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「わたしの校長奮闘記」山内宣治 一茎書房 2000年 ③ /「君が戦争を欲しないならば」高畑勲 岩波ブックレット№942 2015年 ③(最終)【再掲載 2017.1】 [読書記録 教育]

今日は4月15日、月曜日です。

今回は、4月12日に続いて、山内宣治さんの
「大わたしの校長奮闘記」の紹介 3回目です。



出版社の案内には、


「学校が学校となる。喜博を追い求めた著者が、涙あり笑いありのエピ
 ソードを交えてかきつづった学校づくりの物語。」


とあります。




今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「授業の目的は、教師が解釈したことを子供の口で言わせたり,それを
教え込んだりすることではない。子供たちが,自分の考えと違う他人
の考えをぶつけ合いながら,それまでに獲得した知識や生活経験をフ
  ル動員させて自分の力で追究させることが-。」


・「研究授業の目的は、普通のことを丁寧にやって子供の頭を動かすこと」


・「重点目標」 
- 学校の教育構想、目標を校長から年度当初示されますが、具体的なこ
 とが少なくなったようにわたしは感じます。


・「子供の心に事件を起こすことに心血を注ぐ」



もう一つ、再掲載になりますが、高畑勲さんの
「君が戦争を欲しないならば」③を載せます。
- オリンピック 万国博覧会
考えてしまいました。




☆「わたしの校長奮闘記」山内宣治 一茎書房 2000年 ③

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◇子供の眼差し
□最初の授業
「授業」
 教師の解釈したことを子供の口で言わせたり,それを教え込ん
    だりすることが目的ではない。
子供たちが,自分の考えと違う他人の考えをぶつけ合いながら,
    それまでに獲得した知識や生活経験をフル動員させて自分の力で
    追究する。
「親切」  
    「山内さんは親切だからね。でも,その親切は本人のためになら
     ない親切だと思いますよ。」(宮坂善彦)

  → どの子供も,先生や友達の考えを聞いた時には必ずそれに反応し
   て口を開かなければならない
    = ◎ 発言する時の口の形と,開く時の顔の表情

□校内研修を公開する会
授業が中心 
   「介入授業」
子供らしくあどけない子供がとにかくひたむきに考えている姿
「研究授業」
     普通のことを丁寧にやって子供の頭を動かすことが目的

□新年度の学校経営方針
1 教育目標
    <集中力があり主体的に生きる子どもの育成>
2 学校経営の方針
① 教師である自分を人間として磨く
→ 輪郭のはっきりした子供を育てる
② 教師としての専門性を培うために,はだかになって学ぶ
③ あらゆる領域で子供を育てる 地道な日常の積み重ね
④ 開かれた学校にする
常に「教育とは何か」を問いかける
 3 重点目標
(1)一人一人が力を出し切って学習する集団をつくる
① 人のいうことは一回で正確に聞く
② 常に頭を働かせ自分の判断で行動する
③ 変だ 不思議だ → 問題として追究
④ 自分の考えでは必ず皆の前で出す
⑤ 合唱・表現・行進など,他の人と対応して身体で自分を
  表現する
(2)継続して取り組むことの大切さを分からせる
① 毎日の走ろう運動を続け,自信をつけさせる
② 時間を工夫して毎日柔軟運動を行いあらゆる運動の基礎
       作りをする
③ 書き込み・ノートづくりを工夫して個人学習を充実させ
       る
④ 掃除や草花づくりなど努力の成果が目に見えるようにす
       る
(3)小規模校で学ぶことのよさを最大限利用する
① 個人学習
② 個人指導を要する教材を利用して自信を付けさせる
(4)心のふれあいを大切にする
① 世代間交流・ふるさとづくりなど地域との交流を深める
② 他校と交流して人間関係を広げる
③ 勤労生産奉仕活動
(5)中身のある研修になるように工夫する
① 事実に即して考えるような授業研究を中心に据える
② 校内研修を公開する
③ 教職員の人間性を豊かにするための研修を取り入れる
④ 雑談を大切にする
◎ 教師の力を育てるのが校長の仕事

□総合学習
  自分で自分の事実をつくり出す教師

□実践家から学ぶ  
育つ
   = 主体的な人間になること
質の高い願いを持つ

□西岡陽子さんの描画指導
子供の心に事件を起こすことに心血を注ぐ
「7割はモデルを見つめるのよ」
5・6年 墨でポプラの絵

 



☆「君が戦争を欲しないならば」高畑勲 岩波ブックレット№942 2015年 ③(最終)【再掲載 2017.1】

[出版社の案内]
「ここで負けるわけにはいきません!」
絶叫は、オリンピックの試合でも、戦争中でも、日本にこだまする。一致
団結を求める日本人の同調気質こそ、もっとも恐るべきもの。
この日本気質への最後の歯止めが憲法九条である。今、漫画映画の世界的
カリスマが語る、平和の重さとそのリアリズム。ナンセンスなことを「ナ
ンセンス」と言うために。


◇戦争を欲しないならば何をすべきか(2)
□わたしもあなたもそうなる恐ろしさ
まど・みちお 
    戦時中幾つかの戦争協力詩を書いている
    全詩集出版時に協力詩も集録

  あとがき
   「読者であった子供達にお詫びを言おうにも、もう五十年も経って
    います。(中略)わたしのインチキぶりを世に晒すことでわたしを
    恕(ゆる)していただこうと考えました。」

  → やっぱりその当時はまどさんも心で思っていたその通りのことを
   詩に書いたに違いない。
    - これが恐ろしさ    
   

□朝日新聞記者に こんなことを まどさんは語った
  「わたしは臆病な人間です。また戦争が起こったら、同じ失敗を繰り
   返す気がします。決して大きな事などは言えぬ、弱い人間なんだと
   いう目で自分をいつも見ていたい。」
  
  「この会場にいるほとんどの方も、わたしも、いったん戦争が始まっ
   てしまったならば、『始めた以上は勝たなくてはならないだろう』
   と言って、おそらく政府の戦争に協力するようになるんです。そう
   いう人が圧倒的多数となるのではないかというこの恐ろしさ…。戦
   争や政治の方向性が間違っていようが、そんなことは関係なくなる
   んです。」


□日本人 
  「撃って一丸」が好き
   → オリンピック 
       客観性を欠くアナウンス
   → みんなが一斉に がんがん日本を応援し始める


□冷静でないことが必要とされるとき
  「なぜオリンピックか?」           

 戦争中
   「撃ちてし止まん」  
   「本土決戦」 
   「進め一億火の玉だ」
   「神風が吹く」  
   「最後の一兵まで戦い抜く」
   「一億玉砕」  

  → みんな死んでしまっても、国民がいなくなっても大日本帝国は残
   るのでしょうか?

  ◎ いったん戦争などの事態に突入したら、自分が自分に頼ることが
   できず、つい大勢に従いよりかかって潰されてしまうのではないか
   という恐怖、それを深く自覚自戒しないから


□日本の民主主義の有様


□転換期にある今


□「ずるずる体質」の問題


□責任を取らない体質
  ずるずる体質   
  責任を取らない体質


□「平和を繕う」ために    


□言っておきたいこと


◇高畑勲
1935生 東大仏文卒 1959年東映動画に入社
 TV「アルプスの少女ハイジ」
    「母をたずねて三千里」
    「赤毛のアン」
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