「学校があれた歴史に学ぼう」函館大谷短期大学名誉教授 保坂武道 『教育新聞』3310号 連載記事より [読書記録 教育]
今回は 『教育新聞』第3310号
連載記事「新しく展開する生徒指導の理論と実践」より 保坂武道さんの
「学校があれた歴史に学ぼう」を紹介します
今回紹介分から 強く印象に残った言葉は…
「忌暉なく述べると、わが国の教育改革は『ゆとりの教育』から『学力向上』へとめ
まぐるしく変わっている。それも、時の権力者の都合でいとも簡単にだ。」
「本当に学力向上が喫緊の教育課題か?」
そうだなあと思います
為政者は表面的なもの話題になっていることしか見ていないのかと-
今回の選挙結果から どのように教育が変化していくか 気にかかります
※浜松の新名所 浜松ジオラマファクトリー
ものづくりの街 浜松
行くたびに新しい感動が得られる 山田卓司さんの世界
詳しいことはホームページをご覧になってください
ホームページにも魅力がいっぱい詰まっています
☆「学校があれた歴史に学ぼう」函館大谷短期大学名誉教授 保坂武道 『教育新聞』3310号 連載記事より
(4)緊急事態・最初の一週間が勝負
①赴任した中学校
かつて、北海道でも有数の荒れまくったA中学校。そこに私が、校長として赴任する
ことになった。
赴任した最初の日に、校舎内を案内してもらった。
3階建ての各階の、生徒用のトイレのドアが外されていた。喫煙防止のためだ。落書
きだらけの壁。穴の開いた天井。吐き捨てられだガムが廊下にこびりついている。たば
この吸い殻がいたるところに。
学期が開始された。その日に対教師への暴言で教師は振り回されていた。
学校全体がざわつき、異様な雰囲気。生徒間暴力・たばこの後始末に前途が思いやら
れ、決意を新たにする。常駐してい指導主事には、丁重にお引き取り願った。
最初の一週間で対応したのは、次のことであった。
▽臨時の全校集会 ・校長の訓辞・学校での暴力行為の廃止。問題が起きてからの対応
では遅すぎるので、各階に職員室を設置する。非常事態宣言をして、事に当たって
は即断、即決で臨む▽聞き分けのできない生徒、凶暴な生徒に対しては、関係機関と
も連携
▽傍観者の排除
▽会議は少なく
(一部略)
▽ロシア極東中学校との国際交流宣言
▽相手は中学生。大人が本気になり、全員で取り組むと、子どももギプアップ
▽目に見える騒動は表面的には一週間で沈静化する-。
②学校が荒れた原因
東電福島の原発事故と同様に、原因を明らかにし、その抜本的対応を図らなければ、
対処療法に終わってしまう。
学校が荒れた最大の原因は、広義には高度経済がもたらした負の遺産である。
経済至上主義による、加熱した受験戦争がもたらしたものである。
それに加えて、教師の社会的信頼度・指導力の欠如、地域力・絆の低下、共働きによ
る親不在、家庭の崩壊によるもの。社会規範の低下、人事異動における教育行政の失策、
校区内における児童養護施設からの問題を大きく抱えたこの入学、さらに、学校として
の指導体制の不備、生徒の学校での存在感、所属感、達成感の欠落、心の貧困さ、耐性
力の欠如、自己中心なども指摘できる。
③本当に学力向上が喫緊の教育課題か
歴史は繰り返すといわれる。
忌暉なく述べると、わが国の教育改革は「ゆとりの教育」から「学力向上」へとめま
ぐるしく変わっている。それも、時の権力者の都合でいとも簡単にだ。
国旗・国家の強制、歌わぬ教師の懲戒処分。教育改革ミーティングから教育基本法の
改正、やがて憲法改正も視野に。いわゆる右よりに大きく傾きつつあるともいえそうだ。
教育困難校や底辺校といわれる学校の実態をご存じであろうか。いずれも、経済至上
主義に基づく、競争社会の中から社会格差、教育格差が生じたものである。
そこでは、学力によって選別された若者の軍団が、コンプレックスの塊で生活し、そ
うした生き方をしている。この数が半端でない。
各都市、各市町村に数多く散在している。
(一部略)
一度でよい。全国各地にある底辺校を訪問するとよい。朝から眠る。ところかまわず
タン・ツバをはく。これは、国や社会、教育の歪みから生じている問題でもある。
連載記事「新しく展開する生徒指導の理論と実践」より 保坂武道さんの
「学校があれた歴史に学ぼう」を紹介します
今回紹介分から 強く印象に残った言葉は…
「忌暉なく述べると、わが国の教育改革は『ゆとりの教育』から『学力向上』へとめ
まぐるしく変わっている。それも、時の権力者の都合でいとも簡単にだ。」
「本当に学力向上が喫緊の教育課題か?」
そうだなあと思います
為政者は表面的なもの話題になっていることしか見ていないのかと-
今回の選挙結果から どのように教育が変化していくか 気にかかります
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ホームページにも魅力がいっぱい詰まっています
☆「学校があれた歴史に学ぼう」函館大谷短期大学名誉教授 保坂武道 『教育新聞』3310号 連載記事より
(4)緊急事態・最初の一週間が勝負
①赴任した中学校
かつて、北海道でも有数の荒れまくったA中学校。そこに私が、校長として赴任する
ことになった。
赴任した最初の日に、校舎内を案内してもらった。
3階建ての各階の、生徒用のトイレのドアが外されていた。喫煙防止のためだ。落書
きだらけの壁。穴の開いた天井。吐き捨てられだガムが廊下にこびりついている。たば
この吸い殻がいたるところに。
学期が開始された。その日に対教師への暴言で教師は振り回されていた。
学校全体がざわつき、異様な雰囲気。生徒間暴力・たばこの後始末に前途が思いやら
れ、決意を新たにする。常駐してい指導主事には、丁重にお引き取り願った。
最初の一週間で対応したのは、次のことであった。
▽臨時の全校集会 ・校長の訓辞・学校での暴力行為の廃止。問題が起きてからの対応
では遅すぎるので、各階に職員室を設置する。非常事態宣言をして、事に当たって
は即断、即決で臨む▽聞き分けのできない生徒、凶暴な生徒に対しては、関係機関と
も連携
▽傍観者の排除
▽会議は少なく
(一部略)
▽ロシア極東中学校との国際交流宣言
▽相手は中学生。大人が本気になり、全員で取り組むと、子どももギプアップ
▽目に見える騒動は表面的には一週間で沈静化する-。
②学校が荒れた原因
東電福島の原発事故と同様に、原因を明らかにし、その抜本的対応を図らなければ、
対処療法に終わってしまう。
学校が荒れた最大の原因は、広義には高度経済がもたらした負の遺産である。
経済至上主義による、加熱した受験戦争がもたらしたものである。
それに加えて、教師の社会的信頼度・指導力の欠如、地域力・絆の低下、共働きによ
る親不在、家庭の崩壊によるもの。社会規範の低下、人事異動における教育行政の失策、
校区内における児童養護施設からの問題を大きく抱えたこの入学、さらに、学校として
の指導体制の不備、生徒の学校での存在感、所属感、達成感の欠落、心の貧困さ、耐性
力の欠如、自己中心なども指摘できる。
③本当に学力向上が喫緊の教育課題か
歴史は繰り返すといわれる。
忌暉なく述べると、わが国の教育改革は「ゆとりの教育」から「学力向上」へとめま
ぐるしく変わっている。それも、時の権力者の都合でいとも簡単にだ。
国旗・国家の強制、歌わぬ教師の懲戒処分。教育改革ミーティングから教育基本法の
改正、やがて憲法改正も視野に。いわゆる右よりに大きく傾きつつあるともいえそうだ。
教育困難校や底辺校といわれる学校の実態をご存じであろうか。いずれも、経済至上
主義に基づく、競争社会の中から社会格差、教育格差が生じたものである。
そこでは、学力によって選別された若者の軍団が、コンプレックスの塊で生活し、そ
うした生き方をしている。この数が半端でない。
各都市、各市町村に数多く散在している。
(一部略)
一度でよい。全国各地にある底辺校を訪問するとよい。朝から眠る。ところかまわず
タン・ツバをはく。これは、国や社会、教育の歪みから生じている問題でもある。
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