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「幸福と成功だけが人生か」山折哲雄 PHP 2007年 [読書記録 宗教]

今回は 山折哲雄さんの「幸福と成功だけが人生か」を紹介します

宗教学者の山折さん
多くの本を出されています



今回紹介の中からは
・「白骨の御文こそ蓮如による現代への重要な遺産」
-我が家は浄土真宗
 たしかに浄土真宗の葬儀では「白骨の御文章」を聞きます
 そのたびに 命のはかなさ また 生きていることの幸せを感じます
 「重要な遺産」といわれれば そうだなあと思います

・「提言」 
「①人間について比較することをやめる
 ②だます人間よりだまされる人間になる 無欲の人間をだませない
 ③一人で歩く 」   
-常に心に留めておかなければと思います


要約だけではよく分からないことが多いとは思いますが
読んで大変勉強になったなあと思った本です











☆「幸福と成功だけが人生か」山折哲雄 PHP 2007年

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◇はじめに 
○悲しみの表現 
  ハリウッド … 顔のクローズアップ

日本    … 顔→風景に引く→人間が自然の中に紛れていく



○万葉集    
  恋 ~ 「孤悲」万葉仮名 独り悲しむ


 
○2002年 『悲しみの精神史』の復刻版



○幸福を売る宗教に 
 「幸福になんか金輪際なりたくないんです」

 

○経済人 「幸福の99%は金で買うことができます」
← しかし,あとの1%の事故で99%がパーにもなる


 
○提言 
 ①人間について比較することをやめる
  
 ②だます人間よりだまされる人間になる 無欲の人間をだませない
 
 ③一人で歩く   
   たった一人で黙々と歩く=群れからの脱出







◇宮澤賢治の挽歌
○なぜ賢治の言葉は標準語なのか 
 「永訣の朝」妹とし子への挽歌



○とし子の魂の行方を追いかける旅に 
  標準語で呼び掛ける賢治,岩手弁で応答するとし子

 

○「あめゆじゅとちけんや」の悲鳴 
 「永訣の朝」=賢治に於ける恐山体験







◇寂寥に生きた万葉人
○仏教という「哲学」が歌を滅ぼした
折口信夫 「万葉人は呪うべき寂寥のなかで呼吸していた」
昭和2年 まれびと論
  
 
○富士山は世にも恐ろしい異界の山だった
  富士噴火活動-3000年前~紀元800年(平安前期)まで1800年間盛んだった  
 

○無際限の孤独の中で燃えさかるもの
赤人「神さびた山」 縄文人の神  宗左近氏の思想





◇「もののあわれ」と「もののけ」
○「源氏物語」に陶酔した川端康成 


○悪徳も美徳もみな悲しみに紛れ入る
   「美しさと悲しみと」


○愛の歌が無常の旋律を奏でる時 
 「もののあわれ」と「もののけ」の相関




◇「黒い雨」と「白骨の御文」
○蓮如が書いた現代への重要な遺産
  白骨の御文こそ蓮如による現代への重要な遺産

  「我やさき,人やさき,けふともしらず,あすともしらず」

真宗の葬儀
    「三帰戒」→「開経偈」→「讃仏偈」→「阿弥陀経」
   → 焼香 → 「白骨の御文」

 
○「重松日記」に「白骨の御文」はなかった
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川島

紹介して頂いた「ぼくのお姉さん」丘修三著

最初から泣いてしまいました。

あらすじは書評などで分かってたんですけどねw

子ども達に読み聞かせしてあげたいなと思いました☆感謝



by 川島 (2013-02-08 09:57) 

ハマコウ

川島さん ありがとうございます

「ぼくのお姉さん」
わたしも極端に弱いのです 詰まってしまうことがあります
それでも子どもたちには聞いてほしい…

道徳副読本で扱われることも多いと聞きます
お役に立ててうれしいです
by ハマコウ (2013-02-08 20:41) 

オデコ

拙いブログに
お越し頂きましてありがとうございます。


by オデコ (2013-02-08 21:37) 

ハマコウ

オデコさん ありがとうございます
よろしくお願いします
by ハマコウ (2013-02-08 23:28) 

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