「死を見つめて生きる」山折哲雄・ひろさちや ビジネス社 2002年 ⑫ /「心が壊れる子どもたち」 宮川俊彦 講談社 1987年 ③(最終)【再掲載 2014.5】 [読書記録 宗教]
今回は、10月5日に続いて山折哲雄さん、ひろさちやさんの
「死を見つめて生きる」の紹介 12回目です。
出版社の紹介には
「よりよい人生をおくるためにいま「生・老・病・死」を見直す。現代を生き
る人たちの死生観のあり方、残された時間を大切に過ごす生き方への提言。」
とあります。
本日紹介分より強く印象に残った言葉は…
・「真実は辛く痛みを伴う。しかし真実の上に立たない限り本当の問題解決は
ない」
・「日本人は簡単に人を信じ、平気で嘘をつく」
・「組織を裏切ることが悪という独特の組織論は、日本人が千年以上かけて築
き上げてきた人間観といえる」
・「醜い姿を子どもに見せなければ本当の父親、母親とは言えない」
もう一つ、再掲載になりますが、宮川俊彦さんの
「心が壊れる子どもたち」③を載せます。
<浜松のオリーブ園>
浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト
〈ふじのくに魅力ある個店〉
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>
ものづくりのまちとも言われる浜松。
山田卓司さんのすばらしい作品を
ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。
☆「死を見つめて生きる」山折哲雄・ひろさちや ビジネス社 2002年 ⑫
◇日本人の人間観を変えてしまったもの(1)
□どうしてこんなに嘘が多いのか
嘘の上に成り立っている日本の家庭 - ひろさちや
◎ 真実は辛く痛みを伴う。しかし真実の上に立たない限り本当の問
題解決はない
「不妄語戒」と「嘘も方便」が並立する矛盾 - 山折哲雄
仏教五戒
-「不妄五戒」
= 嘘をつくな
-「嘘も方便」
= 許容範囲
心とは本来ただならぬもの - 山折哲雄
最近の学生
~ 多元的な自己をもっている
一つのアイデンティティを主張できない時代
∥
◎ 若者たちを教育しにくい時代
「嘘も方便」は日本人にしか通用しない - ひろさちや
西洋人の感覚 - 相手に嘘をついたというのは敵宣言
|
◎ 日本人は簡単に人を信じ、平気で嘘をつく
疑うもの同士を結びつけているものは何か - 山折哲雄
近代ヨーロッパ
人間観の基礎 = 「他人とは疑うべき存在である」
トーマス・ホッブス(1588-1679)
「人間は人間にとって狼だ」
西欧社会
(1) ① 超越神信仰
近代は「神殺し」
② 第一原理
理性 愛 フェアプレイ精神 正義
(2) 契約という観念
疑うもの同士を契約で結びつける方法
□日本的価値観が浸食され始めた
日本人には理解できないイスラムの観念 - ひろさちや
日本人の考え方
「赤信号、みんなで渡れば怖くない」
西洋的価値観に浸食される日本人の人間観 - 山折哲雄
西洋 普遍的原理・価値観が超越的に存在
↑↓
日本 神仏信仰と多元的な価値観
= 契約社会ではない
人間はお互いに信じ合わなければならない倫理
-モラル
組織を裏切ることが悪
- 独特の組織論
∥
◎ 日本人が千年以上かけて築き上げてきた人間観
↑↓
◎ 最近内部告発者増加
→ 日本の社会 自滅のおそれ
◎ 今の世の中
親は「他人を疑え」と教えている
→ 本当は「他人を信じなさい」と教えるべき
「滅私奉公」を自らの手で壊し始めた日本企業 - ひろさちや
万葉の情緒を育んだ「集団」と「独り」の関係 - 山折哲雄
日本社会は「集団主義」を媒介にして、様々なプラスの装置を作っ
てきた
|
◎ 集団から抜け出すこともできた(以下の方法で)
旅に出る 忍者になる 山で修行する
∥
独りになる
◎ 集団と独り
個は集団内部が前提
「独り」の伝統を風化させたことが混乱の要因 - 山折哲雄
尾崎放哉(1885-1926) 種田山頭火(1882-1940)
「独り」として独立
「独り」をたくさん抱えた集団は強くなる
|
集団としてつながった独り
□親がかっこよくある必要などない
理想の父親を求める母子家庭の子どもたち - 山折哲雄
母子家庭に育った子どもは他に父親を探そうとする
上司 先輩 友達(必ずしもすばらしい人とは限らない)
∥
◎ 慕われる人のほとんどは平均以下の人
人間は本来見苦しく醜いもの - ひろさちや
本来、人間の父親や母親は見苦しく醜いもの
親は子に醜い姿をさらせ - ひろさちや
日本の家庭にはもう本物の父親というものが存在していない
|
◎ 醜い姿を子どもに見せなければ本当の父親、母親とは言えない
☆「心が壊れる子どもたち」 宮川俊彦 講談社 1987年 ③(最終)【再掲載 2014.5】
◇沈殿してゆく子どもたち
おとなしく静かに沈殿してゆく子どもたち
- 自己の風景化 意見の喪失から思考の喪失へ
無感覚・無思考の半人間
◇さらに過激になる子どもたち
極悪化した行為
善悪の基準すら自己の感情に委ねてゆく
行為の歯止めがなく感覚に振り回される
復讐・反乱
→ 犯罪的行為に 狭量さ 行動の純粋性と計画性
低年齢化 オカルトへ-宗教
麻薬や幻覚剤の広まり
= 自分の異化
◇危険信号にどう答えるか
・ 色や味を問う
・ 理由わけを尋ねる
・ 何でも言える場を作る
・ 創ることを習慣づける
・ 面と向かうこと(面と向かいすぎないこと)
・ 子どもをかわさない
・ 表面で見ない
・ 話を聞く姿勢を持ち続ける
・ 親の失敗や欠点を語る
・ 本音を語る
・ 生きてきた軌跡を語る
・ ホッとさせる
・ 出会いを求めさせる
・ 違っていることを良しとする
・ 自分の知り方を教える
・ 「なぜ」と考えさせる
・ 「もしも」と考えさせる
・ 「どうすれば」と考えさせる
・ 即断しない
・ 理想を語りすぎない
・ 目標を持たせる
・ 楽しさを見つけさせる
・ 体験させる
・ 人に興味を持たせる
・ 付き合いを教える
・ 人間関係の苦悩を示す
・ 生きる場を見せる
・ 現実を語る
・ 変わってゆくことを教える
・ したたかさを示す
・ 事件に目を向けさせる
・ 通学路を変えさせる
・ 学校だけに目を向けない
・ 抜ける目を持つ
・ 厳しくする
・ 良い悪いのけじめを付ける
・ 夫婦げんかをする
・ 共感する
「死を見つめて生きる」の紹介 12回目です。
出版社の紹介には
「よりよい人生をおくるためにいま「生・老・病・死」を見直す。現代を生き
る人たちの死生観のあり方、残された時間を大切に過ごす生き方への提言。」
とあります。
本日紹介分より強く印象に残った言葉は…
・「真実は辛く痛みを伴う。しかし真実の上に立たない限り本当の問題解決は
ない」
・「日本人は簡単に人を信じ、平気で嘘をつく」
・「組織を裏切ることが悪という独特の組織論は、日本人が千年以上かけて築
き上げてきた人間観といえる」
・「醜い姿を子どもに見せなければ本当の父親、母親とは言えない」
もう一つ、再掲載になりますが、宮川俊彦さんの
「心が壊れる子どもたち」③を載せます。
<浜松のオリーブ園>
浜松にもオリーブ園ができました。
和Olieve 園のサイト
〈ふじのくに魅力ある個店〉
静岡県には、個性ある魅力ある個店がいくつもあります。
休みの日に、ここにあるお店を訪ねることを楽しみにしています。
機会があれば、ぜひお訪ねください。
<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>
ものづくりのまちとも言われる浜松。
山田卓司さんのすばらしい作品を
ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。
☆「死を見つめて生きる」山折哲雄・ひろさちや ビジネス社 2002年 ⑫
◇日本人の人間観を変えてしまったもの(1)
□どうしてこんなに嘘が多いのか
嘘の上に成り立っている日本の家庭 - ひろさちや
◎ 真実は辛く痛みを伴う。しかし真実の上に立たない限り本当の問
題解決はない
「不妄語戒」と「嘘も方便」が並立する矛盾 - 山折哲雄
仏教五戒
-「不妄五戒」
= 嘘をつくな
-「嘘も方便」
= 許容範囲
心とは本来ただならぬもの - 山折哲雄
最近の学生
~ 多元的な自己をもっている
一つのアイデンティティを主張できない時代
∥
◎ 若者たちを教育しにくい時代
「嘘も方便」は日本人にしか通用しない - ひろさちや
西洋人の感覚 - 相手に嘘をついたというのは敵宣言
|
◎ 日本人は簡単に人を信じ、平気で嘘をつく
疑うもの同士を結びつけているものは何か - 山折哲雄
近代ヨーロッパ
人間観の基礎 = 「他人とは疑うべき存在である」
トーマス・ホッブス(1588-1679)
「人間は人間にとって狼だ」
西欧社会
(1) ① 超越神信仰
近代は「神殺し」
② 第一原理
理性 愛 フェアプレイ精神 正義
(2) 契約という観念
疑うもの同士を契約で結びつける方法
□日本的価値観が浸食され始めた
日本人には理解できないイスラムの観念 - ひろさちや
日本人の考え方
「赤信号、みんなで渡れば怖くない」
西洋的価値観に浸食される日本人の人間観 - 山折哲雄
西洋 普遍的原理・価値観が超越的に存在
↑↓
日本 神仏信仰と多元的な価値観
= 契約社会ではない
人間はお互いに信じ合わなければならない倫理
-モラル
組織を裏切ることが悪
- 独特の組織論
∥
◎ 日本人が千年以上かけて築き上げてきた人間観
↑↓
◎ 最近内部告発者増加
→ 日本の社会 自滅のおそれ
◎ 今の世の中
親は「他人を疑え」と教えている
→ 本当は「他人を信じなさい」と教えるべき
「滅私奉公」を自らの手で壊し始めた日本企業 - ひろさちや
万葉の情緒を育んだ「集団」と「独り」の関係 - 山折哲雄
日本社会は「集団主義」を媒介にして、様々なプラスの装置を作っ
てきた
|
◎ 集団から抜け出すこともできた(以下の方法で)
旅に出る 忍者になる 山で修行する
∥
独りになる
◎ 集団と独り
個は集団内部が前提
「独り」の伝統を風化させたことが混乱の要因 - 山折哲雄
尾崎放哉(1885-1926) 種田山頭火(1882-1940)
「独り」として独立
「独り」をたくさん抱えた集団は強くなる
|
集団としてつながった独り
□親がかっこよくある必要などない
理想の父親を求める母子家庭の子どもたち - 山折哲雄
母子家庭に育った子どもは他に父親を探そうとする
上司 先輩 友達(必ずしもすばらしい人とは限らない)
∥
◎ 慕われる人のほとんどは平均以下の人
人間は本来見苦しく醜いもの - ひろさちや
本来、人間の父親や母親は見苦しく醜いもの
親は子に醜い姿をさらせ - ひろさちや
日本の家庭にはもう本物の父親というものが存在していない
|
◎ 醜い姿を子どもに見せなければ本当の父親、母親とは言えない
☆「心が壊れる子どもたち」 宮川俊彦 講談社 1987年 ③(最終)【再掲載 2014.5】
◇沈殿してゆく子どもたち
おとなしく静かに沈殿してゆく子どもたち
- 自己の風景化 意見の喪失から思考の喪失へ
無感覚・無思考の半人間
◇さらに過激になる子どもたち
極悪化した行為
善悪の基準すら自己の感情に委ねてゆく
行為の歯止めがなく感覚に振り回される
復讐・反乱
→ 犯罪的行為に 狭量さ 行動の純粋性と計画性
低年齢化 オカルトへ-宗教
麻薬や幻覚剤の広まり
= 自分の異化
◇危険信号にどう答えるか
・ 色や味を問う
・ 理由わけを尋ねる
・ 何でも言える場を作る
・ 創ることを習慣づける
・ 面と向かうこと(面と向かいすぎないこと)
・ 子どもをかわさない
・ 表面で見ない
・ 話を聞く姿勢を持ち続ける
・ 親の失敗や欠点を語る
・ 本音を語る
・ 生きてきた軌跡を語る
・ ホッとさせる
・ 出会いを求めさせる
・ 違っていることを良しとする
・ 自分の知り方を教える
・ 「なぜ」と考えさせる
・ 「もしも」と考えさせる
・ 「どうすれば」と考えさせる
・ 即断しない
・ 理想を語りすぎない
・ 目標を持たせる
・ 楽しさを見つけさせる
・ 体験させる
・ 人に興味を持たせる
・ 付き合いを教える
・ 人間関係の苦悩を示す
・ 生きる場を見せる
・ 現実を語る
・ 変わってゆくことを教える
・ したたかさを示す
・ 事件に目を向けさせる
・ 通学路を変えさせる
・ 学校だけに目を向けない
・ 抜ける目を持つ
・ 厳しくする
・ 良い悪いのけじめを付ける
・ 夫婦げんかをする
・ 共感する
「ひろさちや」さん、私も好きです。仏教の解説書を読んだことがあります。
by cheese999 (2023-10-15 20:58)
cheese999さん ありがとうございます。
「それでいいんだよ」「今のままでいいんだよ」
と支えてくれるようなひろさんの言葉が好きです。
by ハマコウ (2023-10-16 04:31)