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「宮本常一さん 教育について」 ⑮ [読書記録 教育]

「古いものは私たちの体の中に生きている」



今回は9月3日に続いて、
「宮本常一さん 教育について」15回目の紹介です。



日本中を歩き、多くの人と会ってきた民俗学者宮本常一さんによる、教育に関しての文章
です。豊かな知見による文章が大変勉強になります。


今回紹介分『民衆とことわざ』より強く印象に残った言葉は…

・「明治維新のスムーズな交代
  = 優れた人たちが学問を政治の道具にしない,また,学者が政治のために学問をや
   っていなかった」


・「西日本文化は朝鮮から   中日本文化は中国から」


・「日本国では,自分たちの身を守るために少しの年貢を上に持っていけば安全というシ
 ステム」


・「政治の歴史は一代で終わるが民衆の歴史は長く生き続ける」






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☆「宮本常一さん 教育について」 ⑮

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◇宮本常一著作集4『「郷土の歴史(1)』
 
□考古学の目で

○日本の科学 

 ①自然科学

 ②文化科学



○本居宣長「古事記伝」

 35年かけて古事記を読んだ

 一般の民衆を調べてその中から古事記を読みとった



  勤皇思想運動



○明治維新のスムーズな交代

 優れた人たちが学問を政治の道具にしない,また,学者が政治のために学問をやってい
なかった



○杉田玄白「解体新書」

 オランダ文字 

 新井白石 → 青木昆陽



○モース(米) 
 明治10年 動物学 大森貝塚の発見

 スケッチ「日本その日その日」東洋文庫

 日本人の良さを見つけた
  ・男帯山頂上がとてもきれい

  ・旅館で金庫がいらない



○イサベラ・バード(英)明治10年 

「日本奥地紀行」  横浜-東北-北海道

 高田では三千人のうち千人が見物

 障子につば  穴を開けた人がいた -しかも紳士が!



見に来ても危害を加えたり物をとったりしない



○坪井正五郎 

 東京大教授-理学部に人類学科 

習俗研究-考古学



○西日本文化は朝鮮から

 中日本文化は中国から 



○古い寺には床がない 

 … 仏教 朝鮮から



○お宮には土間がない

 … 高床 稲作


○混血 

 おもしろい制度

 釆女 
  国造が女を一人ずつ奉る制度



  年をとると子ども連れで国へ帰る

= 天皇の子どもが日本中へ散らばる



 統一国家 人質を取ること 女をとれば特によい



古いものは私たちの体の中に生きている
 




□浜と潮と海人

○海  

 泊 … 船を造るところ遠浅

 潟 … 船を造るところ遠浅



港 波止場がなかった

底が平ら(千石船)舵が大きい

 浜 塩浜 
   潮を焼かないところは灘
 




□荘園・地頭

○名田  

 そういう名の人が切り開いた土地



○御厨  

 皇室の領地





○名田 

 自分の切り開いた土地であることを示すために寄進



荘園 = 名前貸し 名前の貸料をとる



年貢

※ 日本国では,自分たちの身を守るために少しの年貢を上に持っていけば安全という 
  システム



 政治の歴史は一代で終わるが民衆の歴史は長く生き続ける

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旅爺さん

「豊かな知見による文章・・」田舎者の爺は憧れます。
by 旅爺さん (2017-09-10 06:13) 

ハマコウ

旅爺さんさん ありがとうございます。

宮本さんの本に
「自然は寂しい。しかし人間の手を加えるとあたたかくなる。そのあ
 たたか なものを求めて歩いてみよう」
と書かれていました。
人と人とのつながりの大切さを教わります。
面倒に感じられることもあるのですが。
by ハマコウ (2017-09-10 09:25) 

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