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「わたしの校長奮闘記 斎藤喜博に魅せられて」山内宣治 一茎書房 2000年 ① /「君が戦争を欲しないならば」高畑勲 岩波ブックレット№942 2015年 ②【再掲載 2017.1】 [読書記録 教育]

今日は4月8日、月曜日です。


今回は、山内宣治さんの
「大わたしの校長奮闘記」の紹介 1回目です。



出版社の案内には、


「学校が学校となる。喜博を追い求めた著者が、涙あり笑いありのエピ
 ソードを交えてかきつづった学校づくりの物語。」


とあります。




今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「授業というものは,この若い男の先生のような人間性が基本にない
  限りどんなことをやってもだめだと考えている。少しは授業がへた
であっても,ぬけているところがあってもよい。こういう人間的な
  先生に教わることによって,子供たちは安定感を持ち,素直になり,
  真面目になり,物事にまっとうに打ち込むようになり,清潔な人間
  になっていくことができるのである。」- 斎藤喜博


・「要点だけを簡潔に!『30秒で話なさい』『一分以内で話なさい』」


・「授業に『願い』を持ち,『何をしたいのか』はっきりおさえる」



もう一つ、再掲載になりますが、高畑勲さんの
「君が戦争を欲しないならば」②を載せます。


今年も庭の桜が満開となりました。
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☆「わたしの校長奮闘記 斎藤喜博に魅せられて」山内宣治 一茎書房 2000年 ①

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◇太田小学校との出会い
昭和47年太田小教育研究会
   ~ 昭和51年(世羅町)
太田小への転校
銀紙金紙 
    - 音読 ノートの字
※ 地元の人と外部の人との認識のギャップ
 

◇私の中の斎藤喜博
□斎藤喜博との出会い
教師という人間の力
「授業というものは,この若い男の先生のような人間性が基本にな
   い限りどんなことをやってもだめだと考えている。少しは授業が
   へたであっても,ぬけているところがあってもよい。こういう人
   間的な先生に教わることによって,子供たちは安定感を持ち,素
   直になり,真面目になり,物事にまっとうに打ち込むようになり,
   清潔な人間になっていくことができるのである。」(斎藤喜博)
要点だけを簡潔に
「30秒で話なさい。」「一分以内で話なさい。」(斎藤喜博)
    - 授業がうまいとか下手だとか優れた実践記録を出すことよ
     りも,ねばり強くただひたむきに努力し,たった1㎜の成長
     を目指して生きる人間が好きである。

□宮坂義彦先生との出会い
「技術」を求めるのではなく「子供を育てる」というところで
「自分が苦労してつかんだものだけがほんもので,私は決して
     教えないのです」(宮坂義彦)

□井口流斎藤喜博
井口由美子 
   「具体的に読む」
   「事実」
   「開かれる」
   「教師の傲慢さ」
「清潔な子供」
   「核」
   「教材解釈」
    - ① 子供にどんな人間になってもらいたいのか
② 子供の何を育てようとしているのか
   ※「願い」を持ち,「何をしたいのか」はっきりおさえる
      - 具体的な根拠

□子供の叱り方
心を育てる叱り方とそうでない叱り方
「笑って誤魔化すな」
    「自分の心に恥ずかしくないか」            
「自分はそれで満足か」








☆「君が戦争を欲しないならば」高畑勲 岩波ブックレット№942 2015年 ②【再掲載 2017.1】

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◇民主主義教育一期生としての戦後体験
 田舎での懐かしい体験 
    大多羅 → 西花尻
 岡山の学校に戻って
  復興の風景
   - ご巡幸 
   ◎ 天皇に全国を回らせたらうまくいくとGHQは考えた
     = 焼け跡の片付け みっともないところを見せられない…
     一気に整備  
  新しい憲法
  ディスカッションする
   「戸締まり論」
  民主主義教育第一期生の時代
  岡山が育んだ素地



◇戦争を欲しないならば何をすべきか(1)
  沖縄70年間の平和の裏に
  「頭で食う人」の時代に
    詩人・芸術家が戦争に協力 
  岡山出身詩人 永瀬清子さん 
    詩集「春になればうぐいすと同じに」から
                 
    いつのまにか一番近い相手を
    よろこばせたいのが日本人です(中略)
    だから何で食うかが大切です(中略)
  頭で食うのはとても危険です
  なぜならもし世の中が変わったら
    自分が自分に頼って云うことがついできず
    云えば食えず
    いつかもすぐれた詩人も言葉で食っていたために  
  政府やまわりをついつい喜ばせ
    それで戦争に組したのです 

  詩人 茨木のり子さん
  「よりかからず」                                   もはや
      できあいの思想にはよりかかりたくない
      (中略)                                        
      もはや
      できあいの学問によりかかりたくない                          もはや                                    
 できあいの権威にはよりかかりたくない                      
   ながく生きて                                  
   心底学んだのはそれぐらい                      
  人間はついついよりかかってしまう                         
  今は「頭で食う人」だらけ
    ◎ こんな自由な時代でも有名人はすでに「和気藹々」の「い
     いね!」の世界を壊してはならない
  大事なのは世間様
 ある詩人 
     戦争中自分の息子を戦地にやりたくないがために徴兵検査の
    前に雨に息子を当たらせ肺炎にかからせて徴兵のがれ
  空気を読む日本人
   ◎ その時々の「世間様」が大事になる!
     こんな戦争やってもムダだしダメだし、やるべきではないと
    言っていた人でも、あるいは「負ける」と思っている人でも、
    一旦国が戦争に踏み切った結果それまでの主張は無になる。
    無になって、「もう勝ってもらうしかない」になってしまう。
    私にとってはそれが一番怖いんです。  
  憲法を守るということ
  「和をもって貴しとなす」
       うまく機能するときにはうまく機能する。だけどものす
      ごく危険なんです。態勢がこうなっているなら言わない方
      がいいと…
    現首相    
   → 流れに乗っているのが好きな日本人
  天皇 2013.12会見
    「日本は平和と民主主義を守るべき大切なものとして日本国憲
     法をつくり、様々な改革を行って今日の日本を築きました」
     → 天皇は明確な護憲派  
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