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①「真意は統治機構の構築-大阪府教育基本条例案を考える」 陰山 英男(大阪府教育委員) 内外教育 2011.11.1 ②「強まる教師への圧力」 陰山 英男(辻堂小学校校長当時) 中日新聞 ?年  [読書記録 教育]

勤務校では、ありがたいことに教務主任が日報を出してくれています

また、いろいろな面でアドバイスをしてくれ、遅くまで残り、教育活
動がスムーズに行われるようにと、陰から教職員を支えてくれている
教務主任の姿には頭が下がります

先日の日報の裏に、陰山英男さんの大阪府教育基本条例についての情
報が載せられていたので、紹介します

教育の第一線で活躍されている人の多くが反対しているこの条例、
選挙の行方が気に掛かります

※参考 http://osakanet.web.fc2.com/kyoikujorei.html
    http://blog.goo.ne.jp/harumi-s_2005/e/ae3e42d79c8cdb1e53ec690e7e5ca847


昨日は 勤労感謝の日 祝日でした
いつものように「東海展望」を調べに中央図書館に行きました

今回も1963年について

「引佐奥山半僧坊の言われ」
「引佐奥山の新羅堂崩れとは何か」
「激しいオートバイメーカーの自然淘汰」

など 興味深く読み進めました

ある広告のコピー、

「パパのおみやげ まるたやの あげ潮」

今、話題のクッキーです

袋入り100円 箱入り200円、300円 缶入り500円、1000円に
時代を感じました…











①「真意は統治機構の構築-大阪府教育基本条例案を考える」 陰山 英男(大阪府教育委員) 内外教育 2011.11.1

◇問題の始まり
ある日、教育委員長から、「また知事が教育条例を作るって言ってい
るらしくて、それが大変な内容らしいの」と言われた。

 それが、この問題の始まりだった。知事がびっくりするようなことを
言い出すのはいつものことだったし、最終的には現実的なところに落ち
着くことも多々あったので、それほど大きな問題になるとは思っていな
かった。

しかし、間もなくその原案が流れて来た。それを読んで、わたしは血
の気が引いた。言葉が出なかった。大変なことが起きる。私たちにも相
当な覚悟が問われる瞬間がすぐにやって来る。そう直感した。できれば
信じたくなかった。


それほどの衝撃的な内容とは何だったのか。

 まず、第一は学校の教育目標は知事が設定するとあった。

 第二は、校長は全員公募とするとあった。

 第三は、教職員を五段階相対評価し、最低ランクを2年続けると分限
処分の対象者とされると合った。


 23ページにも及ぶ条文は、他にも信じられない内容ばかりがずらりと
並び、最後の方にはこの条例に従わない場合の、処分対象と処分内容の
基準が延々とつづられている。

もし、この条例が成立すれば、私たち教育委員はこの条例執行の前線
に立つことになる。ご丁寧にもこの条例には「基本」という冠が付いて
いる。逃れることはできない。

 9月16日の定例教育委員会で、この条例案は正式に報告された。こ
の会議に入る前、会議では落ち着いて発言しようと思っていた。
 しかし、改めて案を読んだ瞬間、われを忘れた。

「これが通るようなら辞職する。私たちは今までの実践を自ら壊すよう
 なことはできない。」

と発言した。すると、

「これは総辞職しかないな」

と、ある委員が続いた。総辞職は、話し合って決めたことではない。誰
しもが思うただ一つの結論だった。

意外だったのは、これに対するメディアの反応だった。条例の報告が
なされるのは事前に分かっていたが、公開されている会議に取材は少な
かった。だから、その場面は淡々と進んだ。
しかし、その会議が終わって帰る途中、電話が鳴った。わたしの事務
所からだった。

「先生、何か言ったのですか。ヤフーニュースのトップに出ていますよ。
 それから、取材依頼がどんどん来ています。何かあるときは、事前に
 言ってください。」

そいでスマホで調べるとそうなっていた。最初、「へえ、ついさっき
の発言なのに、すごい時代だな」と思っていたが、これは予測された大
変なことが始まった証しだった。

 それから、私は取材と他の委員との連絡調整に追われ、重苦しい感覚
の中で生活しなければならなくなった。このことが頭から離れなくなっ
た。その緊張感と重苦しさは、安倍政権下の教育再生会議以来だが、そ
の苦しさは、再生会議の比ではない。

◇条例案の本質
 
この条例を、多くの批判者は個別の条文ごとにその問題を指摘するが、
むしろ重要なのはその骨子である。

というのは、知事が学校目標を設定し校長を公募し、完全に教職員を
管理すれば、府立学校は知事の意のままに動かせることになる。
なぜなら、知事が目標を設定している以上、それに同意している人し
か校長に応募してくるはずはないからである。

 さらに、このシステムを強固にするため、知事は学校の環境をどうす
るかということを一般的権限 … <以下略>




②「強まる教師への圧力」 陰山 英男(辻堂小学校校長当時) 中日新聞 ?

 最近教育に関する議論をしていると気分が重い。

 というのは、いろいろな議論があったが、結局教育改革の中身という
のは、

 全国統一テスト、
 教員免許の更新制、
 土曜日授業や夏休み短縮の容認、
 指導要領の改訂

など、いずれも学校と教師への圧力が強まるものばかりだからだ。


 その一方で、学校や教職員の評価は給与に連動させるという意見は強
い。もし教育の成果を金で評価されることに教師が慣らされてしまえば、
やがて優秀な教師はどんどん私学に移っていくことになるのではないだ
ろうか。

 こうして、教職に対する魅力はますますくすんでいくのではないかと
心配になってしまう。

 最近は、定年を待たずやめていく教師が多い。また、せっかく厳しい
試険をパスして教師になったにもかかわらず、一年を待たずやめていく
新任教師も増えた。

 それも、一度民間企業に就職したが教師になりたくてなったものまで
やめてしまったという例もある。

 いま一度、学校が直面している実態や、教師の勤務を見てほしい。

 空白の90年代、勝ち組負け組の分化の中で、学校はそうした社会の
矛盾に直面している。以前から学校に来ない子どもには悩んできたが、
今はそうした家庭を訪問しても親がいないことがある。
 連絡をつけることにすら苦労する。

 そんな事例が増えたと、教師仲間が集まるとそういう話になり、最後
は「陰山先生、あなたなら言えるだろう」という話になる。

 確かにそういう子が多くいる地区では学力どころではない。

 統一テストで成績が低いからと予算が削られたりすると苦しい学校ほ
ど厳しくなる。もちろんそんなことになるとは思っていないが、不安は
つのる。

 とにかく、教師を奮い立たせてくれる話が聞きたい。
         (広島県尾道市立土堂小校長=当時-ハマコー註)

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コメント 2

せら

全国統一テスト、
教員免許の更新制、
土曜日授業や夏休み短縮の容認、
指導要領の改訂
など、いずれも学校と教師への圧力が強まるものばかりだからだ。

こんなことが圧力とは? 民間は もっと厳しい。
教師を辞めて 民間で働いたらわかりますよ。


by せら (2011-11-30 19:10) 

ハマコウ

せらさん コメントをありがとうございます

職場職場でそれぞれの厳しさは当然あります
それぞれの厳しさは違います
そこを互いに理解し合おうとすることが
より過ごしやすい社会へとつながるのではないでしょうか
by ハマコウ (2011-12-01 00:15) 

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