「邪悪なものの鎮め方」内田樹 basilico 2010年(前半) [読書記録 一般]
「わたしたちの社会では『他者が何かを失うこと』を自らの喜びとする人間が異常な速度
で増殖している(=偏差値教育の効果が)」
今回は、内田樹さんの
「邪悪なものの鎮め方」の紹介、前半です。
出版社の案内には、
「『邪悪なもの』と遭遇したとき、人間はどうふるまうべきか『どうしていいかわからな
いけれど、何かしないとたいへんなことになる』極限的な状況で、適切に対処できる知
見とはどのようなものか?この喫緊の課題に、ウチダ先生がきっぱりお答えいたします。
村上春樹『1Q84』の物語構造、コピーキャット型犯罪が内包する恐るべき罠、ミラー
ニューロンと幽体離脱、被害者の呪いがもたらす災厄、霊的体験とのつきあい方から、
草食系男子の問題にいたるまで、『本当ですか!?』と叫びたくなる驚愕の読書体験の連
続。不透明な時代を生き延びるための『裏テキスト』。」
とあります。
今回紹介文から強く印象に残った言葉は…
・「正義を一気に全社会的に実現しようとする運動は、必ず粛清か強制収容所かその両方
を採用するようになる-歴史的教訓」
・「我が身の安全よりも利益を選んだ人間は大変不幸な目になる」
・「朝の読書運動 = 読字運動」
・「『いいから少し頭を冷やせ』というメッセージが最も適切である場面が存在する。」
「そのような『大人の常識』をわたしたちはもう失って久しいようである。」
<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>
ものづくりのまちとも言われる浜松。
山田卓司さんのすばらしい作品を
ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。
☆「邪悪なものの鎮め方」内田樹 basilico 2010年(前半)
◇はじめに
「邪悪なもの」-主人公が生き延びる
①「ディセンシー」(礼儀正しさ)
②「身体感覚の高さ」
③「ホープ・マインド」
◇物語の方へ 邪悪なもののコスモロジー
□「父」からの離脱の方位
「正義を一気に全社会的に実現しようとする運動は、必ず粛清か強制収容所かその両
方を採用するようになる」 - 歴史的教訓
|
父の要請
□「IQ84」村上春樹
この作品で「父の呪縛」から逃れる方策
□過激派的外傷あるいは義人とその受難
□高橋源一郎「ジョン・レノン対火星人」解説
過激派の時代を生き残ってしまったことに対する寂しさ
|
「どういう基準でその選択がなされたのか分からない」
「暴力とエロス」「義人とその受難」
□子どもの数が増えすぎた世界
鷲田清一さんとの正月用対談
□ゾンビの教訓
「我が身の安全よりも利益を選んだ人間は大変不幸な目になる」
□X氏の生活と意見
大瀧詠一
「本歌取り」の大家
「同じに一つのこと」を言うためにはどうしたって最低でも二人の人間が必要
∥
自分自身を三人称にした身辺雑記を学生に託す
□「読字」の時間の必要
「朝の読書」1988京葉高校の運動をきっかけに
文科省 2001年「教育新生」
3本柱
①あいさつのできる子
②正しい姿勢
③朝の読書運動
朝の読書運動 = 読字運動
◇邪悪なものの鎮め方
「呪いと言祝ぎ」
□霊的体験とのおつきあいの仕方
宗教的経験は「よく分からないもの」の宝庫である
|
タレント霊術師を好かないのは、「話を単純にすること」に固執する
□池上六朗先生(元外国船航海士)
奇怪なる霊的グッズの熱心なコレクター
説明できないものは説明しない
□呪いのナラティブ
わたしたちの社会では「他者が何かを失うこと」を自らの喜びとする人間が異常な速度
で増殖している(=偏差値教育の効果が)
偏差値を上げる
① 自分の学力を上げる
② 他人の学力を下げる ← 授業妨害
↑
お互いの学力を下げることに熱中していくうちに、日本の子どもたちの学力は国際的
に最低レベルにまで下がっていった
↑
教育行政
「さらなる競争が必要である」と主張しているが、競争圧力を加えれば学力はさらに
低下することは避けがたい
↑
見落とすのは、官僚たちが、彼ら自身「他人のパフォーマンスを下げる」ことを通
じて今日の地位を築いてきたから
被害者の呪い 「呪い」
権利請求はできるだけ大きな声で人目を惹くようにすることが「正しい」という考
え方に誰も異議を唱えなかったことである
∥
「いいから少し頭を冷やせ」というメッセージが最も適切である場面が存在する。
そのような「大人の常識」をわたしたちはもう失って久しいようである。
春日武彦氏(精神科医)
統合失調症の前駆症状は「こだわり・プライド・被害者意識」
こだわる=居着く
|
一度自分の採用した説明に居着いてしまって、もうその人はそのあと何らかの行動
を起こして自力で現状を改善することができなくなる
裁判所は大丈夫?
人工臓器とコピーキャット
心霊的読書
鎌田東二「呪殺・魔境論」
脱魂経験
多田・成瀬雅春対談
ホームズの推理術は「霊能力」によるものではないか?
アメリカの呪い
日本の世界戦略は「日米同盟を強化することを通じてアメリカから離脱する」とい
うトリッキーな構造をもっている。
↓
「では、日本は離脱してよろしい」 - 許していただく「のれん分け」ポリティクス
日本が常任理事国になれないのは「アメリカの力」が一つ増えるだけだから
|
アメリカの呪い
アメリカの呪い
「アメリカは日本をまず無言化し軍事的な脅威がなくなったと知って、これを有効利
用することにした」
九条、自衛隊 → アメリカの国益を最大化させるための戦略
で増殖している(=偏差値教育の効果が)」
今回は、内田樹さんの
「邪悪なものの鎮め方」の紹介、前半です。
出版社の案内には、
「『邪悪なもの』と遭遇したとき、人間はどうふるまうべきか『どうしていいかわからな
いけれど、何かしないとたいへんなことになる』極限的な状況で、適切に対処できる知
見とはどのようなものか?この喫緊の課題に、ウチダ先生がきっぱりお答えいたします。
村上春樹『1Q84』の物語構造、コピーキャット型犯罪が内包する恐るべき罠、ミラー
ニューロンと幽体離脱、被害者の呪いがもたらす災厄、霊的体験とのつきあい方から、
草食系男子の問題にいたるまで、『本当ですか!?』と叫びたくなる驚愕の読書体験の連
続。不透明な時代を生き延びるための『裏テキスト』。」
とあります。
今回紹介文から強く印象に残った言葉は…
・「正義を一気に全社会的に実現しようとする運動は、必ず粛清か強制収容所かその両方
を採用するようになる-歴史的教訓」
・「我が身の安全よりも利益を選んだ人間は大変不幸な目になる」
・「朝の読書運動 = 読字運動」
・「『いいから少し頭を冷やせ』というメッセージが最も適切である場面が存在する。」
「そのような『大人の常識』をわたしたちはもう失って久しいようである。」
<浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー!>
ものづくりのまちとも言われる浜松。
山田卓司さんのすばらしい作品を
ザザシティ西館の浜松ジオラマファクトリーで味わえます。
お近くにお寄りの時は ぜひ お訪ねください。
☆「邪悪なものの鎮め方」内田樹 basilico 2010年(前半)
◇はじめに
「邪悪なもの」-主人公が生き延びる
①「ディセンシー」(礼儀正しさ)
②「身体感覚の高さ」
③「ホープ・マインド」
◇物語の方へ 邪悪なもののコスモロジー
□「父」からの離脱の方位
「正義を一気に全社会的に実現しようとする運動は、必ず粛清か強制収容所かその両
方を採用するようになる」 - 歴史的教訓
|
父の要請
□「IQ84」村上春樹
この作品で「父の呪縛」から逃れる方策
□過激派的外傷あるいは義人とその受難
□高橋源一郎「ジョン・レノン対火星人」解説
過激派の時代を生き残ってしまったことに対する寂しさ
|
「どういう基準でその選択がなされたのか分からない」
「暴力とエロス」「義人とその受難」
□子どもの数が増えすぎた世界
鷲田清一さんとの正月用対談
□ゾンビの教訓
「我が身の安全よりも利益を選んだ人間は大変不幸な目になる」
□X氏の生活と意見
大瀧詠一
「本歌取り」の大家
「同じに一つのこと」を言うためにはどうしたって最低でも二人の人間が必要
∥
自分自身を三人称にした身辺雑記を学生に託す
□「読字」の時間の必要
「朝の読書」1988京葉高校の運動をきっかけに
文科省 2001年「教育新生」
3本柱
①あいさつのできる子
②正しい姿勢
③朝の読書運動
朝の読書運動 = 読字運動
◇邪悪なものの鎮め方
「呪いと言祝ぎ」
□霊的体験とのおつきあいの仕方
宗教的経験は「よく分からないもの」の宝庫である
|
タレント霊術師を好かないのは、「話を単純にすること」に固執する
□池上六朗先生(元外国船航海士)
奇怪なる霊的グッズの熱心なコレクター
説明できないものは説明しない
□呪いのナラティブ
わたしたちの社会では「他者が何かを失うこと」を自らの喜びとする人間が異常な速度
で増殖している(=偏差値教育の効果が)
偏差値を上げる
① 自分の学力を上げる
② 他人の学力を下げる ← 授業妨害
↑
お互いの学力を下げることに熱中していくうちに、日本の子どもたちの学力は国際的
に最低レベルにまで下がっていった
↑
教育行政
「さらなる競争が必要である」と主張しているが、競争圧力を加えれば学力はさらに
低下することは避けがたい
↑
見落とすのは、官僚たちが、彼ら自身「他人のパフォーマンスを下げる」ことを通
じて今日の地位を築いてきたから
被害者の呪い 「呪い」
権利請求はできるだけ大きな声で人目を惹くようにすることが「正しい」という考
え方に誰も異議を唱えなかったことである
∥
「いいから少し頭を冷やせ」というメッセージが最も適切である場面が存在する。
そのような「大人の常識」をわたしたちはもう失って久しいようである。
春日武彦氏(精神科医)
統合失調症の前駆症状は「こだわり・プライド・被害者意識」
こだわる=居着く
|
一度自分の採用した説明に居着いてしまって、もうその人はそのあと何らかの行動
を起こして自力で現状を改善することができなくなる
裁判所は大丈夫?
人工臓器とコピーキャット
心霊的読書
鎌田東二「呪殺・魔境論」
脱魂経験
多田・成瀬雅春対談
ホームズの推理術は「霊能力」によるものではないか?
アメリカの呪い
日本の世界戦略は「日米同盟を強化することを通じてアメリカから離脱する」とい
うトリッキーな構造をもっている。
↓
「では、日本は離脱してよろしい」 - 許していただく「のれん分け」ポリティクス
日本が常任理事国になれないのは「アメリカの力」が一つ増えるだけだから
|
アメリカの呪い
アメリカの呪い
「アメリカは日本をまず無言化し軍事的な脅威がなくなったと知って、これを有効利
用することにした」
九条、自衛隊 → アメリカの国益を最大化させるための戦略
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