんな自分を生んだ親に対するうらみ、自分を一向に評価して
くれない周囲に対するひがみや敵意が育って悩むようになる。


 こうした悩みは程度の差はあれ、自己と他者との比較を制度化している社会、
例えば学校や会社に入って優劣を評価される場合、トップの者以外のすべての
人にとって不可避である。


 いやトップの者さえ、いつトップの座を奪われるかという不安に襲われるし、
周囲からの羨望や敵意にさらされる。学校で成績はトップの人も人望や人気は
低いかもしれない。


 こうして一見、世間からみれば羨しい限りの、悩みなどと無縁と考えられて
いるエリート、成功者にも家族関係、子どもの教育、健康上の心配など、人知
れぬ悩みがあり、心労は絶えない。


 このように悩みはすべての人間にとって不可避の宿命であり、人間とは唯一、
悩める動物だと定義することができる。人生とは悩みの連続であり、悩みをい
かに受けとめ処理、克服するか、悩みといかに付き合うかという「悩む力」は
「生きる力」の中核的な要素だといってよい。


 悩みはたしかに誰にも経験され、決して愉快なものではなく、悩みがあるこ
と自体、人間特有、人間永遠の悩みだといえるが、同時に悩みは人間固有の特
権であり、悩みを通してこそ人間的な成長、充実はもたらされると解すべきで
あろう。


 古来、人間の定義は数多いが、人間は社会的存在といわれ、歴史的存在とい
われる。前者は人間をヨコ軸から、後者は人間をタテ軸から、換言すれば前者
は空間、後者は時間からその特徴をとらえようとした定義である。さらにそれ
ぞれを大きく分けるなら、前者は自我を取り巻く他者(家族、知り合い、住民、
国民、人類など)、あるいは環境に、後者は過去、現在、未来に分類される。


 そして現在の自我はこの二つの軸の交差点に位置する。


 客観的に見ればどんな人間も(あらゆる動物、生物と同様)過去や環境から
決定的な影響を受けているが、人間だけはそれをいかに解釈するかという特権
的な能力を賦与されている。


 現在の自分が過去や環境の所産であることは間違いないが、不幸、不遇な過
去を後悔し問責する人もあれば、それから教訓を得、それをバネにして成長し
ようとする人もある。


 思い通りにならない他者や環境に打ち負かされて逃避したり破壊的行為に出
たりする人もいれば、建設的な人間関係を打ち立てい人は、他人の悩みに気付
かない。


 悩みや悩みを生み出す過去や環境などを嘆き悲しんで劣等感や絶望感、孤独
感や人間不信に陥るのではなく、悩みを克服して新しく生きようとする「生き
る力」として「悩む力」が必要なのだ。



◇未来と理想

 悩みのレパートリにはさらに自己の未来や理想にかかわる悩みがある。その
時その時、その場その場で思い通りにいかない現実的な悩みがあるとともに、
これからの自分はどうなるか、これからの自分はどう生きるべきかについての
悩みがある。過去や現実とはちがって、未来や理想は自己の判断、決断、選択
によって左右できる程度が大きい。


 その日暮らしの刹那主義、現実主義の人にはこの種の精神的あるいは道徳的
な悩みは乏しいが、自我を大事にする人、生きがい、自己実現を求める人、自
我意識に目覚めた人にとっては、この種の悩みは最も深刻である。


 現代のような経済不況のもとでは誰もが失業やリストラ、勤務先、さらには
国や世界の行く末に不安を覚えているし、現代のように社会変化の激しい時代
には誰もがその変化から取り残され、「落ちこぼれ」てしまうのではないかと
絶えず心配している。


 これらの悩みは何れも将来への不安に根ざした現実的な悩みだが、ここでい
う精神的、道徳的な悩みとは自分の目標や理想に解らして、自分はこれでいい
か、このままでいいか、といった悩みであり、多くの選択肢のうちどれを選べ
ばよいかといった自己反省、自己決断にかかわる悩みである。


 かつての身分社会、封建社会のもとでは個人は予め将来の道を運命的に決め
られていたし、自己決定、自己選択の範囲は限られていたから、そこには「あ
きらめ」という名のもと、この種の悩みは少なく、人びとは与えられた仕事の
中に生きがいを見い出す訓練を受けていた。


 しかし現代はそうではない。個人の尊重、選択の自由が高らかに謡われ、人
びとには生き方にせよ行き先にせよ、選択の幅が広く開かれている。親のいう
まま世間の流行のままに自らの将来や現在を委ねるわけにいかず、自ら絶えず
選択し決断しなくてはならない。


 また自らの抱く理想や目標に照らして現在の自分を見つめ反省しなくてはな
らない。こう見てくると、現代日本にこの種の悩みが広範深刻になって当然で
ある。しかもこうした悩みが自己反省、自己批判、自己責任、自己決定、理想
や希望などといった自我の確立を生む刺激、機縁となるのだ。



◇悩みを忘れた著者たち

 ところが奇妙にも、また不幸にも、現代日本の若者には「生きる力」の中で
も最も重要な「悩む力」はおろか、悩みそのものを忘れた若者が急増している。


 彼らにも多くの不満、不平、不安、逸鋭、失敗があり悩みがあることは事実
だが、その悩みを自ら悩み、自ら乗り趨えて立ち直ろうとする「悩む力」を養
うことに、現代の大人はすこぶる臆病、冷淡であり、人間にとって極めて大事
な悩みそのものを不幸と同一視し、子どもからできるだけ悩みを取り除いてや
ることが子どもの幸福に連なり、子どもの人格や人権を尊重するゆえんだと決
めてかかる傾向がある。


 悩みの原因になりそうなものは大人が前以て除去してやり、また悩みに陥っ
た子どもには大人がサポートの手を差しのべてケアしてやる。


 悩みの原因はすべて悩みを除去し、いやしてやれない大人にあるとする。


 その一方、子どもの欲求や希望はできるだけかなえ、子どもにはやりたいこ
とは何でもやれるよう自由な選択の幅を大きくする。家庭でも学校でも「子ど
もが主人公」という子ども中心主義が信奉され拡大解釈されるので、子どもは
自己中心主義に陥り、悩みを知らぬ子どもが大量に生まれる。


 こうした子どもが何らかの失敗、孤立、無視、不満などを経験するとき、自
らの悩みの原因を探って自己を見つめ、自ら悩みを克服する力を養われていな
かっただけに、悩みを理解してくれず、救いの手を差し伸べてくれない(と勝
手に考える)親や教師に八ツ当たりし、悩みの原因をすべて外に求めて癇癪を
爆発させる。


 他方、親や教師が善意で敷いたレールの上を何の疑いもなく走りつづける子
どももいるが、彼らは悩むことを知らないのでそれだけ「悩む力」を養われて
いない。


 彼らが複線のレールの中から一つを自ら選択し、自ら独立した人生を歩まな
くてはならない立場におかれたとき、深刻な悩みに直面せざるを得ない。


 現代日本の青少年は先に述べたヨコ軸(空間的、社会的存在としての視点)
とタテ軸(時間的、歴史的存在としての視点)から現在の自我を位置付ける訓
練や教育を受けていないので、ヨコ軸では自己と他者との関係を無視した自己
中心主義に陥り、タテ軸では過去を生かし、未来を見通して現在を反省しよう
としない刹那主義を奉じ、自分さえよければ、現在さえ楽しければ、それでよ
いという人生観を抱きやすい。


 他者や周囲の悩みや迷惑は意に介さず、未来への希望、責任、予想も忘れ、
少しでも自分の気に入らないこと、ムシャクシャすることがあればすぐにカッ
となって爆発したり、自分の殻の中に閉じ込もったりする。


 今さえ楽しければ、何をやっても勝手だと考える。現在、広く見られる若者
の間に見られる犯罪は、「悩む力」、いや悩みそのものを失なった彼らの象徴
だといってよい。


 例えばここ一年を取っただけでも、大きな不安と広い関心とを引き起こした
事件がいくつか起きている。代表的なのは長崎市で4歳の幼児を12歳の中学
生が誘い出して性的ないたずらをした後、駐車場ビルの4階から突きおとして
殺害、東京六本木では早大や東大など有名大学の学生が主催するサークル(通
称スーフリ)のイベントに全国から集まった多数の女子学生を集田強姦、大阪
府河内長野市では大学一年の男子が家族3人を殺傷、交際相手の高校一年の女
子も家族殺害計画をもっていたとして逮捕、といった事件がそれだ。


 詳しく説明する余裕はないが、何れも前後左右の見境いのない、「悩む力」を
失なった若者たちの代表だといってよい。
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キーワード 読書について41-「児童文学の世界」西本鶏介 偕成社 1988年 (2) /「宮本常一著作集43 自然と日本人」 未来社 2003年 ⑦【再掲載 2013.9 [読書記録 教育]

今回は、7月21日に続いて、
「キーワード 読書について」41回目、
西本鶏介さんの「児童文学の世界」2回目の紹介です。



出版社の案内には、

「代表的な児童文学作品200点の案内を中心に、児童文学論、児童文学の歴
 史、選び方・与え方、基本用語の解説、そして創作入門まで、児童文学に関
 する基本的事項をわかりやすく編集した画期的な入門講座。学生、先生、図
 書館員などに必携、必読の本。読んで楽しく、すぐ役にたつ新しい感覚のガ
 イドブックです。」

とあります。

本を読みたい気持ちにさせてくれました。




もう一つ、再掲載になりますが、
「宮本常一著作集43 自然と日本人」⑦を載せます。




<浜松のオリーブ園>

浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト





ふじのくに魅力ある個店
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
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☆キーワード 読書について41-「児童文学の世界」西本鶏介 偕成社 1988年 (2)

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◇世界の児童文学の歴史 (原昌)

□はじまり 西欧17~18世紀

 18世紀以前 
   未分離 
     「イソップ寓話集」(ギリシャ 紀元前6~7世紀)
ラ・フォンテーヌ「寓話集」(フランス1668年)
「アラビアンナイト」(アラビア6世紀)
「ロビンフット」(イギリス16世紀)
「ドン・キホーテ」(スペイン1605)

   17世紀 イタリア・バレージ フランス・ペロー
→ 大人文学からの分離
 1697年 「昔話或いは小話集」(フランス・ペロー)
眠りの森の美女,シンデレラ


 18世紀 児童文学の分離
デフォー「ロビンソンクルーソー」
スイフト「ガリバー旅行記」
ニューベリー(イギリス)
1745年 ロンドンに児童図書出版社
「かわいいポケットブック」1744年
「くつ二つ物語」
ヴィッセ(ドイツ)「子どものとも」1782年
ノヴィコフ(ロシア)「心と知恵のための児童読物」1785年
   ◎18世紀は児童文学開花の時代 


 19世紀 18~19世紀半ば 教訓主義的
19世紀後半 領域を広げる

   19世紀前半
     トリマー夫人(イギリス)エッジワース(イギリス)
デイ(イギリス)シャリンヌ夫人(フランス)
シュミット(ドイツ)

   19世紀後半 グリム兄弟(ドイツ)昔話の再話化
  「グリム童話」単純でおもしろく最低限のモラル
- 北欧,英米,ロシア伝承物語の再話化
アンデルセン(デンマーク)
1835年「子供のための童話集」
近代童話 
         アンデルセン
         → 自己表現の場
童話形式 愛と死と神,罪と罰と救済

   19世紀後半 ファンタジー
キャロル「不思議の国のアリス」1865年

  イギリスではファンタジーが文学の本流
グレアム「楽しい川辺」1908年
ミルン「くまのプーさん」1926年
トラヴァース「風に乗ってきたメアリーポピンズ」1934
ルイス「ライオンと魔女」

      近代小説
        オルコット「若草物語」(アメリカ 1868)
ベルヌ「海底二万マイル」(フランス 1870)
ヴィーダ「フランダースの犬」(イギリス 1872)
マークトゥエイン「トムソーヤの冒険」(米 1876)

空想型物語
        コッローティー「ピノッキオの冒険」(イタリア 1883)
ワイルド「幸福の王子」(イギリス 1888)

      ノンフィクション
        ファーブル「昆虫記」(フランス 1879-1907)

20世紀 各ジャンルが深まり充実
ファンタジー
        ネズビット「砂の妖精」(イギリス 1902)
ピアス「トムは真夜中の庭で」(1958)
冒険小説   
        ランサム「ツバメ号とアマゾン号」(イギリス 1930)
歴史小説   
        サトクリフ「太陽の戦士」(イギリス 1958)

◎ 多様化・いろいろな国に
1956年 <国際アンデルセン賞>
             リンドグレーン(スゥエーデン)ケストナー(ドイツ)
ヤンソン(フィンランド)ピアス(イギリス)
1966年~<国際アンデルセン賞・絵本部門>
安野光雅 赤羽末吉








☆「宮本常一著作集43 自然と日本人」 未来社 2003年 ⑦【再掲載 2013.9】

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◇照葉樹の森

 日本では造林すると言えばほとんど杉である。


 そして日本の山々は杉でおおわれようとしている。それはそれなりにすばら
しいことだと思う。


 かつて京都から近江湖西の朽木町までいったことがあるが、大原をすぎると
杉の林の中をゆく。延々としてそれが滋賀県葛川付近まで続く。


 いわゆる北山杉の林で、大きな木の立っているところもあれば若木のところ
もある。


 途中でいくつかの村をすぎるが、家は昔のままの古風なおもかげをとどめて
いるものが多い。


 貧しいからそうなのではなく、ゆたかだから新風を追わないのである。


 みんなが落ちついて住んでいる。


 自然と人生が実によく調和のとれたところである。


 葛川の近くになると川では多くの人びとがアユを釣っていた。


 人工造林された杉山はさびしいものである。


 どこまでいっても杉が山をおおっている。


 小鳥の鳴くことも少ない。


 しかし、それはそれなりに一つの風景を形成しているのであるが、変化がと
ぼしい。


 森に変化をつけてみてはどうかと思う。


 もともと日本は照葉樹林地帯に属しているのであるから、照葉樹が多かった
はずである。



 瀬戸内海から南の神社の森は、樺・椎などの照葉樹でおおわれているものが
少なくない。


 それは古い森相のおもかげをとどめているものであろう。このような照葉樹
の森もあってよいのではないかと思う。



 そのことで思いおこされるのは明治神宮の森である。


 この森は照葉樹でおおわれている。


 この社は大正9年(1920)に完成したが、全国の人びとの奉仕によって
できた。


 そしてその森も全国からの献木によって形をととのえた。


 まだ私が小学校の4年生か5年生くらいのときであった。


 明治神宮への献木にするので、青年団員が山へヒサカキを掘り取りにいった
ことがある。


 私もそれについて見にいった。


 私の郷里の山は松が茂っているが、その下にヒサカキが多い。


 これは雑木として薪にしていたものである。


 それをていねいに掘り取って、根の土をおとさぬようにし、筵で包んで、か
ついで山を下って来た。


 そしてお宮で神主にお祓いをしてもらった。


 この木が東京へいって明治神宮の森へ植えられるのだなと、子供心に感慨深
いものがあった。


 大正15年はじめて東京へ出たとき、私はその木のことが心にあったので明
治神宮へまいったことがあった。


 その頃は森の木はまだそれほど大きくはなかったが、どの木もみなおなじよ
うな大きさであり、それが広い神域をおおっているのであるが、その木々の下
に、ヒサカキのようにたいして太陽光線を必要としない木が植えられていて、
そのため、うっそうとした感じになっているのである。


 私の郷里から献木したものはこの森の下草として、生きつづけているのだろ
うと思った。


 その後、明治神宮へは時折まいる。


 この森が好きだからである。


 とくに秋がよい。


 森はうっそうとしているのだが、いろいろの小鳥が鳴いているので暗さがな
い。


 この森には小鳥の餌になる実が多いのであろう。


 境内の菖蒲園のあたりは大正の植林ではなくて、古くから茂っていたもので
木が大きい。


 そこの池には秋になると小嶋がたくさん来て浮かんでいる。


 私は木の下のベンチで、長いあいだ小鳥の声をたのしんだことがあったが、
とにかくこの森はすばらしい。


 東京にこんなところがあるのかと思う。


 こういう森が大きな町の近くに一つ二つずつはあってよいのではないかと思
う。


 町に住む人たちは静かに物を考える場所と時を忘れている者が少なくない。
そういう人のためにもこうした森は必要ではないかと思う。


 そしてしかも、西日本は今その時期を与えられているのではないかと思う。




 山陽地方から瀬戸内海の島々へかけて、山地の松は松くい虫のためにほとん
ど枯れた。


 枯れてもそれを伐る人すらいない。


 立枯れのままになってみにくい風景をさらしていたのであるが、松が枯れる
と下草が茂りはじめた。


 その下草の多くは照葉樹である。


 そしてその中には大木になるものも多数交じっているようである。


 だからある地区はできるだけ手を加えないで、立枯れた松を伐り倒すくらい
にして、ずっと昔の照葉樹の森に戻してみてはどうだろう。


 そうすれば小鳥もまたやって来るようになるであろうし、風景にも変化が出
てくるのではないかと思う。




 新幹線の広島駅の北に照葉樹のよく茂った山がある。



 この山は戦前までは松が多かったように思う。



 今は松はほとんどない。


 私はその山の中を4、5年まえに歩いて見たことがあるが、木はそれほど大
きくない。


 だから戦後、茂りはじめたものであろう。


 実にこんもりとしていて新しい風景を作り出している。


 そのうえ照葉樹はコンクリートの四角い建物とも調和する。


 都市の周辺などには、造林に対してもこのような配慮があっていいのではな
いかと思う。


 実用ばかり考えるのでなく、もっと遊びもあってよいのではなかろうか。


 そしてそれが人の多く住んでいる地域にあるやわらぎを与えるとするならば、
市民にとっては一つの財産になってくる。


 しかも木は育つものである。


 小さい木が大きくなる。


 大きくなればなるほど、われわれに与える迫力も大きくなってくるもの
である。

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「メンタルヘルスに生きる教師の悩み相談室 子ども・保護者・同僚といい関係をつくる」諸富祥彦 音楽之友社 2012年 ⑥(最終) /「忘れられた日本人を読む」網野善彦 岩波セミナーブックス 2003年 ④【再掲載 2014.5】 [読書記録 教育]

今回は、7月23日に続いて、諸富祥彦さんの
「チャートでわかる!メンタルヘルスにいきる 教師の悩み相談室 子ども・保
護者・同僚と「いい関係」をつくる死を見つめて生きる」の紹介6回目 最終です。


現場に寄り添うアドバイスだと感じます。


出版社の紹介には


「『教育音楽』誌の連載『音楽教師のお悩み相談室』に加筆・再構成したもの。
今や教師を取り巻く悩みは膨大で、休職・退職する新人教員・ベテラン教員
は後を絶たない。著者は教師の悩みは大きく4つ─①多忙感、②授業や学級
経営などにおける子どもへの対応の悩み、③保護者対応の悩み、④同僚や管
理職対応の悩み─に分かれると分析。本書ではこれらの悩みに対して、著者
のこれまでのカウンセリングの経験をもとに、目の前に悩みを抱える教師が
いると想定し、その教師にアドバイスする形で、①その悩みはどのようにし
て生まれたか、②それに対して具体的にどういう対処をしていけばいいか、
を具体的に書き記している。また、それぞれの悩みについてワンポイント・
アドバイスを示し、多忙な教師、文章を読む元気がない教師でもワンポイン
ト・アドバイスのチャート図を見るだけで、実践的な知恵が多く身につく構
成になっている。小学校・中学校教師、特に学級担任や教科担当の教師向け。」

 
とあります。





本日紹介分より強く印象に残った言葉は…

・「愚痴をこぼせる相手を見つけましょう」


・「うつ病は、まじめで責任感の強いタイプが掛かりやすい。引き金になる要
因はいろいろある。」


・「フランクル~『実存的空虚』-ごまかすための多忙」


・「教師を取り巻く過酷な現実。向いていないと思うのは当たり前」



もう一つ、再掲載になりますが、網野善彦さんの
「忘れられた日本人を読む」④を載せます。



勤務校は昨日が終業式でした。
子どもたちは本日より夏休みです。
授業の準備等のための家庭での時間を自分のために使えます。
充電できる日々に‥と思っています。



<浜松のオリーブ園>

浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト





ふじのくに魅力ある個店
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
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<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

  ものづくりのまちとも言われる浜松。
 山田卓司さんのすばらしい作品を 
 ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
 お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。







☆「メンタルヘルスに生きる教師の悩み相談室 子ども・保護者・同僚といい関係をつくる」諸富祥彦 音楽之友社 2012年 ⑥(最終)

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◇自分自身と上手くつきあう
1.5月半ば当たりから何となく元気が出ない感じなんです
   心のトーンダウンは5月6月から始まりやすい

   気持ちが元気になる方法を見つけましょう
  ① 一人カラオケ
  ② 大きな声を出しながら紙を破る
  ③ クッションや枕などをパンチしてみる
 
   ◎ 愚痴をこぼせる相手を見つけましょう


2.最近鬱病になって休職される先生が多いようですが、鬱病ってどんなもの
 なのでしょうか 
  誰もがなりうる「心のかぜ」

   まじめで責任感の強いタイプが掛かりやすい

   引き金になる要因はいろいろ

   鬱病のサイン
   ① どんよりした疲れ切った雰囲気
  ② 睡眠障害がある
  ③ 職場に行くのが嫌だ
  ④ 朝は元気はないが夕方には元気が戻る
  ⑤ 食欲がない
         やせてきた
  ⑥ 人前に出たくなくなる
  ⑦ 自分なんかダメだと思ってしまう
  ⑧ 気が付いたら涙ぼろぼろがある
  ⑨ ぼーっとしていることが多くなり、書類の単純ミスが多くなる
     ⑩ おなかのあたりにモヤモヤ感、胃の調子が悪いのに病院では何
      も見つからない


3.鬱病になってしまったら
   2週間よく眠れなければ病院へ

   味方の先生に相談してみよう
 
   ◎ 鬱への対応は早期発見・早期対応が一番大切です
  ① 気分の落ち込み
 ② 熟睡できていない
の2点が2週間ほど続いたら心療内科か精神神経科に行きましょう


4.夏休みの過ごし方
   心身共にリフレッシュを図りましょう

   海外旅行で大胆に気分転換

   支え合う仲間を見つけるチャンス

   研修は「楽しむ」つもりで参加するのがいちばん


5.いつもより時間のある夏休み、「わたしは教師に向いているのか」と考え
 てしまいます
  フランクル
     ~ 「実存的空虚」ごまかすための多忙

   ゆったり一人旅

   ◎ 異業種の友だちと話す


6.わたしは教師に向いていないのではないでしょうか
   教師を取り巻く過酷な現実 
     向いていないと思うのは当たり前

   学校との相性を疑ってみよう
 
   自分の欠点をもう一度見つめ直してみよう


7.この一年間を振り返ってみましょう
   まず一年を振り返る

   4つの領域で考える
  ① 授業
  ② 学級経営
  ③ 保護者との関係
  ④ 同僚や管理職との関係
※P103に「振り返りチェックシート」


8.教師を辞めてしまおうと思っています
   誰もがいつもやめたいとの気持ち

   14条特例を見直しましょう
  大学院休職制度
      大学院に合格さえすれば自分が望んだときに誰でも2年間休職し
     て通うことができる
      ~ 遠くの大学院へ    

   人脈をフル活用しよう

   鬱も疑ってみる


◇諸富祥彦
  千葉大学教育学部助教授
   → 明治大学文学部教授 教育学博士
  日本教育カウンセリング学会常任理事 
  教師を支える会代表
  臨床心理士 上級教育カウンセラー  








☆「忘れられた日本人を読む」網野善彦 岩波セミナーブックス 2003年 ④【再掲載 2014.5】


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◇女の世間(3
□アジールを描く
   「無縁の場」
    = アジール
  歌垣
対馬の天道地、シゲ地
現在でも海藻の近くに「天道地」

  ◎ 平たい石を高く積み上げている場所が森の於くに残っているが、その
   森の中に入ってしまえば、罪人を追いかけることはできなかったと言わ
   れている
村には「山小屋」があり、事が起こり、戦争などが始まるとこもる。
     = 「村の城」 藤本久志 笹本正治
「山小屋に籠もる」

◎ 城は、本来聖地である山に築かれ、村人はそこに籠もれば外から攻
    撃されない場所だったと言うことになる
     → 村人が籠もる山小屋のような場所を領主が城にしている
   (領主には戦争が起こったとき、城の中に村の者を皆囲い込み攻撃から
     守る義務がある)
↑↓
  集落と城は不可分の関係
    (城がつくられたから集落ができたという言い方も)

(例)能登の七尾城とその城下
山の下に勝るとも劣らない「町」遺跡-高速道路


□遍歴民
  「ポン」
    - 山窩 
    - 茶筅売りと伝
 中国・近畿 
    「鉢屋」被差別部落民
  東国     
    竹細工の箕売り
「飛騨の大工」  
    板屋根を広めた
  「遍歴する芸人が船賃を取られない」事実
     芸人に権威があった古い時代、芸人が神人や供御人だったころ、関
    料を免除され、どの船でどこへ行ってもよいという特権をもっていた
    時代の残影



□名作「土佐源氏」
 「ある馬喰の一生」 
    主人公は乞食ではなく山本槌蔵さん
  当時、水車小屋に建ててそこに住んでいた

  1991年6月17日、6月24日「海山の文」高知新聞
  高知大学・秋沢繁さんが送ってくれた
 佐野眞一「ここに宮本自身が投影されているのではないか」
     ◎ 採訪ノートと宮本がまとめたものの問には「創作」の要素
     (別の場面の経験)が挿入されていることもありうる
「文学作品」と「民俗誌」の間
「土佐源氏のいろざんげ」
    リアル
     - 盗人宿、おとし宿、馬喰の取引の仕方

  ◎「進歩によって切り落とされてきたものの中に大事なものがあるのでは
    ないか」 (宮本常一の晩年の言葉)


□「女性問題」
 法的面
    - 公的な分野から完全に排除されている
天皇にはなれるが役人にはなれない
- 明治政は ヨーロッパの制度を導入し完全な家父長制度を確立した
 明治以来の法的な地位からの解放運動を女性が熱心にやってきたのは当然。
   しかし、今後はそれだけではいかない。
               |
   アジアでも繊維関係の生産・流通は基本的に女性が担っている

中国も古代には皇后が織物をやっている(天皇-水田)
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「徳川家康天下取りへの道-家康と遠江の国衆-」浜松市博物館特別展 H27 ② /「仲田紀夫の算数数学授業術」 仲田紀夫 黎明書房 2006年 ②【再掲載 2014.7】 [読書記録 郷土]

今回は、7月18日に続いて、
H27.11.1(日)~12.6(日)に浜松市博物館で開催された、
徳川家康公顕彰四百年記念事業特別展
「徳川家康天下取りへの道-家康と遠江の国衆-」の紹介2回目です。


特別展の紹介には


「若き家康が今川氏から独立し、三河国を平定したのち、今川領であった遠江
 国をいかに攻略し平定していったのか。そこには、遠江の国人たちの抵抗や
 恭順があり、家康や家臣たちが苦労して遠江国を平定し、天下取りの足掛か
 りとした歴史がありました。
 徳川家康公顕彰四百年記念の本年は、家康と、井伊直虎や飯尾連龍など遠江
 の国衆の資料を集めた特別展を開催いたします。」

 
とあります。




本日紹介分より強く印象に残った言葉は…

・「現在残っている浜松城は、家康の次に城主となった豊臣系堀尾吉晴が大改修
したもの」


・「家康時代の浜松城に石垣や天守はなく、自然の地形を利用した土塁や堀か
らなる土の城であった可能性が高い」




もう一つ、再掲載になりますが、仲田紀夫さんの
「仲田紀夫の算数数学授業術」②を載せます。




<浜松のオリーブ園>

浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト





ふじのくに魅力ある個店
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
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<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

  ものづくりのまちとも言われる浜松。
 山田卓司さんのすばらしい作品を 
 ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
 お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。




☆「徳川家康天下取りへの道-家康と遠江の国衆-」浜松市博物館特別展 H27 ②

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◇第一章 家康の遠江侵攻と国衆
 永禄11(1568)年12月
家康 
    今川領の遠江(遠州忩劇で混乱中)に侵攻開始
   井伊谷三人衆(近藤康用、鈴木重時、菅沼忠久)の案内
陣座峠 → 奥山 → 井伊谷 → 引馬城
↑↓
時を併せ、信玄が駿河へ侵攻
今川館は占拠され、今川氏真は懸川城に(朝比奈氏)
家康は掛川城を攻めるが難航し講話開城策をとり氏真を小田原へ追
    いやった(今川氏滅亡とされる)
 ↓
浜名湖北部地域等の抵抗勢力を攻め立てた
堀川城 
        土豪・農民が籠城し抵抗 → 見せしめに頸をはねた
              ↑ 
遠江の国衆たちは家康に恭順の意向
  ◎ 家康は遠江をほぼ平定


◇第二章 家康の遠江平定と国衆(浜松城築城)
永禄12(1589)年
家康 
   → 三河と遠江と2か国を領地とした

   岡崎城を信康に譲り遠江に本拠
当初は見付、次に武田氏に備えて天竜川以西の引馬に本拠
引馬城を取り込み西側の丘陵に新しい城-浜松城
現在残っているのは家康の次に城主となった豊臣系堀尾吉晴が大改
    修したもの
 家康時代の浜松城
 - 石垣や天守はなく自然の地形を利用した土塁や堀からなる土の城であっ
  た可能性が高い


◇第三章 武田氏との争いと国衆(三方ヶ原の戦い)
元亀3(1572)年
10月 信玄  
       駿河を通過し遠江に侵攻
北遠の天野氏、奥山氏 
        - 侵攻前から調略を受け武田方に
竜川東岸、見付周辺で徳川軍と衝突
徳川軍は浜松へ逃げ帰る
  一言坂で本多忠勝が殿(しんがり)
信玄  
       天竜川を北上し二俣城を攻め落城
その後領地を蹂躙 
         信州駒場

12月22日 
      三方ヶ原で家康を打ち破る
→ 信玄は遠江で越年
正月に野田城を攻め帰路没す









☆「仲田紀夫の算数数学授業術」 仲田紀夫 黎明書房 2006年 ②【再掲載 2014.7】

[出版社の案内]
一方的な「上手な説明授業」は、二流教師と思え。先生、生徒両者の思考交流
の中にこそ「良い授業」がある。60年間にわたり「良い授業」を追求し続ける
著者が、算数・数学を例に、「学校教育」の全てに共通な『授業術』を、痛快
かつ愉快なエピソードを交えて楽しく語る21話。

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◇幸運な時期を自信で突き進む
1.教科主義(体系)と体験主義(生活)の調整力
◎革命的転換 = 「生活探検学習」
イギリスの有名な数学者 
      ジョン・ペリー 1901年
      「鮭は一匹の成魚を育てるために百万の稚魚を犠牲にしている」 
  → 数学教育改良運動 
       ボレル(仏) クライン(独) ムーア(米) が共鳴

  「ペリー運動」
    教科主義から経験主義へ
         教科主義(体系) 経験主義(生活)
 ①流れ  学問の柱 子どもの生活
②重点  鍛錬 子どもの心理(興味・関心)
③目標 数学者系 役立つ

   導入 = 相撲の露払い
  ・人気テレビの話題から ・地域,子どもの最近の情報
    ・教師の体験談     ・工夫した教具の提示
   ・手品         ・童話やマンガ 


2.児童生徒の「目」や教室の雰囲気の把握
   全国行脚
    - 飛び入り授業  
      子どもと教師の一体化
   <注意>
     ・子どもの答えを聞き直さない 
   ・間違った答えでも上手にフォローし恥をかかせない
     ・良い考えや発想は大いに褒め授業に生かす
     ・机間巡視やノートから良い考えを探す
     ・独り言,つぶやきを拾う
     ・グループ展または周囲の友だちとの相談
公開授業のいろいろ
  A 新教育法 
         ①内容      
   ②教具
   B 共同研究(グループ) 
         代表が授業
     C 一般参観用 
         学校の研究紹介
     D 模範授業 
         実習生向けなど
E 研究授業 
         実習生 ほか


3.「教師は授業で勝負する」の名言
   良い授業を求めて教育学科へ学士入学
授業では実践とともに理論武装も必要



◇極力,視野・底辺を広げよ
1.同期会などは「思い出話」より情報交換を!
   「師魂」
  小中同窓会 
     (1)初めはご招待した恩師の話
    (2)特別の仕事や経験を持っている人の話
     (3)整然と順に自己紹介,近況報告
     (4)自由な親睦会


2.他分野,他地域の人との交歓も大切
   異なる話題が転機となる


3.趣味・特技を持ち長く続けよ
  本質が分かる 
    「一道は多芸に通じる」
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「土のいろ集成 第9巻 84~92号」ひくまの出版 1985年 ④(最終) / キーワード「作文」④ 『どの子も書きたくなる作文指導のアイディア58』 石田佐久馬 小学館 1995年【再掲載 2012.10】 [読書記録 郷土]

今回は、7月20日に続いて、ひくまの出版の
「土のいろ集成 第9巻 84~92号」の紹介4回目 最終です。



浜松市文化遺産デジタルアーカイブには


「文化不毛の地浜松という言葉が、安易に使われることがある。そういう認識
 への反証を示すことは易しいが、その一つとして、全国に誇り得る郷土誌
 『土のいろ』の存在した事実を挙げることが出来る。このような長い歴史と
 輝かしい実績を持つ活動をこそ、真の郷土の文化と見なすべきであろう。」


 
とあります。



今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「安政元年正月十二日 ペリー艦隊が浜松沖に来て領内の騒ぎに」
- ペリーが浜松沖に来たことを本書で初めて知りました。


・「『方言的な強め方の特徴  山口幸洋』
接頭語として『バカ・ド・ワル・シン・オー』」
- バカ悪い、ド悪い…子どもの頃よく言っていたものです。
  静岡県の方言に精通していた山口幸洋さん、
  よくお名前を見聞きしたものです。


・「吉田文楽の興行利益は清明寮に。晴明寮の理事長坂下平八氏と寮長船越
国平氏」
- 晴明寮はわたしが通っていた小学校に隣接する児童養護施設。
 「子ども一人ひとりの今日の幸せ、明日の幸せのために」の理念、
  すばらしいと感じます。


取り扱われている内容のバラエティ豊かさ、おおいに楽しめました。




もう一つ、再掲載になりますが、石田佐久馬さんの
『どの子も書きたくなる作品指導のアイデア58』を載せます。
ここに書かれているような作文指導に昔は熱心に取り組まれていました。
成果が表れるのに時間がかかること、指導に時間を要することから、
いつの間にか…




<浜松のオリーブ園>

浜松にもオリーブ園ができました。
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休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
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<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

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☆「土のいろ集成 第9巻 84~92号」ひくまの出版 1985年 ②(最終)

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<画像は「店主お薦めの古書・古美術 百寿堂 浜松」サイトより>

◇昭和31年11月復刊第6号 通刊89号
  浜松地方の米騒動について(下) 金原佐門

  浜松井上藩の幕政改革   高田岩男
    安政元年正月十二日 
      ペリー艦隊が浜松沖に 
       → 領内の騒ぎ
 
  滝沢の放下踊り  冨田準作
    放下僧による個人芸(室町) 
    大食仏と放下踊り
     - 柳田國男より特使 鎌田久子氏来浜  


◇昭和32年2月復刊第7号 通刊90号
  浜松井上藩の幕政改革(下) 高田岩男

  吉田文楽を見て  小山正
    吉田文楽 
      興行利益は清明寮に
      坂下平八理事長 寮長船越国平
 久野博士肝いり
    山下町寿司屋の女主人飼沼氏 
      浜松浄曲界女性太夫随一
      夫君 万鳥さん
 
  井川村での聞き書き断片


◇昭和32年8月復刊第8号 通刊91号
  浜松市中島町史  小山正
 
  貴平町薬師堂の「豆たたき」行事について  田辺寛
 
  方言的な強め方の特徴  山口幸洋
  接頭語 
     - バカ・ド・ワル・シン・オー
 
  少林寺児童観音和讃  大村二郎
 
  新町の御地蔵様  中谷福男
 
  浜松県小学校規則  松山克之助


◇昭和32年12月復刊第9号 通刊92号
  天龍川下流域における民家について  鈴村○○
    カマヤの分布 
 間取りの変遷
 
  浜名地方における3音節名詞のアクセントに見る方言的傾向 山口幸洋

  
- 限定750部 -







☆キーワード「作文」④ 『どの子も書きたくなる作文指導のアイディア58』 石田佐久馬 小学館 1995年【再掲載 2012.10】

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◇「もしも作文」 
  もしも 
   … 校長,魚,ライオン,松の木だったら
← その立場になって事実を直視
 

◇「変身作文」  
  擬人化 
    3年、4年から 
    生活圏内にある題材
  ◎ 作品の善し悪しよりも、いかに自由に子どもの想像が豊かに広が
     るか
 

◇「続き話づくり」 
  物語の続きを


◇「吹き出し法」 
  話し言葉を吹き出しに書く


◇「未来を書く」 
  想像・推定・願望
 
◇「絵解き法」  
   挿し絵や絵はがき ポスターの絵などその内容を読んで想像したことを
  文章に書く
 

◇「一枚の写真から」 
  写真から読みとれるもの感じ取れることを自分の言葉で書く
(社会科でも有効=ハマコウ註)


◇「木」という字から
想像作文・連想作文のたぐい
・一つの木について書く
・辞書で調べて書く
・二つの木を比べて書く
・好き嫌いを書く
・仮定法で書く(例:もし木が車の形をしていたら)

 
◇「なりきり日記」 
  作中人物の立場になっての思いや考えを日記風に書く
    例:おみつ 兵十 ごんになりきって


◇「地図を書く」 
  読みとったことをもとに地図を書く


◇「やってみたいいたずら」 
  欲求不満の解消にもなる
 

◇「紙上遠足(ウソの作文)」
日程表をもとにして空想して作文を書く
例:修学旅行 遠足
 

◇「行ってみたいところ」
 夢の旅行日記  
    文章をはっきりさせると共にその理由を詳しく書くようにする。 
例 : 「こんな家に住みたい」
 

◇「お父さんあのね」
「先生あのね」
  → 「お母さんあのね」
  → 「お父さんあのね」
 ・相手意識を育てる
  ・心的表情を大切にする
  ・センテンス意識を明確にする
  ・TPO(時・所・状況)をきちんと書く
  ◎「読み手」から必ず「返事」の文を書き添えてもらうようにすべき
 

◇名前の由来  
  ・自分で名前の由来を考える
・誰が付けたのか聞く
・どんな意味(願い・望み)があるのか聞く
・名前を付けたときのいきさつを聞く(他の名前 おもしろい話)


◇鉛筆対談 書くことの基礎練習
  方法・注意
   ① 話題をきちんと決めて
  ② それぞれのマークを決めておく
  ③ 話し言葉の通りに書く
  ④ 相手が読みやすいように
  ⑤ よく読んでから


※以上の他にも
 「手紙作文」  
 「友達紹介」  
 「自慢作文」
 「文章で書いた地図」 
 「どっちが好きか」  
 「好きな○○について 子どもに選ばせる」 
 「上手な○○の仕方」 
 「スケッチ作文」 
 「読書感想」 
 「書くことがない」とき
  などが 紹介されています

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「メンタルヘルスに生きる教師の悩み相談室 子ども・保護者・同僚といい関係をつくる」諸富祥彦 音楽之友社 2012年 ⑤ /「ブッダはなぜ子を捨てたのか」山折哲雄 集英社新書 2006年【再掲載 2013.12】 [読書記録 教育]

今回は、7月19日に続いて、諸富祥彦さんの
「チャートでわかる!メンタルヘルスにいきる 教師の悩み相談室 子ども・保
護者・同僚と「いい関係」をつくる死を見つめて生きる」の紹介 5回目です。


現場に寄り添うアドバイスが満載です。


出版社の紹介には


「『教育音楽』誌の連載『音楽教師のお悩み相談室』に加筆・再構成したもの。
今や教師を取り巻く悩みは膨大で、休職・退職する新人教員・ベテラン教員
は後を絶たない。著者は教師の悩みは大きく4つ─①多忙感、②授業や学級
経営などにおける子どもへの対応の悩み、③保護者対応の悩み、④同僚や管
理職対応の悩み─に分かれると分析。本書ではこれらの悩みに対して、著者
のこれまでのカウンセリングの経験をもとに、目の前に悩みを抱える教師が
いると想定し、その教師にアドバイスする形で、①その悩みはどのようにし
て生まれたか、②それに対して具体的にどういう対処をしていけばいいか、
を具体的に書き記している。また、それぞれの悩みについてワンポイント・
アドバイスを示し、多忙な教師、文章を読む元気がない教師でもワンポイン
ト・アドバイスのチャート図を見るだけで、実践的な知恵が多く身につく構
成になっている。小学校・中学校教師、特に学級担任や教科担当の教師向け。」

 
とあります。




本日紹介分より強く印象に残った言葉は…

・「クレーム対応は初動が重要
 1 謝ることは謝る 
   2 できないことはできないと伝える」


・「メモをとればマメになれる。メモをするクセを!」


・「クレーマーは自尊感情の傷つきが激しい。『もっとわたしを大事にしてほ
しい』という気持ちを内にもっている。クレーム対応にはおもてなしの心
  で対応を。」





もう一つ、再掲載になりますが、山折哲雄さんの
「ブッダはなぜ子を捨てたのか」を載せます。




<浜松のオリーブ園>

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☆「メンタルヘルスに生きる教師の悩み相談室 子ども・保護者・同僚といい関係をつくる」諸富祥彦 音楽之友社 2012年 ⑤

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◇保護者・地域と良い関係を作る
1.今年度初めての保護者会、自信がないんですけど
  保護者に信頼される授業参観
  ① 声は大きく、ハツラツと、高めに出す
 ② 胸を張って授業をしましょう
   (下を向いて授業しないようにしよう)
  ③ 快活な印象を与える服装を心掛けよう
 
  保護者会でエンカウンターのすすめ
 
  子どもをよく見るための工夫を忘れない
  1 子どもをよくウォッチングする
    2 メモをとる  


2.新学期早々、保護者や地域からのクレームが多く疲れています
  クレーム対応はファースト・コンタクトが重要
  「クレーム対応は初動が重要」
  1 謝ることは謝る 
      2 できないことはできないと伝える

  担任の対応で済むのか校長が出るべきか
  教師一人で抱えない
    クレーマー
     → 自尊感情の傷付きを抱える 

  自信がないときは遠慮せず周囲の人に援助を求めましょう
  ◎ クレーム対応は初動(ファースト・コンタクト)が重要です。一人
    で抱え込まず、チームで対応しよう。


3.保護者が苦手です。どうしたら上手くつきあえるでしょうか。
  わたしはできる!と信じる
    苦手意識を漂わせない 
    はったりでもできる!
 
  パートナー宣言
    勝手にパートナー宣言

  子どもウォッチング 
    具体的エピソードを!

  メモをとればマメになれる  
    メモをするクセ!

  気さくな人がいい 
  笑顔を作って声を出して手をたたいて笑う
  ◎「教師と保護者は子どもを育てていくパートナーです」と宣言しま
    しょう


4.保護者に厳しくクレームを付けられてしまったら その1
  厳しい保護者が急増中です
  「悩める教師を支える会」1999~

  なぜモンスターペアレントが増えてきたのか
  90年代の「脱力世代」 
     - すぐに自己主張
クレーム社会に

  どんな保護者が増えているか
 依存型
     - 本来家庭でやるべきことを学校に押しつける
    常識欠如型 
     - 基本的マナーを守れない
    養育放棄型
     - 子育てが辛くてたまらない
    クレーマー型
     - 「警察・教師・医師」へ   


5.保護者に厳しく苦しいクレームを付けられてしまったら その2
  クレーマーは傷つけない クレーマー「自尊感情の傷つきが激しい」
    クレーム対応 
      ~ おもてなしの心
       「もっとわたしを大事にしてほしい」        
      ①「保護者の人数+1の教員」で対応する  
         プラスワンの原則
    ② 父親には管理職が対応
    ③ 玄関まで迎えに行く
    ④ 冷暖房の整った部屋で話す
    ⑤ お茶とお菓子を出す  
          麦茶、ジュース+和菓子
    ⑥ ネクタイ姿で対応する
    ⑦ 名刺を作っておこう
    ⑧ 来校をねぎらう
    ⑨ 子どものよいところを褒める
      ⑩ 丁寧に話を聞く 
    ⑪ そうしますと軽々しく約束をしない
    ⑫ 粘り強く話を聞く
    ⑬ お願いは具体的に
    ⑭ 次につながるお願いを
  ◎ クレーマーの抱いている基本的な感情は「わたしは大切にされてい
    ない」という「自尊感情の傷つき」です。「おもてなしの心」で、傷
    ついた自尊感情が癒される対応を心掛けましょう。









☆「ブッダはなぜ子を捨てたのか」山折哲雄 集英社新書 2006年【再掲載 2013.12】

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◇プロローグ
 2005年 死者が出生者を上回った 
        親捨て子捨ての時代

 悟りを開いた者 
= 覚者ブッダと悩めるシャカ

 シッダールタ → シャカ → ブッダ(悟り)


◇ブッダはなぜ家を去ったのか
  「家出」にはじまる

 理想の人生 
    釈迦族出身の王子 シッダールタ太子
    ヒンドゥー教「四住期」 
       学生期
       - 家住期
        - 林住期(家出)
           -遊行期
  
  誕生したラーフラを捨てて    
  シャカ ヤソーダラーと結婚 
         → ラーフラという子ども
息子の誕生を契機に家出

  ラーフラ出生の秘密

  シッダールタ 決断の理由
    南方系仏教(現実路線)
      - 誕生と同時に家出
四門出遊物語
北方系仏教(理想路線)
      - 6年間胎内にいた伝説

  シャカの6年間の苦行とは 
     林住期・成道前6年
       - 家出と出家

  ◎ 家出がもたらした子捨て親捨て


◇ブッダはなぜ子を捨てたのか
  シャカも捨て子同然であった

  母の喪失と独り覚者であるという宣言
  伝説 
     - ブッダが母親の脇の下から生まれた伝承
 7日後に生母マーヤーを失い継母に育てられる
 7歩歩して「天上天下唯我独尊」

  13年目に生まれた子供

  我が子に悪魔の名を付けた 
    シッダールタは息子に「悪魔」という名前を与えた
  ラーフ
     「月蝕」の蝕 ~ さわり
      太陽や月を飲み込む悪魔 

  二度捨てられた子 
    ① 悪魔という名 
    ② 養育拒否

  身勝手な動機 
    妻ヤソータラーと息子ラーフラ側から見る ←→ 四門出遊 
◎ 一方的に家族を捨てる非情な男
  
  ガンディーもまた子を捨てた
   ガンディー親子の不幸な関係
◎人種差別撤廃運動は夫婦関係を断ち切る禁欲的行為と相補的関係

  血縁を断つことの見返り
  ブッダの不殺生(アヒンサー)とガンディーの非暴力(ノン・バイオレンス)
= 愛欲の制御というテーマ(欲望のコントロール)

  ◎ブッダとガンディーの違い
  ラーフラ 
      → 仏の十代弟子の一人ラゴラとして転生できた
   ハリラール(ガンディ長男)
      → 父の世界から最後まで隔てられ,人生の敗残者として世を終
       えた

  仏弟子となったラーフラ
捨て子親鸞,捨て子道元の論はない

  ブッダの子という難しいポジション

  ブッダに侍した25年 
    アーナンダ ~ ブッダのいとこ

  ◎ 捨てられた子どもは父を憎み怨んだのか

  聞くアーナンダ,見つめるブッダ



◇ブッダの思想の真骨頂とは
  形あるものは滅びる
    乾いた無常 ←→ 平家物語の無常

  欲望からの解放 
    苦 → 集 → 滅 → 道  「生き方が重要」
  ◎「色即是空」 
       形あるもの(色)はこの世に存在しない(空)

  ヴァーチャル人間から真実人間へ

  脱人間的存在となったブッダ
    十人の阿難漢システム

  インドでの仏教の衰退



◇ブッダの教えは日本へどのように広がったか
  アジア周辺の国々へ 
① 仏教が王権確立や政治的秩序の形成に大きな役割
 = 仏教が欠かすことのできない恩恵
② 仏教の教えが民衆の魂の救済に幅広い有効な働きを示した
③ 発祥の地では生き残ることができなかった

  十大弟子と宗派をなぞらえてみる
   浄土教の広がり  
      人間いかに死ぬかどうして再生するか

  禅と説法の宗派

  心の浄化がもたらす無私の境地  
    インド「無我」の仏教

  どこよりも大きな地殻変動
   - 先祖崇拝

  遺骨信仰へと変化 
    死者
     = ホトケ信仰
  
  葬式の形  
    葬儀 3機能 
        ① 別れる 
        ② 悲しむ
        ③ 送る  

  ブッダの言葉を文字化した教典

 「般若心経」にもられたエッセンス 
   ◎ 300字足らずのエッセンス
浄土真宗…念仏  日蓮宗…題目

  ◎ 日本で仏教を生き続けさせたもの
先祖崇拝と遺骨信仰 
       = 無私に通じる生活態度


◇ブッダは今どこにいるのか
  獣の皮をまとった聖
空也上人像 - 諸国行脚   
      橋を架け井戸を掘り死者の遺体を葬って供養するのが仕事
人間は死んで皮を残すことはできない
  
  皮上人のイメージの彼方に 
    空也 → 行円 
     ~ 皮(革)上人 = 皮聖 

  現代にブッダを捜す 
    藤井日達上人

  ◎ 日本にもブッダはいた

◎ 我々は今林住期の中で

◎ ブッダの言葉(中村元訳)
  「足ることを知り,わずかの食物で暮らし,雑務少なく,生活もまた
     質素であり,諸処の感官が静まり,高ぶることなく,諸処の家で貪
     ることがない」

  「ひとり坐し,ひとり臥し,ひとり歩み,なおざりになることなく,
     我が身整えて,林の中で一人楽しめ」
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「死を見つめて生きる」山折哲雄・ひろさちや ビジネス社 2002年 ③ / 読書ノート「遠藤周作さんはこんなことを」⑨-「遠藤周作 人生には何一つ無駄なものがない」 鈴木秀子監修 海竜社 1998年 6 【再掲載 2014.7】 [読書記録 一般]

今回は、7月13日に続いて山折哲雄さんの
「死を見つめて生きる」の紹介 3回目です。



出版社の紹介には


「よりよい人生をおくるためにいま「生・老・病・死」を見直す。現代を生き
る人たちの死生観のあり方、残された時間を大切に過ごす生き方への提言。」

 
とあります。




本日紹介分より強く印象に残った言葉は…

・「病気であってもしっかり生きるんだ、と事実のうえに立ってものを見る、
  事実をありのままに受け入れる、そういう意味でのあきらめが必要」


・「病気は決して医師が治すものではない。最近の医師はコンピュータばかり
見ている。病気になったら家におかずに広場へ連れて行く。通行人が広場
  でその病人を見掛けたら必ず声を掛けて、どんな病気なのかを聞くように
  義務づけるとよい」


・「ガンは白髪のようなものだ。黒い髪まで抜いてしまう可能性もある」





もう一つ、再掲載になりますが、
「遠藤周作さんはこんなことを」⑨
「遠藤周作 人生には何一つ無駄なものがない」6回目を載せます、

-「これはおれの力ではないんだぞ」
この視点を常に忘れないようにしたい‥



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静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
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<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

  ものづくりのまちとも言われる浜松。
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 ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
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☆「死を見つめて生きる」山折哲雄・ひろさちや ビジネス社 2002年 ③

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◇老いと病が人を成長させる(3)
□病と告知の不可避な対立
病が人を育てる「クリエイティブ・イルネス」 - 山折哲雄
病 ① その病に倒れて苦しみ死んでいくしかないような病
② 病を通してその人間を変える、人格を根本的に変換させる力
       を持った病(クリエイティブ・イルネス)


  真実を隠しても問題は解決しない - ひろさちや
仏教「不妄語戒」
     = 真実をしっかり見なさい
ガンは告知すべき
人は何かというとイリュージョン(幻想)の世界で生きたがる
「病気であってもしっかり生きるんだ、と事実のうえに立っても
       のを見る、事実をありのままに受け入れる、そういう意味での
       あきらめが必要」


  誰が告知すべきか大切な問題 - 山折哲雄
日蓮宗の藤井日達上人のエピソード


  日本人なら「以心伝心」で告知できる - 山折哲雄
日本人の信仰 神の気配を感じる、人の気配を感じる「感じる宗教」
↑↓
一神教    神を信じるか信じないか 二者択一


  病気は決して医師が治すものではない-ひろさちや
ド・ラ・メトリーの「人間機械論」から発達した哲学的考え方

最近の医師はコンピュータばかり見ている
(最近の教師もコンピュータばかり見ている=ハマコウ)
      → もっと人を見るべき

    ヘロドトス「歴史」-「古代バビロニアには医師がいなかった」
◎ 病気になったら家におかずに広場へ連れて行く。通行人が広場
      でその病人を見掛けたら必ず声を掛けて、どんな病気なのかを聞
      くように義務づけ。

     エジプト
       一種の病気のみ 医師だらけ
自然治癒力こそ

    ガンは白髪のようなものだ-ひろさちや
西洋医学 - 闘病
3つの危険
① 退治するとなると、自分の体も同時に傷つけてしまう可能
        性
② 慢性病には効き目がない
病気を内包していることを前提とした体に、変質してし
         まっている
→「仲良くしながら生きなさい」と教えるのが本来の医学
③ ガン
自分の細胞がガン化していく病気

退治しようとすれば、どうしても正常細胞にまでダメー
         ジを与えてしまうことになる
  「ガンは白髪のようなものだ」
= 黒い髪まで抜いてしまう可能性もある










☆読書ノート「遠藤周作さんはこんなことを」 ⑨-「遠藤周作 人生には何一つ無駄なものがない」 鈴木秀子監修 海竜社 1998年 6 【再掲載 2014.7】

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◇あなたの他にもう一人のあなたがいる
□人間はすばらしいが恐ろしいものである
  人間は本来他人を信じてこそ幸福になる

  「人間の精神の価値が今日ほど賤しめられている時代はない。人間をはか
   るに,機能と金とを以てすることが今日ほど強い時代はない」

 「この世には何十回あっても,相手の存在が自らの人生に何の痕跡も与え
   ぬ人がいる。その一方、たった一回の邂逅が決定的な運命をもたらす相
   手もいる。」

  アイデンティティ「自己認識」=一番難しい

  精神分析-魂の分析を 人間は複雑なもの


□自分を教育する肥やしはどこにでもある

  「これはおれの力ではないんだぞ」 
   
  権威を錯覚しない

  教育というのは結局他人からしてもらうものではない
  自分が自分にすること

  我々は事実だけの世界に生きているのではない


□あなたの他にもう一人のあなたがいる
  ① 自分で分かっているつもりになっている自分
  ② 自分でも訳の分からない自分 
     - 自分の影をどうさばくかが大切


□長所は短所を含み,美点は欠点を隠している
大事なのは否定でなく転化
   
  いやなタイプの人間
   … 他人を批判するときだけ自分が道徳家であるように振る舞う
=  非難する相手に自分の欠点を発見し相手に自分と同じ欠点を発見し
    た故に口を極めて罵っているらしい

  大人の条件 
   ① 自分のやましさを理解している
  ② 屈辱に耐えられること
   ③ 孤独に耐えられること

  虚栄心がなければ良いことはできない


□自信は励ましから生まれる
女の悪口は嫉妬から

  ほめながら、相手にその欠点を悟らせるのが本当のほめ上手


□縁とは支えもたれあって存在する関係
  個性よりもっと大切なものがある
   = 一人の人間の個性を創り出すためにそこに働いたあまたの縁がある
→ 縁を無視して自力でここまでこられたか?

  デパートの食堂で隣り合わせに偶然座りあったぐらいの縁で結婚するのさ

  人と人との巡り会いの奥に我々を越えた神秘な意志が働いている

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キーワード 読書について40 /「頭はよくならない」小浜逸郎 洋泉社新書 2003年 ②【再掲載 2014.2】 [読書記録 一般]

今回は、7月11日に続いて、
「キーワード 読書について」40回目の紹介です。


と学会の「トンデモ本 1999」と
西本鶏介さんの「児童文学の世界」の(1)です。




前書の出版社の紹介には

「世紀末を笑い飛ばせ。UFO、陰謀、大予言など最新トンデモ本続々登場。」

とあります。



後書の出版社の紹介には

「代表的な児童文学作品200点の案内を中心に、児童文学論、児童文学の歴
 史、選び方・与え方、基本用語の解説、そして創作入門まで、児童文学に関
 する基本的事項をわかりやすく編集した画期的な入門講座。学生、先生、図
 書館員などに必携、必読の本。読んで楽しく、すぐ役にたつ新しい感覚のガ
 イドブックです。」

とあります。



いわゆる「トンデモ本」、読み方次第でおもしろく感じます。

わたしは児童文学が大好きですが、このごろこの言葉を聞かなくなりました。



もう一つ、再掲載になりますが、小浜逸郎さんの
「頭はよくならない」②を載せます。




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☆キーワード 読書について40

◇「トンデモ本 1999」と学会 光文社 1999年
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◇トンデモ本 
   著者の意図したものは異なる視点から読んで楽しめる本

爆笑するしかないはずの本を多くの人が真剣に読みふける

 
◇トンデモ  
   フリーメーソン,
   電磁波,
   風水,
   潜在意識,                    
   歴史人物なりビジネス指南書,
   波動,
   宇宙人



◇「児童文学の世界」西本鶏介 偕成社 1988年 (1)
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□児童文学とは何か
なぜ児童文学なのか 
     子供の理解力・読書能力に訴えることのできる文学
児童文学とは?  
         ○ 大人が子供のために書くもの
  ○ 文学の本質を大切にするもの

   自己表現としての児童文学
文学として独立した一つのジャンル 三木卓
 「かつての私だった子供のために書く」ウィリアム・メイン
今なお子供である自分のために書く

◎「子供のために書かない」

「なぜ子供に向かって書くのか」

   西本鶏介 
     「人間そのものである子供の姿を通して,生きることの意味を,
      輝かしい未来への喜びを,誰もが楽しめる方法によって描く」
      のが児童文学
= 子供の心を捉える表現力

   大人の文学とどう違うのか
作者の思いのままに表現できないところに特色

  まず子供の心を捉え,さらに大人の心までも捉える作品を書くの
     が児童文学本来の目的
    
   ケストナー
    「八歳の子供から八十歳の子供のための文学」

 

□なぜ子供に文学が必要か 西本鶏介
文学とは何か
    「人はパンのみに生きるにあらず」
  精神的な活動
   人間の真実を求め人間であることの本質を知り,物よりも心
       を充実させること
    = 文学とは人間とは何かを語るもの

   民話  
     庶民の願いを直ちに叶えてくれる理想社会でありつらい現実を生き
    抜く心のよりどころ
= 人間と人間との触れ合い

   文学の持つ価値とは 
     奥野健男
       ◎「無用の用」を書いてくれるのが文学
= 深夜の世界の産物
  もし自分が主人公と同じ立場だったらどんな生き方を
         するだろうか?
- 文学的体験は健全な倫理や平衡感覚とはほど遠い物で
         ある故に文学としての貴重な価値がある

   絵本や童話はなぜ必要か
感動する心
子供 
       本当のこととして実感できる
◎ 長い人生の中で,人間が自由に鳥や花と口をきき,風や雲と
         おしゃべりできるのは幼い子供のときだけ

◎ そんな子供たちのみずみずしい感情をいくらでも刺激でき
        るからこそ絵本や童話が必要になってくる

◎ 絵本や童話による刺激は子供の人格形成に関わるほど大切
        なこと
                 |
絵本や童話の体験は無限
◎ 現実のものではないことがはっきり分かっている子供でも,
        もしかして,これは本当のことかも知れないという思いを棄
        てきることはできない。

   青少年期と文学
大人
      ~ これまで信じてきた不思議な世界や美しいはずの人生が現実
       と違いすぎることに気が付く
→ 真実を求める心が強くなる
→ 現実の醜さを知ると今度は逆に夢のような美しい世界
→ 前にも増して,人間とは何か,人生とは何かをもっと具体的
       に求めざるを得なくなる
◎ 人生の真実は大人が教えるものではなく,子供自らの力で
      つかみ取っていくもの
      ~ その力を与えてくれるものが文学ならではの価値
 





☆「頭はよくならない」小浜逸郎 洋泉社新書 2003年 ②【再掲載 2014.2】

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◇頭のいい知識人,バカな知識人
□知識人の役割
 (1) 困難な問題のからくりを言葉で解き明かす
  (2) 困難克服法を提案できる


□頭のいい知識人
橋爪大三郎(社会学者)
思想を易しく,水準を落とさずに説く

中島義道(哲学者)

宮台真司(社会学者)
道徳主義批判
「宗教とは前提を欠いた偶発性を無害なものとして受け入れる
       こと」


□もともと頭の悪い知識人
芹沢俊介(評論家)
「お子さま人権教」
     = 「子供一家」VS「大人一家」

柄谷行人


□頭の悪さをさらけ出した知識人
大江健三郎 超「歴史」音痴
「あいまいな日本<在住のと入れるべき>のわたし」

瀬戸内寂聴
    通俗道徳家 
     - 子供非行の原因をすべて教育の責任に…



◇あきらめと痛みから出発する21世紀の教育論(1)
□脳生理学者にすがっても頭は良くならない
カメラの性能と使い方の問題


□勉強は「汝自身を知る」ためにこそ!



□偏差値の持つ「クールダウン」作用
バカ役人・寺脇研 1993年偏差値追放
↑↓
  「己の分を知る」目的に偏差値は貢献している
竹内洋(教育社会学)「クールダウン」の作用
 教える立場になればすぐ分かるその必要性


□「詰め込み教育の弊害」という物語
教育に関わる人は「知識だけあっても考える力がなければ駄目だ」とか
 「勉強だけできても他人の心が理解できなければ駄目だ」といったことをま
  じめに議論します。
  こういう二者択一的な言い回しは単純なだけに受けがいいですね。
  私(小浜)自身は常日頃,「頭の悪い人の議論」だなあと受け流します。

   考える力が言葉の駆使によって成り立つものである以上,一定以上の語
  彙や知識がなければ考えることができないのは自明のことです。

   人生全体のバランスシートは案外「公平」なものなのです。戦後の教育
  論の世界ではほんとうに「今の教育」が「知育偏重」なのかどうかきちん
  と検討された試しはありません。

情緒的に「受験地獄」とか「詰め込み教育の弊害」とか叫んで「子供を
  競争で苦しめるのはかわいそう」という大人の空想的な感情を満足させて
  きただけ

  「知育よりも徳育が大切」というレトリックは,だいたい「勉強」や
  「学力」や「成績」にかかわる「弱者救済」の手段として悪用されてきた
  = 「できない子」のコンプレックスをただ一時的に慰安するという欺
    瞞的な作用をもたらしてきた

   そしてそれはときなは集団的な圧力となって「できる子」に肩身の狭い
  思いをさせるような倒錯的な心理さえ生みだしてきた。その結果,「ゆと
  りの教育」のていたらく。

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「土のいろ集成 第9巻 84~92号」ひくまの出版 1985年 ③ /「思春期の心を開く」八ツ塚実 朱鷺書房 1990年 ③【再掲載 2017.11】 [読書記録 郷土]

今回は、7月17日に続いて、ひくまの出版の
「土のいろ集成 第9巻 84~92号」の紹介 3回目です。



浜松市文化遺産デジタルアーカイブには


「文化不毛の地浜松という言葉が、安易に使われることがある。そういう認識
 への反証を示すことは易しいが、その一つとして、全国に誇り得る郷土誌
 『土のいろ』の存在した事実を挙げることが出来る。このような長い歴史と
 輝かしい実績を持つ活動をこそ、真の郷土の文化と見なすべきであろう。」


 
とあります。


今回は目次のような紹介になってしまいました。
会員名簿の中に、わたしが小学生の時の恩師の名前があり驚きました。



もう一つ、再掲載になりますが、八ツ塚実さんの
「思春期の心を開く」③を載せます。
目指す教員のお一人だった八ツ塚さんの姿が見えるような本です。



<浜松のオリーブ園>

浜松にもオリーブ園ができました。
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ふじのくに魅力ある個店
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
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<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>

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☆「土のいろ集成 第9巻 84~92号」ひくまの出版 1985年 ③

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◇昭和31年5月復刊第4号 通刊87号
  寺野田楽と川名ひよんどり  小池茂
 

  内藤彦端のことども  田辺寛

 
  不尽の畑  川上秀治
 夏目甕麿(みかまろ) - 鈴門の巨○ 

 
  庚申講  小池誠二

 
  新橋虚空蔵菩薩の達磨市
    知恵神様 2歳児

 
  土のいろ会員名簿 
  高田岩男  東京教育大学学生
    内田六郎  浜松市三組町 医師
    山口幸洋 
 神村権次郎 浜松市立川和小学校教員
 伊藤堅三  浜松市立中部中学校教員
 飯田秀治  浜松市立西小学校教員
 牧田太計夫 教員
 鈴木要太郎 教員
 御手洗清
 平野和男  教員
 松島静雄  浜松市立与進小学校教員
 川合真市  浜松市立鴨江小学校教員
    小池誠二  浜松市浅田町 銀行員



◇昭和31年8月復刊第5号 通刊88号
  蜆塚貝塚調査  鈴木謹一

  浜松地方の米騒動について  
   金原佐門(東京教育大学院)
 
   感動詞に関する浜名郡新居方言  山口幸洋








☆「思春期の心を開く」八ツ塚実 朱鷺書房 1990年 ③【再掲載 2017.11】

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◇子どもの心を開く力
□「どう生きる科」「なぜ学ぶ科」
   佐高信 『親と教師への手紙』 現代教養文庫

   八ツ塚実
     「教育に奇手妙手はない。あくまで基本を押すことだ。」
  「生徒を教える対象としてではなく、一人の人間として扱う」


□手作り教科書を通して
◎「自主編成」の教科書

  中学生への要求 
    ① 毎日記録を書くこと
② 量や内容は一切問わない
③ 体験したこと、感じたこと、学んだことを
        自分たちの言葉で
 → 教材性の高いものを選び学級の共有財産にしていく


□問題行動の兆し
1年生の終わりから2年生にかけて「きざし」

   2年生の半ばから3年生にかけて 「本格化」

 ◎「声の大きさや激しさは説得力ではない。説得力を持たぬ者の空しい悲鳴
   に過ぎない。人間らしい言葉しか彼等の胸には届かない。」

 ◎ 事なき時手を抜くから事は起こる

 ◎ 事なき日々こそ手抜きのない営みを続ける

 「生活の記録」 
    ○ 毎日必ず担任の肉筆文字で語りかける
○ 口では言えないことも文字なら書けることが多い

   学級づくりの対話 
     ① 全員に向かって行う対話
  ② 個々に向かって行う対話


□人間の枠組みの中でつき合う
学級の枠組みができない子は人間の枠組みの中で



◇泥まみれの登山
□登れなかった大山 
   義足のマサキ 
   → 1年後に成功


□人間としての名誉をかけた登山
腹這いで登り始める 6合目から
なりふり構わぬ登山


□十時間ぶりの下山 
   「自分でやります」以外語らない
   「なりふりかまわぬ」
      「かっこ悪い」


□尊敬し合う人間同士 
   「人生の戦友」
    → 「尊敬し合う人間」同士のつき合いは時として徹底的に厳しい


□共に行動して共に燃える
◎ 自分は燃えもしないで相手にだけ燃えさせることはできない。
   ◎ 共に行動することでのみ、共に燃えることができる
   → 教育とは「感動の共有」である


□マサキは十年後に医者になった
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