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読書ノート「遠藤周作さんはこんなことを」23 「信じる勇気が湧いてくる本」遠藤周作 祥伝社 2002年 ③ [読書記録 一般]

今回は 10月5日に続いて 遠藤周作さんの
「信じる勇気が湧いてくる本」の紹介 3回目です



出版社の案内には

「人間の生死や信仰の問題を見つめた純文学からユーモア小説、軽妙なエッセイまで、
 多彩な執筆活動を続けた人気作家・遠藤周作。遺された作品群には、生きること・
 信じることが思わず嬉しくなる、珠玉の日本語が満ちている。 」

と あります

今回紹介分を見ても わたしは
なるほどと納得する言葉を数多く 見つけることができました

今回紹介分から特に強く印象に残った言葉は…
・「叱るのはよいが,少年の人格まで傷つけるような言葉は決してよくない。」

・「無邪気を装うぐらいは子供にとって朝飯前である。」

・「われわれは宗教を失い,つまり人間の価値を機能主義の尺度で測るようになって
 しまった。それでも今のところ,あの戦争中に比べればましだ。」
- 今の政治状況を遠藤さんが目の前にしたとしたら…

・「『何かを畏れる心』の大切さ」
- 満月ばかりでないこと 昼間ばかりでないことを忘れてしまっているような人
  見ているとつらくなります

  



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☆読書ノート「遠藤周作さんはこんなことを」23 「信じる勇気が湧いてくる本」遠藤周作 祥伝社 2002年 ③

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◇笑いの特効薬

・ 人にわらわれるというのは別にこちらの努力を要しない。しかし,人を笑わすに
 はかなりの努力と技巧のいるものなのである。      『春は馬車にのって』



・ 人を笑わせる。
円生「間」 ノック「積み重ねの間」 井上ひさし「文体」
    『勇気ある言葉』




・ 笑いは憎しみや怒りとは全く反対に他者を拒絶するのではなく,他者と結びつこ
 うとする意志の最初の表れだとも言えるのである。人間を憎しみや怒りで拒絶する
 のは馬鹿でもできるが,人間を受け入れることはやはり努力がいるからである。   
                            『春は馬車にのって』



・ 自分というものは本当はだれにも恥ずかしいものである。われわれが日常平気で
 生活できるのは自分の恥を直視しないですむためでもあろう。                                          『現代の快人物』




・ 時間がないから,金力がないからというのは,自分が怠けるための口実だと言う
 ことです。生活をエンジョイすることに臆病な人間の言い逃れに過ぎません。                            『あなたの中の秘密のあなた』



・ 無邪気を装うぐらいは子供にとって朝飯前である。  『春は馬車にのって』



・ 私は嘗て先生から「おまえは米食い虫みたいだ」と言われ,その先生に深い恨み
 を持った記憶がある。叱るのはよいが,少年の人格まで傷つけるような言葉は決し
 てよくない。       『春は馬車にのって』



・ われわれは宗教を失い,つまり人間の価値を機能主義の尺度で測るようになって
 しまった。それでも今のところ,あの戦争中に比べればましだ。                                      『生き上手死に上手』




・ 「何かを畏れる心」の大切さ
人間が人間について余り過信を持たぬ何かを持つことだ。
己の考えだけが正しく寸分間違いはないという優越感。
→ 悪をはらむ
自分の弱さに対する劣等感に欠けている。
自分の脆さや自分以外の人間もまた人間であるという想像力に欠けている。
= 優等生 『生き上手死に上手』

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コメント 6

つなみ

こんにちは(⌒∇⌒)ノ"
やっぱりハマコウさんの記事好きだな~。
遠藤周作さんは、確か敬虔なクリスチャンでしたね。
この遠藤先生の切り口は時に鋭利ですが、人間とはなにものであるか、を追究(←こちらの文字の方でしたよね?)なさる姿勢は崩さないというインタビューだったかを話されていたと聞いたことがあるのを思い出しました。
by つなみ (2014-10-08 11:34) 

ハマコウ

つなみ さん ありがとうございます

純文学と狐狸庵もの
まじめさとおもしろさ・おふざけ
幅の広さの魅力
わたしもそうなりたいと思っていたのでしたが…

外ではまじめ一方 うちではおふざけ
大丈夫でしょうか
by ハマコウ (2014-10-08 19:41) 

さきしなのてるりん

時間がないから,金力がないからというのは,自分が怠けるための口実。そういう言い訳は物事を成そうという時には無用だということなのだけど、、、決断できないのは結局その意思が熱くないからなのかなぁ。
by さきしなのてるりん (2014-10-08 22:02) 

ハマコウ

さきしなのてるりん さん ありがとうございます

気乗りしないから言い訳をする-
わたしもあります
by ハマコウ (2014-10-08 23:35) 

e-g-g

三十代の半ば頃ですが、遠藤周作さんの作品はほとんど読みました。
沈黙、死海のほとり、わたしが・棄てた・女、おバカさん、海と毒薬、、、
きりがないですね。
当時のめり込んでいたヨーロッパの音楽、そのバックボーンとしてのキリスト教、
それらと日本人との関係と言いますか、ひとつの道しるべとして
接していたような気がします。
最低でも、あと十年は生きていただきたかったです。
(ご紹介の本についての話でなくすみません)
by e-g-g (2014-10-10 17:53) 

ハマコウ

e-g-g さん ありがとうございます

e-g-gさんと同じように わたしもファンです
遠藤周作さんの
弱いものを大切にするところ いたずら小僧のようなところ 等
その幅広さが大好きです
今もし存命だったら…と考えてしまいます
by ハマコウ (2014-10-10 21:05) 

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