SSブログ

「三日でわかる古典文学」 大橋敦夫・西山秀人 ダイヤモンド社 2000年 ⑧ [読書記録 一般]

今回は 5月 4日に続いて 大橋敦夫さん 西山秀人さんの
「三日でわかる古典文学」の紹介 8回目です


出版社の案内には

「古事記、源氏物語、枕草子など30以上の古典文学作品の常識と基礎を図解で解説。
 教科書ではわからない面白さ!」

「無数の作品群を誇る日本の文学史の中から、近・現代の文学作品とのつながりを考慮
 して作品を選別。通史的展望と新たな視座を持ち、古典文学の基本と常識を解説する
 次世代型の入門書。」

とあります



今回「今昔物語集」「方丈記」紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「華やかな王朝文化と対照的な影の部分(=今昔物語集)」

・「髪を洗い爪を切る日も陰陽道で決める平安貴族」

・「『方丈記』は400字詰で20枚ぐらいの作品」

・「人間も住まいも無常だが俗世から逃げられない心」





※浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー
 ものづくりの街 浜松
 行くたびに新しい感動が得られる 山田卓司さんの世界
 詳しいことはホームページをご覧になってください
 ホームページにも魅力がいっぱい詰まっています
浜松ジオラマファクトリー









☆「三日でわかる古典文学」 大橋敦夫・西山秀人 ダイヤモンド社 2000年 ⑧

1.jpg

◇今昔物語集

日本から中国,インドまでの説話が大集合

「今ハ昔」~「トナム語リ伝ヘタルトヤ」



華やかな王朝文化と対照的な影の部分
仏法の世界 
   霊談・奇話  
   庶民・都の暗部 
   人間の暗部



「道成寺」のヒロインの実の姿
  若く美しい僧に迫る寂しい女

  想いの熱さが蛇になり僧を焼き殺す



「羅生門」
「らいせ」の意味を持つ巨大な羅生門

  本来は羅城門 
     平安京の周囲 → 一部のみ

野性美の「今昔物語集」 繊細な「羅生門」

 




◇安倍清明

 平安時代のカリスマ陰陽師


 髪を洗い爪を切る日も陰陽道で決める平安貴族
陰陽五行説「木・火・土・金・水」 陰陽寮


 陰陽道のスターが安倍清明 - 清明神社







<中世>

 日本的美意識は「無常観」から生まれた

 権力の脆さと人の世のはかなさ

 

◇方丈記 

 人と住まいの無常さに気付き自分を再発見


「方丈」は「菩薩の道」に通じる 
  9m四方の正方形の部屋


 自己を再発見する過程が見える「方丈記」
400字詰で20枚ぐらいの作品


 人生の浮き沈み,喜び哀しみの果てに生まれた「方丈記」
祖先は神武天皇に連なる由緒正しき家柄

下賀茂神社の神官だった父の死が運命を変える

後鳥羽上皇が目をかけてくれるのが50歳で出家

源実朝との出会いが執筆のきっかけ
「発心集」仏教説話 

     人の心「執念」の不思議さ


 方丈の家は日本初のプレハブワンルーム
持ち運びできる方丈の家 広さ1丈4尺高さ7尺(2.31m)
どんなに大きく立派な家でも結局は消えてしまう

   自然と対話できる小さな住まい → 元祖アウトドア派


 人間も住まいも無常だが俗世から逃げられない心
社会的大事件は一切排除されている

結局俗世へのこだわりが捨てられない

nice!(223)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:学校

nice! 223

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0