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学年はじめの三日間 ④ / 「どうぞ人に話しかけませんように」とわが子に祈る母親です - それでいいのですか?  冨田冨士也(子ども家庭教育フォーラム代表) 『月刊少年育成』2004.8月号【再掲載 2013.11】 [読書記録 教育]

今回は、6月27日に続いて、わたしの教育ノートから、
「学年はじめの三日間」4回目の紹介です。



内山義朗さんの、
「最初の三日間学級担任として何をすべきか 2003年4月」の要約です。


新年度の学級開き、担任はじめ教員はいろいろ考えます。

新学期スタート時のヒントを集めた要約です。






もう一つ、再掲載となりますが、冨田冨士也さんの、
「どうぞ人に話しかけませんように」とわが子に祈る母親です - それでいいのですか?
を載せます。
このようなことは、よくあるような気がします。 






◇子供たちの学習に
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☆学年はじめの三日間 ④



◇最初の三日間学級担任として何をすべきか 2003年 4月   道徳教育改革集団・鹿児島  内山義朗 (2)(『正義と勇気を育てる学級&学年集団づくり』NO24 最終回より)

□2日目 
 
1 最初の呼名

 ・ 一人一人名簿順に呼名。きちんと挙手して返事できる子を誉める。
                       


2 全員自己紹介

 ・一人一分以内で、一人ずつ全員スピーチ。
  名簿順。
  前日に「明日は自己紹介。30秒以上一分以内です。必ず紙に書いて練習してくるこ
  と。宿題です。」と伝える。
 


3 教科書配布
  
 ・運搬者募集。
 「手伝ってくれる人?」と聞き、挙手した子を誉め、運搬を手伝ってもらう。
  

 ・教科書の配布。
  その時、「どうぞ。」「ありがとう。」の言葉を交わすようにする。
  記名指導。
 


4 学級の組織づくり1・当番活動(生活班)
  
 ・5人くらいずつの班づくり。
  40人学級だと8グループ。
  班は、名簿順に5人くらいずつA・B・Cと分ける。

 ・各班に
  「学級内の誰かがしないといけない仕事」
  「数人でできる仕事」を割り振る。   
  例えば、
    A 給食当番1・・・食器・副食の準備・片づけ

    B 給食当番2・・・飯・パン・牛乳・デザートの準備・片づけ

    C 水かけ当番・・・水かけ

    D 進行当番 ・・・朝の会

    E 配り当番・・・ 宅習帳などの配りもの

    F 担任お助け当番・・・授業で使用する用具の準備・片づけの手伝い

    G 給食スピーチ当番

    H 台ふき・台ひき当番

 ・一週間交代で輪番制。どの子も、いずれかの仕事を行う。
  8週間で一通りすべての仕事を経験。
  
 ・この他「だれかがやる必要がある仕事」が出されれば、仕事の少ないところに入れる。
 ・各班班長・副班長を決める。立候補じゃんけん制。
 


5 学級の組織づくり2・学習活動(学習班)
  
 ・座席配置をもとに、設定。担任が分ける。次の2種類。
   ビッグ班・・・6人くらいずつ。給食時間や図工室・家庭科室利用の際の班。

   ミニ班 ・・・4人くらいずつ。ちょっとした話し合いの時の班。
  
 ・ビッグ班とミニ班には、班長・副班長をおく。立候補じゃんけん制。
 


6「今の私」の記録
  
 ・『今の私の記録』書き込みプリントを準備。「教科別好き嫌いアンケート」や「得意な
  こと」好きなもの,好きなこと」「苦手なこと」「今年度やりたいこと」などの記録。
 ・『今の私の記録』プリントを配布し,各自記入。
  
 ・『今の私の記録』プリント記入後収集,保管。実態把握に活用。会話や家庭訪問の時
  の話題にも活用。 
 


7 行事(身体測定)
  
 ・自習指導。自習の定義「誰にも迷惑をかけず一人で学習」「タメになる学習内容を自
  分で決める」の指導を事前に行う。
  
 ・待っている人・終わった人は,自習。
  
 ・身体測定時のマナー指導。 
 



8 基礎学力の実態把握
  
 ・前年度学習計算問題。
  
 ・前年度学習漢字書き取り。
  
 ・市販の問題プリント活用。習得レベルを把握。
 


9 給食指導
  
 ・大事なポイントを指導。「準備・片付け」方法、「準備前・片づけ後の過ごし方」、「残
  すときのルール」など。
 
















☆「どうぞ人に話しかけませんように」とわが子に祈る母親です - それでいいのですか?  冨田冨士也(子ども家庭教育フォーラム代表) 『月刊少年育成』2004.8月号【再掲載 2013.11】

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 講演などで聴衆に向かって、


「人はけんかしてもあきらめなければ必ず仲直りできる」


と私は力説する。



 気負うのは自分に言い聞かせているわけで自信がないのである。


 昨日も夕飯の時間のことで母親に


「わがままを言わないでくれ」


と怒鳴ってしまった。


 母親も私の言い方が激しすぎたのか


「そんな言い方はないだろう。世間の人にどっちが正しいか聞いてもらってみろ」


と言い返してきた。食卓の気まずさに妻と娘が


「お父さんも、そんなに大きな声で怒らなくてもいいのに…」


とたしなめてきた。




 一晩あけた今朝、母親に勇気を出して


「おはよう」


と声を掛けたら同じ言葉が返ってきた。すこしずつ時間をおいて仲直りの日を迎えたいと
思っている。 


 親子関係でも意地を張ると仲直りの日は遠のくが、他人の関係は同居しているわけでも
なく「逃げられる」関係だから親子や家族以上に仲直りには時間がかかるものである。


 つまり仲直りしなくても生活ができてしまう可能性があるからだ。


 しかし、家族のように抜き差しならない関係は仲直りしなかったら家庭は崩壊してしま
うので努力する。崩壊を乗り越えるためにも仲直りの「学習」をするわけである。


 だが、けんかして仲直りの本領発揮は他人との関係である。


 他者を信頼できるのは仲直りの経験をつみ重ねてきたからではないだろうか。その学び
が希薄だとどうしても自分の思いを口にする前に飲み込んでしまいがちである。それでい
てときに伝えきれないもどかしさを唐突に意気込んで喋ってしまい、その場の雰囲気を緊
張感につつみ込んでしまうこともある。



 仲直りには「時間がかかる」という学びを途中で投げ出したり「あきらめない」で、相
手とけんかしても手のとどくところに身をおきたいものである。




 6歳の男の子をかかえた母親(37歳)が手紙につづる。


「けんかしたらおしまいとずっと思っていました。だから人と話すことが恐くてなかなか
 出来ませんでした。でも仲直りを『あきらめない』ことが仲直りの日に近づくことにな
 るとうかがって気持ちが楽になりました」


 講演会のアンケートに手紙を添えて思いを書き込んでくれた。


 母親が自分の「けんかしたらおしまい」という感覚に気づいたのは6歳の子どもの行動
が切っ掛けだったようである。


 幼種園では大人しい子どもだが家では一度怒り出すと手がつけられない乱暴さがあった
という。


 父親にも「パパのバカ」と罵声をあびせたり、急に叩いて、突きとばしたりすることも
あった。


 ただ気になったのは園の先生が言った


「友だちが一人もいないように思います」


だった。


 それは母親自身のことでもあった。


「私は人と話したりすると余分なことを言ってはいなかったかと反省してばかりいるよう
 な人間なんです。だから一歩、外に出ると緊張して疲れやすいのです。ところが子ども
 は、やたらとよその人に話しかけるような子だったんです。それで『どうぞ話しかけま
 せんように』とお祈りしたり、しつけの行きとどいている子どもと思われたくて『静か
 に』を口癖になるまで言ってきました。そのうちに息子は外では大人しい子になった気
 がします。私もあいかわらず人に声をかけられたら何と話をしようかと考えてしまい見
 た目は大人しい母親になっていたと思います。
  私は人と話をしたあとは自分の母親に会話の仕方が良かったかを確認しないではいら
 れなくなりました。
  そんな息子と私が家のなかで二人でいればどうなるか分かりますよね。会話は途切れ
 ていらいらです。
  ところが二人をみて主人は怒ることがまったくありません。息子が泣こうと叩こうと、
 一切相手にせずに泣いている子を一時間でもビデオで撮れてしまえる人です」


 母親は講演会場でこんな日常を想い出していたのである。


 そのとき、私の「指示」で隣同士で気づいたことを分かちあう「ミーティング」が求め
られたのである。


 母親は「パニック状態」になったという。


 しかし、園にいっていつもこんな状況に立たされている息子を想うと「これでいいのだ
ろうか」と自分自身に問いかけた。


 そして語り始めたことは「自分の心の固さ」だったという。するとこれまでは講演会に
いっても心に余裕がなく聞こえてはこなかった隣同士のおしゃべりが心地よく聴こえてき
たようである。


「商売人の家に育った私はカギっ子の友だちから『うらやましい』と言われてきましたが、
 毎日「裁判所」に帰るような気持ちでした。両親は先生の味方で、私は不器用でまわり
 を不愉快にさせる人間としてみられていたと思います。だから息子には友だちをいっぱ
 い作ってほしいと一方的に思って、自分はそのこと(人間関係)から引いていたのです
 ね。
 けんかができて、仲直りすることもできる、そんな体験を一度もしたことがないので、
 機会をみつけて、これからやってみようと思います」




 けんかできない自分を「あきらめないで」、そのことを発信する努力をつづけていけた
らと私も思っている。



 もしかしたら私の母親も老いにムチ打って言い返してくれているのかもしれない。


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